その姿、さながら天使。あるいは悪魔。もしかしてGOD。
稲妻のような愛を届ける清廉天使、ここに登場！
プロフィール
| 真名 | アムール（＋エロース）〔カレン〕 |
|---|---|
| クラス | ルーラー |
| 性別 | 女性 |
| 身長 | 156cm |
| 体重 | 40kg |
| 出典 | ギリシャ神話、ローマ神話、Fate/hollow ataraxia |
| 地域 | 地中海、欧州 |
| 属性 | 秩序・善・天 |
| 好きなもの |
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| 嫌いなもの |
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| 設定担当 | 奈須きのこ |
| ILLUST | 森井しづき |
| CV | 小清水亜美 |
「どんなカタチになろうと私は主に仕えるシスターですが、今はアムール神のお仕事もこなしてい
ます。宗旨替えにならないのか、ですか？ご安心を。主の愛はそれこそ無限ですので♡」
概要
『Fate/Grand Order』に登場するルーラークラスのサーヴァント。レアリティは☆5。
2021年バレンタインイベント『サン・バレンティーノ！』にて初登場と同時に実装された。
『Fateシリーズ』では知られたある修道女を依代とした疑似サーヴァントであり、憑依先には無かった「C」というミドルネームが付いているが、その意味はイベント序盤ですぐに明かされている。ちなみに真名をミドルネームにしたのは、依代の宗教観が強く影響しているからである。
真名
ローマ神話に伝えられる「愛」そのものを表す言葉にして、愛と性欲の神、『アムール』。
ギリシャ神話でアムール神に相当する愛の神、『エロース』としての側面も内包している。
かの神の権能と、カレン本人の性格がベストマッチ！した結果、奇跡の完全融合神霊カレンちゃんとして新生した姿（本人談）らしい。ちなみにアムールもエロースも男性神であるが、エロースは成人体として描かれる一方で、アムールは少年または幼児の姿で描かれることが多い傾向にある。
アムールもエロースも刺さった対象が眼前の対象に恋心を抱く黄金の矢（いわゆるキューピッドの矢）と、刺さった対象が眼前の対象に嫌悪感を抱く鉄の矢を持つ。どちらの神もその権能を弄んでおり、時に人間だけでなく神々でもトラブルを起こしている。最も有名なのがエロースが太陽神アポロンに黄金の矢を使うことで、偶然彼の側に居た下級女神ダプネーへのストーカーにした逸話。
アムールの側には神話上の逸話は少ないが、一方のエロースは「愛と心の物語」という話で人間の美女「プシュケー」と（事故で自身に黄金の矢が刺さったことで）恋に落ちる逸話を持っている。また、アムールとエロースという同格・同一視関係ではあるが厳密には別の神々が集合して疑似サーヴァントになるという状況は、同一視されるカーマとマーラが同時に宿るカーマに近い。
人物
一人称は「私（わたし）」。
神霊系疑似サーヴァントの常として、依代と神霊の人格が混ざり合って第3の人格を形成している。とはいえ、両者ともに気質が似通っている上に、人格の主体はほぼ依代側という珍しい状態。アムール及びエロースの記憶・経験なども持ち越している一方で、嘘か真か、依代の記憶は虫食いだらけで朧げにしか思い出せないのだとか（少なくとも『hollow』の記憶は持っている模様である）。
本人曰く「悪魔憑きのアルビノ、人の心を値踏みするシスター、あの親にしてこの子あり、地獄と取引した娼婦の娘。今までそう蔑まれ、疎んじられてきた奇跡の美少女」とのことである。
基本的には寡黙で強い信仰心を持つ聖職者で、見るものに清廉さを感じさせる雰囲気の持ち主。一見すると聖女だが、真の姿は毒舌家で手癖の悪いサディストにしてマゾヒスト。あと露出狂。
某カオス祭りの影響で守銭奴属性にも目覚めており、金にうるさい。戦闘モーションでも札束を数えたり、山積みの金貨に囲まれてたりする。彼女にとって金銭とは権力の象徴であり、信仰の証。
なので稼ぐこと（または相手からそれらをもぎ取ること）自体が趣味であり、蓄財することはともかく､その稼ぎを使って贅沢な暮らしをするなどという事に対してはとんと興味がない。酷い時は稼いだ財をそのまま破棄することすらもあり得る、世間一般とはずれた金銭感覚を有している。
本作においては「そちらの姿をした方が来そうなので」という理由で原作における修道服を着ておらず、新しく新調したという紅色の学院制服姿をデフォルト（第2再臨）の服装としている。
