人として扱われなかったモノ同士、共に永遠を目指すとしよう
プロフィール
真名 | ハサン・サッバーハ(呪腕のハサン) |
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クラス | アサシン |
性別 | 男性 |
身長 | 215cm ※ |
体重 | 62kg |
出典 | 史実、山の老翁 |
地域 | 中東 |
属性 | 秩序・悪・人 |
イメージカラー | 白(月光) |
特技 | 隠密、忍耐、スリ |
好きなもの | 自分用のダーク、忠義、寝正月(SN)、整理整頓された部屋(FGO) |
苦手なもの | 自分以外(SN) |
嫌いなもの | 忠義、仁義の伴わない者(FGO) |
天敵 | 十八人のハサン候補 |
設定担当 | 奈須きのこ |
ILLUST | 武内崇(SN)、中原(Labyrinth)、タスクオーナ(FGO) |
CV | 稲田徹 |
演 | BOB(初演)、富沢たかし(再演) |
※ 身長は身体改造分ふくむ。
概要
『Fate/stay night』に登場するアサシンクラスのサーヴァント。
ただし、出番は第三ルート『Heaven's Feel』のみ。間桐臓硯が佐々木小次郎の身体を媒体に(端的に言うと腹を割って)召喚した、正規のアサシン。つまり、今作の黒幕のパートナーである。
小次郎と区別するために、作中や文献では真アサシンの呼称を用いる。また『Fate/Grand Order』では、後に登場した他のハサンに倣って『呪腕のハサン』という名が付けられている。
召喚者である間桐臓硯の「不老不死」という願望に、同じく永遠を追求する者として応じ、聖杯戦争に身を投じる。その聖杯へ託す願望とは、ハサンとなる上で失われた自らの顔を取り戻し(後述)た上で、自身こそが唯一のハサン・サッバーハとして永遠に名を残す事である。
本来呼び出されるべき存在であるものの、そもそもにおいてイレギュラーである小次郎を触媒とした変則召喚の影響により、現界した際は著しく知性が低下するという弊害が生じてしまった。
顕著であったのが言語能力で、当初は操る語彙が乏しく会話もたどたどしい様子が描かれている。だが、後に下記の能力を以ってランサーの心臓を取り込んだ事で、低下した知性だけでなく戦闘能力も大幅に向上した。また、聖杯によって選ばれたわけではない者の外法にて呼び出されたためにマスターに令呪も発生していないが、後述する性格によって全く問題になっていない。
真名
イスラム教の一派に存在したという『暗殺教団』の党首、『ハサン・サッバーハ』。
別名「山の老翁」、アサシンの語源となったイスラム教二ザール派の伝説的頭目、その1人。
山の老翁は初代含め歴代19人いるとされ、それぞれが特別な技を修めた達人だったという。
その名の通り、呪いの腕を用いて標的を呪殺する暗殺者であった。また、彼が生きたのは『FGO』第1部6章『神聖円卓領域 キャメロット』と同じ十字軍遠征の頃だった模様である。
人物
一人称は「私(わたし)」。
髑髏の仮面に黒いローブ、棒のような右手と不気味な外見をしている。
髑髏の仮面の下の顔は自らの手で削ぎ落とされており顔は無い。先代から「ハサン・サッバーハ」を襲名するにあたり、それまであった彼個人としてのものは全て捨てさられた。
暗殺者であり属性が「秩序・悪」である点から、一見すると善人から掛け離れていると言える。
だが集団を纏めていただけあって規律やルールに忠実で、自らは主人と認めた相手はどんなに戦況が不利な状況に陥ったとしても絶対に裏切らない等の義理堅さを持っており、根底から外道な悪人では無い様子(これはランサーの心臓を取り込んだ事で彼の影響を受けている事もある)。
そもそもはこのアライメント、「当人の自己認識」であるため、「社会秩序を重んじるが、自分のやっていること(暗殺)は教えのためかつハサンの務めであってもやっぱり悪いこと」だと認識しているがための「秩序・悪」である。
