概要
英語で「Knight Mare Frame」であり略称は「KMF」。
劇中では単に「ナイトメア(騎士の馬:Knight Mare)」と呼ばれていたが、悪夢を意味する「Nightmare」と被るため、PIXIVのタグとしてはあまり使われていない。
標準的なサイズは4.5m前後。背中から大きく飛び出たコクピットブロックが特徴的で、非常時は簡単に切り離す事が出来る。
脚部側面にあるランドスピナー(所謂ローラーダッシュ)による高速かつ小回りの利く高い機動性、人型故の戦場を選ばない優れた汎用性、従来の陸戦兵器では死角になりがちだった近距離への高い攻撃能力など、従来の陸戦兵器を遥かに凌ぐ戦闘能力を有しており、世界で初めて神聖ブリタニア帝国が実用化、その威力を以て日本を含む世界各地へ侵攻、徹底的に蹂躙している。
ブリタニアにおいては『騎士の鎧』の延長線上としての側面が強く、パイロットは貴族階級が多い。そのため平民が、ましてや植民地の人間がとなると受け入れられ難い…という設定になっている。
第1期では、飛行形態を持つ機体が物語後半に登場したガウェイン及びランスロット・エアキャヴァルリー以外になかったため、ランドスピナーでの高速の地上戦に多くのロボットアニメファンの目を楽しませた。
ところが第2期では、作画リソースの都合上地上戦を描くのが難しくなり、フロートユニットやエナジーウイング搭載機による飛行戦闘が基本となった。そのため、仕方ないとはいえ第1期路線の支持者からは飛ばないでほしいという声が多く上がった。
その後の作品で、亡国のアキトでは飛行がまだ主体になってない時代、復活のルルーシュでは監獄からの脱出や輸送列車からの突入作戦、奪還のロゼでは敵味方問わず飛行がほぼ不可能な環境下にすることで高速地上戦を上手く見せる描写にしている。
KMFの世代区分
第一世代ナイトメアフレーム
全てのナイトメアフレームの原型ともなった最初期の機体。
一言で言えば『手足のついたコクピット』とも言うべき、シンプルな構造をしている。
今のところ本編や外伝作品を含め、該当する名前の与えられた機体は未登場である。
まだまだ試作段階に過ぎないため、この時点では戦闘兵器としてどころか『ナイトメアフレーム』の名前すら与えられていなかった。
第二世代ナイトメアフレーム
第一世代を基にランドスピナー、より精巧なマニピュレーター、ファクトスフィアなど、後のナイトメアフレームでは標準装備となった兵装を試験的に搭載している。
性能は低く実戦に耐えられる代物ではなかったが、この段階から戦闘兵器としての開発が進められており、『ナイトメアフレーム』という呼び名が定着したのもこの時である。
こちらも該当する名前の与えられた機体は未登場である。
第三世代ナイトメアフレーム
戦闘兵器として実戦に耐え得る性能を獲得すべく開発された試験機。
第二世代で搭載された基本兵装に加え、固定武装や手持ち武装を搭載・保持しても機動力を落とさない完成度が開発の主目標とされた。
結果、サクラダイトを動力源とすることで条件を満たすに足る出力を得られることが判明し、ナイトメアフレームの実戦配備に大きく一歩前進するきっかけとなった。
現状、アッシュフォード家が開発した『ガニメデ』以外に該当する機体は登場していない。
第四世代ナイトメアフレーム
本格的な実戦配備に向け、これまでのデータを反映して開発された完成型。
『グラスゴー』はその代表格にして、世界で最初に実用化されたナイトメアフレームであり、通常兵器を擁する各国の軍を相手に猛威を奮った。
日本やスペインが開発したグラスゴーのコピー機や改造機なども、分類上は第四世代である。
戦闘兵器としての完成度は高いものであったが、通常兵器との戦闘しか想定されておらず、同じナイトメアフレーム同士の戦闘を想定した場合、決定力に欠ける問題があった。
第五世代ナイトメアフレーム
本格的に対ナイトメアフレーム戦を想定したコンセプトで開発された機体。
将来的な他国のナイトメアフレーム実用化を警戒したものであり、白兵戦を重視した性能の強化が図られているのが特徴。
この段階で確立された基本コンセプトは、後の殆どの後継機に受け継がれていくこととなる。
第六世代ナイトメアフレーム
