曖昧さ回避
ポケットモンスターにおける技の一つについてはつっぱりを参照のこと。
概要
意地や虚勢を張り、粋がっていること、つまり「社会のルールや大人の指導に突っ張っている」ことに由来する、不良行為、非行に走る少年・少女を指す言葉。1970年代後半ごろから、主に東京など関東圏で多く言われていた。
同じ不良でもヤンキーとは微妙にタイプが異なる。
おおむね、ツッパリは「一人、または気心の知れた少数の仲間とだけつるみ、ときに暴力でもって自分の縄張りを守ることや社会に反抗することにプライドを持っている硬派な人物」で、ヤンキーは「仲の良い少数の集団で過ごし、喧嘩はあまり好まず、社会に対する反抗の意識もそれほど強くない軟派な人物」として分けられている。「ツッパリ」が行動の姿勢や言動そのものであるのに対し、「ヤンキー」は趣味嗜好や言動の傾向を指すという解釈ができる。
また、服装のスタイルについても、1980年代に言われていたものであれば、ツッパリは剃り込みやリーゼントヘア、刺繍入りの長ランか洋ラン、もしくは短ランにドカン(スソがウエストよりも広いほど極端に太いシルエットのスラックス)やボンタン(全体的に極太だがスソのみ細く絞ってあるスラックス)といった変形学生服を着るスタイルであるのに対し、ヤンキーは染めた髪にパーマをあて、同じく変形学生服を着るか、普通の学生服を着崩し派手なカッターシャツとサンダル姿という違いもある。
さらに、「ヤンキー」はどちらかといえば関西圏で多く言われていたとされるため、東西の文化の違いがそのまま不良少年たちの考え方やスタイルの違いに表れているともいえる。
ヤンキーが1990年代以降も「不良っぽい」というイメージを指す言葉として定着したのに対し、ツッパリはヤンキーほどは(不良少年という存在そのものの立ち位置が変化したのもあって)定着しなかった。
1980年代前半にツッパリ、暴走族ブームの最中で活躍した横浜銀蝿が、そのままツッパリという言葉を冠した『ツッパリHigh School Rock'n Roll (登校編)』(『試験編』もある)という楽曲を発表しており、歌詞の中に当時のツッパリの典型的なスタイルやタイマン(=一対一の喧嘩)といったワードが出てくる。
また、横浜銀蝿の弟分としてデビューした嶋大輔の楽曲『男の勲章』には「つっぱることが男の たった一つの勲章だって この胸に信じて生きてきた」という歌詞があり、「ツッパリ」とは主義であると示されている。
なお、ツッパリ少年たちを題材とした『今日から俺は!!』のテレビドラマ版オフィシャルTwitterにおいて「暴力をふるうのがツッパリではありません。不条理な暴力から仲間を守る為に立ち向かえる熱い奴らがツッパリです。」と言及されており、「硬派で仲間想いな不良」というイメージで描かれていることがわかる。