「私を好きになりなさい!その代わり、私が貴方を大好きになります!」
プロフィール
概要
神聖ブリタニア帝国の第3皇女で、第2皇女コーネリア・リ・ブリタニアは実の姉に当たる。
愛称は「ユフィ」で、枢木スザクと初めて会った際にはフルネームを明かさずにこちらで名乗った。
元々は学生であった事から政治には関与していなかったが、クロヴィスの死に伴いエリア11の総督に就くことになった姉・コーネリアを助けるために副総督となる。
コーネリアと共にマリアンヌ母子とは親しい間柄にあり、ルルーシュは一歳年上の異母兄にあたるも、昔から呼び捨てでタメ口。互いに初恋の相手であった。
人物像
性格は心優しく、偏見を抱かず接したり、猫に話しかけるなどいかにもお姫様然としているが、スザクを侮辱した相手には毅然とした態度で立ち向かう豪胆さも持ち合わせており、ブリタニアの侵略行為やそれに伴うナンバーズ差別には心を痛めたりと、ブリタニア皇族の中では珍しい「主義者」といえる。
実は割と負けん気が強く頑固で、カレンの些細な罵りで頭に血が上がったり、幼少時はルルーシュを巡ってナナリーともよく喧嘩していた。
ストレスの発散方法は、夜中にお菓子を食べること(フィナンシェが特にお気に入り)。副総督に就任して以降は量が増えていく一方だったが、コーネリアにお腹周りの指摘を受けた後はできるだけ控えるようにしてるものの、時折誘惑に負けている。
指揮能力や政治力はなく、権限も無いため「お飾りの副総督」と呼ばれており、本人も明確な成果を出せない自身に対して少なからず自己嫌悪を抱いていた。
しかし、一方で常識や慣習に囚われない柔軟な発想力と大胆な行動力を兼ね備えており、わずかなヒントでゼロの正体を察知するなど勘は鋭い。
ナイトメアフレームの操縦技術は心得ており、簡単な操縦ならできる。また、小型拳銃からマシンガンまで難なく扱うなど、ある程度の手ほどきを受けている模様。
枢木スザクとはエリア11に来た初日に脱走しようとした所に遭遇し、共にトウキョウ租界とシンジュクゲットーを回り、この出会いを契機に彼に淡い好意を抱くようになった。
ゼロと黒の騎士団の暗躍から専任騎士の選出を勧められるが、ランスロットのパイロットである事が明かされたスザクを専任騎士に選ぶ。
式根島での命令違反と過去の自身に対する後悔を理由に一度は突き返されてしまったが、ニーナとの会話で自分が何をしたいのか気づいた事から作戦中のスザクへ通信を繋ぎ、冒頭にもある愛の告白めいた言葉でその心に寄り添い、帰還したスザクに「理想の国家とか大儀とかそういう難しいことじゃなくて、ただ私は笑顔が見たいんだって。今大好きな人とかつて大好きだった人の笑顔が」と分かった事を話し、その手伝いをしてくれないかと聞き、彼は「イエス、ユアハイネス」と答えた。
そしてルルーシュとナナリーの未来を憂い、日本人も含め「みんなが幸せになれる優しい世界」を願い「行政特区日本」を設立することを決意。
これに加え、自らの皇位継承権を放棄する事で代わりにゼロの受け入れも認めさせようとし、ルルーシュとも一度は和解に至ったのだが、彼が冗談で言った「日本人を殺せ」という言葉がギアスの暴走によって命じられ、それに従ってブリタニア軍に式典に集まった日本人の虐殺を命令し自らも虐殺を行う。
取り返しのつかない事態に「ユーフェミアを最大限利用するしかない 」と切り替えたルルーシュに撃たれ、スザクに救出された後正気を取り戻すも既に手遅れで、最後に「スザク、あなたに会えて……」と言い残し、特区は成功したと信じて息を引き取った。
