概要
惑星探査船ディスカバリー号に搭載されたコンピューター。高度な人工知能を持ち、ミッション遂行の為に乗組員と話し合い協力するよう命令されていたが、同時にモノリス探査任務について乗組員に話すなという命令を与えられていた。この相反する命令を解決するために、次第に暴走し、自己命題を矛盾させた原因である人間の排除を行おうとする。
最後は記憶回路を抜き取られて機能を停止、木星(小説版では土星)軌道上をディスカバリー号と共に彷徨うことになる。
エピソード
IBMを先んずるという意味で1文字ずつずらして命名されたというのは俗説である。
「くだらんことを!われわれの半数はIBM出身ですよ。それはもう何年も前から否定してきた話なんだ。多少知恵のある人間ならみんな知っていると思っていたが……H・A・Lは、Heuristically programmed ALgorithmic computer(発見的・アルゴリズム的)の略だ!」(訳文ママ)
と2010年でも開発スタッフの一人であったチャンドラーが苦言を呈する形で解説されている。
ちょっとしたジョークにややキレ気味に応える様子から、この指摘には作者もややうんざりしていたのかもしれない。
秘書機能アプリ「Siri」には、SFの古典ネタとしてHAL9000を元ネタにした応答がいくつか搭載されており、「歌を歌って」と言うとHAL9000が歌った『デイジー・ベル』を歌ってくれる(ただし、このエピソードにはさらに元ネタがあり、1961年に初めて歌を歌ったコンピューター・IBM7094にまで遡る)。
ゲーム製作会社『HAL研究所』のHALはHAL9000からきている。
コナミのメタルギアソリッドシリーズの登場人物であるハル・エメリッヒも上記同様に由来して名付けられたという設定を持つ。
関連タグ
Incredibox:TuctomというHAL9000が元ネタになってると思われるキャラクターがいる。