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キラキラネーム

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きらきらねーむ

伝統的な命名法則から大きく逸脱した「キラキラした」名前の総称。2000年代前後に流行した。

解説

(主に人名の)名付けにおいて、特に字面のきらびやかさ華やかさ声に出したときの響きの美しさ周りと比較したとき個性が際立つことが特に重視された結果、その時代や国で一般的かつ伝統的な命名法則・価値観からは外れた名前になることである。

傾向は様々だが、例えば特殊な当て字、「きらきら」や「ふわふわ」のような擬態語に由来するもの、外国語由来の単語を組み込んだ難解な名前、創作上の人物に由来するものなどが挙げられる。読みも文字面も特殊な場合はもちろん、文字は普通だが読みが奇抜難読)なパターン、逆に読みは普通だが字が変わっているパターンもある。

ネット上ではいわゆる「DQN」な名前、もしくはDQNな人がつけるような名前であるとして、「DQNネーム」とも呼称されるが、「DQN」の意味からして侮蔑的なニュアンスを多分に含み、また必ずしもキラキラネーム=DQNネームというわけではないため、発言には注意が必要である。

古い時代から「珍名」という物自体はあったが、現在「キラキラネーム」と呼ばれるような名前は主に1990年代後半以降に流行り、2000年代に一世を風靡したものである。このため2010年代以降は一般人はもちろん、本名で活動する芸能人やプロのアスリートといった、メディアに登場する機会の多い人物にもこうした名前が見られるようになった。

もとより珍名は親の意向であって名付けられる側には何の責任も無いので、仮に本名がキラキラネームの人がいても揶揄嘲笑の対象とするのは間違いである。

ペンネーム芸名ハンドルネームとして「キラキラした」名前を自称する人も多いが、本名ではない場合はキラキラネームとは呼ばれないことが大半である。

フィクションでの取り扱い

フィクションに登場する架空のキャラクターの場合、意図的に作者が変わった名前にしようとした、その作品の世界観では珍しくないような名前として付けたようなケースもあれば、「キラキラネーム」とあえて設定されているキャラクターもおり、何をもって「キラキラ」とするかは作中描写よりも受け手となる読者や視聴者の感想に依るところも大きいといえる。

フィクションにおいてはまず読者にインパクトを与えて、キャラの人物・人格を印象付けるという理由や、名前自体がギャグとなっていたり、ストーリーを象徴するような重要なワードに関連していたりと「物語上のギミック」として、特殊な、ときに常識から外れた名前が用いられることも多い。

たとえば漫画家の胡桃ちのや小説家の鎌池和馬は「(現実で真似されないことを前提に)自覚的に特殊な名前をつけている」と公言しており、両名とも「あくまでフィクションである」ということを踏まえたうえで、インパクトを与える、読者の目に留まるようなキャラ造形の一種として取り入れている。

一方、インパクトだけを求めてキラキラネームのキャラばかり出しても特徴的な名前に馴染めず話が頭に入ってこない、作品の出来栄えによっては名前を凝っている割に話は普通でつまらないなど「物語に不要なもの」という評価に繋がりかねない。

また、いくら非現実の存在であっても、悪役ダークヒーローといった読者・視聴者に反感を抱かせるキャラ、三枚目かませ犬のような扱いの悪いキャラと同じ名前の場合、いじめハラスメントの対象になる可能性もあり、それがキラキラネームという「そもそも珍しい名前」であればなおさらである。

このため、フィクションでキラキラネーム的な名前を用いるのは、(ときに悪質な)キャラと現実の人間を同一視させない、フィクションと現実との区別をつけさせるという意味が込められていることも多々ある。『夜神月』はまさにこのような意図を以て付けられた名前であることを作者が公言している(ただし、作品に影響されて子供に同じ名前を付けたという事例も存在するようである)。

また、『ジャイ子』も似た理由で本名が設定されておらず、いじめなどへの配慮として、作者や編集、制作スタッフから「キャラの名前を子どもにつけないでほしい、(いじめ目的で)あだ名にしないでほしい」と言及されているキャラ・作品もある。