(秩序/混沌は社会秩序を重んじるかどうか、善/悪は自分の行いをどう思っているか)
暗殺に関してはあくまで仕事として割り切り、そこには一切の感情を持ち込まない。多少理不尽な命令内容でも、黙々と与えられた任務をこなすビジネスライクな仕事人タイプ。
人は見かけによらぬもの。
話してみると物の道理を重んじ、社会秩序を良しとする人物とわかる。
英霊としての能力はともかく、仕えるものとしては間違いなく一流。
後に発売された『フェイト/タイガーころしあむ』と『トラぶる花札道中記EX』で登場した際は、性格が一転して善人のお手本のような人物となっている。どうやら家事の練度を表す「主夫」スキルも獲得しているようで、何処ぞの正義のメシ使いとなかなか良い勝負であった。ゲーム中では屈指の人格者にして、同時に最大の被害者である。そんな彼の愛称はジャスティスハサン先生。
後続の外部出演作品では、劣化召喚とランサーの心臓の影響無しでも、気さくで義理堅い忠臣的な人物として描かれることが多く、どのサーヴァントよりも人格者として振る舞う機会が多い。ランサーの心臓は本来の人格を取り戻すためのものという可能性もあるが、声音がランサーに似ているとセイバーが感じるシーンがあったり、素が出ていると思われるシーンではランサーの心臓を手に入れた後も奇声を出したりしているため、設定が変更された線が濃厚。とはいえ、戦闘に遊びがあるランサーに反して淡々と仕事をこなすその在り方は彼本来の性格と思われる。設定資料には「心臓を得る事で、飛躍的にパワーアップ。以後、ランサーの人格に影響を受けていた」とある。
優れた観察眼、高い統率力と指導力、熟練した交渉術、高尚な精神性、武人としての覚悟、子供に優しくユーモアを理解する寛容さ、割とお茶目な一面……などなど、掘り下げるとそれだけ新たな魅力が付加される傾向にある。しかも善性の方向で。特に『FGO』では、本編中やイベントなどメインで出番を貰うたびに人気度がストップ高を記録する人格者ぶりを発揮する。
もうこの人、属性「秩序・善」でいいんじゃないかな……(汗)。
余談だが、他のハサンに比べると彼の仮面だけやけに表情が豊かに変化する。
ただし、「仕えるものとしては間違いなく一流」というのは主人を諫めるのではなく、主人の命を忠実にこなすと言う仕事人としての側面を表した評価である。その為間桐臓硯の様なトップクラスの外道にも反抗の意思を示さず忠実さを貫き、勝ちに徹底した戦術であればそれがたとえ卑劣な行為でもそれを実行する事には一切の躊躇はない。流石にそこは暗殺者集団の頭を務めていただけはあると言う事か。良くも悪くもマスター次第で善も悪もこなすサーヴァントだと言える。
能力
ランサーの心臓を取り込んで戦闘力が強化されたとはいえ、元来「気配遮断」スキルを用いた“マスター殺し”に特化した暗殺者のサーヴァントであるため、正面戦闘は弱い。また、大抵のサーヴァントが大なり小なり持ち合わせる再生能力も持っておらず、麻薬により痛覚を消すに留まっている。
『HFルート』ではランサー相手に得意の投擲を完封され(殺さずの令呪が無ければ初手の一撃であっさり殺されていた)、強化後もライダーやアーチャーにボコボコにされたり、一番酷いときは影とセイバーオルタの3人がかりでバーサーカーに挑み、戦闘描写もなくひっそり一人敗北して地面に転がっている(映画版ではバーサーカーとの戦闘に参加したこと自体無かったことにされている)。流石に慎二がマスターのライダーよりは強いらしく、小次郎であれば宝具の相性により確実に仕留めること(とはいえ即死させるわけではないので相打ちになる公算が高い)が出来る。
しかし、弱いというのはあくまでサーヴァントの中での話であり、英霊である以上大抵の魔術師や代行者相手に後れを取ることは決してない。士郎であれば、BADルートにおいて何の苦もなく奇襲、暗殺を成功させ、実力者である言峰をも一方的に追い詰める実力を持っている。
