学園闘争以降、燻り続けた若者たちのやり場のないエネルギーは
大人たちへの反抗と奇抜なファッションという形で一斉に花開いた。
当時日本中で大暴れした不良学生たちは『つっぱり』と呼ばれ、社会現象となった。
そして、ここ千葉でも──
〜テレビドラマ版のアバンナレーションより〜
解説
作者は西森博之。
小学館の月刊誌「増刊少年サンデー」において1988年から掲載、その後「週刊少年サンデー」(小学館)にて1990年から1997年にかけて連載された。
コミックス売上は4000万部以上でうしおととら、らんま1/2らと並び、90年代前半の週刊少年サンデー看板漫画として人気を博していた。
略称は今日俺。作者自らこの作品をツッパリ青春コメディと定義している。
基本的にはギャグで物語が進むが、一応ヤンキー漫画なだけあってシリアスなバトルも入る。また、作者の西森はもともと少女漫画家志望であったり、シリアスなストーリーものも得意としていたことから、恋愛コメディ要素、サスペンス要素もふんだんに盛り込んでいた。一方で、下ネタや性描写なども全くなく、ヤンキー漫画ながら読みやすい作品である。また、暴走族もほぼ絡んでこない。
とりわけ、ヤンキー漫画にコメディ要素がふんだんに盛り込まれるようになったのはこの作品の影響が強い。
※ビーバップハイスクール、BADBOYS、ろくでなしBLUESなどに対しPTAなど教職員などから少年の非行化を招く悪書として目の敵にされていた歴史があるため、「これはコメディ漫画です」と言い逃れられるからだったらしい。それで前述の作品もコメディ要素を強化、更に『GTO』、『カメレオン』、『TWO突風』などこの作品以降はギャグ、コメディ要素が重視されるようになった。
スタジオぴえろによってOVA(全10巻)が作られたほか、東映東京撮影所制作のビデオ映画(全5巻)がリリースされた事がある。しかもビデオ映画版をベースとした劇場公開用映画も作られた。
そして2018年10月からテレビドラマ版が日本テレビ系列30局で放送された。
なお、冒頭で引用した通り、原作よりも5~6年ほど前の80年代前半が舞台になっている。
ビデオリサーチ調べによる関東地区の平均視聴率は9.9%。しかし3度2桁視聴率を記録し、2018年10月期に日テレで放送されたゴールデン・プライム枠のドラマで唯一、1話での12%超えを果たした。
その後、実写映画化もされ、特別編として最終回から20年後の世界に三橋と伊藤がタイムスリップする番外編『勇者サガワとあの二人編』が「サンデーS」で短期集中連載された。
ストーリー
私立軟葉高等学校への転校をきっかけに、髪を金髪にしようと決意した三橋と、同じく髪の毛をトゲトゲに逆立てた伊藤。
偶然同じクラスメートになった「今日からツッパリ」コンビによる千葉県を舞台に描かれるギャグ・恋愛(?)・格闘マンガ。
主要キャラクター
三橋貴志
本作の主人公。金髪の方。
驚異の運動神経と、周囲が呆れるぐらいのセコさとズル賢さを兼ね備える男。時々友人思いな一面も見せる。理子に対して内心かなり惚れているようだが絶対に態度には出さない。バレバレの時でも強引な言い訳で隠そうとする。
伊藤真司
OVA版CV:堀秀行 / ドラマ版演:伊藤健太郎(※同名の声優とは別人)
本作のもう一人の主人公で、トゲトゲの方。三橋とは友人兼相棒の関係。不良なのにマジメな男。意地になるとトンデモナイ力を発揮する。自分が正しいと思っているときは、たとえ相手が自分より強くても根性で倒してしまう。京子の彼氏。三橋よりも女子には人気がある。
赤坂理子
街のチンピラに襲われていた所を三橋に助けられる。この事件を機に三橋に好意を持ち、軟葉高校に転校してしまった(ドラマ版では最初から軟葉校生)凄い女の子。三橋からどんなに冷たくされても気にしない。それどころか三橋を遠慮なくハタく・電柱にぶつける・投げ飛ばす・・・などなど強いハートの持ち主。学校では三橋に毎日弁当をあげているが、それに飽き足らない三橋が理子の家に押しかけて寛ぐ事も。三橋から母親並にあてにされている。実家は道場を営んでいる。
