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前置き・pixivのタグとしての注意編集

pixivのAI生成作品にタグ付けされることもあるが、自動生成されたいわゆる「AIイラスト」には(AIを直接モチーフにした作品以外は)「人工知能」タグは付けないほうが良い(検索妨害になるため)。


投稿・編集時にAI生成作品の設定ができるので、AIイラストにはこちらを使うのが適切である。生成AIの記事も参照。

概要編集

人工知能(AI、Artificial Intelligence)とは、学習推論判断といった、人間その他の生物知能のもつ機能を備えた機械のこと。


特定問題の解決に特化したAIは、2010年代以降に実用段階に達した。特にpixivにおいてはAIイラストの実用化で注目が高まっている。


究極的には人間と同じようにどんな問題でも思考し、判断できるようなもの(汎用型AI)を目指すが、現在「人工知能」と称されているソフトウェアやサービスは、上記のAIイラストのような生成AIをはじめ、全て限定的な分野の問題のために作られたものであるため「真の人工知能(汎用型AI)はまだ現れていない」とも言われる。

もっとも、現在は通常AIとはみなされないプログラミング言語自然言語検索かな漢字変換手書き文字認識も、黎明期はAI研究の領域であった。

応用例編集

AIは創作活動(詳述は下記)の他、下記のような用途に広く使われている。


自律型ロボット

bot

AIによる創作活動編集

生成AIも参照


2020年、「世界初の人工知能を使って制作された漫画」と称して、1970年代の手塚治虫の作風を模倣した『ぱいどん』が講談社の青年漫画誌「モーニング」に掲載された。だが、同作でAIが担当したのはストーリーの大枠とキャラクターデザインだけで「AIが描いた作品」とは到底言えるレベルではなかった(KIOXIAとのタイアップ案件だったため時間的制約があったのも一因)。この時点では「人間のクリエイティビティにAIが近づくにはまだ時間がかかる。」と結論づけられたが、それからの進歩は早かった。


2022年midjourneyNovelAIStableDiffusionなど、イラストや小説を自動生成するサービスが相次いで登場した。2022年にはAI生成作品の投稿を認めた星新一賞に初めてAIを使って執筆した小説が入選。pixivやTwitterではMidjourneyで作画した漫画作品が数多く発表され、絵心のない人間が「AI絵師」を名乗る時代となった。一方で狙ったイラストを生成するには特有の「呪文」(プロンプト)が必要であり、AI絵師ではなく「AI術師」(プロンプトエンジニア)を名乗った方がよいのではないかという意見もある。自作をAIの学習素材として使われることを拒むイラストレーター、AI画像の増加を嫌がる閲覧者も多い。詳しくはAIイラストへ。


AIによるアニメの彩色中割り作業、3DCGモデリングの自動化も研究されており、既に実用段階に達しつつある。


2023年11月22日には、手塚治虫とAIのコラボレーションによる新たなプロジェクトとして生成AIを活用して制作した『ブラック・ジャック』の読み切り新作を掲載した「週刊少年チャンピオン」が発売された。ただし、この作品も実際の漫画制作は手塚プロと外部クリエイターが行い、生成画像そのものは使っていない。

歴史編集

AIの概念が生まれ、最初の人工知能ブーム(第1次AIブーム)が起きたのは1950年代後半のこと。1956年にコンピュータ科学者のアラン・チューリングがある機械が知的かどうか(人工知能であるかどうか)を判定するためのテストとして「チューリング・テスト」を考案した。探索と推論、コンピューターでの回路網を簡易シミュレーションする方法(ニューラルネットワーク)など、基礎的な理論は当時既に生み出されている。しかし、その頃はコンピューターの性能があまりにも低かったため実機で試すのが困難なものが多く、プログラミング言語のコンパイラを「人工知能による自動プログラミング」と称するような段階だった。1960年代から1970年代にかけて、ハードウェア性能の向上でAIの理論を実機に実装することが現実的になりはじめるが、「フレーム問題」や「記号接地問題」などの壁に当たり、コンピューターはごく限定された問題しか解けないことがあらわになった。


