主要人物
陰陽寮討伐隊第6支部/旧オカルト部
該当項目参照。本作の主人公。
幻妖に父を殺されてから事なかれ主義を貫いてきたが、鵺と出会い幻妖に襲撃された出来事をきっかけに陰陽師の世界に身を投じていく。
- 鵺 / 沙鵺子
本作のヒロイン。1000年以上の時を過ごす大幻妖。学校の屋上に封印されている。
人間とサブカル(漫画やゲーム)大好き女性で、人を守る為学郎と契約する提案を行う。
契約後は分体を外に出せるようになり、一般人の前では学郎の血のつながらない姉「沙鵺子(さやこ)」と名乗っている。
該当項目参照。
本作のヒロインの1人。学郎の通う北高の先輩であり、幻妖から町を守る陰陽師の一員。
とある事情により単独行動を好み任務にも消極的だったものの、学郎の能力と意志の強さに興味を持ち、幻妖退治を目的とした「オカルト部」の立ち上げを彼に持ち掛ける。
該当項目参照。
本作のヒロインの1人。学郎のクラスメイトになった転校生の少女。二大旧家・藤乃家出身の陰陽師で、鵺と契約し彼女の力を奪う為にやってきた。
実家より「使命を果たせなければ命はない」と定めづけられた身の上であり、決闘後は学郎と鵺の助力を受けて匿われる事になる。
該当項目参照。
第六支部設立後に派遣された陰陽師。学郎の生き別れの義妹。
学郎の父(四吶の義父)の殉職後陰陽寮に移りひたすら復讐のために幻妖と戦ってきた経歴を持つ。
該当項目参照。
北高
眼鏡をかけた学郎のクラスメイト。非常に正義感が強く、第1話では学郎をパシらせる願瀬に殴りかかって下着一枚に剥かれたり、幻妖に襲われたクラスメイトを逃がすために囮役を買って出たりと一般人ながら強烈な武勇伝を読者の脳に焼き付けた。
その後も学郎の良き友人として度々登場するが、上述の「血の繋がらない姉」の話を聞いた時は羨ましさのあまり突然興奮してそのまま倒れた。年頃の少年らしい部分もあるようだ。
年の離れた妹と弟を持つお兄ちゃんである。
- 柘植本
学郎のクラスメイト。長らく苗字すら不明だったもののクラスメイト中では膳野に次いで登場頻度が高い。
学郎に血の繋がらない姉(沙鵺子)がいると聞いた際の「な んだよそりゃ…エッチすぎんだろ…!!」は本作を代表する迷台詞である。
妹がいるが本人曰く血の繋がってる妹は羨ましがるような存在じゃないらしい。
- 願瀬横道
学郎のクラスメイト。典型的ないじめっ子であり、入学初日から取り巻きを連れて膳野をパシらせようとしたり、代わりを買って出た学郎を笑った事で怒った膳野に殴りかかられた責任を更に学郎に被せようとしてきた。
性格の悪さとは裏腹に幻妖に腕を切られた際には泣きながら取り巻きに向かって「アイツ殺せ!」と叫ぶなど結構ガッツがある。しかし女性(特に美人)には全く耐性が無く、沙鵺子に見惚れてそのままいじめっ子成分も抜けていってしまった。仲間内での愛称はみっちゃん。
- 浜本先生
学郎のクラスの先生。HRを受け持つもその姿は確実に幻妖に憑かれており、教室にいた沙鵺子に襲い掛かる。
しかし膳野を始めとしたクラスの男子が協力して抑え込み、学郎が力を使うことで助けられた。