キラキラネームの沿革

いわゆる珍名についてはそもそも人類に「個人名」という概念が生まれたような時代からあるが、今で言う「キラキラネーム」に近いものが一般に広く認知されるようになったのは昭和期以降と考えられる。

1929年(昭和4年)に発刊された荒木良造『姓名の研究』で「寄姓珍名集」では各地に住むあらゆる珍名の人物が紹介されており、ここでは現代における「キラキラネーム」に通ずるような名前も複数紹介されていた。

また、1980年代以降は国際化社会を意識した外国人名由来や、外国人でも発音しやすいような名前が増加したとされる。

「キラキラネーム」自体の語源は、2000年ごろに開設された子供の命名について考えるコミュニティサイトとされ、それを大手育児雑誌「たまごクラブ」が同名の特集記事としてまとめた事で一般的に広まっていったと言われている

なお、キラキラネームはあくまで「キラキラした」名前であるといえ、原義に従えば「珍名」であるとは限らない。

「キラキラネーム」に類する問題は日本だけの現象ではなく、英語圏でも"bizarre baby name"とか"Exotic Name"などと呼ばれるキッチュなネーミングが流行しており、ネット上では馬鹿にされている傾向にある。

物事は時と共に陳腐化してゆく。大正時代に当時最先端の都会的な若者を指す語として創作された「モボ」・「モガ」が今はレトロな語感になっているように、付けた時点で最先端のネーミングセンスであっても、年月が経てば必然的に古臭く陳腐なネーミングに化してしまう。

こうした事が明らかになってくるにつれ、次第にキラキラネームも変質してゆく。

あえてひらがなを混ぜるなど、古典への回帰や、柔らかさや親しみやすさを重視した命名、音の響きを重視した命名が増加。また、オタク文化流行の影響でアニメキャラや特撮キャラの名前を使ったものも増えた。

また、個人の命名としても、漢字に強引に外国語の読みを当てたようなものは減少傾向にあり、代わって万葉仮名のような使い方をするものが増えてきているという。

例として2015年生まれの子供の名前を調査した結果では、男子の最多が「湊(そう、みなと、いちか)」、女子の最多タイが「さくらひらがな書き」「莉子(りこ)」であった。……違う、そうじゃない

また、キラキラネームに対してあえて親世帯、祖父母世代にも多いような伝統的な名前(例えば、男子であれば「○○男」や「○○介」、女子であれば「○○子」「○○美」のような名前)をつけることも少しずつ増えている。彼女らは幼いうちは愛称で呼ばれ(よし子ならよっちゃん、みち子ならみっちゃんという具合に)、それでうまく行っていたのである。

いずれにせよ、和風の命名が再び増加してきているのは事実であるものの、キラキラネームはあくまで「キラキラ」させるというところは残っており、昭和時代の命名法則が復権したとは言い難いのが2020年代の状況である。

キラキラネームが敬遠されるようになった理由として、彼らが大人になり実社会で等身大の苦労を語るケースが増えてきたからである(就活では履歴書の名前だけで門前払いされたなど、人事担当も育ちの悪い家庭と、銓衡の基準にしていたと打ち明けているケースもあった)。また、ペットの名前と被ったりし始めたこともキラキラネームが敬遠されるようになった理由の一つとなっている。

一方、国際舞台で活躍できるようにという理由で敢えて海外風の名前にした例(女子プロゴルファーの畑岡奈紗や稲見萌寧など)、女性の方が長寿で病気に強いという理由で、男児にそれまでは女性らしい名前にしているケースなどもあるので、一概にキラキラネームで片付けるのも問題ではある。

令和時代からは改正戸籍法により、振り仮名が義務付けられる。

キラキラネームのキャラクター

二次元はそもそも個性的な名前のキャラクターが多いため、公式でキラキラネームと紹介されているキャラクターのみ掲載。(五十音順)

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