曖昧さ回避
- ギリシア神話でトロイにあったとされるアテナの像。
- ペルソナ3及びペルソナ3ポータブルの登場人物アイギスのペルソナ。上述の像をモチーフにしている。本項で解説。
- グランブルーファンタジーの最終上限解放したアテナが使用する第4アビリティ。詳細はリンク先にて。
1.の概要
ゼウスの額から生まれたアテナは、生後まもなく海神の一人トリトンに引き取られ彼の娘パラスと共に育ったという。
二人が武具を身につけて模擬訓練をしている時、自分の娘が負けるのを恐れたゼウスが空中からアイギスを出現させた事でパラスの気が逸らされ、アテナに誤って突き殺されてしまう。
アテナはパラスの死を嘆き悲しみ、親友を模したこの木像を作り、ゼウスのそばにこれを置いた。
地上への降下
この像は天界にあったが、その後地上に降ろされたとされる。
「トロイ」の別名でも有名な都市「イリオス」の創設者イーロスがゼウスに徴を求めるとこの像がもたらされたという。
この像が健在である限りイリオスが陥落することはない、と予言され、パラディオンはトロイの守護神像としての扱いを受けた。
その後トロイア戦争における敵勢力(ギリシャ)のディオメデスがオデュッセウスと共に市内に忍び込んでこれを盗み出したことにより、トロイの未来に暗雲がかかることになる。
ローマのパラディオン
戦後、パラディオンが別の場所に運ばれた、という伝承が各地で語られた。その中で最も有名なのがローマにおける伝承である。
トロイア戦争帰りの英雄アエネアスがこれをイタリアの地に持ち帰り、ローマの中心地フォロ・ロマーノのウェスタ神殿に安置されたという。
ローマ氏族の初祖たるアエネアスが盗品を持ち出したとなると都合が悪かったのか、ローマのパラディオンはアエネアスがトロイ落城のさいに持ち出したもので、ディオメデスが盗んだのは複製品だった、といった異伝が生まれている。しかし盗まれたのが別物ならトロイ滅んでないのでは?という別の矛盾も生じることになった。
ピグノラ・インペリー
ローマにおけるパラディオンは「ピグノラ・インペリー(Pignora imperii、法の誓約)」と呼ばれる、ローマの安寧を保証するとされた七つの器物に数えられた。
残りの六つは以下の通り
- ローマの七丘の一つで最古の一角「パラティヌスの丘」のキュベレー神殿所蔵の「神々の母の針(Acus Matris Deum)」
- カピトリヌスの丘の「ユピテル・オプティムス・マキシムス、ユーノー、ミネルウァ神殿」の屋根に掲げられていたテラコッタ(素焼き像)。クアドリガ(ローマ式の四頭の馬に引かせたチャリオット)を象ったもので、エトルリア人の古代都市ウェイイよりもたされた。王政ローマ最後の王タルクィニウス・スペルブスが当神殿に委託したものともいう。
- 「ユピテル・オプティムス・マキシムス、ユーノー、ミネルウァ神殿」に保管されていた、トロイア戦争におけるギリシャ勢総大将アガメムノンの息子オレステースの遺灰。
- トロイア最後の王プリアモスの笏。
- プリアモス王と妻ヘカベーとの間に生まれた娘イリオネのヴェール
- 軍神マルスが王政ローマ二代目王ヌマ・ポンピリウスに授けたという盾「アンキレー」
その後
ウェスタ神殿が火事になったさい、執政官ルキウス・カエキリウス・メテッルスが火中に飛び込みパラディオン他聖なる品々を救い出したという。その後23代目ローマ皇帝ヘリオガバルスが「パラティヌスの丘」北東に建てた「エラガバリウム(エラガバル神殿)」には様々な神殿から至聖の品が持ち込まれたが、そこにはパラディオンも含まれていたという。
古代後期の噂によるとコンスタンティヌス1世が首都をローマからコンスタンティノープルに移した際、記念碑として建立された「コンスタンティヌスの円柱」にキリスト教の聖遺物と共にパラディオンが組み込まれたという。
2の概要
アイギスが召喚するペルソナでアルカナは戦車。槍を構えた青と金色を基調にした戦士っぽい見た目をしている。