俺は選びたかったんだ 自分も他人も傷つかない道を
「藤乃さん(ともだち)を助けたいんだ 身の程な゛んて知っても゛知らん!」
概要
『鵺の陰陽師』の主人公。北高に通う一年生。
幻妖が見える以外、これと言って特徴のない引っ込み思案な普通の少年だったが、謎の美女幻妖・鵺と出会い、クラスメイトの膳野を助けた事を切っ掛けに、幻妖と陰陽師が絡む非日常の世界へ踏み込む事となる。
幻妖を産み出す『鏖』の一つであった鵺と、彼女が封印された土地を管理するため、特例の選抜隊長に(条件付きで)着任。討伐隊・第6支部の隊長である。
人物
黄緑色の髪に、その左側の前髪と左目の下に黒い模様が入った容姿をしている。1話の回想を見るに、少なくとも幼少期からついているものらしく、何かしらの力がある模様。
普段は気弱な性格が目立ち、幻妖が見えるのもあって積極的に人とあまり関わらない。
とてつもなく自己肯定感が低く、よく自分を卑下する悪癖があり、親しい相手からはそんな部分を心配されている。
しかし、そんな人付き合いの苦手さに反して自分でもコミュ障の自覚はあるものの心根の優しさで関わる者のほとんどから早々に人柄を認められて良好な関係を築く部分は父親譲りの才能かもしれない。
女子に対してはそれが顕著に現れていて、その理由は小学生の頃の水泳の授業中、女子が溺れていると勘違いして飛び込んでみたものの、その子はただ泳ぎの練習をしていただけで別に問題は無く、一部始終を見ていた男子達に「エッチマン」と揶揄された事がトラウマになってしまったといたが、後に代葉のサポートを得て解消した。
目の前で父・拓郎を幻妖に殺された過去を持ち、その出来事と父への憧れから、目の前で困っている人がいたら絶対に放っておけない。
鵺に背中を押してもらってからは、その部分が話数を重ねていくごとに際立つようになっていった。
たとえ相手を助けて自身が不利になろうとも、相手が自身を蔑ろにする相手であろうと助けることには躊躇が無く、その姿勢の普段とのギャップが彼の最大の魅力であると同時に甘さとして弱点にもなっており、また上記の自己評価の低さと相まって自身の身を顧みない危うさにも繋がってる。
日常パートにおいては基本的に振り回される側だが、時に自己評価の低さとお人好し・行動力が合わさり妙な方向にハジケることもある。
盡器 常闇銀
霊衣の形は、黒くなった四肢に帯が巻かれ、左目を隠す仮面のような装飾品が付く、といったものだったが後に完成形態として裁付袴のようなズボンと長手甲や腰のマント等を形成して全身に帯びる黒衣となった。
武装は真っ黒なバスタードソードと日本刀。
現在は鵺に力を借りる形で幻妖を退治しており、正式な陰陽師と認められている訳ではない。
能力は、火力特化の一撃必殺型。
力を貸している鵺自身が「力が大きすぎる」「手加減した方がいい」とアドバイスするレベルの出力を持っており、1話では出現した人型の幻妖を、教室の壁ごと破壊してしまう威力を発揮した。
その反面燃費が悪く、徐々に出力に慣れ始めてはいるものの、力を使う度に消耗し、その分の力を鵺との接触にて充電する必要がある。
700体以上の幻妖を倒し、代葉が劣悪な環境に置かれていると認識した事で、彼女を救いたいという願いや焦りといった強い感情で盡器の解放を達成する。
その能力は、周囲の影をエネルギーとして取り込むというもの。これにより斬擊の威力を上げたり、黒い衝撃波を飛ばしたり出来る。
狂骨曰く「一段回目の盡器の性能としては破格」との事。
柱刀骸街(ゼノブレード)
レベル3との交戦時に強い怒りを原因として解放された。
鵺の盡器としては最も万能な性能を誇る物で、浮遊する刃を同時に二つの物を斬れる程の超高速で操って対象を刻む能力。
修行で同時に刻める物量とその操作性は増したが、威力自体はまだまだ未熟。
人間関係
北高の入学式の日に出会った謎の美女こと幻妖。自身を認め、力をくれた彼女に恩を感じており、彼女の方も学郎を可愛がっている。
仲の良いクラスメイトの一人で、鵺とは違う形で学郎の勇気を奮い起たせた存在。めちゃくちゃ良いヤツ。
北高の三天女(四天女)の一人で、陰陽師の一員。二つの意味で学郎の先輩。学校は幻妖を退治するため、共にオカルト部を立ち上げた。
鵺の力を得るため北高に転校してきた、二大旧家出勤の陰陽師。実質鵺と契約中の形となっている学郎に接触を図る。
父・拓郎が引き取ってきた義理の妹。7年前に生き別れたが、拓郎の死を切っ掛けに仲違いをしてしまった。現在も嫌われている模様。
実の父親。学郎の目の前で幻妖に殺されてトラウマを残してしまったが、同時に今の学郎の精神を形作るものを与えた人物。父としても陰陽師としても学郎は慕っている。