第三再臨になると憑依している神の要素が強く出る様になり、性格も清楚で厭世家な従来のカレンからやや逸脱する。かつては嫌がっていた80年代の魔法少女ムーヴも痛い程ノリノリでかますようになり、言動もかなりギャルっぽくなる。そしてやっぱりスカートは消えてハイレグ状態になる。
さらに霊衣として肌の色が紫色になった『デビルカレン』も存在しており、マイルームボイスは第三再臨と同様だが、バトルボイスがよりハイテンションかつはっちゃけたものとなっている。
本来の彼女を知る者は違和感を覚えるようなはっちゃけぶりだが、これは元の彼女が半死半生だったのに対しサーヴァント化により健康体になった為。加えて「修道女」という枠で己を律していた状態から「愛の伝道師」という自由な枠を新たに得たことによって、テンションが天元突破してしまい自身に歯止めが利かなくなってしまった模様（このどちらが素な態度なのかは不明である）。
そしてこの変質が、彼女をある種の究極にまで至らせない要因となっているとのことらしい。
ちなみに愛の神ではあるものの恋愛経験は無く、その事もあり「恋愛そのもの」に対して強い興味をもっている。試しに何度か自身に黄金の矢を刺しても見たが、小悪魔度が上がるだけで結局うまく行かなかったのだとか。つまるところ、全人類を愛しているが、自分が愛された経験はない。
また「無償の愛」を標榜する一方で「性愛」は愛ではないという潔癖なところがあり、エロース神や他の愛の神が司っている「性愛」の側面には若干の嫌悪感すら抱いている。そのためにそれらに対しては当たりが強い。この嗜好は、おそらく依代の過去の出来事に由来すると思われる。
能力
神霊サーヴァントと化した事により、脆弱だったカレンとは違ってその身体は強靭かつ健康体。
戦いにおいては依代同様に赤と白の聖骸布で動きを封じつつ、爆発する愛のハートや愛の弓矢で攻撃する等、ギリシャ繋がりのステンノやエウリュアレを思わせるスタイルを行使している。
モーション中では、愛の弓矢やそれが変質したバズーカ砲による弓術や砲撃、爆発する愛のハートによる遠隔攻撃を見せる他、2種類の聖骸布による拘束や締め潰しなどの攻撃を見せている。
第3再臨では、ツインレイピアによる剣術を披露する他、頭の角を伸ばして貫く、敵の周囲にハートを設置し爆破する、投げキッスによる衝撃波を放つ、空中を歩きつつ踏みつけを食らわせる、地面からドリル状の棘を出現させる、ハート型のブローチを巨大化させての押しつぶしに変化する。
エクストラアタックでは、2種類の聖骸布で拘束した後、そこから愛のエネルギーを流し込む。
ステータス
| マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 藤丸立香 | C− | A+ | B− | C− | A− | EX |
二柱の神性が混在している結果、全体的なステータスは高め。
だが、全て＋か−が付くなどやや安定はしていない模様。
保有スキル
| 道具作成(A) | 本来はキャスターのクラススキル。魔力を帯びた道具を作成できる。『愛の矢』を代表とする、心に作用する道具のプロフェッショナルである。ちょっと弱気なアナタの背中を一押しする、人間の心をより良く機能させる、そんな素敵なアイテムを沢山作れる。 |
|---|---|
| 単独行動(A) | 本来はアーチャーのクラススキル。自身のマスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。『愛の伝道師』でもあるカレン・C・オルテンシアにとって、仕えるべき主人はマスターだけでは無い。主の御心、人々に沢山の愛を届ける使命の元に、彼女はマスターの事情に囚われない。つまりはフリーダムである。 |
| 女神の神核(B) | 本来なら『神性』スキルになる筈であったが、依り代の少女の強い信念によって『女神の神核』スキルとなった。彼女にとっては『神性』を獲得しているのは、大いなる父祖だけなのだろう。 |
| 被虐霊媒体質(EX) | 本人の意思に関係無く、周囲にある魔を肉体に取り憑かせてしまう体質。現象としての悪魔を再現し、事によっては受肉させてしまう。毒、呪い、火傷といったバッドステータスに罹りやすく、それらが罹っているとカレン自身の攻撃力が増していく、被虐からの恐るべき加虐。とはいえ、狙って出せるものでは無い。 |
