「喜べ少年。君の願いはようやく叶う」
プロフィール
誕生日 | 12月28日 |
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星座 | 山羊座 |
血液型 | B型 |
年齢 | 38歳 / 34歳 |
身長 | 193cm |
体重 | 82kg |
イメージカラー | 黒 |
特技 | 特になし |
好きなもの | 悲運、苦しみ |
苦手なもの | 信頼、幸福 |
天敵 | 衛宮切嗣 |
テーマ曲 | 丘の上の教会 |
CV | 中田譲治 |
人気投票 | 27位(男性10位・型月10周年記念) |
年齢について
- 38歳説に関しては、奈須きのこ氏から「28歳の時、父・璃正を失い、非公式ではあるが司祭職を与えられた」という一問一答でのコメントが2012年のTYPE-MOONフェスのパンフレットに掲載されている。
- 34歳説に関しては、小説版『Fate/Zero』1巻にて1967年生まれと書かれており、ここから計算すると24歳となる。また過去の『Fate/stay night』特典資料集では「20代前半で第四次聖杯戦争に参加」と記述があった。
概要
『Fate/stay night』に登場する冬木教会の神父。
第五次聖杯戦争の監督者であり、第四次聖杯戦争(Fate/Zero)の参加者。目が死んでる。
全ルートを通し、聖杯戦争に巻き込まれた衛宮士郎に対して聖杯戦争の概要とルールの説明を施し、ついでに心の傷を抉り参戦を言外に煽る。
最終鬼畜系神父。人の不幸でメシが旨い。自分の不幸でもメシが旨い。
「きたないなさすが綺礼きたない」といえば、あとは言わずもがなであろう。
Fateのジョージ枠。TYPE-MOONは中田譲治がお気に入り。
略歴
生い立ち
由緒正しき聖職者の息子として生を受けるが、持って生まれた己が「悪」の異常性に懊悩し、欠落な自身を満たす何かを求め苦しんだ青年時代を送る。家の職業柄、道徳は人一倍理解しているために苦しみも大きく、自身は生まれて来てはならぬ者だと思い、自殺を考える程であった。
幼少期は父・言峰璃正の巡礼の旅に付いて世界中を巡り、璃正の元で十代の頃から代行者見習いとして修練を積む。自分の歪な性に気付いた彼はそれを正そうと厳しい信仰に明け暮れ、璃正から八極拳を習い、自傷と呼べるほどの鍛錬を重ねた。
22歳でスペインのマンレーサにある聖イグナチオ神学校を2年飛び級・主席で卒業。同年、見習いから単身での実働に耐えうる代行者として二度目の洗礼を受け、聖堂教会入り。しかし、ある異端審問の折に妻を娶ったため、神学校を自己退職、正式な司祭職への道を断念する。代行者として活動した時期もある。聖遺物の管理・回収を任務に専念。
まだ迷い悩む渦中、「人並みの幸福の実感」を得る最後の試みとして迎えたのが妻である。死病を患い余命僅かな女性だった。
綺礼曰く「そんな女だから選んだのか、その女しか選べなかったのか。その基準だけは、こうして思い返しても判らない」とのこと。
共に暮らしたのは2年ほど。妻は綺礼の内面の歪みを理解した上で彼を愛し、綺礼も彼女の愛に応えようと努力をし、その間に子供をもうけている。
だが綺礼にとって、女の苦しみ・我が子の絶望だけが幸福だった。愛そうとすればするほど愛する者の苦しみだけが救いであり、そんな自分を女が癒そうとすればするほどその女の嘆きが見たいと思うだけ。家庭を持っても歪みを直す事が出来なかった。そんな自らに絶望した彼は、自分は間違って生まれた・間違いは正さなければならないと決断、自らの死を決意した。
そして「私にはおまえを愛せなかった」と告げる綺礼に対し、「———いいえ。貴方は私を愛しています」と告げ、妻は微笑みながら自害した。
彼女は、自身の死をもって「綺礼は人を愛せる。生きる価値のある人だ」と証明しようとした。しかしその時綺礼が抱いた感情は、「どうせ死ぬのなら自分の手で殺したかった」という、女の死を愉しめなかったという損得の感情だった。この瞬間、彼は自らの宗教の道と決別したという。
妻の死後、第八秘蹟会に席を置き、代行者としての修練に専念。28歳の時、父・璃正を失い、非公式ではあるが司祭職を与えられた。
第五次聖杯戦争
