概要
特別嚮導派遣技術部、通称特派がつくった試作嚮導兵器、第7世代ナイトメアフレーム。
パイロット(デヴァイサー)は枢木スザク。
嚮導兵器とは本来、ナイトメアフレーム隊の先陣に立ち部隊を導く機体である。そのため、ランスロットは動力源のユグドラシルドライブの核であるコアルミナス、内部構造、外装のサクラダイト使用率が極めて高く、従来のナイトメアフレームを凌駕する高い出力を誇る。
後述のV.A.R.I.S.(ヴァリス)に耐えられることを前提としているため、機体強度も高い。
一方、試作機であるためかエネルギー消費が激しいため稼働時間には不安がある、脱出装置を取り付けていないなどの欠陥がいくつかある(ランスロット・コンクエスター以降は脱出装置を内蔵)。
本機の度重なる戦果はブリタニアの軍部へ影響を与え、そして多くの派生機を生み出していくことになった。
スペック
形式番号 | Z-01 |
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分類 | 第七世代KMF |
所属 | 神聖ブリタニア帝国 |
特別派遣嚮導技術部 | |
製造 | ロイド他 |
生産形態 | 実験機 |
全高 | 4.49m |
全備重量 | 6890kg |
推進機関 | ランドスピナー |
武装 |
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特殊装備 | ブレイズルミナス |
武装
- 強化型スラッシュハーケン
両腕、両腰に2基ずつ装備されている。従来機に搭載されている物よりも強化され、機体を持ち上げ跳躍することが可能。両腕に装備したものは、刀身を展開する事でメッサーモードになり格闘戦に使用できる。
4基同時に射出し、ブースターで操作する「ハーケンブースター」も持つが、使用するにはパスワードを入力する必要がある。
- ブレイズルミナス
外見は緑色のビームシールドだが、エネルギー場の強大な反発力を持って相手の攻撃を「捻じ曲げる」事で攻撃を防ぐ。
本機の段階では展開範囲が狭いのが難点だったが、後継機では改善されている。
また、後発の機体ではエネルギー場を攻撃的に運用する武装も開発されている。
- ファクトスフィア
- V.A.R.I.S.(ヴァリアブル・アミュッション・リバルジョン・インパクト・スピリット・ファイアー)
可変弾薬反発衝撃砲。通称ヴァリス。
弾頭と反発力の調整が可能で、従来の火器とは比較にならないほどの火力並びに貫通力を誇る。
R2のランスロット・コンクエスターでも使用されたが、この時期には輻射障壁と呼ばれるバリアシステムの存在もあり、黒の騎士団のエース機相手では力不足が否めない状態になっている(無論第7世代以前の機体には十分脅威ではある)。
- MVS(メーザーバイブレーションソード)
後にオプション化され、他の機体にも搭載された。
- サンドボード
派生機
ランスタイプ(ランスロット系列機)
- 本編
ランスロット・エアキャヴァルリー
ランスロット・コンクエスター
ランスロット・アルビオン
ランスロット・フロンティア
ランスロットsiN
- 外伝
ランスロット・グレイル
ランスロット・トライアル
量産型・系列機
立体物
バンダイから1/35スケールのプラモシリーズにランスロット、ランスロット・エアキャバリー、ランスロット・コンクエスターがラインナップ。同社のアクションフィギュアシリーズ【ロボット魂】にはランスロット・アルビオン、ランスロット・クラブ、ランスロットSINがラインナップ。
ランスロット仮面
漫画『反攻のスザク』および『盤上のギアス劇場』内のネタゲーム、アニメ版のSTAGE21で登場。反攻のスザクでは強化歩兵スーツとして登場した。作画者の公式サイトによると、サンライズ内では特撮ヒーローを連想させるそのスタイルからか「ランスロット仮面」という愛称で呼ばれているらしい。またアニメ版では学園祭で着ぐるみが一瞬だけ登場した。
余談
主人公であるルルーシュからすると「規格外の性能をもって不利な戦況をひっくり返し、自身の策をことごとく打ち破ってくる巨大な敵」であり、その姿は本来のロボットアニメの主人公機が敵として襲ってくるようなもの。