保つ距離は常に四間。投擲武器しか届かない間合いを保ち続け、一の短刀が防がれる事で獲物の運動性を測る。二の短刀で獲物の行動法則を測る。手足を切り刻み、回避させることで体力を消耗させ、相手の運動性能を極限まで削ぐ。絶対の好機へと戦いを運んだところで呪腕を叩きつける。短刀は全て必殺を狙うが"真の必殺"の布石でしかない。故に近接戦闘は殆ど行わず、自分の呪腕が届き、敵の近接攻撃は届かない間合いを保ちながら「投擲(短刀)」スキルを活かした「ダーク(投擲剣)」と呼ばれる黒塗りの短剣を投擲するつかず離れずのアウトレンジ戦法を基本としている。ちなみにこの短剣、本数に制限があり、愛着があるのか戦闘後に必ず回収している。
また、「風除けの加護」のスキルによって、風に関する攻撃を無効化することができ、セイバーの風王結界やストライク・エアを無効化している。
他にも罠や謀略を張り巡らせて、そこへ陽動するという頭脳戦法を用いる。これによって、心臓を取り込んだランサーどころかセイバーやバーサーカーまでも退ける大立ち回りを見せている。
『FGO』では、ダークを用いた接近戦の他、複数本の投擲も披露しており、エクストラアタックでは、全身を闇のオーラに包んで高速移動しつつ突進するという技も披露している。
ステータス
保有スキル
気配遮断(A+) | アサシンのクラススキル。自身の気配を消す能力。完全に気配を断てばほぼ発見は不可能となるが、攻撃態勢に移るとランクが大きく下がってしまう。 |
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投擲(短刀)(B) | 短刀を弾丸として放つ能力。その威力はアーチャーの放つ矢に比肩する程で、決して侮れないもの。短刀は所持数40本で限りがある為、戦闘後は回収する。 |
投擲/回収(A) | 「投擲(短刀)(B)」が変化したスキル。上記の設定がスキルに反映された形。 |
風除けの加護(A) | 中東に伝わる台風除けの呪い。呪文と共に神への祈りを捧げる事で、風に関する脅威に耐性を持つ。爆風のダメージも無効化可能で、彼に自爆は効かない。 |
自己改造(C) | 自身の肉体に異なるモノを移植、主に他のサーヴァントの心臓(霊核)を捕食して取り込む事で自身の能力を増強させる事が可能となるスキル。これは彼を始めとしたハサン・サッバーハ達が『アサシン』という名で群を成しているだけの『英霊候補』に過ぎない為、他の『正純な英霊』と比較して低い自身らの能力を、このスキルを用いて肉体強化を施す事によって対抗する為である。 |
宝具
妄想心音(ザバーニーヤ)
- ランク:C→C+
- 種別:対人宝具
- レンジ:3~9
- 最大捕捉:1人
「心得た。」
「魂なぞ飴細工よ。苦悶を零せ――『妄想心音(ザバーニーヤ)』……!!」
黒く長い布による拘束で封じられた棒のような右腕の正体は「自己改造」スキルを活かし移植された悪性の精霊・シャイターンの右腕であり、人間を呪い殺すことに長けている。
拘束状態から真名開放により赤い腕が露出し、対象の胸部へと一直線に伸びていく。
この右腕で対象に触れる事でエーテル塊を用いて、鏡に映した殺害対象の反鏡存在から本物と影響しあう二重存在を作成する。その心臓の鏡面存在を作り出し“擬似心臓”を握り潰す事により、対象本人の心臓を本物には指一本触れずに擬似心臓と連動させる形で破壊して呪殺を成立させる。
詳細は該当記事を参照。
『stay night』本編での活躍
前述の通り『Fateルート』と『UBWルート』では影も形も登場せず『HFルート』で暗躍する。
キャスターのルール違反で召喚されたアサシンを媒介にされる形で召喚されるが当初は不完全な状態のため知性が低く言葉遣いもかなり辿々しい状態。現界直後、異変を察知したランサーと交戦。実力差から一方的に追い詰められるが柳洞寺の湖まで来た所でランサーは黒い影に絡まれ、彼が脱出を試みたのを好機とばかりにランサーへ宝具をくらわせて心臓を破壊する事で勝利した。そしてランサーの死体から心臓を抜き取って捕食することで失われていた知性を取り戻す。