聖堂教会と魔術協会の双方に顔が利くことも手伝い、父の後を継いで正式に第五次聖杯戦争の監督役に就任。代行者時代に面識があり、魔術協会から派遣されてきた聖杯戦争参加者バゼット・フラガ・マクレミッツに相談を持ちかけて、だまし討ちにかける。彼女から令呪とサーヴァントのランサーを奪い、第四次聖杯戦争で受肉し現界したギルガメッシュと合わせてサーヴァントを実質二体保有した状態で、他の参加者をより苦しめるべく裏で暗躍を始める。
人物像
万人が「美しい」と感じるものを美しいと思えない破綻者。
生まれながらにして善よりも悪を愛し、「醜いもの」を好み、他者の苦痛と不幸にしか「幸福」を得られない欠陥者であり、表に出ない部分では様々な悪行を行っている。
若い頃は教えられた道徳を理解し、信じ、人として善であることが正しいとする良識を持っていたため、聖職者として自分のその性格・性癖に懊悩していた堅物な青年であった。常識から外れた自分を正し、人並みの幸福を得ようとひたすら苦行や試みを繰り返していたが、結局どうあっても正すことはできず、『stay night』によると妻の自害後に悪しか愛せない自身を受け入れたらしい。
吹っ切れた後は、ある種の悟りを開いたかのように自らの娯楽のために暗躍している、悪を行うことで快楽を求めながら、同時に悪である自身が生まれた理由を探すようになる。
歪んではいるが信仰心は本物(凛曰く「聖職者としては完璧だった」)。『Fate/EXTRA』でも言峰を再現したNPCが「根は聖職者だったようだ」と再現元の人物を評している。悪党ではないが悪人、非道ではないが外道。
「Fate」における最大の敵。アーチャーが士郎の瑕を光によって浮き彫りにする存在だとすると、言峰は闇によって露わにする壁と言えるだろう。初期コンセプトは「会った瞬間黒幕と判るヤツ」。
ちなみに「綺礼」という名は璃正が「綺麗に、清く美しくあれ」と名付けたものであるが、綺礼は璃正の言う「美しいもの」を理解することはできなかった。
劇場版アニメHFの特典冊子では奈須きのこ直々に「綺礼を誤解してる人が多いのですが、綺礼は他人が堕落したり、足踏み外したりするところを見たいと思っているわけではなくて、それでしか生の実感ができない人。基本的には、正しい修行をしてまともな道徳観念や精神性を持ち合わせている聖人。ただ、彼の最大の傷は、世界が苦しまないと自分の実感が持てないことなんです。それに関しては、衛宮士郎も同じで。」と述べられている。
自分と正反対の衛宮切嗣に対し不快感を顕にして嫌悪したのも、綺礼がどんなに望んでも手に入れられなかった「普通の幸福」を、切嗣が自分から切り捨てたのもある模様。
世界の美しさを理解し、他者の幸福を喜び、人間の善性を愛することのできる心。互いに通じ合い、健やかに愛し合える家族……。綺礼からすれば、自身がどんなに手に入れたくても手に入れらない幸福を、たかが「世界の平和」などという子供の戯言に等しい無意味でくだらない願いのためだけに、自ら踏みにじるような切嗣の蛮行に怒りを感じずにはいられなかったらしい。
ただし、破綻者と言っても美的センスが破綻しているわけではなく、ドラマCDでは私服がお洒落であると言われ、イヤリング等のアクセサリーを付ける事もある。尤も全て「変装の為」に過ぎず、本人が意図してお洒落しているわけではないらしい。職業柄、イタリアなどヨーロッパ諸国への長期出張が多いので、ファッションに何となくそれが滲み出ている気がしなくもない。
ちなみにセイバーが五次聖杯戦争中いつも着ている私服は綺礼が毎年凛の誕生日に贈っていた物(綺礼としては悪意は一切なく年頃の娘ならば、という純粋な親切心からの贈り物であったが、凛からは(似合わないので)嫌がられていたらしい。実の娘の方ならば似合っていた、とも)。
また、若い頃の苦悩していた時期には酒の蒐集を行っていたことがある(つまり“他者の苦しみ”に勝る悦びを見つけるための趣味探し)。教会地下には高級ワインの所蔵ワインセラーがあり、今も気が向くと嗜んでいる。
聖堂教会から魔術協会へ鞍替えしたくせに、まだ聖堂教会に在籍してるなかなかの食わせ物であり(聖堂教会と魔術協会は形の上では手を結んでいるが隙あらばいつでも殺し合いをする物騒な関係)、凛は言峰を信用していない。
