膳野忍八
ぜんのじんぱち
❝ ────俺が囮になるから 逃げろって言ってんだよ ❞
❝ ────俺が そう決めたんだ いいから早くいけ ❞
\てめぇ血迷ってんじゃねぇ!! ちゃんと漫画見て読みやがれ!!/ |
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※この記事は一部ネタバレがあります。原作未読の方はご注意ください。 |
声 - 水野清人(ボイコミ版)
『鵺の陰陽師』の主人公 夜島学郎のクラスメイト。北高に通う高校一年生。
第1話のとある活躍から、連載初期における主人公のキャラ付けが薄くなってしまった大きな原因として読者の間で知られている。
髪型はおかっぱ頭。メガネをかけている。真面目な見た目に反して口が悪いが情に厚い男。
読者からは親しみを込めて「膳野君(ぜんのくん)」と呼ばれることが多い。
現状、物語の敵である幻妖は見えていない一般生徒である。
初登場は第1話。不良たちに入学初日から、たった60円を渡され3人分の昼食を買ってこいとパシリを命じられるが、強い口調で不良に反抗するシーンで冒頭から目立った活躍を見せる。そして、不良達が「主人公の学郎を奴隷のようにパシらせる」と胸糞悪い話をしていたことに、正義感の強い膳野君は怒って不良達に掴みかかったが、逆にリンチされて数コマ後にはパンイチにされてしまうのだった。
その直後、事態は急変して教室内に「幻妖」という化物が襲来!不良たちが片腕もがれたり、失禁してパニックになる中、自分をリンチした不良達を化物から逃がすためにパンイチのまま囮になるという衝撃的な活躍を見せた。
彼の活躍により、主人公が覚醒するチャンスが生まれ、化物を撃退することに成功する。無事、主人公の学郎と共にクラスメイト全員を守ることができた。
原作者の川江康太先生は「主人公がかなり奥出の為、変わるきっかけをつくれるようなキャラも一筋縄ではいかず少し濃くなってしまいました。」とコメントしている。また、家族に読んでもらったときに、家族全員に「こいつが主人公では…?」と勘違いさせてしまったようで、彼を前に出しすぎて読者を混乱させてしまったことを気にしていた模様。
なお、膳野君が好きと言うファンレターが届いていたようで、ファンのためにもタイミングがあれば今後も登場させてあげたいと語られていた。今後の彼の活躍に期待だ。<第1巻 p87 おまけページより>
膳野君の魅力は、少年ジャンプの第1話で主人公より目立ってしまったことに尽きる。このことから、ネタキャラとして読者の間で語り継がれている。窮地のシーンでは命がけで不良を助けたことから、正義漢としても魅力がある。一方で、日常シーンではノリがよく、少ない出番にもかかわらず、登場の度に何かと目立つ名脇役。
主人公と各ヒロイン達に関する浮いた噂が学校中に広がった際は、鬼の形相で問い詰めてきたり、オーバーリアクションで床に転げ落ちたり、大声で叫んだり、年相応に忙しない面を見せる。
ある意味、キャラが濃い膳野君が物語序盤で爪痕を残していき、定期購読者の獲得に繋がっていたとも言える。
なお、『鵺の陰陽師』の中で膳野君だけが突出して濃い訳ではなく、他にも癖が強いキャラはモブを含め多く存在する。そんな中、やけに印象に残るメガネがいることは、鵺の陰陽師の個性的な点であり、おさえておきたいポイントの1つだ。
▶ 参考資料【鵺の陰陽師 主なキャラ属性早見表】
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夜島学郎(やじまがくろう) |
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主人公の学郎とはクラスメイトで良き理解者。学郎には「膳野君」と呼ばれている。
出会いは第1話で膳野君が入学初日に不良にからまれていた時で、主人公の学郎が場を収めるために「パシリを肩代わりする」と仲裁に入ったのが最初。
物語が進み、ヒロインたちと学郎の浮いた噂が流れたときには、学郎とヒロインを賭けて対立する場面があり、女を賭けた漢たちの戦いは必見。
学郎が苛烈な戦いを終えて悩んでいると、膳野君は優しく相談に乗ってあげるシーンも存在する。その際は主人公の些細な感情の変化を見逃さず、的確なアドバイスをしていた。
なお、主人公に対する理解度が非常に高いことから、「膳野はヒロイン」「モブに収まる器じゃねぇ」等の意見が散見され、読者の間で度々ネタにされている。
鵺(鵺の陰陽師)(ぬえ) |
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サブカル系が大好きな凄腕のゲーマー美女。髪型は黒髪ロングヘアー。
その正体は学校に封印されていた「鏖(ひょう)」という強大な幻妖の1体で、後に主人公の学郎と契約を結ぶことになる。
