ランスロット

らんすろっと

アーサー王伝説に登場する円卓の騎士の一人、またはそれにちなんだ人名

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目次 [非表示]

1 概要

2 逸話

2.1 湖の騎士

2.2 変装

2.3 楡の木で戦う

2.4 荷車の騎士

3 関連タグ

3.1 ランスロットをモチーフにしたキャラクター

概要

アーサー王伝説に登場する円卓の騎士の一人、湖の妖精または貴婦人に育てられた「湖の騎士」ランスロット。

聖杯探索に赴く円卓の騎士・ガラハッド卿は息子にあたる。

アーサー王伝説中、最大の英傑の一人にしてもっとも罪深き円卓の騎士。アーサーとは個人的にも親友という間柄にあり、アーサーのブリテン島統一において最初期から名を連ねる歴戦の勇者でもある。

その強さもアーサーと双璧を成すほどの剣の腕前を持ち、エクスカリバーに匹敵する名剣アロンダイトを振るい、戦場に出れば一騎当千の活躍でアーサーを支えたとされ無手で騎乗の騎士と戦い勝利し、ほかの騎士の鎧を着て試合に臨み見事優勝するなど武勲に優れた騎士。円卓の騎士の筆頭として、騎士たちを統制していった。

しかし、統一事業も大詰めとなったその時にアーサーの王妃・グィネヴィアとの不義密通が発覚、奇しくも親友と同じ女性を愛してしまったが故の悲劇で、彼は円卓の騎士たちの追跡を振り切ってグィネヴィアと落ち伸び、裏切り者の烙印を背負うこととなった。

そして晩年、アーサーが苦戦を強いられていると聞き、侮蔑されることを承知で親友の危機を救おうとするも、魔女モーガン・ル・フェイの策略でその願いは叶わず、失意の内に生涯を閉じたという。

不義によって親友を平然と裏切って彼の築いた王国を瓦解させた挙句、ガウェインやその兄弟達までも死に追いやってしまう等、本来ならば「最悪な裏切り者」として悪役扱いされてもおかしくない人物なのだが、そのあまりのヒロイック性（実力が高い、正義感も強い、おまけにイケメン等）からか、むしろ人気に関しては絶大。

むしろ、下手をすると妻の不倫に気付けなかったアーサー王どころか、不義に気付いて報告しようとして口封じに殺害されたアグラヴェイン、その兄弟であるガレスやガヘリス、ガウェインまでもが、ランスロットの判官贔屓的な人気を誇張する為に、悪役として脚色されてしまう等、不当な扱いや評価を受けてしまう事さえある。

逸話

湖の騎士

ランスロット卿の実父バン王は、アーサー王を支援していたフランスのとある地方の王だったのだが、ある時家臣の裏切りにあい城と領地を失ってしまう。当時まだ幼かったランスロット卿は実母エレイン妃に連れられ、幾人の侍女達と共にかろうじて落ち延びたが、湖の辺で休憩中皆が目を離した隙に湖の妖精ニミュエに攫われてしまい、以降は彼女の元で育てられる。

一説によると「ガラハッド」という名前は、元々はランスロット卿の幼名(本名)だとも言われている。

変装

ランスロット卿は変装に纏わるエピソードが多く、1度目は旅に出ていたケイの身代わりとして挑戦してきたサグラモール、ガウェイン、マリス、ユーウェインを迎え撃った(※全員円卓の騎士です)。

2度目はパロミデス卿とトリスタン卿がイゾルデを巡って戦った際にはパロミデス卿に変装して決闘に応じた。この恩からアーサー王朝末期にはパロミデスはランスロット側についたとされる。

楡の木で戦う

北ウェールズ王に仕える騎士フェロットの策略にはまった彼は武器を使うことが出来ず、絶体絶命のピンチに陥るが、落ちていた楡の枝を剣がわりにピンチを切り抜けた。

荷車の騎士

ゴール国王子メレアガンはアーサー王の妻であるグネヴィアに横恋慕しており、護衛をしていたケイ卿ごと誘拐した。移動用の馬もメレアガンの部下に殺されて移動に難儀していた所、小人の引く荷車に乗ることとなった。しかし、荷車は被差別階級が乗せられるものと相場が決まっており、通行人から何度も罵声を浴びせられる羽目になった。

やがて剣で作られた橋を渡ってゴール国にたどり着いたランスロットはケイ卿と貫通したとなじられたグネヴィアの名誉を守るためにメレアガンと1年後に決闘することを約束させ、これを討ち取ったという。