セイバーとの戦いでも影を利用する形で善戦し、最後は彼女が宝具を使ったことによる魔力切れに追い込む形で事実上勝利する。そして蔵硯と交戦中だった士郎にトドメを刺そうとするも突如乱入したライダーに一方的にボコボコにされてしまいこの時点では一時撤退する。
聖杯であるイリヤを巡ってのアインツベルン城での戦いでは、セイバーオルタとの共闘でバーサーカーに挑んだがいつの間にか一蹴されてしまい、そのままフェードアウトしてしまっていた。
終盤、マキリの杯と化した桜に連れ去られたイリヤを救出に来た言峰と士郎を追撃。言峰を相手に終始優勢だったが最後の最後で言峰に宝具の能力を逆手に取られてトドメをさせず黒鍵で動きを封じられてしまった。そして、急いで蔵硯の元に戻り予定通り桜を手をかけようと近づいた結果逆に返り討ちにされる形で捕食されてしまいあっけなく退場してしまったのであった。
劇場版HFにおいては
- 現界後、存在に気づいて柳洞寺を見回っていた葛木とキャスターの2名を殺害
- ランサーと打ち合いをしながら柳洞寺へ向かう。原作以上に激しいバトルを繰り広げる
- アインツベルン城での戦いではバーサーカー戦には参加せず、先んじてイリヤを狙おうとした所で割って入ったアーチャーと交戦する
など、いくつか変更点や追加シーンが存在している。
他作品での活躍
Fate/Labyrinth
施設潜入と探索に関して、アーチャーより優れた専門家。
だがその「人を断罪する」宝具が迷宮内の幻想種との戦いに向いていない。
キャスター相手に全く物怖じせずに交渉する沙条愛歌に興味を示し、彼女に協力する。
召喚されてすぐに状況を冷静に判断し、睨み合うセイバーとキャスターの間に絶妙なタイミングで割って入って場を取り成したり、自身の宝具の情報を真っ先に公開する事で同盟の締結を円滑に進め、アーチャーとの抜群の連携を見せるなど、要所要所で従者らしく優れた働きをする。
愛歌に体を乗っ取られた少女(ノーマ・グッドフェロー)は、愛歌とは対照的にサーヴァントたちに怯えていたので、絶妙のタイミングで同盟の話を持ち掛けてくれた彼に感謝している。その後の宝具の情報を自分から明かすという英断を下したこともあり「英雄」「高潔なひと」「天使」と彼女から絶賛されている。しかし悲しい事に、彼女は愛歌の内にいるために感謝の気持ちを伝えられず、アサシンも今までにないほどに自分を認めてくれた人がいる事に気付いていない。
Fate/Grand Order
サービス稼働初期から参戦。レアリティは☆2。
第1部序章『炎上汚染都市 冬木』では元聖杯戦争のアサシンだったシャドウサーヴァントとして登場。影化したせいか自我をほぼ失っており、聖杯を求めて影化していないサーヴァントを狙っていた。また完全に知性が無くなったわけではなく、カタコトではあるが言葉を話せて、戦闘ではランサーのシャドウサーヴァントとの連携を取り、主人公たちに襲いかかった。ちなみに並行世界の冬木の聖杯戦争とはキャスターが異なるためか、あちらのアサシンは登場しなかった。
その後、第1部6章『神聖円卓領域 キャメロット』にて味方はぐれサーヴァントとして参戦。山の民を束ねる当代のハサン・サッバーハとして、山の民と難民たちの保護に奔走しつつ、獅子王軍への叛逆の機会を探っていた。ここでもやっぱり気さくで頼もしい“ジャスティスハサン先生”ぶりは健在。百貌と静謐の両ハサンから一目置かれ、他のハサンからも人格者として評価されている。
自分の栄誉に縋り、村や恋人寸前の幼馴染を始めとした全てを犠牲にしてきた己の生き様を悔いて省みている節もあり、それ故に自らが仕切る東の山村の存続と安定に力を注いでいる。
