「貴方は知識も訓練も足りてない」
「優しいね これで勝ち目は無くなるのに」
「大嫌い」
概要
陰陽師の勢力に高い影響力を持つ二大旧家の出身で、幻妖の頻発化の対策として学郎と鵺がいる北高に転校した陰陽師の美少女。
陰陽師としての実力は高く、多数の式神を呼んだり盡器の形を自在に変えたりできる。
現在は学郎が率いる第6支部の隊員。
人物
非常に落ち着いた性格で自身の感情を表情に出さない、まるで人形を思わせるほど冷淡な少女。素直な学郎が相手ではあったが、匂いや脈拍によって相手が何を隠しているのかをある程度把握する事が可能。
鵺、七咲に続いて学郎との距離が近いが、ちゃんと相手は選んでいる二人と違って彼女は本当に無頓着なところが窺える。
感覚的かつ直感的に他人の感情を理解できる反面、率直すぎる物言いや淡泊な性格の結果他人と衝突する事もあり、過ごしてきた環境によるものか”楽しさ”、”面白さ”や”美味しさ”という感覚を理解していない節がある。また、家の教育によるものか、幻妖はどれだけ知能を得ても人とは別の化物であり、利用するかされるか以外の関係はあり得ないと考えている。
実は鵺と契約し、彼女の力を奪う事を目的としており、そのために学郎と接触した。
自身が暮らしている家である二大旧家の「藤乃家」を厳しいと認識しているが、実態はかなり悲惨で、状況的には虐待同然の環境で過ごしている。扱いは小間使いで食事は殆ど戦闘糧食の上、肉を食べた経験は無い。所持を許されている連絡ツールは写真すら撮れないガラパゴス携帯。自室にあるのは布団が一組に古ぼけたテーブルとライトスタンド程度という有様。
更には自発的に行動しようとした結果、大きな傷が残る折檻を受けてしまったりしている。
両親の死や陰陽師としての過酷な生活の影響か、夜は一人で寝れないという意外な一面も。
意外にもPCでのオンラインゲーム経験者。だが狂骨の暇つぶしに付き合っているだけで彼女の趣味という訳では無く、楽しんでいるつもりも無かった。
冷めているような人間性であったが、学郎との交流によって、自分が置かれている環境への不満、自分より恵まれていると考えた学郎に嫉妬を抱く事になり、最終的にはその恐怖や苦痛を素直に吐き出せるようになった。
学校に支部が建ち、七咲や四衲等の仲間が増えた事やクラスメイトとの交流もあり、少しずつ「命令」ではなく大切な仲間の「頼み事」に全力で応えたいと自分の意思で何かを為そうと前向きになりつつある。
能力
霊衣は、おおむね周防七咲と似た格好で、細部の装飾は異なるが、長袖のジャケットにホットパンツ、ロングブーツなどを着用している。胸の下には帯のような部分がある。
他の陰陽師にはない特徴として「猩枷」という装着者を絞め殺した後で強制的に家へと転送する、怪異の腕を模したマフラーのような意匠の道具が癒着されており、当主に命を握られている状態だった。
また、学郎と同じ「幻妖と契約して力を得る」という希少な能力も持っている。
盡器 染離(ぜんり)
槍状の盡器で、帯を撚り合わせたような形をしている。槍の形状を変形させて斧にしたり、伸ばした穂先を自在に動かしたりする事が可能。
作中では幻妖を祓った後、取り込んでいる描写が見られるが、この盡器の能力なのか代葉自身の力なのかは不明。
また、後に鵺式の修行を経て敵を拘束する帯を伸ばす上にその帯で包んだ槍の穂先を圧縮し、放つというパイルバンカーとしての機構を得た「染離改・重炸式撃墜槍」にも変形する。
また、レベル4との死闘の最中で狂骨の能力特性を発動するようになった。
名称は不明だが、狂骨由来の骨をイメージした槍と大口径の銃が合体した盡器を左腕に装着して扱う。放たれた弾丸の着弾箇所に狂骨オリジナル程の出力は無いが、骨の呪いを施せる。
呪われた部位は接触感染のように触れた別の物にも伝播し、動きを封じる。
また、骨の手で代葉を引き寄せたり、傷ついた体を骨の手が掴んで動きを補助する等の応用も見せる。
淵廟8番拘束霊鎖解放 式号「眇の鴉合(すがめのあごう)」
藤乃家が代々使役する鴉の式神術。
詠唱しながら、自傷によって傷つけた親指から出る血液で額に印を付着させる事で発動する。すると背後に文様が現れ、それを破るように複数の鴉が出現してシーケンスが完了。
全式神の共通能力により、盡器の性能強化と使役者に防御結界を展開する。
固有の能力は式神と使役者の位置交換。鵺曰く「いい能力」。消耗の激しい奥の手として、盡器に首の落ちた式神鴉を纏わせる、というものがある。
人間関係
現在契約中の幻妖。代葉本人は狂骨の事を利害関係のみで繋がる相手と考えており、狂骨が彼女に向ける保護者のような感情を認識していない。だが少なくとも軽口を叩ける程度の仲な模様。だが同時に代葉が両親を亡くした原因でもある(代葉が狂骨との適合実験に選ばれた際、彼女の両親は家に楯突いたが殺されてしまったとの事)。
鵺と契約するために接触した陰陽師成り立ての少年、かつクラスメイト。自分と似た境遇でありながら、自分には無いものを持っている彼に嫉妬していたが、和解した現在は良好な関係を構築している。
自身の、というより家の目的である幻妖。手強い相手だと理解しているものの、勝算もあると考えている。
オカルト部の部長で、同じ第6支部の隊員。先輩として敬っているものの、学郎との仲が気になったりしている。
同じ藤乃家の人間で、陰陽師として色々と教えてくれた師匠。