田中良
OVA版CV:菊池正美
赤坂道場に通う理子の知人。軟高では同学年だったが、それまで面識はなかった。真面目な性格だったが、三橋に感化され、こすっからさも見習うようになる。また、登場当初は女子生徒も持ち上げられないほど非力だったが、真面目に赤坂道場に通い続けたことでチンピラ程度の下っ端不良を柔術でいなすことができるほど強くなっていた。また、野球大会でピッチャーを務めるなど運動神経も決して悪くはない。
早川京子
伊藤の彼女。髪の長いツッパリ少女。女子高に通っている。三橋、伊藤の両方からアプローチを受けたただ一人の女の子。監禁された自分を救出するために、怪我を負ってしまった伊藤に好意を持つ。その後はツッパリを止めて更生するが、道理を外れた相手に激怒して怒鳴って説教する事が多い。ツッパリを止めてから2年近く経った時に後輩に説教していた際、「伊藤がいるから偉そうな事が言える」と虎の威を借る狐扱いされて意地になる一面を持っている。
今井勝俊
OVA版CV:屋良有作 / ドラマ版演:太賀(劇場版で仲野太賀に改名)
紅高の番長。190cmを超える大柄な男。三橋からはいつも「バカ」「馬」の扱いを受ている。三橋に何度も挑戦するも常に返り討ちにされる。強大なポテンシャルを秘めながらも、毎度実力を発揮させてもらえずに負ける悲惨なキャラクター。理子に惚れ込んでいたが、本人から三橋への想いを聞かされ、身を引く。その後も何人かの異性と親しくなるも、報われずと女運がない。それでも、最後には読切作品のスピンオフキャラクター森川涼子と相思相愛の関係になり、ようやく報われる。
谷川安夫
今井を慕う子分。主力メンバーの中では一番非力で喧嘩は弱いが、知恵は今井より回る。猿顔であり、それを三橋にネタにされている。だが、いざというときの胆力は三橋や伊藤も震撼させるほどであり、サイパン編では悪役が密輸しようとしていた麻薬を、彼からの恫喝に怖じけず海に平然と投げ捨てる(末端価格ウン千万)芸当を見せ、二人を見直させたことがある。なお、元は谷川安男という名前だったが、後に安夫が正式名称となっている。
中野誠
OVA版CV:檜山修之
茨城のヤンキー。修学旅行先の京都にて三橋と伊藤を苦しめるも敗北。地元に帰った後、 転校してきた暴力団組長の息子を殴って茨城から逃亡。三橋を追って千葉へ引越し、(今井達と同じ)紅高に転入した。 三橋並の運動神経を持ち、ヤッパを片手で掴むというワザを持つ。周囲からは暗くてクールな性格と言われるが、時々後先考えない程に熱くなる。伊藤への「借り」を返すために、修羅場となっていた開久構内に単身で突入し、伊藤に加勢するという律儀な性格。彼の人柄を信用しており、彼が多勢と喧嘩をしている時、相手の方を悪党と判断して今井と共に助太刀した事がある。
片桐智司
千葉県全域に名を轟かす卑劣悪徳最低最悪高校「開久」の頭。「泣き入れろ!!半殺しでカンベンしてやる!!」などの名言を残す。相棒の相良よりは多少マトモな高校生。三橋並の異常な強さを誇る。開久卒業後は堅気を目指すも、服装が完全なる極道ファッションだったがために三橋と伊藤を恐怖に陥れた。元ヤンのたこ焼き屋との出会いから彼の影響で自身もたこ焼き屋を開業する。
相良猛(相良晃司)
悪の吹き溜まり高校「開久」のNO.2。智司以上に嫌な高校生。初登場時に伊藤を、再登場で今井を、そして最後に三橋をそれぞれ限界まで追いつめたキングオブ悪党。当初喧嘩は強くなくて理子に投げ飛ばされる程だった。しかし三橋への復讐のために修行を積み、ブロック塀をヘコます程のパンチ力を始めとした高い実力を手に入れる。恐るべき喧嘩屋として再登場し、三橋の仲間達を恐怖に陥れた。だが肝心の三橋との対決では指一本触れられず、フンドシマスクとさして変わらない結果に終わる。相棒の智司とは違って、明らかに堅気では無い職業についた模様。
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