このシナリオでは、本名が「ハナム」であることや、シャイタンの腕を得た代償で体質が変化してしまったらしく、人の食べ物はあまり口にできないことなどが判明した。また、竹箒日記には幼馴染の設定が公開されており、恋人寸前ではあったものの、山の翁を目指すべくハナムが村を出た後に聖地に嫁いだという。そして、6章に登場する少年ルシュドは彼女の息子であるとのこと。
マイルームでも、そのいかつい見た目と裏腹に、気さくで忠義心の厚い彼を見ることが出来る。
ついでに絆レベルを上げると、整理整頓された部屋を好んでいることを明かしたり、更に上げると部屋の掃除などいろいろやってくれる。基本的には主人公のことを「魔術師殿」と呼ぶが、最大まで絆を上げたときのセリフだけは彼(彼女)への信頼故か「マスター」と呼んでいる。
幕間の物語ではまさかのジャスティスハサン先生再臨。しかもエピローグでローマの平和に貢献する仕置き人として大活躍して、ネロ帝から絶賛された。先生何やってんすか。暗殺に向かない子供を暗殺者に仕立てようとした人さらいに対して「才能も見抜けぬ者が暗殺者を育てるなど余りに愚か、生きるに値せず」と命を奪って見せるなど、暗殺者としての誇りと格の違いを見せつけた。
第1.5部『悪性隔絶魔境 新宿』にも中盤から登場する。主人公らと戦おうとしていたアーチャーの前に立ち塞がるが……またこれに関連してあるサーヴァントの「幕間の物語」に味方として参戦。
当該サーヴァントのみならず、彼が新宿で辿った顛末が補完されている。
2019年正月の期間限定イベント『閻魔亭繁盛記』では、初代を筆頭に歴代「山の翁」が閻魔亭への逗留に訪れる……が、勤勉を美徳とする初代から「寝正月がしたいという不届き者が山の翁にいるそうだな」と言及されてしまい、内心図星だった彼はしどろもどろで言い訳している。
また、同シナリオでは山菜のおひたし程度なら口にできることが分かった。
Fate/Grand Order Arcade
アーケード版6章の『騎勲渇仰遠征 ロスト・エルサレム』にマタ・ハリと共に出演。
こちらでもなんだかんだで共闘してくれる。しかしアプリにも出演した他のメンバーが記憶を持っているような素振りを見せる中、彼だけは記憶がない状態でカルデアのことも知らなかった。
ゲーム上での性能
最大HP | 7,594(LV65) |
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最大ATK | 6,280(LV65) |
コマンドカード | Quick:3/Arts:1/Buster:1 |
宝具カード | Quick |
スキル1 | 投擲(短刀)(B) / スター獲得(3~12個) |
スキル1(強化後) | 投擲 / 回収(A) / 同上+ターン終了時にスター獲得状態を付与(6~15個、1T) |
スキル2 | 自己改造(C) / 自身のクリティカル威力アップ(3T) |
スキル3 | 風除けの加護(A) / 自身に回避状態(3回)&スター発生率アップを付与(3T) |
宝具 | 敵単体に超強力な攻撃&敵単体に高確率で即死効果〈オーバーチャージで確率UP〉+即死成功時に自身の攻撃力をアップ(3T)&自身のNPをリチャージ(+50%、強化後に追加) |
ステータスは☆2というレアリティ相応に低いが、その実、本作切ってのスルメサーヴァントであり、レアリティ詐欺に等しい優秀なスキルの持ち主である。特に「風除けの加護(A)」による生存力の高さが売りで、さらに「投擲(短刀)(B)」→「投擲/回収(A)」は最大レベルだとCTが4ターンにまで短縮されるため、クリティカルスターを稼ぎながら味方を盛り立てることが出来る。