| 鋼の信仰(A) | 概念礼装『鋼の鍛錬』のカレン版とも言うべきスキル。本来、生まれてすぐに息絶える筈だったアルビノの娘は、人々の予想に反して成長した。自分が生きている事自体が奇跡であり『主の愛』が実在する証明だ、と彼女は考える。結果として、恐怖耐性、魅了耐性、バスター耐性を、パッシブスキルとして獲得している。 |
| ヴァレンティヌスの聖骸布(A) | エロース（性愛）の力。元々は『マグダラの聖骸布』を愛用していたカレンだが、今回は『恋人たちの聖骸布』なる別の礼装も使用している。『ヴァレンティヌス』と名付けているのはカルデアのバレンタインに合わせてのもの、らしい。攻撃でも使用する。 |
| 黄金の矢(A) | フィリア（隣人愛）の力。射貫いた人間の心を強制的にアモーレさせる天使の矢で、サーヴァントのエウリュアレが有する『女神の視線』と同質の物である。「恋はいつだって突然、でしょ？」 |
| 魔力放出(愛)(A) | ストルゲー（家族愛）の力。別名ゴッドカレン。愛するもの、守るべきもの、唯一のもの、の為に奮われる超バフ。なんか凄い。 |
宝具
遍く無償の無限の愛（ザ・グレイテストヒッツ・"コーリング・アガペー"）
- ランク：EX
- 種別：対人宝具
- レンジ：1～99
- 最大捕捉：不明（マテリアルに記載が無い訳ではなく、『不明』という分類）
「祈りは深く、深く……」
「私の想いを具現化します。遍く無償の無限の愛を！聖なるかな、聖なるかな――『遍く無償の無限の愛（グレイテストヒッツ・"コーリング・アガペー"）』！！」
「とっておきのラブ・ソングを。」
「はあ……審判のラッパを聴きたいなんて。でも、ファンの声には答えないとね。全霊で怯えさせてあげる――『遍く無償の無限の愛（グレイテストヒッツ・"コーリング・アガペー"）』！！」
「一味違う、とっておき。」
「リクエスト……なのでしょう？この声が全ての魂に届くと信じて――『遍く無償の無限の愛（グレイテストヒッツ・"コーリング・アガペー"）』！！」
祈りの殻で自らを包み、より新しく、そして普遍的な“愛”の代弁者として昇天・降臨する宝具。アセンション。愛の神アムールではなく、それを起源とした“天の愛”となり、無償にして無限の愛で地上を照らす神罰系攻撃。なおモーションでの巨大化は演出ではなく、実際に巨大化している模様。
詳細は該当記事を参照。
ゲーム上での性能
これまで不在だったQuick主体のルーラー。スキルは攻防をバランス良く補えるものが揃っているが、3つともにNP獲得効果を持つという異例の構成になっており、宝具を非常に連発しやすい。
また、クラススキル「被虐霊媒体質」により、自身に弱体効果が付与されている間は攻撃力が強化される。特にアヴェンジャーやディオスクロイは、クラススキル「復讐者」で弱体耐性低下が付与されるため、彼らをパーティーに組み込むだけで、同スキルが永続的に発揮されるようになる。
反面、「ヴァレンティヌスの聖骸布」で獲得できるNPは味方からぶん取るものであるため、味方の宝具発動を阻害する、そもそも味方のNPがないときは吸収できないなど、状況に左右されやすい。
関連人物
生前（エロース）
エロースは無機質だった頃の彼女と面識があったらしく、今の激変したキャラに驚いている。
一方、その恋愛に一途な姿は好ましいらしい（バッチリ性欲込みなのはいいのだろうか？）。
クー・フーリンと子ギルほどではないが、カレンに既視感がある模様。
エロースは彼女の人生を狂わせた元凶とも言える神なので、当然嫌われている。
一度戦った事で吹っ切れ、恨みはしないが手助けもしない微妙な関係になった。
Fate/Grand Order
かつて依代が契約しこき使っていたサーヴァントで、本作でもやたら扱いが荒い。一応『FGO』の彼らはカレンの事は覚えていないのだが、彼女を見ていると酷い既視感と寒気を感じるらしい。
契約したマスター。基本的に依代の名前の「カレンちゃん」として呼ばれている。
マシュやダ・ヴィンチ諸共振り回されており、最早「そういう存在」だと思われている。
その一方でカレンの側も、毎年毎年大量にチョコレートをもらいまくる様に「バレンタインの英霊にでもなるつもりなの？」と引いており、お互い呆れつつ持ちつ持たれつといった感じである。
擬似サーヴァント繋がり。特に交流はないがある理由から興味を持っている。
正確には、その興味は村正でもなければその依代に向けたものでもないのだが。
彼の神父としての修練と覚悟を高く評価している。あのダニ神父にも見習わせたいのだとか。
別世界では妻が病死、自分の性質にも気付いていない言峰の義理の兄だった人物なのであるが、基本別世界なので無関係の別人になっている。出典が発売されたタイミングでは、カレンが先輩。