一方、神父の職は表向き真っ当に務めており、聖職者としては非の打ち所がないだけあって、事情を知らない冬木市民からの評判は非常に高い。冬木教会で結婚式を挙げたカップルも相当数おり、慕う人は多かった模様。
冬木教会では毎年の大晦日に夜通しのミサを開いているのだが、綺礼は集まった人々のトラウマ・自己嫌悪・劣等感を聖書のありがた~いお言葉と説教話で巧みにえぐり出し、皆の行く年来る年をたった半日で同時に台無しにできるこの日を一年の中で一番楽しみにしているらしい。
だが、きちんとタメになる教訓も付け加えるため、ミサの参加者達は全員クソッタレな自分の人生に生まれてきてごめんなさい状態にされつつも、「自分自身を見つめ直すきっかけになったので、なんだかんだ参加してよかった」と思い直し、綺礼に感謝すらして帰っていくとか。なんとも因果なもんである。
紅洲宴歳館・泰山特製の激辛麻婆豆腐を好む。その辛さたるや、「殺人」「外道」の冠詞を要するほど。
「食うか?(言峰)」→「食うか!(士郎)」はお約束。
なお麻婆神父とか呼ばれているが麻婆豆腐ならなんでも良いわけではなくあくまで「紅洲宴歳館・泰山特製の激辛麻婆豆腐」が好物なだけである。誤解なきよう。
ちなみに泰山で外食するのは気が向いたら行く程度で毎日食べているワケではない。普段は教会で粗食を心がけていると劇場版『Heaven’s Feel』第一章のブックレットに記載されている「きのことたかしの一問一答」で奈須きのこが回答している。
綺礼とカレンが親子であることは公式から明言されていなかったが、「TYPE-MOON10周年記念一問一答」ではカレンが綺礼の娘であるという前提の質問に対し、奈須氏は彼女が綺礼の娘であることを肯定した形で回答している。
『フェイト/タイガーころしあむ アッパー』のセイバーライオンシナリオEDでは、衛宮邸でお互いに嫌がらせをしながら食事のおかわりをする2人の姿が見れる。
能力
優秀な代行者であり、代行者特有の投擲剣「黒鍵」の使い手。また、八極拳を極めた達人でもある。ただし、実戦で鍛えられた綺礼のそれは、父の正当な八極拳とは異なり、彼独自の人体破壊術となってしまっている。
その戦闘力は、『stay night』ではHFルートでのみ登場(Fateルートでは敵対こそするものの余り戦闘描写は描かれず、直接対峙した士郎戦でも聖杯の泥を投げつける程度)。
この時の士郎は固有結界の暴走で身体が剣になっているため、殴れば自分の方が傷を負うにもかかわらず容赦なく殴り飛ばしてダメージを与えている。
またさすがに魔術行使はする必要があるが、20m強あるアインツベルン城の3階(日本のマンションの8階相当の高さ)から飛び降りることが可能。
バーサーカーや真アサシンからイリヤを抱えて逃走する際には、魔力・魔術を行使せずに時速50㎞で走ってみせた。
教会の洗礼詠唱を習得しており、エクソシスト業務も行える。
上の項目で繰り返されているように、綺礼は教会の正しい道徳と信仰のあり方を深く理解している本物のカトリックびとである(それが「生まれながらの心からの欲求」と完全に乖離しているのが不幸であるが)。そのため彼が語る聖句(ホーリー・ワード)は「本物判定」されて強力な効力を発揮し、アンデッドに聞かせれば決定的なダメージを与える事ができる。綺礼は対アンデッドの専門家であり、霊体に対する攻撃力は突出している。
この時点でも常人離れした強さであったが、これでも『Zero』の頃より衰えている。
『Zero』では、一流の魔術師であるアイリスフィールと、一流の殺し屋久宇舞弥の二人を相手取って圧勝(しかも尋問するため、殺さないように手加減した状態で)し、衛宮切嗣との直接対決時には異常な数の令呪を所有していた事と切嗣に対する妄執が要因で人生で一番輝いていた瞬間とされており、切嗣がある宝具のバックアップで無限回復能力を得ていなければ一撃で仕留めていた。この切嗣との戦闘の瞬間に限り(少なくとも月姫リメイク以前の設定では)言峰より圧倒的に強いとされる埋葬機関に所属するシエルにも勝てるとされている。
魔術師としての腕は「見習いの修了」レベルで、大抵の魔術に通ずるが基本的にはどれも平凡の域を出ない。ただし魔術適性が「傷を開く」ことに特化している事から、霊媒・治癒魔術は師・時臣を凌駕するどころか協会にも綺礼ほどの霊媒医師は少ないレベル。