宝具『妄想心音』には希少な高確率での即死効果があり、オーバーチャージで即死率を補強してやれば、サーヴァントやボスエネミー以外ならばほとんどの敵を一撃で屠り去る。場合によってはHP6桁超えの難敵さえ一撃必殺できるとんでもない大物食いも可能。本編での影の薄さが嘘のような、まさに「ハサン“先生”」と敬意を評すに値する大活躍をしてくれる。さらに強化イベントにより『妄想心音』が即死成功時に攻撃力をアップ&自身のNPをリチャージと相手の心臓を「自己改造」スキルにより取り込みパワーアップするという原作を再現したかのような性能強化が行われている。このため、即死成功時にNPのリチャージが発生し、宝具連発がしやすくなった。
弱点は☆2ランクゆえのステータスの伸び。こればかりは仕方無いが、低コストながら大物食い可能と、デッキに優しく敵に厳しい、マスターの強い味方になってくれるのは確か。素材面だと「凶骨」の消費量が多いのが難点で、霊基再臨で11個、スキルでは1つ当たり23個持っていく。
一応、ステータスに関しては「聖杯転臨」で補強可能であり、最大のLv100まで上げればHPは1万を超え、ATKも9000台と☆4相当のステータスにまで成長することになる。スキルLvもキッチリ上げていれば、高レアサーヴァントにも負けない非常に頼りになる存在となってくれる。
近年では周回&システム向けの環境となったため、活躍の機会に乏しくなったものの、編成コストが課題となる聖杯戦線ではまだまだ現役。
元来の粘り強さにスター&クリティカル運用に長けた性能、何より☆2サーヴァント特有のコストの安さから、前線でザコ的の群れを撹乱したり、マスターの護衛として敵のヘイトを集めつつ翻弄したりと、器用な立ち回りで勝利に貢献してくれる。
2017年10月8日、映画版『Heaven's Feel』公開記念キャンペーンの一環として、立ち絵及び宝具含むモーション全てが変更。フレンドポイントでのみ排出される低レアサーヴァントでは初の快挙となった。バトル中は左手に短刀を所持し、直接の切り付けや裏回りからの投擲など、より暗殺者らしい動きを見せるようになった。宝具も一新され、一気に右腕の拘束を解き放つ迫力ある演出や、シャイターンの腕が画面奥から現れる3D表現も導入されるなど、低レアながらカッコいい作りとなっている。今まで彼を使わなかったマスター達もぜひ育成してみてはいかがだろうか?
エキシビションマッチ「百殺夜行」
2016年の『ネロ祭 再び』のエキシビションマッチ「百殺夜行」に百貌と静謐と共に参上。合計40人ものハサン達を相手取る事になる。と言っても、その多くは百貌の人格の1人である「基底のザイード」「迅速のマクール」「怪腕のゴズール」で、彼らを倒した者には2ターンの間防御力ダウンと1種類のカード性能ダウンのデバフが残されるという縛りプレイになっている。
そして、呪腕・百貌・静謐の3人は出撃と同時に特殊スキル「道連れ準備」を使い、ハサンズを倒した相手を次のターンで即死させる嫌らしい搦め手が用意されている。特に最後に再登場する呪腕は倒すと全体即死を掛けてくるので要注意。この効果はスキルで付与される特殊バフによるものなので、メディアやディルムッドの宝具やジャックのスキルで解除することで発動を阻止できる。ただし、宝具で消す場合は効果発動前に倒してしまうとそのまま発動されるので注意が必要。天草四郎はダメージよりも先に解除される事からそうした心配が無い上に、防御で優位が取れるため、攻略で特に有用性が高い。また、ガッツ効果を付与した味方に倒させるのも一つの手段である。
その他、クラス相性で優位は取れないものの、即死耐性のある“山の翁”を連れていくのもアリと言えばアリ。初代様による歴代ハサンへのお仕置きが再現できるぞ!首を出せい……
FGOアーケード
稼働初期からシャドウサーヴァントとして実装されており、モヤのかかったNPCのエネミーのみであるが戦うことができた。その後正式にプレイアブルとして実装された。アーケード独自のシステムと仕様により、「回避で相手の攻撃をいなしつつ、高性能なQuick攻撃と早めのカードクールタイムを軸にクリティカルで奇襲を仕掛ける」という『FGO』とは違う立ち回りを要求される。