- 吉田灼
北高の現生徒会長。校内の噂の解決に奔走する学郎の前に現れ、「辛くなったら周りを頼れ」と電話番号を渡し協力を申し出る好人物。
しかし翌日幻妖に憑かれとった為、学郎に腕相撲勝負を挑むが彼の力で救出される。
- 土岡恵
学郎のクラスメイト。転校してきた四衲と打ち解け仲良くなるが、
用事で学校に残った際にレベル4の襲撃に巻き込まれ、少しの間四衲と行動を共にする事になる。
陰陽寮
第6支部の協力者
藤乃代葉と契約している幻妖。見た目は黒い礼服を着込んだ青年だが、本性は真っ黒な身体、そして白い仮面のような装飾と黒い髪を持つ気味の悪い怪物。
戦いに独自の美学を持ち、いかなる状況でも戦いを楽しもうとする戦闘好き。
代葉とはお互いに利用し合うだけの関係のように評しているが、
手を握らないと眠れない彼女の傍についたり、学郎へ代葉の接し方を助言するなど幻妖なりに気にかけている事もある模様。
- キャシー
猫耳の生えた人型幻妖。鵺の古い友達で一人称は”俺様”。セーラー服に短パンを穿いた子供のような見た目。
「次元紐」と呼ばれる道具で離れた空間に穴を空けて行き来する能力を持つ。
部屋から出られないはず鵺の備品や食べ物を調達しているのは彼女で、基本的に自由に行動している。
食事や宴会に顔を出すのがメインで基本的に学郎達との共闘はしないが、四衲の修行には付き合うなど第6支部の面々に情はあるらしい。
- 寮子燕梨
第6支部に派遣された少女。代々支部の管理を担当してきた一族の子で蜘蛛の式神「朱拿蛛」を従えている。
一族の期待の星として目されているもののあまり将来性のある仕事ではないので意味は無いらしい。
支部から離れた場所に一瞬で移動する「転移結界」の術を使用し、学郎達をサポートする。
- 烏天狗
美執村に住み古来から結界による防護を担ってきた女性の幻妖。
レベル4相当の知性を持つが人の肩に乗れるほど小さいという一風変わった存在。
可愛いものが好きらしく、四衲にセクハラしたり過去に鵺の湯浴みを覗こうとした事がある等助平な一面を持つ。
戦闘は出来ないものの千里眼や気配隠しといった有用な術を幾つも所持している。
鵺とも旧知の中で有事の最中村に訪れた学郎を気に入り、契約する事となる。
一連の事件の終了後は役目を終えたからか第6支部に移った模様。
- 古賀澪
七咲の友人の陰陽師。高校2年生。小柄で姉御肌な、サイドテールの女性。
海でのバイトで学郎達と行動を共にし、後に第6支部にサポート係として転属する。
盡器は大型の鈍器っぽい形状。面倒見が良いタイプのようだが、花火を両手で持ってはしゃぐなど、意外に子供っぽい一面もある。
七咲の事は過去を知っていたり等それなりの年数付き合いがある模様。
- 町田莉那
古賀の知り合いの陰陽師で高校1年生。ボブカットで控えめな性格。
海でのバイトで学郎達と行動を共にし、後に第6支部にサポート係として転属する。
広い範囲に防壁能力展開する盡器を持つ。
見た目から幼少期の学郎とクラスメイトだった説がファンの間でささやかれているが…?
