概要
『復活のルルーシュ』のその後の世界を描いた『コードギアス奪還のロゼ』にて登場した、かつての大国神聖ブリタニア帝国のうち一部の旧帝国派残党勢力によって新たに立ち上げられた新帝国。
なおネオ・ブリタニア側は『帝国』と称しているが、後述の理由で厳密には国家ではない。
新帝国誕生までの流れ
かつて、世界の三分の一を支配し一時は世界すら手中に収めた神聖ブリタニア帝国は、当代皇帝が英雄ゼロによって討ち取られ、その次の皇帝が即位後に帝政及び皇族制度を廃止したことによって終わりを告げた。
その後ブリタニアは国名をブリタニア公国と改め、民主的な国家として超合集国に加盟することになったのだが、良くも悪くもブリタニアを国として纏めていた帝政が崩壊した影響は予想以上に大きくブリタニア国中で分離・独立等を求める運動が多発する。
その運動は日に日に大きくなり、ついには大国であったブリタニアが複数の小国に分裂する一大問題に発展してしまう。
その問題は最終的にシュナイゼルの指導の下、分裂した小国を纏め新たにブリタニア共和国として再編することで一応の解決となったが、それでも一部の小国は再編に加わらず独立したままとなった。
また、時を同じくしてかつてブリタニアに侵略され差別や迫害を受けてきた人々が、今度は逆にブリタニア人に対し差別や迫害を行ういわゆるブリタニアバッシングが発生。
問題が表面化した時期が運悪くブリタニア分裂問題と重なり問題解決が大幅に遅れ、結果多くのブリタニア人に被害が出てしまう。
そして光和3年、共和国再編に加わらなかった小国の一つリューネベルグにて元ナイトオブラウンズであるノーランド・フォン・リューネベルクがブリタニア皇族の生き残りであるカリス・アル・ブリタニアを擁立すると共に、自らが率いる皇帝騎士団アインベルクを筆頭に旧体制派の元貴族勢力やブリタニアバッシングの被害者たちとブリタニア及び超合集国を脱退すると、合衆国日本のホッカイドウブロックに対し武力侵略を開始。
当然ながらその侵略に対し当時ホッカイドウブロックに駐在していた黒の騎士団が応戦したが、敵の勢力が予想以上に強かったことに加え、一部のブリタニア軍人が敵に寝返って内部から手引きしたことにより黒の騎士団は敗北。
統治者の皇重護は捕らえられたのちに処刑され、当時諸々の事情で使われずに放置されていたシトゥンペバリアを奪取し、外部からの壁として逆に利用されてしまう。
こうして誕生したネオ・ブリタニア帝国は光和3年から本編が始まる光和7年の約4年の間、ホッカイドウブロックに住んでいた日本人達をかつての忌み名である「イレブン」として支配し、日本人はまたしてもブリタニアから理不尽な差別や迫害にさらされる羽目になる。
このようにいかにも正当性があるような名前に反し、実際は一部のブリタニア人が勝手に名乗っているだけに過ぎず、またこの経緯からブリタニア共和国を始めとした超合集国の面々からはそもそも国家として認められていない。
そのため実態としては巨大で質の悪いテロ組織である。
誕生目的とその治世
このネオ・ブリタニア帝国が誕生することになったそもそもの理由は単純明快、神聖ブリタニア帝国の復興この一点である。
帝国崩壊後、各地に潜伏した旧体制派の元貴族達やブリタニアバッシングの被害を受けた者たちは、もはや帝国の誇りを失い、民主主義に浸かり、超合集国の単なる一国家になり下がったかつての故郷を完全に見限っていた。
彼らの目的は民主主義によってすっかり腑抜けた共和国の連中に変わり、自分たちの手によって失われたかつての屈強な帝国を作り直し、最終的にはあの時のように全世界を支配しかつての栄華と栄光を取り戻して世界に君臨する事が目的である。
そういったことからネオ・ブリタニアの統治政策はかつてのブリタニアとほぼほぼ同じである。
基本的な統治は帝国時代と同じ皇帝を頂点とした専制君主制としており、第100代皇帝カリスの下に直属の騎士であるアインベルクがかつてのナイトオブラウンズの代わりを務めている。