Quick攻撃は相手に近づかずにその場で短刀を投げつけるため、攻撃判定の出の速さから優れた奇襲性能を持つ。また、宝具も有効範囲が狭いものの、詠唱速度が速めなため、味方の攻撃でガードで固まった相手に横槍で差し込める。その反面、低レア故のステータスの低さという弱点は変わっていないため、相手の攻撃で袋たたきにされるとそのまま削りきられてしまう脆さを持つ。
関連人物
Fate/stay night
召喚者にしてマスター。基本的に「魔術師殿」と呼んでいる。
彼の願いと引き合って呼ばれたこともあり、契約とは別に共闘者として認めている。
出番のない『Fateルート』『UBWルート』におけるアサシン。なお『HFルート』では触媒とされた彼の腹を突き破って召喚されるという衝撃的すぎる登場をする。その関係からか『タイころ』のハサンルートにおいては彼から「あやつを見てると無性に腹が……」と殺意を向けられる。
敵対者達であり、桜の操る影と共闘して彼らを仕留めてしまう。
その内、ランサーは殺害後に彼の心臓を捕食し、失われていた知性を取り戻すことが出来た。その関係からか『タイころ』のハサンルートにおいてはランサーから「なんか見てるだけでイライラするぞ」と殺意を向けられる。その後、セイバーはオルタ化しタッグを組む事となる。
『FGO』では気配遮断の効果がランサーが持つ矢避けの加護と同じ効果になっている。
格上にも通用する初見殺しの秘技を持つ暗殺者繋がり。
原作では関わりはないが『HFルート』の劇場版では、彼とキャスターを単独で撃破している。
敵対者の1人であり、中盤では彼と交戦。
終始優勢であったがある理由で彼を殺害するまでには至らなかった。
マスターの孫にして、討伐するべき存在。
終盤にてマキリの杯と化した彼女に最終的に捕食され、死亡する。
Fate/Labyrinth
迷宮の亜種聖杯戦争にて同盟を結んだ魔術師の少女。
彼女の依代からは「高潔な人」と呼ばれ、敬意を払われていた。
Fate/Grand Order
第1部6章で共に戦った山の翁としての後輩。
同章及びカルデアでは実質的なリーダーとして振る舞っている。
初代『山の翁』。第1部6章で彼(?)に助力を求めた代償に命を奪われかかるが、紆余曲折を得て事件解決までの延命が認められた。そして、全てが終わった後には……マイルームでは「悪魔から腕を奪い、自分に取り付けるまでして結局何が掴めたというのだ」と呆れられている。
共闘相手にして山の民や同胞を救った恩人。
劇中では何度か彼/彼女らの力を試すと言う理由で戦いを挑んでいる。
カルデアに召喚されてからは、部屋の掃除をやってあげたりと側近のように仕えている。
物語開始時点で共に山の民を守っていた仲間。
同じ中東圏の出身であり、多くの伝説が残る大英雄のため全幅の信頼を置いている。
第1部6章の敵対者である円卓の騎士の1人で、特に敵視している相手。非戦闘員である山の民の惨殺を始めとした数々の所業を受けて、自分の手で惨たらしい最期を迎えさせると決意している。
原点では面識も関わりも無かったはずなのだが、その後どこかの聖杯戦争で彼の性格を知ったらしく、自分本位で忠誠心の欠片も持たない彼に嫌悪感を露にしており、マイルームで「裏切るから契約を切ったほうが良い」と忠告している。あちらも『CCC』にてハサンについてディスっていた。
ルシュド
第1部6章に登場する少年。物語の序盤、獅子王一派による「聖抜の儀」の過程で母親を殺されてしまうが、主人公らに助けられ、その後はハサンやアーラシュが守護する山村で生活する。
先述したように、殺された彼の母親は、ハサンの幼馴染にしてかつての想い人である。
聖都決戦前夜、山の民の村でマスター達と合流した際に百貌のハサンが「(ルシュドが)お前に似なくてよかったな」と発言した。これは直前に、「ルシュドがわんぱくで言う事聞かなくて困ったー」というセリフの答えでしかも即答。側にいたマシュは「Σ(゚д゚lll)」と問いかけたが「さー、昔の事なのでよく覚えていない」とはぐらかされた(第1部6章は、色んなカミングアウトが多い)。
