曖昧さ回避
- 非常識で素行が悪い(またはそのように見える)人」(本項で解説)
- Googleが買収したDeep Mind(ディープマインド)
の人工知能の略称。(本項では補足でのみ解説)
概要
主に、非常識な言動の人、特に軽率で短絡的、暴力的で自己中心的な思想の持ち主や、知識や知性に乏しいような人、またそのように見える人のことを指す。
不良やチンピラのことを指す場合もあるが、それらが行為そのものの内容を指すのに対しDQNはそれをしている人を指す表現であるという違いがある。また、ヤンキーやツッパリもDQNと近い概念であるが、ヤンキー・ツッパリはライフスタイル、ファッションであり(つまり、実際に不良行為や問題のある言動をしているとは限らない)、ほとんどの場合若い世代のことを指すのに対し、DQNは素行や言動に問題がある人全般を指し、普段のライフスタイルや年齢とは関係なく称される。
2020年代においてはカスタマーハラスメントなどが一層注目され、非常識な要求を行う客などもDQN客として見る場合もあるが、迷惑行為、罵声、謎の正義感や憂さ晴らしはすれど見た目に関して言えばDQNでない場合も多い。
対処
迷惑行為はもちろん、威力業務妨害や脅迫などを平然と行うものは下手に出て黙って従えばつけあがるため、録画・録音といった手段も有効となる。ちなみに電話をした時に録音されている旨を伝えると(自動音声であっても)非常に嫌がる。
表現
DQNという表現自体は、「非常識で粗暴な人」を指すものであるが「DQN○○」として「非常識なもの、非常識な人が作ったり、使っているもの」を指すことがある。
例えば「キラキラネーム」に代表される、その時代や地域などで一般的な命名法則に基づかない特殊な名前に対し、「非常識な名前」「非常識な人が考えた名前」と揶揄・軽蔑する意味で「DQNネーム」と称することもある。もちろん、キラキラネームが全てDQNネームに該当するわけではないが、人名に相応しくない字や読み方、外国語由来などで意味があっていない当て字などは槍玉に上げられることが多い。
また、(普段必ずしも非常識な言動を取っているわけではない人が行う)非常識な言動に対し「DQN行為」と呼ぶことも確認されている。
由来
言葉自体はテレビ朝日系で1994年から2002年まで放送されていた『目撃!ドキュン』というテレビ番組に由来する。
この番組はいわゆる感動もので、一般人からの相談やその内容を再現したミニドラマ、ドキュメンタリーなどが取り上げられていた。その中でも「ご対面」という企画は、人を探している一般の応募者に協力し、その応募者の人生や人探しをするに至った経緯などをドラマで再現するという内容であった。
しかし、応募者や尋ね人の中にはたびたび元ヤンキー、元暴走族がおり、時として常識外れな行動が多々見られたことから、「ドキュンに出ていそうな人=非常識で粗暴な人」と定義し、そうした人たちを指す蔑称としてこの言葉が生まれた。
同企画では「10代後半で子供が産まれたが早くに離婚し親子離れ離れに。子供が成人した今、再会したい」というような人について取り上げられることがあり、ここから「16歳でできちゃった結婚して子供が生まれて、20歳になったら離婚して、40歳になったら目撃ドキュンにでている人たち」として呼ぶようになったとも考えられている。
現在確認されている範囲では、1990年代後半頃から、インターネット上で過剰な学歴至上主義を唱えていた「マミー石田」という人物によって「目撃ドキュンに出ているような低学歴で非常識、頭の悪そうな人」を指す形で「ドキュン」という表現が使われており、これがあめぞう掲示板やあやしいわーるどなどのネット掲示板で(必ずしも学歴が低いことは含まない形で)定着したと考えられている。
ネット掲示板のメインカルチャーが2ちゃんねるに移行したあとは「ドキュソ」、「DQN」などという形に言い換えられて広く使われるようになり、現在では掲示板以外でも「DQN」という表現が使われている。
そのほか
『ドラゴンクエストⅨ』(Dragon Quest Nine)の略ではない。公式などでの略称は「DQ9」。
いわゆる「電波系」な人も同様に社会通念が通用しない人であるが、定義としては異なる。
DQNがあくまで「自己中心的かつ非常識な人」であるのに対し、電波系は「まるで怪電波を受信したように、その行動倫理が理解できない言動を取る人」である。
つまり、同じように普通の人には理解できないような言動をとっていても、DQNは例えば「(仲間内で)ウケたい、目立ちたいから」「面倒臭いから」「その時その時の欲求を満たしたいから」というような理由が本人の中に明確に存在し、他者にも説明できるのに対し、電波系は理由自体は存在しても脈絡を他者が理解できる形で説明できるものではない、という違いがある。
2015年2月26日大手検索サービスであるGoogleがロンドンのDeep Mind社を買収した。そのDeep Mind社で研究が続けられていた人工知能(AI)Deep Q Network(通称DQN)が開発されたという報道があった。日本のインターネット上では「DQN」といえば上記の通りのため、ちょっとした話題になった。
当時のニュース⇒ゲーム攻略で人間を超えた人工知能、その名は「DQN」
関連タグ
カスタマーハラスメント クレーマー 毒親 モンスターペアレント
玄倉川水難事故…インターネット上では被害者の言動や事故の経緯から「DQNの川流れ」と呼ばれることもある。