ただし現状皇族が2人しかいないほか慢性的な人材不足のため、アインベルクには騎士の役割の他、各々に与えられた地方の統治や専属騎士団の指揮等を任せられている。(詳しくはこちら)
ちなみに皇帝の肩書に「第100代」と付けているのはこのネオ・ブリタニアが神聖ブリタニア帝国の正当なる後継国であることを宣伝するためである。(なお本来の第100代皇帝については、帝国を終わらせた人物ということもあってか初めから居なかったことにされている)
しかし名実ともにブリタニアの頂点が皇帝であった帝国に対し、ネオ・ブリタニアにおいての皇帝は(カリスが年端もいかない少年であるところから察せられるに)あくまでも帝国の象徴……身も蓋もない言い方をするならば単なるお飾りに過ぎず、実際はアインベルクのリーダーにして直下の騎士であるノーランドが実権を握る所轄傀儡政治である。
事実皇帝直属の騎士であるアインベルクの面々も、(さすがに公共の場では礼節をわきまえてはいるが)基本的にノーランドに従っており、皇帝の権限や権力は無いに等しい。
加えてその政治体制の都合、皇帝となる最低条件(皇族…つまりはその血を引いている人間)を有しているのであれば基本的に誰でもよく、万が一皇帝に何かしらあったとしても新しく皇帝となる人物を見繕えられれば政治体制としては全く問題ないためむしろ皇帝の命はとてつもなく軽い。
一般のブリタニアもといネオ・ブリタニア人の生活については帝国時代と特に変わりはないらしく、主にホッカイドウブロック各地に新たに建設された租界にて暮らしている。
ちなみに貴族と平民の違いがあるのかは不明。
一方で支配されている日本人の生活については、旧体制派がもつブリタニア人至上主義やバッシング被害者の逆襲もあってか最悪に尽きるもので、基本的にかつて帝国時代と同じく侵攻作戦で被害を受けた地区のゲットーに押し込められ生活を余儀なくされる。(ご丁寧にかつてと同じく碌に復興すらしない)
一応働いたりすることも可能だが、その場合は低賃金で働かされたり理不尽に暴力を振るわれるなどかなり雑に扱われている。
もっともこの扱いですらまだマシな方で、もっと酷いと狩りの獲物や射撃の的にされて嬲り殺しにされるか実験動物として使われ雑に殺処分されるといったこともある。
しかし潤沢な戦力があった帝国と違い、大幅に限りがあるネオ・ブリタニアにおいてはこの政策ははっきり言って愚策以外の何物でもなく、事実ホッカイドウ各地ではネオ・ブリタニアに反発するレジスタンス組織が数多く誕生してしまう。
さらに例え軍事力が高くても人数不足のせいで対レジスタンス作戦も満足に行えず、4年立った現在でも完全に駆逐できていない始末である。
統治体制もまたノーランドの方針で各統治者に任されているためにバラバラで、ナタリア・ルクセンブルグの統治領内に限った日本人の権利が認められ、アインベルクでさえナラ・ヴォーンはあくまで過去のブリタニアバッシングの被害者救済が主目的で、ヴァルター・リントシュテットは重護の妻で元々の主君でもあるシェリー・メ・ブリタニアと重護個人への忠誠の板挟みになっており、この二名に至っては帝国復興よりもブリタニアバッシングの被害者救済を重視している。
このように組織内での各々の方針の違いや、不合理的な政策の数々など全体的に歪としか言いようがない状態なのだが、のちにこれがある種意図的にされていた事が判明する。
帝国の終焉と燻り続ける懸念
最終決戦にてノーランドがアッシュとロゼの戦闘に敗れて戦死し、同時に彼が率いていたアインベルクもメンバーの大半が死亡し、更に残りのメンバーが黒の騎士団及び、七煌星団側に離反した事で上層部を失った事でネオ・ブリタニア帝国は機能不全となった。