その死にゼロが関わった事実は伏せられ、皇籍抹消の上ブリタニアによって処刑が行われたと公式発表された。「虐殺皇女」の汚名を被ることとなり、日本人からは憎悪の対象となる。
その後、ゼロの正体とギアスの存在を黒の騎士団の上層部は知るところとなり、虐殺事件の真相と彼女の無実が証明されたが、内容があまりに非現実的な事もあり、結局世間には真相は伏せたままとなった。
彼女の死は物語でも大きなターニングポイントになっており、ルルーシュとスザクの間には深い溝が刻まれることになった。
その他の作品での活躍
ゲーム作品
ニンテンドーDS版『コードギアス反逆のルルーシュ』
分岐ストーリーのはっちゃけた展開やゲームオリジナルの奇抜なナイトメアフレームの数々が一部のファンに有名な作品。
その中でも、分岐ストーリーにおけるユーフェミアの優遇振りは際立ったものの一つと言える。
普通にナイトメアフレームに乗って戦う、ギアスに目覚める、彼女専用のピンク色のグロースターやピンク色のジークフリートが登場する…などなど、とにかくハチャメチャである。
初回強制ルートであるギアス編ではほぼ登場せず、騎士団や解放戦線などの日本側に付くルートでもクライマックスの行政特区日本の件以外ほとんど顔出しをしない、ブリタニアルートでもブリタニアルート初回強制の特派ルートや二周目以降選択できる純血派ルートでも主人公とはほぼ絡まないが純血派ルートとの選択でコーネリアの親衛隊に入ると(元々設定上存在はしていたが本作が初顔出しのラウンズ)ノネットと親交を深めると同時にコーネリア等姉妹二人とも絡むことになる。
その上でユーフェミアを優先して好感度を稼ぐとノネット+姉妹ルートになる(コーネリアを稼ぎすぎるとノネット+コーネリアルートになってしまう)
どのルートにおいても基本的に最終局面は行政特区日本での虐殺皇女騒ぎになる。
黒の騎士団ルートでは壇上に出てきて銃を取り出したユーフェミアを主人公が取り押さえ、撃たれながらギアスを発動、会場にいる全ての人間のここ数時間の記憶を消すことで
特派ルートにおいては、ギアスの共鳴を感じ取った主人公が舞台裏に急行、ギアスを受けて歩いてくるユーフェミアの凶弾を受けながらもギアスを重ねがけすることで無効化し、主人公が「ユーフェミアを狙った何者かによって主人公が負傷した」という隠蔽を施した事で
虐殺皇女事件そのものが存在しないことになり、彼女は生存している。
そして親衛隊ルート(のリ家姉妹ルート)では同じく特派ルートとほぼ同じだが凶弾を受けていない、その後正気に戻った彼女はコーネリアに主人公がMIAと伝えられ、「彼は脱走をするような人ではない」と力説した上で再度の調査を依頼するものの取り合ってもらえず、しかしコーネリアの反応から知っていて隠していることを察知し、いつか再会できることを願うことになる。
全編ギャグのブルームーン編でも攻略対象として登場し、主人公を副官として取り立て、行政特区日本成立のために尽力する…というところで話が終わる、この場合でも恐らく虐殺皇女事件は主人公に阻止されると思われる。
必ず主人公が事件を阻止するため、彼女の死亡ルートが一切ないかなり特殊な作品である
第2次スーパーロボット大戦Z
前半戦(破界篇)では原作通りの準拠を辿っていた(最終章でもこの設定が準拠と思われる)が、後半戦(再世篇)のルート選択では救出を受け治療療養され一命をとりとめていたという衝撃展開が発覚。
フジ決戦でダモクレスに飛び込んだルルーシュとスザク、ナナリーの前にコーネリアと共に現れる。
そして、すべて理解していたことでスザクを解任させスザクを自由にさせる。その後、全員ダモクレスから脱出、主人公部隊から彼女に当てられた疑いへの真相を話し和解、以降は補佐として支えることになった。
