概要
円卓の騎士の一人で、キリスト教徒が多い円卓の騎士にしては珍しいイスラム教徒。
この為、黒人ではないかとされるが、アーサー王伝説の時代(およそ6世紀ごろ)とムハンマドが活躍し、イスラム教が隆盛を極めた時代(7世紀以降)とは全く歴史が合わない。これはシャルルマーニュ伝説やゲルマンの英雄叙事詩にも言える事なので気にしたら負けである。
当初はトリスタンの恋人であるイゾルデを恋い慕っていた事から、トリスタンとは非常に仲が悪かったが、数々の共闘を経た後に、決闘で敗北してキリスト教に改宗した後に彼の友となる。
戦闘力は円卓の騎士の中でも高く、昼間に3倍の力を発揮するあのガウェインを含めた10人の騎士を槍試合で相手取るほどで、彼よりも強い面子といえばランスロット、トリスタン、ラモラックの3人ぐらいである。
しかし、槍試合でランスロットの馬の首を飛ばすなど、騎士でありながら騎士道に反する側面が描かれがちだが、礼節を弁えたエピソードも存在する為、円卓の騎士を名乗るだけはある。
中でも頭と尾がヘビで、胴体は豹、尻はライオン、足は鹿と言う『クエスティング・ビースト』(唸る獣)を追跡したというエピソードが有名だが、この冒険は失敗し、聖杯探索の折に獣に殺される末路を辿った。
獣はガラハッドとパーシヴァルが倒したとされている。両者とも騎士の鑑とされ、聖杯を発見した騎士である為、アーサー王王国の崩壊の象徴である獣をパロミデスが倒せなかったのは必然なのかもしれない。
トマス・マロリー版ではアーサー王とランスロットが対立した際にランスロット陣営に付き、大戦を生き残った後はプロヴァンス公の職に付いたとされる。