幸いなことに世界中にばらまかれたある兵器がネオ・ブリタニア全体の意志ではなく、ノーランドの仕業であることが国内を含め全世界に認知され、皇帝サクヤ・スメラギ・メ・ブリタニアがノーランドを国賊の枠を超えた人類の敵と断定したことで最低限の体裁と名誉は守られた。ノーランドの死から数ヶ月後に組織は解体され、ネオ・ブリタニア帝国は僅か4年の歴史に幕を下ろした。
そしてノーランドの支配から解放されたホッカイドウブロックは超合集国の特別自治区となり、戦いの傷を癒すように復興を続け、世界は再び平和が戻る事になったのだった。
詳細な和平交渉の内容は不明ながら、サクヤが皇帝に即位したことからホッカイドウをブリタニア帝国系の自治区として承認する代わりに植民エリアとして扱わず、同時に元の領主である重護の娘のサクヤが即位する条件の元でネオ・ブリタニアは解体、再編されることとなった。
※しかしホッカイドウ内にはノーランド派の残党が未だに潜伏している点、ネオ・ブリタニアの兵器開発に協力していた旧体制派と元貴族達がノーランドを失っても尚、旧帝国の再興を目論んでテロ行為に走る点、更に組織設立の要因の一つだったブリタニアバッシングが今後も世界各地で起こり続ければ、いずれ第2、第3のネオ・ブリタニアが胎動する可能性等、様々な懸念が存在限り世界は再び、混迷の時代に逆戻りするだろう。
新帝国の軍事力
ネオ・ブリタニアにて使用される兵器の大半は、主にアインベルクの「白のビショップ」スタンリー・フォンブラウンが開発に関わっており、高い性能を誇る。
特に主戦力であるナイトメアフレームには、旧帝国でよく使われ後継機もできたサザーランドタイプや帝国後期からいまなお現役機のヴィンセントタイプとも違う、第七世代以降の技術が用いられた新型機を開発している。これらナイトメアフレームは旧帝国派の技術陣によるもので作られている。
唯一、ノーランド専用機であるファウルバウトはナイトオブファイブ時代からのリューネベルク領の技術者達によって作られた。
また世界各地に潜伏している旧帝国派の協力者によって強力な兵器や有益な情報を入手することができ、第九世代型である紅蓮聖天八極式のコピー機の生産も行い、現にナイトメアフレームにはホッカイドウ侵攻以前から後述のシトゥンペバリア内での戦いを予め想定してうえで開発していた。
ネオ・ブリタニアの主力量産機。
旧帝国で使われていたサザーランド等の騎士然とした容姿と異なり、どことなく異形見のある形状(主に胴体と一体化した様な頭部や逆関節風な脚部など)が特徴的。
ホッカイドウ侵攻の4年前の時点で配備されてあり、その性能は7年前における第七世代量産機だった暁の改良機をも旧式扱いするほどのものがある。
ちなみに通常カラーはグリーンだが、アインベルク直属部隊はそれぞれの独自カラーを使用している。
かつてシュナイゼルによって建造された強大な空中要塞。
オリジナルはゼロレクイエムの際に憎しみの象徴として太陽に投棄され完全に破壊されたが、じつはオリジナルとは別に有事の際として秘かに予備機が建造されていた(ただし完成はしなかった)。
未完成のまま解体されるところを旧帝国派によって秘かに奪取され、その後ネオ・ブリタニアにて完成させそのまま運用されている。
予備機ということもあってかオリジナルと比べるといささか性能は劣るが、それでも十分強大であり、後述するフレイヤも使用可能。
かつて世界を恐怖させた究極の戦略兵器。
ゼロレクイエムの際に全て解体処分されたはずだったが、こちらも旧帝国派によって(おそらくバレないようにデータを改ざんしたうえで)秘密裏に確保され、ダモクレスと共にネオ・ブリタニアに横流しされた。
秘密裏に入手できたのが僅か三発だけだったが、破壊力は衰えてはいない。
かつて完成させながらも平和な時代になったことで結局使われなかった防衛装置。
本来はこのまま使われずに解体されるはずだったが、旧帝国派が手に入れたこの装置の情報をもとにネオ・ブリタニアによって逆に利用されてしまう。