- 辻田誠乙
古賀の知り合いの陰陽師で中学3年生。おだんごヘアーの女子。道具屋の娘。
古賀と町田の事は「姉さん」と呼んで慕っている。
いい家のボンボンが嫌いと言ったり、格下っぽいと感じたら年上でも呼び捨てやパシリにしたり、嫌いな相手は煽ったりするなど、少々キツい性格。
しかし同時に助けて貰った相手には素直に感謝を伝えたり謝罪をするなど、酷く偏屈でもない。盡器の形状は裾から伸びる三角形の剣?のような形状。
海の一件で学郎に惚れてしまったらしく彼女も同じく第6支部にサポート係として転属する。
新しい仲間(捕虜)
「討伐隊」元隊長兼藤乃家の戦術師範であり、本部でも指導員をしている陰陽師。
くたびれた雰囲気を纏い、どこか疲れたような表情を浮かべている大柄なオジサン。
しかし礼儀正しく、遭対する相手の分析を怠らず、強さへの自負を持ちつつも自己の実力を過信する事もない強者。「自分のやる気はパフォーマンスに直結しない」、「必要な時に必要な物を使うだけ」というなど、徹底的した仕事気質を持つ。
藤乃家No.2の実力を持ち、現代で3人しかいない爛匣階級の式神の使い手。
藤乃家の執行人の役割も担っており、使命を果たせず出奔した代葉を始末する命を受けていたが、鵺の力の前に捕縛される。
その後は鵺より学郎の稽古を頼まれ、彼の育て代に気づいたことで学郎の修行に協力する。
(ちなみにこれにより学郎・七咲・代葉の共通の師匠となる。)
紐のついた短刀のような盡器を扱う。一本ではなく複数投げているが詳細不明。それ以外にも腰に沢山の小太刀を差している。
- 白沢
女性の外見をした幻妖。人間界では体育教師の「依子」として潜伏している。
非常に子供が好きで、曰く「女と子供は殺せん」性格。
性格の話は嘘ではないらしく交戦した代葉には致命傷を与えずに盡器を破壊するだけで命を取ろうとはしなかった。
その一方で盡器の破壊さえ乗り越え著しい成長を見せた代葉には敵とみなして容赦しないなど分別はある。
最終的には新たな力を手に入れた鵺との戦闘で完敗し、祭祀刀に封印され制御下に置かれることになった。
雷を操り、切り札として自立起動・自由変形合体する12機の盡器「紫電六花二片(しでんりっかふたひら)」を使用する。
討伐隊
- 皇善哉
第1支部隊長。髪を所々三つ編みにしているダンディな老年陰陽師。
洋七の「仲の悪い幹部会議を経験したい(意訳)」という発言に乗ってあげたり、休日には孫に遊ぼうとせっつかれているので(カードゲームの)遊び方を知りたいと発言するなど、お茶目な性格のおじいちゃん。
他の陰陽師とは一線を画す量の令力を持ち、重力を操作する盡器で広域を圧し潰す力を持つ。
- 風巻孤宮子
第2支部隊長。すらっとしたスタイルのいい女性美人。
足癖は悪め、遅刻の謝罪でおどけて敬礼をするなど、どこか飄々そうな言動をしており、作中初の隊長会議でも鵺や学郎の扱いに対する話し合いに対して「面白そう」と言っているなど、全体的にマイペースな人物。
しかし重要な場面では意見を求められ、「言った事が大体当たる」と言及されるなど勘や直観が鋭い感覚派のような扱いも受けている。
- 菅道領
第3支部隊長。白髪と左目の傷が特徴的な青年。
大柄でどちらかと言えば寡黙な性格のようで、あまり表情に変化が無いので若干の威圧感、を与えるというか、どこか”読めない”人物。作中初の隊長会議の司会進行に任命された。
第4支部隊長。非常に小柄でロングヘアの陰陽師。あだ名は「兵子」。少々口が悪い。
学郎の父拓郎の後任であり四衲の上司でもある。
口調が乱暴ですぐに手が出る、と粗暴な印象を受けるが、怒ったフリをする事で会話相手の思考を推測しようとし、交渉中にもリスク管理をしっかり意識するなど本質的には頭脳派。
部下の墓参りを欠かさない、ノウハウのない学郎の代わりに第6支部の事務仕事を全て受け持ち鵺との定期連絡を欠かさないなど意外にも真面目で義理堅い性格の持ち主。
戦闘時は霊殻を纏い、一本刀の盡器を凄まじい速度で振るう。
- 卦羽洋七
第5支部副隊長。不在になりがちな第5支部隊長の代理として行動する事が多い。
テンション上がっていたのか「ギスギスした幹部会議」への憧れを口にするなど、見た目にそぐわず年相応の子供っぽさがある。
鵺の封印場所が高校である事に言及されるまで気づいておらず、まだ成長中の若手である事がうかがえる。
「霊殻纏装」と呼ばれる特殊な霊殻を使い、巨大な鳥のような姿に変化することが出来る。
敵対幻妖(レベル4の集団)
顔を布で隠した和装の男。人間でありながらレベル4を率いる謎の人物。
鵺とは浅からぬ因縁で、仲間たちに鵺に関する情報提供を行っている。
数百年に一度レベルの結界術の使い手で、扱う式神も結界に関する能力を持つ。
長髪の男性の外見をした幻妖。人間界では「西屋利行」と名乗って潜伏している。
幻妖の使役に長けており、改造幻妖を作るなど"色々試している"らしい。
人間を殺す事に何のためらいもない一方で自分達の身内の死は強く咎めてくる悪辣な性格。
会話で時間を稼いで烏天狗を洗脳したり改造幻妖で狂骨を出し抜くなど非常に抜け目ない。
好き放題やった結果学郎の怒りを買い必ず消滅させてやると宣告されるが、学郎の事は以前から知っているようで…?