治癒魔術は本人曰く「昔、目の前で死病に冒された女に死なれてな。それを切っ掛けに治癒魔術を習得した。本来なら管轄外だったがな。」との事。
魔術師としての属性・適性的には「作る」側に属するという。
ちなみに第四次聖杯戦争終盤において父から今までの聖杯戦争において未使用のまま回収された令呪を受け継いでおり、それを使用することで一時的に強大な魔力と魔術回路を得ることが出来る。
他作品での活躍
Fate/hollow ataraxia
「冬木市で起こりうる全ての可能性」が再現されている世界だが、とある理由により、2004年の時点では生存する可能性が一切ないため確実に死亡、回想を除き一切登場しない。
しかし「冬木の神父」「聖杯戦争の監督役」以外の彼を知るキャラクター達から語られる彼の描写が随所に散りばめられており、登場しないながらも強烈な存在感を放つ。
ある意味で『stay night』で言峰綺礼が問い続けた答えが提示される作品。
Fate/Zero
第四次聖杯戦争時点の青年。当作品における人間関係やプロフィール等は、言峰綺礼(Fate/Zero)を参照。
Fate/EXTRAシリーズ
『Fate/EXTRA』では、ムーンセルがその蔵書の中から「かつて聖杯戦争に関わった人物」として選び、再現した魂を持たない運営NPCの一人であり、上級AIたちをまとめる監督役。
こちらはもっぱら「言峰神父」と呼ばれている。
主人公に「他の世界でラスボス張ってそう」と言わしめるが、当然それはまた別のお話である。
こっちの神父はちゃんと仕事しており、時折ルール説明や私闘を諫めるために校舎に現れる。
「神父のクセに教会にいないのかよ」とよくツッコまれるが恐らく蒼崎姉妹のせいだろう。
ドラマCD版では彼女らがいないため教会に常駐している。
続編の『Fate/EXTRA-CCC』でも登場。
主人公たち同様BBによって月の裏側に引き込まれており、同時に役割(ロール)が書き換えられた事で、購買店員にされている。
だが、待遇に文句を言いつつも「最強の購買店員になる」と開き直っており、BBからの売り上げ上納の命令に抗議し、舞台裏で新商品確保に悪戦苦闘するなど結構真面目に仕事している。
一方で、礼装だろうがなんだろうが購入品を「温めますか?」と聞くお茶目な一面も。
さらにサクラ迷宮最深部では青いランサーを引き連れて隠しボスとして登場。コードキャストで黒鍵や八極拳を使い援護してくる。
アニメ『Last Encore』ではモラトリアムの監督役として登場。モラトリアムの終了後、NPCや予選敗退者と予選会場と共に消滅していった。
Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
詳細は言峰綺礼(プリズマ☆イリヤ)を参照。
Fate/Apocrypha
本編中には登場しないが、シロウ・コトミネとは義弟の関係にある。第四次聖杯戦争が起きなかったことで幸か不幸か己の資質に目を向けることがなかった為に、冬木で極めて真っ当な神父として暮らし、己の存在意義や業に苦悶し続けているという。
義兄にあたるシロウは綺礼の「歪み」に気づいており、苦悩から解放してやりたいのは山々ではあったものの、どう考えてもろくなことにならないのは目に見えていたため、“今にも噴火しそうな火山にガソリンを持ち込む”ようなことはしなかった。
氷室の天地
こちらも本編中には一切登場しないが、ある意味最重要人物であることが10巻特典の「ひむてんマテリアル」で明かされている。
第四次聖杯戦争後の敗戦処理において、この世界の彼は「遠坂家の資産を若干多めに売り払った」。言葉にすればこれだけだが、売り払った極上の龍脈上の土地にある一家が東京から引っ越してきて、人間関係やその後の聖杯戦争にも多大な影響を与えている。
なお、魔術的価値の薄いと判断されたものは蒔寺楓の実家である「詠鳥庵」にも流れており、凛は思い出の品を見つけることが出来たという良い事もあれば、慣れないゲームをする事になったりと言峰の死後も振り回されている。
衛宮さんちの今日のごはん
31話で姿が初登場。それ以前にも17話や番外編でギルガメッシュの登場時に台詞だけ出演している。