第1話の幻妖襲来時、膳野君(と学郎)がクラスメイトを逃がすためにとった行動は、強大な力を持つ鵺に「随分と勇気があるね 立派だよ」と称賛された。
第2話以降は主人公の血の繋がらない姉「沙鵺子(さやこ)」として接触。「血の繋がらない姉」という話(設定)を学郎から聞いた膳野君は興奮し床に倒れ込んでしまうのであった。
周防七咲(すおうかずさ) |
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「北高三天女の一人」と称さる美人な先輩。髪型は金髪+ポニーテール+シニヨン。
原作第5話では、学郎が周防先輩と付き合っているという噂を信じてしまい、膳野君は鬼の形相で問い詰める。その後、色々あって「周防先輩をかけた腕相撲大会」が開催。漢たちの熱い戦いが始まる…
藤乃代葉(ふじのしろは) |
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落ち着いた性格で感情を表に出さない美少女転校生。髪型は銀髪ロングヘアー。
原作第26話では、学郎が藤野さんとシェアハウスで暮らしてる噂を信じてしまい、膳野君は鬼の形相で問い詰める。その後、色々あって「夜島学郎を倒してシェアハウスの入居権を奪い取れ選手権」が開催。漢たちの熱い戦いが始まる…
留袖四衲(とめそでしとつ) |
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学郎の血の繋がらない妹。ボクっ娘のツンデレボーイッシュな美少女。髪型は黒髪ショートヘアー。
主人公の学郎とはよくケンカをしているが、心の中ではお兄ちゃんが大好きな様子が見て取れる。
四衲が転校してきた際、膳野君は妹がいるので、学郎の妹だろうと無意識の内に感じ取っていた。
なお、膳野君は血の繋がらない妹には興奮しない模様。その理由は、学郎に血の繋がらない姉(鵺)がいる話に以前興奮していたことから、彼の好きなタイプは年上美女である可能性が極めて高い。
願瀬横道(がんぜよこみち) |
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入学初日から膳野君をパシらせようとした不良のリーダー格。通称「カス野郎」。
授業中に消しゴムを拾ってあげたことがきっかけで膳野君に「めっちゃいいやつ」と因縁をつける。その際、膳野君が「いや てめぇらで行ってこいよタコ」「胸糞悪い話が嫌いなんだよ」と反抗したため仲間と3人がかりでリンチ。その直後、襲来した化物に願瀬は右腕をもがれてしまうが、勇敢な膳野君が囮になったおかげで辛うじて生き延びた。なお、翌日には暗躍する陰陽師の手によって腕は接合されて化物に襲われた記憶は消されている。そのため、反省ゼロで相変わらず主人公の学郎にパシリを命じている日常に戻った。その後、ある美人な先輩との出会いがきっかけで悪事に手を染めることは段々減っていったようだ。
柘植本君(つげもとくん) |
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原作第2話で学郎が血の繋がらない姉がいる(という設定)と話した際に、「エッチすぎんだろ…!!」と発言した男子生徒。この発言を聞き、膳野君は激しく動揺して椅子から転げ落ち、床で悶え苦しむことになる。
柘植本(つげもと)君の名前が判明したのは第65話。死闘を終えた学郎が日常生活に戻った際、下校のシーンで言った「膳野君 柘植本君また明日!」という台詞から。
柘植本君は序盤から登場していたキャラだが、かなり後になってからの名前の判明となった。
なお、「エッチすぎんだろ…!!」は『鵺の陰陽師』の中でも特に印象的な台詞の1つ。
鵺の陰陽師はパンチラから水着ポロリ、お泊りデートにお風呂シーン、告白イベまで完備しているマーベラスな作品。本作で描かれる「エッチ」なシーンを見た際には、川江康太先生および関係者各位に敬意を持って「エッチすぎんだろ…!!」と心の中でつぶやこう。
また、本編内の類似セリフに「エッチマンや──!」がある。
詳細は「原作 第10話 特訓開始」で登場する辻田誠乙の台詞を参照。
浜本先生(はまもとせんせい) |
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第2話で幻妖に憑かれていた先生。膳野君は率先してクラスの男子を総動員し、様子のおかしい浜本先生を壁に追い込んで学郎の幻妖退治をサポートした。
膳野素直(ぜんのすなお) |
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膳野君の妹。番外編の絵日記にて存在が判明。
妹は夏休みに学校で補修があり、忘れた教科書を膳野君が届けてあげたが、道中チンピラとヤリ合ったらしく、服がボロボロだったので妹に無視されてしまい、「早く帰れ!!!!」と日記に書かれてしまった。