なお、「フレーム問題」は「現実に起こりうるあらゆる可能性から、今からしようとしていることに関係のある事柄だけを選び出すにはどうすればいいか」という問題、「記号接地問題」は「(言語などの)『記号システム』内の情報をいかにして実世界の実体のもつ意味に結びつけられるか」という問題である。なお、フレーム問題は「ロボット三原則」の記事で、記号設置問題は「中国語の部屋」の記事で詳しく解説している。


1980年代前後に「知識工学」なるものが脚光を浴び、AI技術を応用して人間の知識をコンピュータに実装することが目指された(第2次AIブーム)。コンピュータが専門家の代行をする「エキスパートシステム」が開発され、いくつかのエキスパートシステムは実際に商用化もされたものの、データ入力に膨大な手間がかかり、専門知をコンピュータに理解できる表現に落とし込むことが難しいなど、限られたケース以外では実用的でなかった。だが、この時期にコンピュータで膨大な知識を扱うための方法論(意味ネットワークやオントロジー)が蓄積され、これは今日の検索エンジンやビッグデータの解析に生かされることになる。


一方、1990年代に入るとパソコンのスペルチェックやかな漢字変換、家電などの制御(ファジイ理論ほか)といった身近な分野にAI研究の成果が浸透しはじめるが、これらは世間一般の「知能」のイメージとは程遠いもので、世に出てほどなくしてAIとは認識されなくなった。当時からチャットボットはあったが、ユーザーが入力した文章からキーワードを抽出(構文解析)し、内部のデータベースと照合して応答を返しているだけのものでゲームなどにしか使えない「人工無能」と揶揄されるような代物であった。ヘルプなど実用的な用途への応用も試され、Microsoft OfficeにもOfficeアシスタントなるサポート機能が搭載されたが、役立たず扱いされ「お前を消す方法」がネットミームになる有様だった。


2000年前後、コンピューターの性能はますます向上し、情報技術(IT)やインターネットがもてはやされる中、AIは過去の過剰な期待感の反動で「冬の時代」を迎えていた。1997年にはコンピューターが人間のチェス最強棋士に勝利したことなどが話題になったが、その頃にはAIの限界が世間に知れ渡っており、「チェスは勝てても囲碁将棋はプロ棋士のレベルに達するのは無理」「AIは永遠に実現不可能」などと断言する人も多くいた。SF作品でもAIはあまり登場しなくなっていった。しかし、この頃からインターネットのデータ量が爆発的に増加し、人間が入力しなくてもWebがふんだんな学習データを提供してくれる環境が整い、AIには静かに追い風が吹き始めていた。


現在の第3次AIブームを巻き起こしたのは2012年以降のディープラーニングの普及による。ディープラーニングは機械学習大量のデータからコンピュータがパターンを発見し、問題解決を導き出す手法)を大幅に効率化し、人間が学習方法を教えずとも(具体的には「データのどこに注目すべきか」という特徴量の抽出をしなくても)人工知能が「賢く」なる道筋を発見できるようになった。ディープラーニングの実用化と、大量の計算を一気にこなすGPUの進化がかちあったことにより、AIは画像認識音声認識など様々なタスクについて、人間と同等(あるいはそれ以上)の処理を簡単にこなすことができることが示され、人工知能の応用範囲は急速に広まりつつある。しかし、ディープラーニングがどうして複雑な認識ができるのか良く分かっておらず、AIが世界をどう認識しているのかは謎が多い。そのため「どうしてそのような判断をしたのか」と根拠説明するのが難しい(explainable AI=説明可能なAIも研究されている)のがディープラーニングの弱みである。


第2次AIブーム時代には成熟しなかったDSS(意思決定支援システム)という医学的診断経営判断を担うシステムも、第3次AIブーム以降は格段に応用範囲が広がり、既に多くの医師経営者投資家らがAIの判断を頼りにするようになっている。ただし、当然ながらAIが100%正しい判断をするとは限らない(加えて、ディープラーニングの特性からAIは判断の根拠を詳しく説明することができない)ことから、完全にAI任せにはできず、最終的には人間が判断しなくてはならない。


2017年頃からは、スマートフォンロボットなどに搭載されるSoCにAI処理に特化した専用回路の搭載がトレンドとなっており、その処理能力も年々飛躍的に上昇している。