ポジションとしてはライバルの機体であるが、物語序盤から出て来るのもあって「コードギアスという作品の顔役ロボット」として扱われている部分があり、『ACE:R』や『第2次スーパーロボット大戦Z』などではパッケージに載っている。
他作品での活躍
スーパーロボット大戦シリーズ
『第2次スーパーロボット大戦Z』では参戦時の時期上スパロボ史上初となる完全な敵機体でありながらパッケージに乗ったという偉業を達成している。
敵としてのスペックは初登場時こそ毎ターン集中を使ってくるが、それ以外はリアル系の敵としては中堅レベルである。(コードギアスの強敵は大半が再世編登場のため。)
原作では視聴者に性能の暴力を見せつけるかの如く一般機相手に無双していたが、スパロボでは強力な機体が揃うこともあってか逆に自身が性能の暴力を見せつけられることになる。
一時参入時にはエアキャヴァルリーへと改修されている。
『スーパーロボット大戦X-Ω』では序盤の敵としてアロウズやティターンズと共に登場している。
またスパロボオリジナルユニットとしてランスロット(ゼロ仕様)が登場する。
『スーパーロボット大戦OE』では最初は敵として登場するが自軍に参入するという珍しいパターンになっている。
グランブルーファンタジー
スザクの搭乗機として登場。コラボ枠としての参戦だが、まさかの展開と言う事で驚いた方もいるだろう。トレジャーとの交換でスザクと共に参戦する。
(ただし、「ぐらぶるTVちゃんねるっ!」でギアスコラボの最新情報として『ナイトメアフレームに乗って~』と言及されていたので、召喚石枠の可能性もあった中で……)
同じロボット枠としては、スパロボ未参戦のZ.O.E.のジェフティと予想外の形で共演する事にもなった。
更に言えば、イベント報酬武器としてヴァリスが登場する事も判明、トレンドワードにヴァリスが入るという超展開も生み出す。
グラブルではエアキャヴァルリーで登場している為、詳細はそちらを参照の事。ヴァリスに関してはSSR武器として登場し、ランスロットは使えないのだが……ナイトメアフレームサイズの武器を扱うグラン達は一体……。
シノアリス
ナイトメアとして登場し、ポーズは第2話を意識したものであり、進化するとエアキャヴァルリーになる(名称はランスロットのまま)。
ロストストーリーズ
リリース初期から実装。スカウト(ガチャ)では、☆4枢木スザク「白き騎士」及び「訪れる師との対峙」とセットで入手可能。
武装は近接の「MVS」遠隔の「ヴァリス」近接の「スラッシュハーケン」の3つで、3種持ちは現状唯一となる。
サービス開始から3か月ほどの初期環境における「MVS」は、貴重なブロック+1と近接唯一の2体同時攻撃という点から突出して強かったため、「ランスロットゲー」と揶揄される事もあった。
しかし、その後はナイトオブラウンズ専用機の一斉登場などもあって相対的に評価が落ちており、高難易度のステージで主戦力として活躍するのは厳しい。
とはいえ、メインストーリーの攻略だけならば1機いるだけで大分楽になるのは変わらないため、リセマラで狙う対象としては今でも有力候補となっている。
逆に「ヴァリス」は、高い基礎ステータスと使いやすい攻撃範囲、スキルによる5体同時攻撃といったセールスポイントがある事とライバルは居ても上位互換は居ない事から、安定して高評価を得ている。
強いて言えば、通常攻撃が単体なので、物量で来られると処理しきれない場面が出て来るのが難点だが、パイロットのスキルやパーティーでの立ち回りを工夫すれば十分カバーできる。
「スラッシュハーケン」は防御特化で、DEFは現在でもトップレベルで、さらにスキル攻撃でシールド状態を付与してダメージを軽減できる。
しかし、攻撃性が皆無に近いのが難点で、守護に搭乗させるにしても固定ダメージ付きのスキル攻撃でカウンターが可能な蒼月などが優先される事が多い。
最大の利点は、1体手に入れるだけでこれら3種の形態を使い分けられるという汎用性の高さだろう。
しかしこれは「フル改造までに必要なアイテムが多くなる」という短所にもなっているので、他の機体との兼ね合いはもちろん、どの武装を優先するかよく考えて改造を進めたい。