原作初登場は原作「第64話」。鏖(ひょう)の一角「火車(かしゃ)」が30%の力で召喚され、結界の外に大きな異変が起きたことに気付く一般人役として膳野君と妹と弟の3人が抜擢された。
また、第64話では膳野君の妹に加えて弟も同じシーンで登場。3兄弟揃っておかっぱ頭で、妹と弟は耳に髪を被せるミドルヘアのおかっぱ。妹の素直は目つきが少し鋭く、セリフなどから膳野君に似て気が強い印象が見て取れる。
優ちゃん(ゆうちゃん) |
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膳野君の弟。原作第64話で初共演。弟の容姿が第64話で判明したことにより、第54話の人質だった男の子が、膳野君の弟であることが分かった。病院内で人質になっていたおじいさんが「大丈夫…大丈夫や優ちゃん安心しな」と言った台詞から名前が判明している。
優ちゃんとおじいさんはレベル4幻妖の輪入道が病院内に配置したレベル3の幻妖が見えており、おじいさんを守るために優ちゃんは「僕の宝物をあげます なので帰ってほしいです」と恐怖で失禁しながらも勇気を振り絞ってレベル3幻妖に立ち向かう。このシーンは第1話で膳野君が囮役を買って出たシーンと状況が似ており、優ちゃんは膳野君の弟であることが意図的に仄めかされていたと考えられる。現状、幻妖や陰陽師が見えていた理由は謎となる。
膳野君の祖父 |
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第65話で膳野3兄妹に「架叉神様(かしゃがみさま)」という神の伝承を伝えるシーンで登場。架叉神様は大津波から人々をお守り下さったと祖父は言った。しかし、聡明な膳野君は寺に描かれていた架叉神の絵を見て疑問に思う。実は中央に描かれた架叉神は天災を引き起こした元凶で、端に描かれている影の絵(恐らく鵺)が人々を守っており、「その絵 祈る対象間違ってねえか?」と祖父に指摘した。優ちゃん同様、第54話で輪入道に人質にされていたおじいさんと同一人物と思われる。
※出典 / 原作漫画より
第1話 |
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第2話 |
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第5話 |
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第26話 |
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第27話 |
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第43話 |
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第44話 |
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第46話 |
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第64話 |
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第65話 |
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- 第1巻を買えばカバー裏で「俺が囮になるから 逃げろって言ってんだよ」の正面アングルの絵を拝める。
- 『鵺の陰陽師』公式LINEスタンプに「最高じゃねぇか」と言う膳野君スタンプが存在する。
▶ LINE STORE 集英社STAMP 鵺の陰陽師(川江康太)
https://store.line.me/stickershop/product/26385941/ja
- 膳野君は読切版の主人公を一部踏襲したキャラクターと考えられている。
▶ 詳細は読切作品『鵺ん家』で検索。
- 当記事は週刊少年ジャンプ2024年50号、単行本最新第6巻までの情報を一部引用。
- 単行本第1巻「おまけコーナー」で名前が「膳野忍八(じんぱち)」と判明。
- 2023年WJ36・37合併号の特別企画「ジャンプ夏休み絵日記」で「素直(すなお)」という妹の存在が判明。
- 2024年5月27日に、1周年記念企画で『鵺の陰陽師』公式LINEスタンプに膳野君が登場。
- 2024年40号「第64話 火車」にて、妹の素直、弟の優ちゃんが登場。
- 2024年41号「第65話 負け」にて、膳野君の祖父が登場。2ページ1コマ目の祖父の台詞で「尋八」と誤植される。(単行本での修正待ち。正しくは「忍八」)