概要
トロイア戦争にてギリシャ軍側の武将として、同名の英雄が二人おり、それぞれ区別する形で大アイアス、小アイアスと呼ばれている。
二人合わせて両アイアスとも呼ばれている。
大アイアス
サラミース島の王子。詳細は該当記事参照。
小アイアス
ロクリスの王子。小柄だがアキレウスに次ぐ俊足を誇ったとされる。
神をも恐れぬ傲岸不遜な性格で、トロイア陥落時にはアテナ神殿に逃げ込んだ王女カサンドラを、事もあろうに処女神であるアテナの神殿内で強姦するという非道を行なっている。あまりの悪辣な所業にアテナ像は目を背けるために上を向き、挙句の果てにアテナ像にすがるカサンドラを像ごと押し倒したとまで言われている。
当然アテナは激怒し、帰還前にこの悪行を知ったギリシャ軍から女神への謝罪として処刑されそうになるが、少アイアスは性懲りも無く祭壇に逃げ込む事で難を逃れている。
無論、ここまで神を冒涜してタダで済む筈もなく、帰還途中にアテナの起こした嵐でロクリス艦隊は壊滅。小アイアスのみはポセイドンの情けで岩礁に乗り上げたものの、ここでも調子に乗って「自分には神の怒りも及ばない」と宣ったためにポセイドンからも見限られ、岩礁を破壊されて溺死した。
アテナの怒りは小アイアス自身が断罪された後も収まらず、ロクリスでは千年近くにわたり贖罪として、毎年名家の未婚の娘二人をトロイアのアテナ神殿に捧げねばならなくなった。
創作作品では
小アイアスのDQNっぷりのせいか、一般的には大アイアスのみをモチーフとしたものが多い。
Fateシリーズでは
大アイアスの使っていた宝具の投影品として『熾天覆う七つの円環』が登場している。
彼本人は未だに登場していない。神話では弓兵との相性が抜群だったからこそ、アーチャーの宝具に選ばれたのかもしれない。尤も神話のように盾で防御しつつ、弓で確実に仕留める戦法が使えないのだが。
フィクションのビームシールドの代表格の為か、ウルトラマンZでもガンマフューチャーのバリヤー技として「ゼットアイアス」が登場している。
バトルスピリッツでは
アイアスをモチーフとした「七大英雄獣ライオ・アイアース」が登場。「七大英雄獣 疾風王アキレウザー」の相棒という設定。