31話においては第四次聖杯戦争から現在までの間に、凛から辣子鶏(鶏肉の唐辛子炒め)をふるまわれている様子が描かれている。容姿もラストに登場した現在の彼と比較して顔立ちや髪の長さ等が異なっている。
ちなみにこの時の辣子鷄、凛がおなじみ泰山の店主である魃さん直伝でレシピを教わった(麻婆豆腐は秘伝のため断られ、代わりに同じ辛味系の辣子鷄を教わった)ものだが、唐辛子の量がなんと60gと書かれている(本場の中国でも50~100gと使い、本当に辛いが、日本では通常10~20g程度と抑えられている)。彼は通常食べない唐辛子もどんどん食べ進め、「更に追加しても良かろう」などと言っている。なお、作中でも「真似しないでください」と注意書きが入っているので、読者の皆様はくれぐれも安易に真似しないでください。
Fate/Grand Order
第2部『Cosmos in the Lostbelt』にて登場。
後にこの世界でも2004年の時点で死亡しているが、遺体は焼失して回収されていない事が発覚しており、死体を依代とする特殊な疑似サーヴァントとして存在している。
詳細はグレゴリー・ラスプーチン(Fate)の項を参照。
漫画版『深海電脳楽土 SE.RA.PH』では『EXTRA』版が登場(厳密にはそのコピー体)。役割はほぼ原典と同じだが、SE.RA.PH中を回りながら、麻婆豆腐を提供するというまさかの出張営業も行なっている。
新商品として「麻婆ラーメン」を売り始めており(こちらはプリヤネタであり、どちらも1日分のカロリーが摂取できる)、同じく店番担当のエリちゃんもドラクルディナー(マリアナ海溝の魚介類を使ったお弁当である)を売っている為に売店は赤色の地獄絵図を形成している。こうなってしまったのは彼女曰く、綺礼が麻婆豆腐しか作らないからである。なお、彼の麻婆豆腐/麻婆ラーメンを食べた感想は次の通り。
- 藤丸:ちょっと辛いだけで平気だった。
- エミヤ・オルタ:そもそも味覚が死んでいるので平気だった。
- ガウェイン:ベディヴィエールの教えがあった為、辛さに苦戦しながらも見事に完食。
- トリスタン:ガウェインと綺礼の圧に押されて食べる羽目に。過去に魔力リソース補給の為にこれを食べざるを得なかったらしく、見ただけで拒絶反応を示してしまう。鼻孔に直接毒を塗られたかのような匂いがするらしい。
人間関係
stay night
従えているサーヴァントのひとり。第四次聖杯戦争後半で契約し、第五次聖杯戦争でも継続している。
その関係は主従ではなく、同盟・協力関係であり、自分勝手に動く事もある。
HFルートでは彼に対して「無価値な物はあるが、無意味な物などない。………注意するのだな英雄王。おまえに敗北を与えるモノがあるとすれば、それはその一点のみだろう。」と告げており、彼の未来を見据える預言者のようでもあった。
従えているサーヴァントのひとり。バゼットから奪い、令呪によって鞍替えを容認させた。
「あいにくうちの雇い主は臆病者でな」とセイバーに説明しているシーンがあるが、『臆病者』という言葉は勇猛果敢を至上とするケルトの戦士にとって最大の侮辱言葉であり、言峰のことを相当軽蔑していることが窺える。
実父。息子とは違いごく普通の謙虚かつ真面目な信徒であり、苦行によって悟りを得ようとした深い信仰心を抱いていた人物。それゆえに息子も自分と同類だ思っており、内に秘めた苦悩については最後まで知ることはなかった。
自らの魔術における師匠。UBWルートでは、10年前の戦いにおいて彼を裏切り殺害していたことを凛に明かした。
妹弟子であり恩師の娘。時臣亡き後は遺言に従って後見人兼第2の師となる。
2014版アニメのみ登場。彼にもう一人の協会から派遣されたマスターであるバゼットに自らのサーヴァントを処分する為の仲介を頼んだ。
10年前の冬木大火災が元で早々に人生を狂わされた後天的異常者。そして、全く同じでありながら鏡合わせの破綻者。
10年前に死闘を繰り広げた宿敵。当初こそ自身の同類と見做して興味を持っていたが、その真意を知って失望。怒りと嫌悪感がないまぜになった殺意を向ける。
第四次聖杯戦争からの縁。いちいち内心の葛藤を抉り出す不快極まりない存在。第五次聖杯戦争で彼は自分の心の奥底に眠っていた密かな願望を暴き立て、それは永久に得ることが出来ないものであると断じた。
自分の生きる意味の「答え」を得る為に追い求めた相手。