ホッカイドウブロックを取り囲むように設置されているエネルギー障壁であり、これによりホッカイドウブロックを強固な檻として隔離し、黒の騎士団の奪還作戦を防いでいる。
軍と政府どころかアインベルクでさえスタンリー・フォンブラウン以外は存在自体知らなかった最終兵器。
最終兵器ということもあって完成すれば戦局を覆せるはずだったが…。
皇帝
カリス・アル・ブリタニア――帝都ペンドラゴンの消失から難を逃れたシャルル皇帝の末子で第108皇子。ノーランドによって突然ネオ・ブリタニアの皇帝に担ぎ出されるが、何者かによって暗殺されて僅か10歳の生涯を終えてしまう。
サクヤ・スメラギ・メ・ブリタニア――幻の第一皇女シェリー・メ・ブリタニアとホッカイドウ領主皇重護の一人娘。イレヴンのハーフだが、カリスの崩御に伴いイレヴンの反発抑止に使えるために即位させられたお飾りの皇帝。しかし、ノーランドの暴挙を前に一部の支持者と共にネオ・ブリタニアの完全な崩壊を阻止した。なお、実際に即位していたのは影武者の春柳宮サクラだが、アインベルクでさえ長らくそれに気づくことはなかった。
劇中での変遷
第一章
上述の通り建国からの4年間は反乱分子の完全な鎮圧は出来ておらず、彼らの存在に大いに頭を悩ませているが、だからといって全く成果がなかったわけではなく、作中冒頭にはレジスタンスの中でも最大勢力であった七煌星団の内、団長の黒戸をはじめ多くの団員の捕縛に成功していた。
しかし七煌星団の残党が最近ホッカイドウで有名となったフリーランスの傭兵ナナシの傭兵と接触したことで状況が一変。
彼らから依頼を受けたナナシの傭兵の活躍により、白と黒のポーンであるカークウェイン兄弟が暗殺され、(一番格下とはいえ)アインベルクが(最近有名になったとはいえ)単なる傭兵に殺されるというこの上ない失態をさらしてしまう。
さらにナナシの傭兵は七煌星団と協力してアバシリ強制収容所を強襲。
彼らの目的は収容所に囚われていた皇サクヤと黒戸ら七煌星団のメンバーの奪還であった。
幸いにも皇サクヤの奪還は、白のクイーンであるキャサリン・サバスラによって阻止されたが、黒戸ら七煌星団のメンバーは全員奪還されてしまい、さらにナナシの傭兵によってその時に防衛にあたっていた黒のナイトであるアーノルド・レンク率いる騎士団が壊滅させられ本人も瀕死の重傷を負わされてしまう。
七煌星団が息を吹き返しアインベルクの約三分の一に被害を受けたことにより、ネオ・ブリタニアは白のナイトであるヒース・ロットを中心に討伐隊を組織し、彼らが潜んでいるという情報をもとにオタルのアジトに奇襲を仕掛けた。
だが七煌星団とナナシの傭兵は既にその展開を読んでおり、逆にそれを利用して罠を張っていた。
その結果まんまと罠にはまった討伐隊は壊滅的な打撃を被ってしまう(なおヒースは辛うじて帰還できたが、後に責任を取る形で自殺した)。
ただし、黒のクイーンナラ・ヴォーンによって東の暁旅団が、黒のルーククリストフ・シザーマンによって北狼軍が大打撃を受ける。
一方、政庁ではカリスが突然崩御し、第101代皇帝として皇重護の娘で皇族の血を引くサクヤがサクヤ・スメラギ・メ・ブリタニアとして即位する。なお、実際に即位しているのは影武者の春柳宮サクラ。
第二章
七煌星団こそ失敗したものの、北狼軍と東の暁旅団はアインベルクの追撃で大打撃を被った。それから間もなく、白のルークディボック・メルテが天空要塞ダモクレスとフレイヤでサッポロゲットーのテロリストを殲滅するという公式会見で七煌星団と他のレジスタンスをおびき出そうとする。
作戦はディボック自身のミスとニーナ・アインシュタインが運んできたフレイヤ・エリミネーターで搭載されていた僅かなフレイヤは全て失敗してディボックも戦死し、ダモクレスも無用の長物と化してクリストフによって撃ち落とされた。
第三章
