「守りながら戦うのか？ 最低な態度だな！」
概要
藤乃代葉と契約している幻妖。分体は執事、あるいはバーテンダーを連想させるような服装をしており、髪を襟足で一束に纏めた美青年。戦闘において晒された本来の姿は腕を禍々しい爪にしたり、黒い身体と白い仮面の怪異。
好戦的な性格で、鵺の力がどれほどのものか期待している。
藤乃家に複数体所属しており作中ではメイン画像の男の狂骨と女の狂骨が登場している。
人物
男
一言で述べれば戦闘狂。
気を抜けば契約主の代葉の目的から逸脱してしまいそうなほど、非常に好戦的。彼を代葉と契約させている藤乃家も彼の制御には難儀しているらしく、機嫌を損ねないよう注意している。
また、鵺が学郎をおんぶしながら自身と代葉のコンビに応戦した際は回避に徹して手加減する姿勢を”最低”と罵り、死角からの奇襲を行うなど温厚なタイプではない。……と考えられていたが、その後の描写や言及によって、意外に俗っぽいというか愉快な性格をしている事が判明した。
代葉がＰＣゲーム経験者なのは彼の影響で、代葉を自身の暇つぶし相手としている他、学郎と代葉の決闘ではクーラーボックスとレジ袋らしきモノを観戦に持ち込んだり色々な場面でよく物を飲む様から娯楽や飲食に深い興味がある模様。
一見すると好戦的、また他者の争いに遊興を見出す不穏な性格の持ち主にも見えるが、気遣いや面倒見の良さを垣間見せる。
特に契約者である代葉の事は彼なりに気遣っているらしく、学郎と代葉の決闘という勝負によって久方ぶりの契約者を壊されては困る、と彼女を案じるような口ぶり。
それだけに留まらず、虐待同然の暮らしで感情を強く抑制しがちな代葉が学郎をはじめとした学校生活で人間味を見せ始めた際には「まんまと絆され、変わってしまった」と言いながらも満更でもなさそうな雰囲気であり、夜一人で寝れない代葉の傍で一晩中手を握り、やむを得ず自身が代葉の近くから離脱する事態となる時は信頼できる相手に必ず後を任せるよう伝える等、まるで妹を気に掛ける兄のような言動を見せる。
更には鵺と学郎の師弟関係を「いいコンビ」と評するなど、戦いを好む荒くれ者、というだけの存在ではなく、代葉が学郎への嫉妬や怒りを爆発させた際にはそんな彼女の一面を初めて見るので楽しい、と溢していた。
レベル4の幻妖から「随分と数を織り込まれた幻妖」と言われているので、その口振りから自然発生ではなく祭祀刀の鞘代わりにされている幻妖同様に人造の幻妖である可能性も挙がっている。
女
ギャルのような外見をした狂骨。藤乃家の子供の教育係を務めており以前はお転婆だった代葉の面倒を見ていた事もある。昔は無感情であったが代葉との出会いをきっかけに感情が芽生える。その為現在は幼い子供を消耗品のように扱う藤乃家に嫌気がさしており侵入者の学郎に協力する。
能力
詳細不明だが分体の状態でも気配と姿を隠したり、両手を大きく鋭い異形の手に変えたりする。
真の姿は、瞼を縫われた白い仮面のような顔に、裾が襤褸となった着物から長い骨の手が伸びる怪物そのものの形態となる。
分体且つかなり遠くから操作している状態にも拘らず、レベル4の幼体複数を相手取ったり、レベル4成体の白沢をたった10秒以内で70％の出力という制限下ながら盡器を破壊して追い詰める等かなりの実力を持つ。
後に盡器を有している事が判明。
盡器を発動すると代葉の式神が燃える他に彼女が自分は数分しか活動できないと推測する程の熱量を放っている。
艮（ごん）
無数の黒い刺を四方八方から繰り出す能力。
盡器「井戸淵焔(いどえんえん)」
狂骨が有する盡器。
異質なフォルムの大剣であり、レベル4の体を容易く切り裂く威力がある。
他にも盡器を発動中は狂骨が接触した物に呪いを施し、狂骨自身や呪いを施した箇所から骨の手が出現して触れた物にまで呪いを伝染させる上に相手から触れても呪いは伝わっていく。
白沢との戦闘では、白沢の盡器を呪い、それを処理した別の盡器まで能力を及ぼし、戦場だった学校全体まで伝播させた事であらゆる場所から狂骨が出現・干渉できるようになっている。
最後は、盡器諸とも白沢の動きを封じ、真っ二つに切り裂いてみせた。
尚、この影響力で未だ出力70%。
人間関係
自身と契約中の陰陽師。代葉自身は狂骨の事をあくまでも怪物として捉えているが、狂骨自身は「猩枷」によって藤乃家に支配されている彼女を解放しようとした事をうかがわせるなど、相方である彼女の事を気に入っているようだ。代葉より素質のある後釜がいるのに代葉に拘っているようで、まるで本当の兄のようである。
女の狂骨も代葉の事は可愛がっておりお転婆で感情豊かだった彼女が現在の様な性格になったことを良く思ってない。
目標の幻妖。戦う事を楽しみにしているが、鵺の提案で決まった学郎対代葉の決闘には難色を示すなど、旧知の仲という訳では無い模様。
最初は鵺の契約者として敵対関係だったが、代葉に対する真剣な態度とその覚悟の程、そして影響された代葉の様子から、自分が不在の間は彼女を任せる等の一定の信頼を置いている。
女の狂骨も学郎には協力的。