- 輪入道
男の外見をした幻妖。七咲の幼馴染で許嫁だった桜咲晴日を殺害した張本人。普段は医者として潜伏していたらしい。
強者と一対一で戦う事を楽しむ性格であり晴日や学郎に決闘を挑む。
が、その決闘を強要する為に人質を取る、一対一の戦いにジャマが入ってしまうと興醒めするなど、武人気質とは程遠い性格。
人は死に際が最も強く賢いという自論を持っており、戦闘中に相手を追い詰めて力を引き出す傾向にある。
学郎との戦いでは彼に成長の余地が見える限りは常に殺さないように手加減をしており、戦闘中の学郎の成長に合わせて輪入道も力を徐々に上げていた。
相手に自爆する刻印を付与する、爆発する性質を持った幻妖を使役するなど「爆破」に関する能力を扱う。
盡器は爆発によって圧倒的な速度と力を生み出す車輪「怨炯紅蓮(おんぎょうぐれん)」
その他の登場人物
- 桜咲晴日
七咲の幼馴染にして許嫁。最年少で討伐隊隊長となった傑物。輪入道と交戦し殉職する。
七咲とは将来を決められた中だが普通の幼馴染として接していた。
彼女の事は大事に思っていたようで、幼い頃に渡したリボンと殉職前に渡した婚約指輪が今も形見として残っている。
輪入道には敗北したものの、「レベル4特有の再生能力を奪う」という事実上の致命傷を負わせ、後の学郎と七咲に勝機を託す結果となった。
- 夜島拓郎
学郎の父であり四衲の養父。第4支部の元隊長でもある。学郎と四衲を庇って殉職する。
学郎同様に異例の抜擢で隊長になったらしく実力は秀でていたわけではないが、仲間を重んじ生存第一に行動するように改革するなど、とても慕われていた模様。
その意思と精神は時を越えて息子・学郎に引き継がれていく事になる。
関連項目
※【閲覧注意】以下、推定単行本8巻以降のネタバレが含まれます。
- 火車
次元泳統の異名を持つ、鵺と同じレベル5幻妖「鏖」の一角。
5つの封印場所の内唯一完全な封印の管理が出来ず、扉が開いていた「第5封印墓所」の鏖で
五十年前その内部に訪れたと思われる儡脊と契約。分体を得て活動している。
幻妖がレベル4に進化する仕組みを作った張本人であり、レベル4達が人間の姿を取るのは火車なりに意味がある事らしい。
曰く「己(おれ)も人は好きだよ」との事だが、鵺と違い人を殺す事に何のためらいもないどころか殺せないと残念そうな態度をとるなど、明らかに友好的ではない。
超巨大な円盤型の盡器を使用する。
契約している儡脊の能力の高さもあり、30%の顕現だけで隊長クラスの陰陽師3人と鵺の奥義に押し勝つほどの出力を放つ。