誘導分岐
- ギリシア神話『イリアス』のトロイア戦争に登場する英雄。
- 1.をもとにした人物の名前。→ヘクトル
- ゲーム『Fate/GrandOrder』に登場するサーヴァント。1.を元ネタとしている⇒ヘクトール(Fate)
- ゲーム『R-TYPE TACTICSⅡ』に登場する兵器。⇒Thw-01
- ゲーム『スーパーロボット大戦』シリーズの登場人物。⇒ヘクトール・マディソン
- アニメ『ザ☆ウルトラマン』に登場する怪獣。⇒機械怪獣ヘクトール
- ライトノベル『Re:ゼロから始める異世界生活』の登場人物。⇒憂鬱の魔人ヘクトール
pixivでは、単に「ヘクトール」と言えば3.のキャラクターを指す。
ギリシア神話のヘクトール
トロイア戦争における英雄。トロイア勢力の事実上の総大将にして、トロイア最強の戦士。
イリアスでは「兜煌めくヘクトール」と呼ばれている。
家族愛に溢れ、戦争の直接の原因となった弟パリスに対しても冷遇しなかった。ただ流石に弟に思うところはあったようで、パリスがヘレネーの夫メネラーオスと一騎打ちをして戦争の勝敗をつけると申し出た時はパリスの男気に喜んで承諾している(結局、メネオーラスに殺されそうに為りアプロディーテーの力でパリスは逃げる事になるが)。
ホメロスの「イリアス」ではアキレウス以外にも大小アイアース、ディオメーデースなど煌く英雄・豪傑が揃ったギリシャ側に比べ、トロイアではヘクトールぐらいしか英雄・豪傑と言える者はおらず、その為、自然とトロイア軍を一人背負って闘うような感じとなっている。そして戦いぶりもギリシャ側に華を持たせる為か大アイアースとの一騎打ちではその槍を受け負傷し後退したり、彼の投げた岩が当たり昏倒するなど大変危なっかしい。その後、ヘクトールの勇戦もありギリシャ側は大アイアース達英雄・豪傑が軒並み負傷して戦えなくなり、アキレウスの登場をギリシャ側が頼りとするシチュエーションが訪れるが、正直、ヘクトールも怪我をしても昏倒しても頑張って戦っているのだから、アイアース達も負傷したぐらいでもう戦えないじゃなくて根性出して戦えと言いたくなるレベルである。
ギリシア軍の総大将アガメムノンに反感を抱いて出陣を拒否したアキレウスに代わって、ギリシャ軍の危機に彼の鎧を身につけて出陣したアキレウスの友人パトロクロスを討ち取った。
この事がギリシア最強の戦士アキレウスの怒りを買い、復讐に燃える彼に殺された。
死んだ後でもアキレウスの怒りは収まらず、ヘクトールの遺体は戦車で引きずり回されて辱められた。
これを憐れに思ったアポロンの嘆願を受けたゼウスの処置でヘクトールの遺骸は父であるトロイア王プリアモスに引き渡された。
敗軍の将ではあるが、国と家族のために殉じた姿勢を評価され、アレクサンダー大王やカエサルといった錚々たるメンバーと共に九偉人の一人にも選ばれる程人気は高い。
イタリア叙事詩狂えるオルランドでは、かつてヘクトールが持っていたという剣ドゥリンダナ(デュランダル)を主人公オルランド(ローラン)が使っている。
また、登場人物の一人ルッジェーロ(ロジェロ)はヘクトールの子孫とされ、ヘクトールの防具一式を身に着けた異国の王グラダッソは、更にヘクトールの剣であるドゥリンダナを求めてオルランドを執拗に狙うのである。
別表記
「ヘクトル」(長母音記号省略)、「エクトル」、「ヘクター」(スペイン語読み。現在も人名に使われる)、