なお、アーラシュからは「二キロ先が良く見えるな(視力が良いなー)」と褒められている。
母親は聖地の家に嫁ぎ、そこで息子が生まれたとあるが、ゲームで父親は登場していない。
第1.5部にて自身に化けて主人公を奇襲した者。第1部6章でのハサン当人のセリフを覚えていると看破は比較的に容易だったりする。なおこれに絡んで彼の「幕間の物語」でも関連があり、新宿でのハサンの行動が当時敵対していたこの侠客に影響を及ぼしていたことも判明した。
不遇さ
最初期に登場した古参のサーヴァントなのだが『Fate/stay night』に登場したサーヴァント達の中では『HFルート』まで進まなければ登場しない関係からか、最もメディアへの露出が少ない。
本編でも惨めと言っていい最後を迎え、ホロウは別のハサンでイリヤ城には影も形も無い。
花札にはEXで追加されたものの、コンシューマ版は無印準拠のためにやはり出られず、2006年のアニメでは『HFルート』の要素もほんの少し入ってたが当然ハサンまで踏み込むほどではなく、タイころでは結構輝いていたが、すぐ後の対戦格ゲーの『UC』ではハブられると言う謎の仕打ち。
さらにプリヤで5次勢で一人だけ4次ハサンに出番を取られていた(後に形を変えて登場したが)上に、カプさばでも5次の鯖で唯一未登場な上、アサシンの名義を持って行ったのはなんとザイードさん。挙句『EXTRA CCC』では英雄王にネタにされるという仕打ち。「気配遮断EX」なのではないのだろうかというほど出番が少ない。不遇なハサンの中でも最も不遇といってもいい。
不遇からの脱却
しかしそれらの扱いの悪さはもはや過去の話。登場した作品では、地味とはいえ何処でも燻し銀に輝く先生の勇姿を拝めるようになっている。事実『HFルート』では共同戦線とはいえ、サーヴァント4騎を仕留める大戦果を残し、『Fate/Labyrinth』ではアーチャーと共に沙条愛歌に憑依された少女のため活躍。『タイころ』では「ジャスティスハサン先生」こと義憤の仕事人、そして『FGO』では低レアながらも非常に使い勝手の良い上級殺しの気さくな忠臣になってくれたり、メインストーリー第1部6章では味方側として活躍してくれたりと、すごく美味しい役回りが多い。
また長らく映像化の機会に恵まれなかった彼だが、映画版『Fate/stay night Heaven's Feel』で遂に銀幕デビュー(実質本作がFate関連のアニメ作品初出演である)。三部作の第一作では、現界直後に葛木宗一郎とキャスター両名を単独で仕留めた上、ランサーとの死闘が高いクオリティで映像化された。CMでも「ハサンVSランサー」のシーンを特にクローズアップしており、印象に残っている視聴者も多いはずである。最期は原作通りの結末を迎えたとはいえ、アーチャーや言峰綺礼との交戦が描かれるなどそれを差し引いても原作より遥かに扱いは良くなっている。
さらに『FGO』のゲーム内でおいては前述の通り扱いやすい性能だったり『神聖円卓領域 キャメロット』の舞台版にも、他のハサンの出番が省略されてしまった中で呪腕のみ登場している。
同映画版でも登場し、特に後編では静謐のハサンとのコンビネーションでトリスタンに挑んだ。
決してハサン先生は不遇なのではない。
出番が少ないだけで、登場すればめちゃくちゃカッコいいのだ。
関連イラスト
関連タグ
Fate/staynight Fate/Labyrinth フェイト/タイガーころしあむ Fate/GrandOrder
暗殺者 ハサン・サッバーハ 必殺仕事人 髑髏 ダークヒーロー
仮面ライダー1号:代役の中の人&改造経験のある仮面のヒーロー繋がり。
般若(るろうに剣心):いろいろ似ている。ついでに2023年アニメ版での中の人は円卓の騎士であり更に真アサシン役の稲田氏は彼の同僚を演じている。
念仏の鉄(ある意味彼の元祖)