新技術の導入により、これまでのナイトメアフレーム開発の常識に捉われない全く新しいタイプの新型機の開発を模索した非常に特殊な区分。
具体的な成果を挙げることができないまま計画が実験段階の内に中止となっているものが多い。
しかし、様々な画期的新技術が副産物として生み出されており、後の第七世代以降の強力な戦闘用ナイトメアフレームを生み出す大きな礎となった。
『双貌のオズ』に登場する『ブラッドフォード』や『ゼットランド』はこの世代に相当する。
余談だが、『ガウェイン』は第六世代KMFではなく、実際にはどの世代にも属していないので注意。
第七世代ナイトメアフレーム
ナイトメアフレームの動力源として使用される「ユグドラシルドライブ」のコアルミナスに大量のサクラダイトを使用することで、従来のナイトメアフレームを遥かに凌ぐ大出力を実現した新型機。
これにより、圧倒的なパワーと機動性を発揮出来るようになった他、MVSやハドロン砲などの大出力兵装の搭載・使用も可能となっている。
初期型は稼働時間が短い、ゲフィオンディスターバーに対応出来ていないなどの欠点があったが後にほぼ解消され、『コードギアス 反逆のルルーシュR2』の時代では、多くの第七世代相当機がエース用のワンオフ機から高級量産機にまで幅広く実用化されている。
『ランスロット』が試作第一号にして、代表選手の機体。
第八世代ナイトメアフレーム
一応、第七世代ナイトメフレームの上位種にあたる扱いを受けている区分の機体。
実際のところ、第八世代を定義する具体的な特徴は挙げられておらず、また正規に第八世代として開発された機体も存在しないなど、第七世代との境界が曖昧ではっきりしていない。
ナイト・オブ・ラウンズ専用機が代表例として該当するが、使用されている技術そのものは第七世代基準であり、これらもやはり正規に第八世代機として開発されたものではない。
しかし、各ラウンズに合わせて独自にカスタマイズされた特異な開発経緯とピーキーな調整から、一般的な第七世代相当機とは一線を画す戦闘力を有しており、総合性能の面で大きく上回っていることから、第八世代相当機として扱われている。
また、『紅蓮可翔式』や『斬月』など、これらに匹敵する性能の機体が黒の騎士団にも存在している。
第九世代ナイトメアフレーム
特派が前身となったブリタニア最高峰の技術組織『キャメロット』が、その持てる技術の粋を結集して造り上げた究極のナイトメアフレーム。
これまでのワンオフ機以上にコストを度外視して高性能を追求した機体であり、『エナジーウイング』と呼ばれる最新鋭の新型推進機関を採用しているのが最大の特徴と言える。
その性能の高さは従来の機体はおろか、第八世代相当とされるナイト・オブ・ラウンズ専用機ですら赤子の手を捻るように撃破する常識外れの代物となってしまった。
該当する機体は『ランスロット・アルビオン』と『紅蓮聖天八極式』、及びその後継機である『ランスロットsiN』と『紅蓮特式』であり、どちらも当然ながらワンオフ機体である。
第十世代ナイトメアフレーム
劇場版『コードギアス復活のルルーシュ』に登場する新世代の区分。
『ナギド・シュ・メイン』のみが第十世代相当と言及されている。
特異な機構として全身に分散配置したフロートユニットの超過駆動で分身を起こすほど爆発的に戦闘力を向上させるシステム『メギストスオメガ』を有しているが、パイロットへの負担が極めて大きい代物。
ブリタニア以外
グラスゴーの活躍から他国もナイトメアフレーム開発に乗り出す事になり、中華連邦の鋼髏、E.U.のパンツァー・フンメル、ジルクスタン王国のゲド・バッカといった機体が開発された。だが、いずれも人型から遠いデザインと低スペックから「ナイトメアもどき」と評されており、生産性以外ではブリタニアのナイトメアフレームに全く及ばないものであった。
こうした状況を一変させたのが、紅蓮弐式及びその派生機である日本製ナイトメアフレームであり、バイクのように跨って搭乗する独特のコックピットが特徴である。
もっとも、これらを開発したラクシャータ・チャウラーはブリタニアへの留学経験があるため、技術的にはブリタニア系列に近い。
一方で、E.U.でもアレクサンダという特殊機体が開発されていて、女性的なフォルムと変形機構を備えた独特な機体となっている。
