アレス(Fate)
あれす
『Fate/Grand Order』に登場するサーヴァント(神霊)。
アルテラの台詞や『Fate/EXTELLA』でその存在は語られていたが、第2部5章後半『星間都市山脈 オリュンポス』の最終決戦にて召喚、遂に姿が明確に判明した。
異聞帯における彼はゼウスによる洗脳を逃れたオリュンポス十二神の「共生派」に属し、リーダー格のゼウスを始めとする支配派の神々に滅ぼされたため未登場。
しかし、破神同盟のヒュージベアー号がゼウスにより破壊された際のエネルギーを利用したカウンター術式により、汎人類史の真体がサーヴァントとして召喚され、カルデアの助太刀に現れた。
ゼウスを倒した後はカルデア一行の奮闘を称えるが、思わぬ乱入者により別れの言葉も告げる間もなく瞬時に消滅してしまう。
何気に英霊としての一側面でも疑似サーヴァントでも無い純粋な神霊が召喚された珍しいケースでもある。
これまでの機神と比べると異質な、真紅の巨大人型ロボット。
純白のウィングスラスターと赤い大剣を持つまんまスーパーロボという。男の子のロマンがっちりな姿をしている。原典の神話でも200mの巨大な体躯を持っていると伝えられている。
人型のアバターも居るはずだが、未登場なので不明。
彼を奉ずるスパルタ国王レオニダス一世の兜と頭部が酷似している。
よく見てみると召喚した時点で装甲が傷だらけになっており、「白い厄災に敗れた」という経歴を踏まえると、この姿は敗れた後レストア、再構成された機体である可能性が高い。
原典の神話においては槍を持っていると語られているが、槍を持っている気配は無い。息子であるロムルスは国造りの槍を持っているのだが、これが関係あるかは不明。ちなみに、ロボット物ではビーム兵器の事を槍と表現する場合がある。
ちなみに、ストーリー中のセリフ、ゼウスの反応等からかつては真紅のカラーリングではなかった可能性がある。また、ローマ要素の強いグランドサーヴァント召喚術式の一環で召喚されたこと、ローマ時代の理知的な性格をしていたこと、ゼウスにも対抗しうるパワーを持っていたこと等から、真名はアレスであるがマルスとしての側面がかなり強い状態で召喚されていると考えることができる。
原典においては粗野で残忍な性格とされ、華々しい活躍はあまりない一方で、今回召喚されたアレス=マルスはローマ帝国の礎になったという存在なだけあり、非常に理知的な性格をしている。
これはかつて、アレスがギリシャの人々を脅かし、荒神として疎まれたため。そして経緯は不明ながらローマに流れつき、そこで人に愛され、愛する事を知り、マルスに至ったと本人の口から語られている。
なおギリシャ神話の時点でも良き父兼国作りの神としては有名である。
兄弟姉妹達との仲も悪くはなくトロイア戦争ではアポロン、アルテミス、サルペドンと協力したり、弟の為に娘を援軍に向かわせる等家族思いである。
明確な能力は明らかになっていないが、ヘラクレスの戦闘技術を記録してロムルスに伝えている。
かの巨神が物理的な力しかダメージとして受け付けない事を考えると、白兵戦が得意である可能性が高い。
本来は、戦略や防衛等の戦を司るアテナとは異なり、血生臭い闘争と戦争の狂乱を司る神であったため、狂化状態の付与やバフを撒き散らす精神操作を扱えた可能性もある。
一騎討ちの果てに奪われた軍神の剣やその生い立ちなど、切っても切れない深い関係がある。
とある世界線では数多の戦神たちと共に怒り続けてるとされ、アルテラの存在を認識した瞬間、衛星軌道上に顕現して攻撃を仕掛ける。しかしそれすらアルテラの敵の迎撃に使われるなど、辛酸を舐め続けている憎たらしい相手。
しかしアルテラは好意を感じているというのだから報われない。
子供達。なのだが明らかに人間な彼らと比べるとアレス本人はあまりにロボである。アバター状態で子孫を残したのだろうか。
史実では子供を殺された怒りで自ら出撃し、仇を討とうとするなど、放置主義な他の神々に比べて過保護な一面が目立つ。
異母弟。彼に娘を殺され、仇を討とうとしたことがあるが、ゼウスに止められてしまった。
一説ではアレスがヘラクレスにボコボコにされ死にかけてたから止めたと。戦神ェ……
父親。母は正妻ヘラの為、十二神の中ではヘファイストスと共にオリュンポス船団旗艦の中では後継者候補に位置する(歴代旗艦は全て正妻との子で構成されているため、世襲制と考えられる)。
ちなみにゼウスもトロイア戦争にて息子(アレスの弟)であるサルペドンを守ろうとしていた。
母親でありギリシャ神話の悪神。
神話におけるアレスの粗暴な所は母親似と言える(というより「悪神の息子」としてアレスも悪扱いされたのかアレスが先に悪扱いされてヘラが「悪の母親」扱いされたのかは不明)。
一方、子孫まで慈愛の目を向けるアレスとは違いヘラはアレス以外には興味が無く、自分の欲の為に孫を2人も殺している。
子供が可愛いとは言え本質は他者を傷つける事を好む悪神なのである。
自分と同じ母を持つ直径の兄弟。それも前妻・前々妻との子が全て女神で続いたゼウスの子の中で最初に生まれた男神。父・祖父の例で行けばアレスと共に後継者候補に位置する。
実際の権能効果が解っている十二機神の中ではバリバリの生産系で、サーヴァントの中には彼謹製の装備と共に召喚されている者も多い。
神話では、浮気が平常運転の妻に対してある程度は諦めていたが、アレスが相手と分かった際はキレている。自分は醜いのにアレスがギリシャ1のイケメンな上、ヘラによって単体で産み出されたという説もあるため相当鬱憤を溜めていたと推測される。
上記のヘファイストスの妻にして浮気相手。
実際仲は良かったようで、ヘファイストスに制裁を加えられても別れようとはしなかった。
アレスとアフロディーテの息子とされる愛神。
原点では、ティターン神族以前に生まれた原初の神との説もある。
おそらく姉。そして同じ十二神の軍神。
同じ軍神でも凄惨な側面や都市の創造を司るアレスに対し、こちらは武功の側面や都市の主語を司っている。
しかし敵対した相手には身内相手でも容赦が無くトロイア戦争では弟であるサルペドンを抹殺している。
おそらく弟。兄弟の中は良くトロイア戦争ではサルペドンも揃って力を合わせた。
こちらも息子であるアスクレピオスを殺された時はブチ切れている。
おそらく妹。こちらも兄妹仲は良くアレスの娘達はアルテミスを慕っている。
彼女の使う竜牙兵は、本来アレスの眷属だった竜の牙由来である。正式名称はスパルトイ。
全くの余談だがアレスは原典であるギリシャ神話を始めフィクションでも碌な扱いを受けてこなかった神である。こういった作品でよい出番が与えられることは極めて稀。
ちなみに召喚された場所は『星間都市山脈 オリュンポス』であるが、奇しくもアレスことマルスの名前が冠された火星には太陽系最高峰のオリンポス山が存在している。
『オリュンポス』後のストーリーに、これと関連がありそうな物が出てくるものの、実際のところはかなりぼかされているため詳細は不明。