解説
CV:梅田修一朗
本作の主人公でツワブキ高校の1年生。文芸部員。
ある時ファミレスでクラスメイトの八奈見杏菜が振られる現場を目撃。その際(不本意ながら)食事代を立て替えたことで彼女と交流を持つようになり、それを切掛に文芸部を中心とした数々の負けヒロイン達の恋路を見届けていくこととなる。
日頃、ライトノベルを愛読している他、学校の水道水テイスティングが趣味。学校では文芸部に入部しているが、当初は名前を貸すだけの幽霊部員だった。
中学の頃から友達がおらず、それは妹や近くの商店街の店主たちまで心配するレベルだが、本人はあまり気にしていない。というよりも一人でいる方が好きと断言する始末。
どういう訳か友人のハードルがやたらと高く世間一般から見れば友人関係と言える相手であってもそう認識はしないし
恋愛事についても高校生の交際は7割が別れるという統計を基に、そのような事で一喜一憂したくないという達観系のぼっち。
とは言え、他者を拒絶してるという訳でもなくなんだかんだ言って複数人で遊びに行けば愉しむし女子の水着を見ればテンションがあがる年相応の男子ではある。
これに加えて表には余り出さないが結構な毒舌であり、心の内では誰に対しても割と容赦ないツッ込みを入れている。
更に言うのであれば物事に関して勝手に決めつけて自己完結してしまうという悪癖がある。
他者を慮る心は持ち合わせているものの、どちらかと言えば「自分がそのような状況が嫌だから」「自分がそうあってほしいから」という方に比重が置かれており利己的というかエゴイストな部分も強い。
当初はこれらに加えて対人経験の薄さや他人を碌に見ようとしなかった事もあって周囲の人間を傷つける事もあった。
しかし、この欠点を負けヒロイン達との交流を通じて見つめ直し、自分のエゴイズムを受け入れてゆくことになる。
文芸部の部長に就任して以降は、他者をよく観察しちゃんと考え
その上で事の善悪成否にかかわらず自分のやりたい事をやる、と積極的に物事を解決しようとする行動力も身に着けてゆくことになる。
ただ、考え方が甘い所や変な所で決めつけて掛かってしまう部分までは治り切っておらず
しょっちゅうデリカシーの無い言動をしては八奈見から「そういうとこだよ、温水くん」と嗜められのは変わっていないし
ましてや色恋沙汰は自分には関係ないと考えており、まるっきり進展はない。
しかし、これがむしろ自分から他者に踏み込む事は無いが寄り添いはする、誰も懐に入れないが代わりに突き放すようなことはしない
というスタンスに繋がっており、負けヒロイン達にとって都合の良い居心地のいい距離感を保つようになってゆく。
……その一方、彼自身も自分の心の内を正確に把握していないと思われる節があり所々で怪しい素振りを見せる。
特に最初に関わる事になった八奈見に関しては
「ラッコはやたら可愛いが一日に体重の20%以上の餌を食べるんだ」
「可愛くて大食らい、だからと言ってラッコに恋はしないだろ。そう言う事だ」
と評しており話が進むにつれて扱いがぞんざいになる一方、何かにつけて八奈見の事を考えていたり女子に対する対応の基準として彼女を参考にしていたりと内心では気に掛けている様子も多い。
ふとしたことで見惚れていたり、白玉リコにかつて自分が傷つけた八奈見の影を見出して苦しむ等、本当に異性として意識していないのかと疑問が付くのだが……?
文芸部の部長である為、彼も小説を書いている。
他の文芸部メンバーの作品は活動報告という体で劇中で読む事が出来るのだが、彼の作品だけ一切公開されていない。
解っているのは『初恋通りの半端者』というタイトルのラブコメである事
投稿サイトでの評価は芳しくないらしく、ブックマークも4…つまり文芸部メンバーしか登録していないという事のみである。
アニメ版の実家は、結構広く豪華。