亡き妻。彼女を愛することも、その死を悲しむことも出来なかったと言うが・・・。
妻の死に意味があったのかどうか言峰は懐疑的だが、その死を無価値にしたくないという理由で考えることをやめている辺り、どちらにせよ決して無関心ではなかったことは確か。
hollow ataraxia
後任のシスター。「面影以外は何も似ていないな」との事。
知り合いの執行者。騙し討ちにより令呪とサーヴァントを奪った。
Grand Order
FGOでの疑似サーヴァント。
両者共に聖職者という共通点がある。人間性が類似していた、あるいは互いの在り方を尊重した結果、ラスプーチンではなく言峰側がメインとなって召喚されている。
余談
原作者奈須きのこからは「救われない悪役」と評されている。
原作最後のシーン「今度こそこの苦界から消えていった」けれど彼にとっての苦界から解放されたのなら、ある意味救われたのかもしれない。
担当声優の中田譲治氏曰く「言峰は自分の『悪としてしか生きられない外道』を欠陥品だと分かっているんだけど、彼の中に信仰心や良識があったことが、彼の悲劇だと思います」と語っている。
言峰にとって自分が不条理な存在であると懊悩した理由は「自身が人の不幸を好む悪である事」ではなく、「そんな自分が何が悪であるか理解出来るだけの良識を持ってしまっている事」。つまり、彼の懊悩とは、自分が白鳥の群の中に混ざった真っ黒な鳥であると気付いてしまったような、社会規範から完全に逸脱した自分に対する「孤独感」だったと言える。
確かに言峰は善悪の価値観が反転した破綻者だが、けれどもその価値観に全てを委ねるような狂人ではなかった。それ故にあのような経歴を持ち、あのようなキャラ造形になったと。
風貌・声のモデルは、翡翠のイメージソング“PARADE”で型月ファンにも馴染みのある「SOFT BALLET」の遠藤遼一。遠藤氏の持つ独特の威圧感とカリスマ感をキャラクターに落とし込んだ。言峰は明確なイメージがなかった為、武内氏が大好きだったアーティストの遠藤氏を元にデザインされた。武内氏は以前インタビューで「声のイメージとかもあの人(遠藤遼一)まんまなんで、アニメ化するんだったら本人に声をやってもらわないと!」とまで言っていた。
後ろ髪のモジャモジャも遠藤氏が由来(SOFT BALLET再結成時の遠藤氏の髪型と、第五次聖杯戦争時の言峰の髪型は似ている)
ちなみに奈須氏はヴィジュアル系の受け手のイメージを沸き立たせる散文的な歌詞に影響を受けており、中でも遠藤氏が作詞を務めていたSOFT BALLETの“WHITE SHAMAN”は奈須氏にトラウマとも言えるほどの絶大な影響をもたらした。
ちなみに、麻婆ラーメンは「蒙古タンメン中本」とのコラボで期間限定で実際に販売された。しかも劇場版とのコラボを含めると2回も販売された。尚、初作"プリズマ☆ラーメン"よりも次作"冷やしプリズマ☆イリヤラーメン"の方が辛さ度数も一つ上だったりする。
更に、『プリズマ☆ファンタズム』公開記念としてEJアニメシアターとマチ★アソビカフェではコラボを開催し、各店舗で麻婆ラーメンを販売予定。
EJアニメシアターでは1品のみだが、マチ★アソビカフェでは通常の麻婆ラーメンとは別に辛さを倍に凝縮したミニ麻婆ラーメンの2品を提供。
なお、マチ★アソビカフェでは麻婆あんかけチャーハンも復刻する為、上記の3品と加えると麻婆料理4品という最早赤さの地獄絵図と化している。
関連イラスト
関連タグ
Fate/hollowataraxia Fate/Zero Fate/GrandOrder
ヴァンダリズム サディスト:ヴァンダリズムとは価値あるものを壊すことに快楽を感じることで、サディストとは相手を甚振る事を悦びとする性格のこと。
一見言峰と近しい性質と言えるが、上述のように言峰は他人が堕落したり、足踏み外したりするところを見たいと思っているわけではなく、それでしか生の実感ができないという性質なので似て非なるモノとも言える。
白面の者:善なるものを汚すことを喜びとしながら、何よりも善なるものを求め自身が醜いと自覚している存在、言峰は「壊すことを悦びとする形に壊れる」ことでそれを是としたが、彼は最後の瞬間まで「善なるものを貶め、価値を誤魔化す」ことでしか自分を肯定できなかった