概要
鈴木央が週刊少年マガジンにて連載していた『七つの大罪』の正統続編で、同誌の2021年9号より連載中。
単行本は2023年3月時点で既刊11巻。
舞台は前作における「聖戦」が終結してから16年後のブリタニア。
世界を滅ぼしうる聖騎士〈黙示録の四騎士〉の一人と予言された少年パーシバルと、その仲間たちの旅路を描く冒険譚。
※この記事は単行本未収録の情報を含みます。 |
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用語
- 〈黙示録の四騎士〉
「“〈飢餓〉”」「“〈疫病〉”」「“〈戦争〉”」「“〈死〉”」
四つの厄災で世界を滅ぼすと予言された四人の聖騎士からなる騎士団。
- 〈七つの大罪〉
- リオネス王国
- キャメロット王国
- 魔力
- 「破壊型」 自然の力や闇の力で直接攻撃する魔力。
- 「変性型」 物質が持つ特性を変化させる魔力。
- 「回復型」 傷を癒やし病を治す魔力。主に女神族が持つ力とされる。
- 「探索型」 物の位置を探し出したり、心の真偽を探り当てる魔力。
- 「精神型」 他人の心を操る、記憶を操作する魔力。
- 「幻惑型」 幻を生み出したり、幻聴を聞かせる魔力。妖精族に多いとされる。
- 「隠密型」 存在を悟られずに近づいたり、遠方から動向を探ることができる魔力。
- 「付呪型」 自然の力、または自然ならざる力を武器や道具に付与する魔力。
- 「神託型」 天気や未来を予知する人智を超えた魔力。9種の型の中で最も稀少。
登場人物
〈黙示録の四騎士〉
「鳥の羽の如き翠の髪の少年」。〈黙示録の四騎士〉の一人。
本作の主人公。辺境の地“神の指”で祖父バルギスと暮らす16歳の少年。突如現れた謎の騎士に祖父を殺害され、その騎士が実の父であるイロンシッドだと聞かされる。隠された真実を知るために、そしてまだ見ぬ広い世界を自分の目で確かめるために旅立つ決心をする。
武器は「常闇の棺」の一片を柄にした剣。
他者の想いを己の力へと変換することができる魔力「希望(ホープ)」の持ち主。万人に一人とされる「英雄型」の魔力で、不定形の魔力を攻撃・防御・回復・人形(ゴーレム)の生成等、自分のイメージした形に変えて操る。
「姿定まらぬ謎多き少年」。〈黙示録の四騎士〉の一人。
妖精の国ベンウィックのバン王とエレイン王妃の息子。人の心を読むことができる。
シンと名乗り、赤いキツネの姿をとってパーシバル隊をリオネス王国へと導いた。
個人的な理由から、星形の両頬(バイザー)の兜をかぶった人物と巨人の名工ダブズの所在を探っているという。
「瞳に聖と魔を宿した少年」。〈黙示録の四騎士〉の一人。
リオネス国王メリオダスと王妃エリザベスの息子。魔神族、女神族、人間の混血であるネフィリムの少年。
お気に入りの剣の名は「マエル」と「エスタロッサ」。
「金色の魔力を持つ少女」。〈黙示録の四騎士〉の一人。
キャメロット国王アーサー・ペンドラゴンの血縁である騎士。「太陽の主」を自称する長身の少女。
武器は神刀リッタ。
パーシバル隊
パーシバルが出会った冒険の仲間たち。
母の遺言がきっかけとなり命をかけて戦う聖騎士の道を諦めていたが、パーシバル達との出会いを機に再び夢を追うことを決意する。短剣(ナイフ)の扱いに優れる。
「念動(テレキネシス)」の魔力で有効半径25フィート内の物を自在に動かし操ることができる。
凶気の薬師(マッド・ハーバリスト)。
師であるオルドを超える薬師になるべく冒険を共にするパーシバル隊の参謀。木霊の谷を救ってくれたパーシバルのことを実験台(モルモット)として慕っている。
摂取した毒を体に覚えさせ、体内で生成・散布する「変性型」と「付呪型」の魔力「調毒(ミクスベノム)」を持つ。
シスタナの領主カルデン公の令嬢。本名はアングハルハッド。
民を生贄に「常闇の棺」を発動せんとするイロンシッドの凶行をパーシバル達と共に阻止した。母のような聖騎士を志し冒険に加わる。おてんばな性格でパーシバル隊のリーダーになりたがっている。武器は傘に仕込んだ突剣(レイピア)。
魔力によって、人がどのくらい嘘をついているかを見破ることができる。
リオネス王国
〈七つの大罪〉の団長。前作の主人公。現在はリオネス国王の傍ら、王都に新設した〈豚の帽子〉亭の店主も続けている。
枢機卿。
聖騎士長。甥ドニーと弟子エドリンに逃げられて酒浸りの日々を過ごしていた。宿場町カントでの騒動を経てドニーに対する誤解を謝罪し、エドリンを再び弟子に迎え入れた。