超合集国により世界各国が統一された光和に入ってからは、各国の技術を複合させた後継機が開発されているが、裏では戦時中に活躍したエース機のデータを盗用したLDM(Legacy Developement Model)と呼ばれる機体群が開発され、新たな火種になっている。
兵装・技術など
ユグドラシルドライブ
ナイトメアフレームに共通の動力源として採用されている機関。
内部は液体で満たされており、サクラダイトを用いて造られた『コアルミナス』と呼ばれるキューブ状のパーツが中央に浮かんでいる。
詳細な仕組みや設定は不明だが、『反逆のルルーシュ』劇中では、高速移動時などにコアルミナスが高速回転するシーンが散見される。
また、『エナジーフィラー』と呼ばれるエネルギーパックが燃料の役割を果たしており、これを交換することで稼動し続ける。
第七世代以降の機体のものは従来型を圧倒する出力を有しており、高い機体性能を実現することに成功している。
ランドスピナー
殆どのナイトメアフレームに標準搭載されている代表的兵装の一つ。
脚部にある高速移動用のホイールで、ナイトメアフレームが地上戦闘で通常兵器を圧倒する高い機動性を発揮することが可能になっているのは、コレのおかげ。
単純な高速移動の他、壁面を走り登ることすら可能な高い安定性とパワーを誇る。
土砂や砂漠などの悪路を走行する際には「サンドボード」と呼ばれるオプション装備を追加装備することもある。
ファクトスフィア
殆どのナイトメアフレームに標準搭載されている代表的兵装の一つ。
様々な情報を収集・分析するための情報収集用特殊カメラで、敵ナイトメアフレームの速度から周囲の障害物の状況、目標との距離の算出など様々に応用が利く。
得られたデータは最適な戦闘行動を取るための指針になったり、単純なものであれば機体にフィードバックして操縦支援に利用可能となっている。
ランドスピナーと共に、ナイトメアフレームの高速戦闘を可能としている兵装である。
スラッシュハーケン
殆どのナイトメアフレームに標準搭載されている代表的兵装の一つ。ワイヤー付きアンカーであり、射出後も巻き戻すことで再度使用可能。武器としての使用の他、固定物に突き刺してそこを軸とし、より立体的な機動を可能とする。
ワイヤーの強度は一本でナイトメアフレームの全重量を支えきれるほど頑丈であり、高所に引っ掛ければ壁をよじ登る際の命綱代わりにもなる。
当初は立体的な機動を補助する為の装備であり、攻撃面では弾薬節約程度の用途のみだった。しかし、ナイトメアフレームの開発が進むにつれ、ガウェインやギャラハッドのスラッシュフィスト、紅蓮聖天八極式のロケットハーケンの様な攻撃に特化したものや、トリスタンのハドロンスピアーと言った特殊な機能を付与した物が開発された。
フロートシステム
ロイド・アスプルンドの主導で開発された浮遊・飛行を行うための新型システム。
ブレイズルミナスの力場を発生させて浮遊しており、従来の回転翼や推進装置に依存した飛行システムとは異なり、燃費・パワー・速度・運動性・安定性の問題をほぼ全てクリアした画期的なものであり、低燃費で長時間の浮遊空中停止が可能であるなど非常に高い性能を誇る。
大型のものは浮遊戦艦やナイトギガフォートレスなどの大型兵器に実用化されいち早く登場したが、ナイトメアフレーム専用の小型のものは形状や機能に拘った結果、完成がやや遅れている。
- フロートユニット
ナイトメアフレーム用に小型化されたフロートシステムの一種。ロイド・アスプルンドが開発したブリタニア製。
戦闘機のものに似た翼が特徴的で、安定した長距離飛行に特化したバランスのいい性能を持つ。初期型はエネルギー効率の問題をクリア出来ず、搭載したナイトメアフレームの稼働時間を大幅に下げてしまうという欠点があったが、後に解消されている。
- 飛翔滑走翼
ナイトメアフレーム用に小型化されたフロートシステムの一種。ラクシャータ・チャウラーが開発したフロートユニットのコピー品。
X字型の翼が特徴で、フロートユニットに比べて運動性に優れ、小回りが利く。
主に黒の騎士団にて使用された。
- エナジーウイング
ナイトメアフレーム用に小型化されたフロートシステムの一種。
セシル・クルーミーが考案し、キャメロットで開発された新設計のフロートシステム。
