妄想心音
ざばーにーや
- ランク:C
- 種別:対人宝具
- レンジ:3~9
- 最大捕捉:1人
「心得た。」
「魂なぞ飴細工よ。苦悶を零せ――『妄想心音(ザバーニーヤ)』……!!」
「自己改造」スキルを活かし右腕に移植された、悪性の精霊・シャイターンの腕で、人間を呪い殺すことに長けている。
普段は黒く長い布で巻かれており、真名開放により赤い腕が露出し、対象の胸部へと一直線に伸びていく。
この右腕で対象に触れる事でエーテル塊を用いて、鏡に映した殺害対象の反鏡存在から本物と影響しあう二重存在を作成する。その心臓の鏡面存在を作り出し“擬似心臓”を握り潰す事により、対象本人の心臓を本物には指一本触れずに破壊して呪殺を成立させる。端的に言えば類感呪術の一種であり、日本の呪術で例えるなら即興で作り上げた呪いの藁人形のような代物である。
作中の描写から、対象に物理的な接触をしなければ成立しない様子。だが、上記の通り異様に長く伸びる腕によってその欠点を補っている。
ただし、原作ではランサーと交戦した際には右腕で触れている描写がない。劇場版では実際に右腕でランサーに触れている描写がなされた。また、ランサーが「ちょい遠い」と述べていることから、通常の刺し穿つ死棘の槍よりはリーチが長い模様。
呪術的要素と宝具という性質上、物理的な防御は意味を成さず、対抗するには魔力・魔術による干渉が必要。だが、サーヴァントで言えば魔力の高さでなければ防げず、人間の魔術師では余程優秀な者でも極めて困難である。また二重存在を作らせない幸運をもってしても防げる。
ただし、心臓のない者、又は心臓を潰されてもなんともない者も仕留めることは難しい。根本的にサーヴァントには心臓潰されるくらいでは死なない者がいることから、即死宝具ではないとのこと。
原作では「言峰の偽心臓を作ることに成功したが、潰しても不発」という流れだったが、劇場版ではそもそも偽心臓が作れないという展開になっている。
さらに『labyrinth』によれば、人間及びその要素を含むもの以外に対しても効果が薄いとの事。もっとも、通常の聖杯戦争ではあまり関係ない上に、『FGO』では人型以外相手でも問題なく機能している。
劇場版HFでのランサー戦で披露された際には高いクオリティーでぬるぬる動く形で黒い布が外れていくため直前までのランサーとの追走劇の迫力も相まって多くの視聴者の度肝を抜いた。