副聖騎士長。
弟のジールはハウザーの実家で鍛冶師として働いている。
ハウザーの弟子でドニーの兄弟子。本物そっくりの幻を生み出す魔力「偽物(イミテーション)」を持つ。自分の魔力では聖騎士になれないと思い込み山賊の頭として活動していた。悪になりきれず、ハウザーに聖騎士のあり方を説かれたことで彼の元へ戻った。
元二大聖騎士長の一人。聖騎士引退後に施薬院を開業して穏やかな日常を送っている。
元二大聖騎士長の一人。現在は剣術指南役を務めている。
エリザベス王妃専属の魔術師。
西門警備統括の紅玉(ルビー)の聖騎士。少年時代にオーダンの村で「七つの大罪」と関わったことがある。
「精神型」の魔力「天邪鬼(パヴァースネス)」の使い手。この魔力にかかった者は、四肢を意志とは真逆にしか動かせなくなる。
リオネスの十一代目国王でエリザベスの父。「聖戦」後にメリオダスに王位を譲った。
未来を予知する魔力「千里眼(ヴィジョン)」を持ち、〈黙示録の四騎士〉の出現を予言した。
トリスタン隊
〈黙示録の四騎士〉の一人、トリスタン配下の聖騎士隊。
暗闇を発生させる魔力を操る聖騎士。
精霊を使役する聖騎士。ギルサンダーの息子。トリスタンを信頼しているが狂信と言っても過言ではないレベルであり、彼の害になりかねない存在は徹底的に排除する。
キャメロット王国
混沌の力を持つキャメロットの王。他種族を排し人間のみが平穏に暮らせる「永遠の王国」の創造を企む。〈黙示録の四騎士〉の宿敵。
...と思われていたが、実際には既にアーサーのもとを去っており行方不明。
混沌の騎士
魔法具や煉獄の生物を与えられたキャメロット王国の聖騎士。アーサーの命により〈黙示録の四騎士〉の命を狙っている。
黒の騎士。黒い鎧を身にまとい空飛ぶ円盾を使いこなす聖騎士。パーシバルの才覚に惹かれ、自分の元に連れ帰り育てようと考えている。
相手を焼き尽くすまで追尾する炎の魔力「焔(ほむら)」を持つ。
琥珀の騎士。アーサーから授かった混沌の杖という魔法具でナシエンスの師オルドを怪物化させた聖騎士。木霊の谷を滅ぼそうとしていたが、パーシバルに撃破された。
「天災(カラミティ)」の魔力で天候を操ることができる。
シスタナの街に現れた聖騎士。グレーター級の混沌の亡者達を一掃したランスロットを〈七つの大罪〉並みの力量を持つ敵勢力だと判断し、イロンシッドに撤退を促した。
「人間のみの世界を創る」というアーサー王の理想に強く惹かれる聖騎士。
「聖戦」で娘を失ったショックから、周囲50ヤード内に存在する生命の刻を赤子にまで巻き戻す「逆再生(リバース)」の魔力に目醒めた。
〈闇のタリスマン〉タムドゥの放った槍からアンを守って命を落とした。
ランスロットが探している人物。
〈闇のタリスマン〉
アーサー配下の聖騎士団。キャメロットでも限られた人間にしか情報が知られていない暗殺部隊。「錯綜する森」でパーシバル隊と交戦し、ランスロットによって全滅させられた。
- 〈迅雷〉のフィディック
鍛え抜いた肉体に「加速(ヘイスト)」の魔力で速度を加えることで、敵を確実に捕捉して両断する剛力を宿すことができる。
- 〈悪食〉のエルギン
- 〈幻惑〉のバーギ
「幻惑型」の魔力「残像(ミラージュ)」で分身を創り出したが、嘘を見抜くことができるアンには通用しなかった。
- 〈不死身〉のドロナック
「衝撃(インパクト)」の魔力で周囲15メートルにエネルギー波を放つことができる。
- タムドゥ
その他
パーシバルの祖父。元はアーサー王から剣を授かるほど凄腕の聖騎士だったが、まだパーシバルが幼いときに出奔、メリオダスに情報を提供した後隠遁生活を送っていた。
〈黙示録の四騎士〉と疑われたことで息子であるイロンシッドに殺害される。
- カッツ
わずかながら火の魔力を持っている。
女神族を信仰する巨人族の尼。ナシエンスの義理の姉。巨人族特有の魔力「重金属(ヘビメタ)」を持つ。
- オルド
〈七つの大罪〉の一人。ダルフレア山脈の村でブリタニアに残る非戦派の魔神族を匿っている。
ランスロットがリオネスの南門付近で出会った謎の少女。ランスロットの恋人を自称し、彼の唇を奪った。初対面にもかかわらず誰にも話したことがないランスロットの秘密を知っている。
アニメ
2022年5月11日、タイトルを「七つの大罪 黙示録の四騎士」としたうえでのテレビアニメ化の決定がアナウンスされた。
2023年10月からTBS系列で放送される予定。アニメーション制作はテレコム・アニメーションフィルム。