ナナシの傭兵が関わった戦闘で利敵行為を行い、記憶の混乱を訴える兵士を何人か捕らえて拷問したクリストフによって、弟のロゼが本物の皇サクヤであることが知られ、芋蔓式で内通していたナタリア・ルクセンブルグが拘束され、七煌星団のアジトも見つかってしまう。更に、それまで皇帝が影武者であることを知っていたのはナタリア以外に黒のビショップヴァルター・リントシュテットだけだった事実をノーランドに気づかれてしまう。
クリストフによって強化改造されて蘇ったアーノルドとキャサリンの強襲で七煌星団は追いつめられるが、東の暁旅団と北狼軍の自爆攻撃でネオ・ブリタニア軍も壊滅的な打撃を被る。しかし、七煌星団も壊滅的な被害を受け、二つのレジスタンスを潰したので結果として作戦は成功した。
が、その裏でノーランドの計画のイニシアチブを巡る謀略でクリストフがナナシの傭兵と交戦する羽目になり、ギアスをかけられる前に自決する。
政庁ではお飾りながらも皇帝としての責務を務めるサクラがヴァルターの補佐で僅かな支持者を得て、少しずつ内政面で力を伸ばしつつある中、ノーランドは超合集国に和平を申し込み、ナラを特使として派遣する。
一度は和平の使節団を死体袋で送り返したノーランドの行動とは思えないその行為に黒の騎士団も困惑するが、和平を申し込まれては七煌星団も含めて手を出すことができなくなってしまった。加えて、ナラの巧みな交渉でブリタニア共和国内で起こる問題やブリタニア・バッシングの再発の懸念などを持ち出された代表達は交渉の主導権を握れず、数か月の膠着状態が続いていた。
超合集国は停滞する交渉を進めるべく、初代議長皇神楽耶に復帰してもらい、交渉役を委ねようとする中でソレは起きた。ブリタニア共和国、ジルクスタン王国、かつてのE.U.、中華連邦、そして日本とネオ・ブリタニア帝国領土となっているホッカイドウを含めて世界中に正体不明機、ロキが現れた。
最終章
ロキの出現で世界中は混乱し、多くの人々がロキに飲み込まれて血煙になって殺された。この事態に際し、黒の騎士団はPMCや退役軍人、更にブリタニア帝国時代の第四、第五世代機のKMFをかき集めて対応するが、それでもロキの圧倒的な性能に圧されていた。
ネオ・ブリタニア帝国もロキに襲われ、皮肉なことに最強の防壁であるシトゥンペ・バリアはノーランドにとっては自身の計画を遂行する最強の盾に、ホッカイドウに住むイレヴンとブリタニア人全ての人間にとっては最悪の獣が跋扈する檻に閉じ込められる形となってしまった。
ロキがノーランド用のKMFファウルバウトによって一括制御されていることは白のビショップスタンリー・フォンブラウンの決死のリークで黒の騎士団に把握されるが、シトゥンペ・バリアの存在で対策は見つかっても、手立てがない状況に追い込まれていた。
幸いなことに、ナナシの傭兵が前宮の制御装置を暴走させてシトゥンペ・バリアを消滅させ、ネオ・ブリタニアもロキの襲撃を逃れたサクラがノーランドを人類の敵と認定して全軍に七煌星団との協力を発令。皮肉なことに、かつてのルルーシュ皇帝と同じく強大な悪を前にブリタニアとそれに反対する者が手を取り合うことになった。
最終的にナナシの傭兵がノーランドを討ち取り、世界中のロキは機能を停止し、世界は救われた。その後、最高指導者のノーランドが国賊と断定されたネオ・ブリタニアは超合集国との和平を選択、ホッカイドウをブリタニア帝国系の自治区と認めてもらう代わりに、サクヤが初代皇帝として即位する形で解体、再編されることとなる。
余談
イングランド関係の名前が多かった本国、ガリア戦記関連の名前を用いられたユーロ・ブリタニアに対してネオ・ブリタニアはアインベルクを筆頭にドイツや北欧に関する名前を多く用いている。
関連タグ
ネオ・ジオン/袖付き:同じく旧体制の残党が発足した武装勢力繋がり。また君主の血縁者を傀儡の首領に仕立て上げ、真の指導者は別にいる等と組織体勢にも共通点がある。
ザール星団:クローン人間に利用され、銀河に戦火をまき散らした帝国。その正体と真意を知る者が内部に誰もいなかった点などが共通。