しかし、続編の「第3次Z」では残念ながら正史とはならなかった。
スーパーロボット大戦DD
こちらも原作通りの末路となるが、別世界の来訪者であるプレイヤー部隊「ディバイン・ドゥアーズ」の面々には、「騙し討ち」ではなく「不自然な豹変」にしか見えなかったため、直前まで会談を行っていたゼロが「何かをやらかした」と明確に疑われてしまっている。
漫画作品
本作では中盤からの登場で、エリア11で苦戦する姉・コーネリアの補佐として、枢木スザクを騎士に従え、副総督として着任する。
スザクと同様に、原作アニメとは性格が全然違い、スザクと共にブリタニア帝国を内部から改革しようと活動しており、ある程度達成するまで妹・ナナリーには会わないことを誓っている。
そして、怒らせると手が付けられないのが最大の特徴と言え、ナナリーを不公正な裁判によって処刑しようとする異母兄・ロロ(本作のロロはブリタニア皇族)が所属するエデンバイタル教団に対し、武力行使も厭わない行動力を見せた。
そして終盤、神聖ブリタニア帝国は突如聖エデンバイタル教国へ改名。
父・シャルルは絶対皇帝を名乗り、更なる世界制覇を目指す。
ユフィ達旧ブリタニア皇族も囚われの身となってしまうが、何と黒の騎士団とキョウト六家が救出。父の暴走を予期し、予め元老院に証書を作成させていた従兄・シュナイゼルの根回しによって、ユフィは第99代ブリタニア皇帝へ即位。黒の騎士団総帥のゼロと共闘してシャルルと対決する。
そして、それはその後の彼女の過酷な道程を暗示していた。
本編ではとうとうナナリーと再会しなかったが、スザクと共に日本を去る前に妹の騎士となったアリスと共に一度は会ったものと思われる。
トリビア
- 「ユーフェミア(Euphemia)」という名は、古典ギリシア語εὐφημῐ́ᾱ(euphēmíā)に由来している。εὖ (eû、「良い」)、φήμη(phḗmē、「話」「噂」「託宣」)の組み合わせで、「縁起の良い言葉を使う(人)」「吉兆を告げる(人)」などと解釈できる。
- カトリックと東方正教会で共通の聖人である聖エウフェミアは、アレスへ犠牲を捧げることを拒否し殉教している。
関連イラスト
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類似人物
マリーベル・メル・ブリタニア:コードギアスの外伝作品『双貌のオズ』に登場するキャラクターで、ユーフェミアの異母姉。年齢はマリーベルの方が一つ年上だが、過去に父である皇帝のシャルルから一度廃嫡された(後に復帰する)関係から、皇位継承権は第88位とユーフェミアよりかなり下である。過去にナンバーズのテロリストの少年を自分で皇宮内に引き入れた事により、母のフローラ・メル・ブリタニア皇妃と妹ユーリア・メル・ブリタニアをテロで喪った経緯から、ユーフェミアと異なりナンバーズとテロリストを非常に憎んでいる。
途中で訪問したエリア11で降りかかったある一件の災難により、偏見や嫌悪感が排他的感情にまで悪化した事も加わり、依存していた自分の騎士が行方不明になったも手伝って、総督として就任したエリア24(スペイン)で、テロの撲滅を名目とした恐怖政治を行ったばかりか、無関係なナンバーズのみならず、住民のブリタニア人も巻き込んだ無差別殺戮を自分の意志で繰り返すなど、ギアスによって操られてやってしまったユーフェミアと異なり、こちらは本物の虐殺皇女である。
リーゼロッテ・W・ドルシア(革命機ヴァルヴレイヴ):「大河内一楼が脚本を担当したアニメのヒロイン」、「悲劇のヒロイン」という共通点を持つ。