第九世代ナイトメアフレームにのみ搭載され、その代名詞の一つとも言えるもの。
折り畳み式の翼からブレイズルミナスを応用した巨大なエネルギー翼を展開可能で、天使の翼そのものと言った派手な見た目が最大の特徴。
従来のどのフロートシステムをも遥かに凌駕する圧倒的速力と運動性を発揮することが可能であり、第九世代ナイトメアフレームの超性能を実現する重要な要素の一つとなっている。
光和7年のホッカイドウにおいては搭載運用されてるのは2機(合体機も含むため、厳密には3機)。ホッカイドウではシトゥンペバリアによってエナジーの消耗が激しい環境下にあるため、敵味方問わず陸戦を強いられてる。搭載した2機(3機)は合体による2機のドライブ連結、史上最大のKMFにすることでこの環境下において通常サイズのKMFでは運用できなくなってるエナジーウイングを強引に運用している。
フレームコート
ラクシャータが庇護する天才児の一人シャンティが開発していたKMF用装備。
名前の「コート」が示すようにKMFが着込むようにして装着する巨大な増加装甲。強固な装甲とブレイズルミナス、巨大なエナジーウイング、そして巨体にしこたま搭載された各種攻撃兵装の大火力による圧倒的面制圧能力で、単体でも多数の敵部隊を一方的に攻撃することを可能とした、対集団及び殲滅戦能力を単体のKMFに付与する代物。
しかし、悪く言えば「格下の集団を蹂躙することに特化した」性質と、その巨体や重装備が仇となってKMF元来の運動性能を阻害してしまっているという欠点から、「機動力や防御力の何れかだけでもフレームコートを圧倒している敵」とは相性が非常に悪い。
一応、そういう場面にも対応できるように緊急パージ機能が備わっているが、戦闘中に自由に付け外しする構造にはなっていないため、ギリギリまで逡巡していた。
KMF一覧
TVアニメ『コードギアス反逆のルルーシュ』 / 『コードギアス反逆のルルーシュR2』
映画『コードギアス復活のルルーシュ』
ゲーム『コードギアス反逆のルルーシュLOST COLORS』
ソーシャルゲーム『コードギアス反逆のルルーシュLOST STORIES』
アニメ『コードギアス亡国のアキト』
フォトストーリー『コードギアス双貌のオズSIDE:オルフェウス』 / 『コードギアス双貌のオズO2 SIDE:ライアー』
漫画『コードギアス双貌のオズSIDE:オルドリン』 / 『コードギアス双貌のオズO2 SIDE:オルドリン』
アニメ『コードギアス奪還のロゼ』
フォトストーリー『コードギアス新潔のアルマリア』
ニンテンドーDS版『コードギアス反逆のルルーシュ』
無頼のオリジナル派生機多数
サザーランドのオリジナル派生機多数
グロースターTYPE-E(ユーフェミア専用機)
コードギアス Genesic Re;CODE
漫画『コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー』
GX01シリーズ(アリス機、ダルク機、ルクレティア機、サンチア機)
ヴィンセント(エデンバイタル教団仕様)(ロロ機)
ヴィンセント(ハドロン砲装備)(ロロ機)
トリスタン(ギアス教団仕様)(アーニャ機)
Web小説/矢立文庫『コードギアス断章 モザイクの欠片』
CRパチンコ『コードギアス ~エンペラーロード~』
フォトストーリー『コードギアス反逆のルルーシュ外伝 白の騎士 紅の夜叉』
サザーランド・カスタム(シュネー機)
サザーランド・カスタム(レド機)
無頼(訓練機カラー)
無頼(特参型腕部装備)(ベニオ機)
漫画『コードギアス反逆のルルーシュ外伝 白の騎士 紅の夜叉』
ゼットランド(アーニャ機)
グロースター(ジノ機)
グロースター(ルキアーノ機)
漫画『コードギアス反逆のルルーシュRe:』
ヴィンセント・エア(スザク機)
スーパーロボット大戦30
スーパーロボット大戦X-Ω
ランスロット(ゼロ仕様)
サザーランド(白の騎士団仕様)
ヴィンセント・ウォード(白の騎士団仕様)
ガウェイン(白の騎士団仕様)
関連タグ
コードギアス反逆のルルーシュ コードギアス反逆のルルーシュR2 LOSTCOLORS
コードギアス亡国のアキト コードギアス双貌のオズ コードギアス双貌のオズO2