聖人として名高い彼女をリスペクトしているのだが、ステゴロ武闘派としての彼女（瓦を100枚拳で割っていた）は予想外だった模様。カレン自身は病弱だっただけに、衝撃も大きかっただろう。
相変わらず「ダニ神父」として毛嫌いしている男の身体を持つ擬似サーヴァント。冬のロシアにピクニックに連れ出させて遠くからバズーカで撃ち殺す気満々。『タイガーころしあむ』においては、カレンは依代の神父から「母親とは面影以外は何も似ていない」と称されており、かの英雄王からも「我でもあそこまではできんぞ……」と評価されている。つまり中身はギルガメッシュより斜め上で、母親には似ていない性質といえる。性格について士郎から「最悪だな」と評されており、本人も「同感です。まったく、誰に似たのだか」とじみじみと語るなど自覚はあるようである。
ちなみに依代の神父の家族についての過去はこちらを参照のこと。
擬似サーヴァント仲間で、2022年バレンタインイベントにて嵌めた相手。
面と向かって「脳筋」「バゼナン」呼ばわりするなど露骨に舐め腐っている。
聖堂協会繋がりで面識があり「人間ジャガーノート」「何でもアリ」「しれっと何人かラスボス倒している系」などと称しており、ひどい単騎性能を発揮するだろうと諦めたような顔で溢していた。
神霊系疑似サーヴァント繋がり。カルデア・聖杯戦争・愛と性欲の神と、色んな意味で先輩扱いしているが、その態度はどう見ても舐め腐っている。あちらはアーチャーだが、自身も弓を使う。
自身とは違う神話体系の愛神で、どちらも厄介な存在と見ている。曰く「愛が重すぎる」らしい。
特にカーマとは全人類に対する博愛の精神や、世界を愛で飽和させようとする想いなど、重なるところが多い。違いがあるとすれば、カーマは悪意込みだが、カレンは善意100％であるところ。
万能気取りで生意気で年下で小悪魔で無礼な奴。無自覚ではあるが、全人類を愛しながらも加虐しており、自身の管理によって幸福にしようとしているところなど、似た者同士。つまり同族嫌悪。
初対面時に何故か彼女のことを「マシェリ」と呼んでいた。理由は某変身ヒロインアニメにて「アムール」と「マシェリ」の名を冠するキャラがコンビを組んでいたことによるネタだと思われる。
平行世界のカレンと師弟関係にあり、カルデアでも大いにリスペクトしている。一方でライネス同様に、見知った者に会っても無関係の別人になっているという英霊の苦悩を実感するに至った。
こちらの話を聞かずに自分のペースに引き摺り込むからか、やや苦手な相手。
愛の神ということで恋愛相談に押しかけてきた際にはバズーカでぶっ飛ばした。
本人同士の接点は特にないが「期間限定イベント内で他作品の宣伝を堂々とやらかした」という共通点がある（こちらは主人公の妄想であるが）。また、第三再臨で角が生えるという共通点も。
余談
宝具のレア演出を初めとして、彼女は嘗て出演した懐かしのギャグ作品で得た数々の要素を惜しみなく『FGO』内へ持ち込む暴挙に出てしまっている。毎度毎度のことだが公式が病気過ぎる……
実装早々やりたい放題に暴れている一方で、一番の理解者であるヤツとの絡みは皆無（一応記憶自体はお互いキッチリ持ち込んでおり、カレン共々イベント特攻サーヴァントとなっている）。奈須きのこ氏の『竹箒日記』内での言及曰く「仕様です」「砕けたガラスの欠片はカルデアにはなく、それは約束の四日間でのみ許された告解」「告知も前日ではなく四日前にしてもらった」とのこと。
イベントにおいては、憑依している「アムール」と「エロース」が彼女の体を借りた分身のようなものとして登場しているのだが、その際にはカレンと区別するためか頭に紙袋をかぶっていた。しかも地味に表情差分として紙袋に描かれた表情が変わっているという、凝った作りになっている。
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※ 以下、イベント『サン・バレンティーノ！』のネタバレ注意！
関連人物（ネタバレ）
上記のように「無償の愛」で世界を管理する事を標榜するカレンにとって唯一のイレギュラー。忘れたい記憶、捨てなければならない出来事と口にしつつ今もその思い出を心の奥に秘めている。
イベント終盤、敗北して尚無償で愛（かんり）する事を諦めないカレンだったが、先述の彼女の記憶に触れたエロースにカレンが嫌悪する「性愛」「低俗な愛」……ただひとりに向けられる尊敬と恋慕の情を秘めているとバラされた事で自らに資格無しと認め、その野望は潰える事となった。