将来予測編集

ディープラーニングの延長線上で汎用AIが実現可能かというと疑問符がつくが、過去のAIにとって絶対的な壁とみなされたフレーム問題や記号接地問題は、現在ではそうではなくなった。「フレーム問題はディープラーニングによって(擬似的にだが)すでに解決された。記号接地問題もAIに(IoTデバイスなどを通じて)実世界との関わりを持たせ、さらに膨大な計算が可能になれば解決に向かうだろう」とする見解もある。


現在の機械学習は、CPUGPUなどの上で走るソフトウェアによって実現されているに過ぎない。AI専用回路とされるものも、基本的には単純な計算を同時に大量にこなすハードウェアの上で、ソフト的にニューラルネットワークを走らせているだけのものであるが、将来的には、生物のの構造をハードウェア的に模倣した全脳アーキテクチャ型AIの開発も目指されている。また、発展途上の量子コンピューターの実用化が進めば機械学習の性能が飛躍的に上がると期待されている。

AIへの期待と懸念編集

人手不足が叫ばれる中、AIやAIを搭載したロボットによる労働力の代替にも期待が集まる。中でも自動車などの自動運転は、人材難に喘ぐ運送業の切り札となりえ、また交通事故の抑止・根絶に繋がるものと大いに期待された。さらに、いわゆる空飛ぶクルマと呼ばれる乗り物(eVTOL)は自動操縦前提であり、電動航空機によるモビリティの革新は「空の産業革命」とまで叫ばれた。


しかしながら、千差万別な路面状態のもとでの自動車の完全自動運転は案外難しい面が多く、2020年ごろに「プロパイロット3.0」として自動運転の実用化を目指していた日産も事実上、2020年代半ば以降に先送りすることとなった(6代目セレナにはその前段階のシステムが「プロパイロット2.0」として搭載されたが、自動運転ではなく運転支援と呼ばれる)。離着陸以外はほぼ自動操縦となって久しい飛行機も、完全自動での離陸はまだめどが立っていない。


そんな中、AIがまず浸透するのはAIイラストの作画や自動作曲といったクリエイティブな分野や、弁護士公認会計士などのエリートとされてきた職業ではないかとする予測もある。介護のような肉体を使い、かつ非定型な仕事は自動化が難しい。AIが知的な仕事や意思決定を担い、クリエイティブな作業をこなす傍ら、人間が汗水たらして働かざるを得なくなるディストピアめいた未来像も語られている。


実際のところ、経営者や公認会計士などは報酬が高いので自動化によるコスト削減効果が大きい。一方で3K(きつい・汚い・危険)と呼ばれる介護などは自動化ニーズが高いにもかかわらず、低賃金の労働者を使い倒す方が安いため、十分な投資が望めず研究が進んでいないという面がある。人を3K労働から解放するには、人件費の高騰(大幅な賃上げ)が欠かせないのである。


実際、過去に「3K」と呼ばれた土木業界は、介護などに比べれば人件費が高いことから、ロボットITを活用した自動化(ICT施工)に積極的である。ドローンなどで現場の状況を確認しながら、AIを搭載した重機が自律的に工事を行う「自動化施工」が実用化されつつある。近未来建設現場には(トラブル対応やメンテナンス用のわずかな人員が常駐するだけで)ほとんど人がいなくなり、無人の機械が活躍する時代が間もなくやってくるであろう。

架空のAI編集

ロボットなどに搭載されたAIはロボットアンドロイドも参照。

ここでは身体を持たない(機体があってもそれは本体ではない)AIをあげる。

AIを自称するサービス・キャラクター編集

バーチャルYouTuberAIVTuberも参照。これらはAIによるリアルタイム配信ユーザーとの対話などの試みを取り入れている(「中の人」がいないことを必ずしも意味するものではない)。以下、ピクシブ百科事典に記事があるキャラクターを記載。

この他、キズナアイも「スーパーAI」を自称するが、実際には声優により演じられておりAIではないことは公然の秘密である。


関連タグ編集

生成AI AIイラスト AI生成 AI AI絵師

コンピューター 機械学習 メカ 知能

プログラム 遺伝的アルゴリズム プログラミング言語

ロボット アンドロイド サイボーグ VR AR GPU

SF AI娘 ロボット三原則 シンギュラリティ 中国語の部屋

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