─束ねるは星の息吹、輝ける命の奔流。受けるが良い!─
概説
- ランク:A++
- 種別:対城宝具
- レンジ:1~99
- 最大捕捉:1000人
セイバーが持つ剣であり、その代名詞とも言える宝具。アーサー王伝説でよく知られるかの有名な聖剣『エクスカリバー』である。
人々の「こうであって欲しい」という想念が星の内部で結晶・精製された神造兵装であり、最強の幻想(ラスト・ファンタズム)。聖剣というカテゴリーの中において頂点に立つ最強の聖剣。
その知名度から刀身を晒しただけで正体が発覚してしまうため、普段は「風王結界」によって透明化させて隠している。
真名を解放することで所有者の魔力を光に変換し、集束・加速させることで運動量を増大させ、光の断層による“究極の斬撃”として放つ。
指向性のエネルギー兵器。第三者からは巨大な光の帯に見えるが、本来攻撃判定があるのはその先端のみなのだが、あまりも膨大な魔力量ゆえに先端以外にも熱を持たせ、結果として放たれた一撃は地上を薙ぎ払う光の波となって射線上にある一切を消し飛ばす。
対城宝具に分類されるとあって、本気で放てば数km先から発動が確認でき、攻撃対象がどれほど強大な構造物や大群であっても瞬く間に消滅させ得る。
ある程度出力を絞っても、サーヴァントに対して一撃必殺を狙えるほどに威力が高い。宝具はA+あれば魔法一歩手前とされ、A++あるこの宝具はまさに別格。
その発動には両手で構え、大きく振りぬく必要がある。『Fate/Zero』の未遠川決戦にて中々宝具を使用しなかったのは、ランサーの「必滅の黄薔薇」により左指を負傷していた事から振りぬきが行えなかったため。スピンオフ作品である『プリズマ☆イリヤドライ!!』では、エクスカリバーの使用者が片腕を負傷した状態で使用したことで、射線がずれるという結果となった。また、厳密には同一剣ではないが、蒼銀においても、片手では扱えない旨の描写があるため、両手でないと真には振るえないというのは共通の設定のようだ。
魔力消費も非常に多く、パスが不完全な士郎との契約状態では、中途半端な解放でも大幅に消耗し、完全に発動した後は消滅の危機に陥ってしまった程。正規マスターの切嗣や凛であればそこまでは消耗しないが、それでも連射は厳しい。
さらに攻撃範囲の広さゆえに周囲への被害も考慮しなければならないため、気軽には使えない切り札と言えるだろう。『Fate/hollow ataraxia』では4km先にいるアーチャー相手でも射程は届くが、範囲が広すぎる為アーチャーのいるセンタービルばかりか周囲の建物さえなぎ払う恐れがある為に使用を断念している。
撃つまでの隙が大きいイメージがあるが、威力を抑えれば1秒未満で放つことも可能。
また、円卓の騎士の決議による13の条件で封印が施されている。
実はエクスカリバーを含む神造兵器は星を滅ぼしうる外敵を想定し、星の触覚か星そのものが創りだした超兵器であり、その真の実力は世界を救う戦いでしか発揮できない。また、仮に地球上で真の実力を出そうとすると、乖離剣と同じく抑止力が働いて使用できない可能性がある。
この聖剣の使用者であるセイバーも、拘束を全て解いて真の実力で使用したのは一度あるかないからしい。
そしてこの剣が確かに鋳造されたか否かが、人類史の根幹に関わる重大な鍵ともなっている。
ある世界線では、世界の危機にも拘らず楽園で遊ぶことを最優先にした亜鈴たちのおかげで、世界が外敵によって滅亡し、挙句それを全く反省しないどころか神が自分達を働かせなかったのが悪いのだと責任転嫁をし、閉じた妖精による世界を作り出す、呆れ果てるしかない事態に発展している。
ギャグ作品ではもっぱら「ビームぶっぱする聖剣」と呼ばれており、本人もなんだかんだで認めている。
真面目な作風の『Fate/strange Fake』でも、しっかり「ビーム砲」と例えられている。
また後の作品で登場したセイバーの必殺技(っぽい宝具)にビームぶっぱする系のものが多いのはほぼ間違いなくこの宝具のオマージュであろう。
なお、この「光を放つ剣」という設定はTYPE-MOON独自の要素というわけでもなく、原典におけるアーサー王伝説においても、エクスカリバーは松明百本を束ねたものよりも強い輝きを発する聖剣とされている。やっぱビーム砲だこれ。
ちなみに剣の方ばかり注目されがちだが、鞘の方もこちらに勝るとも劣らないトンデモ宝具。
なお、真名解放は「エクス…」と溜めてから「カリバァァッ!!」と一気に解き放つように行うが、DEEN版(英語圏)では『Behold!!(溜め)Excalibur!!』となっている。日本語に意訳すると『いざ仰げ!約束された勝利の剣!!』という意味になる。
Fate/Grand Order
「───束ねるは星の息吹、輝ける命の奔流。受けるが良い!『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』ーーー!!」
FGOにおいても、もちろんセイバー(アルトリア)の宝具として抜擢。
種別はBusterで、効果は【敵全体に強力な攻撃+NPを少しチャージ〈オーバーチャージで効果UP〉】。
初期ランクはAだが、幕間の物語をクリアするとランクがA++になり、威力も上がる。
宝具解放時には上記のセリフといつものBGM(下記参照)が付随する。
最初期のサーヴァントだけあって非常にシンプルな性能だが、上記の強化を終えた状態で、自前のスキルである「カリスマ」(自身を含む前衛の仲間全員の攻撃力アップ)と「魔力放出」→「竜の炉心」(自身のBusterカードの威力アップ、強化後は宝具威力アップも追加)と組み合わせれば、自バフだけでも十分な威力を発揮する。
使用後にNPを再充填できる効果もあり、概念礼装や味方のスキルを上手く使えば短時間で再発動する事も可能。補充量はオーバーチャージを上げる事で上昇する為、宝具チェインの後方に持ってくるのも有効な戦術であり、「貴方のための物語」や「石兵八陣」といったバフ・デバフ効果持ちの宝具ならばなお良い。
強化クエストで習得した「輝ける路(EX)」も合わせれば、Buster属性では異例の連射力を発揮する。
サービス開始当初は剣を構えていつものように星光の斬撃波が飛んでいくだけだったが、2016年4月に開催された『Fate/Zero』とのコラボイベント『Fate/Accel Zero Order』の開催決定に合わせたモーションリニューアルで演出が強化され、より荘厳で迫力ある宝具解放シーンが拝めるようになった。
また、2020年1月1日には2度目のモーションリニューアルが実施。『stay night』でお馴染みの1枚絵を再現した正面絵も追加された。
また、新たな詠唱も追加されている。
「この灯りは星の希望、地を照らす生命の証。見るがいい!『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』ーーーー!」
カプセルさーばんと
さーばんとの1体「キングセイバー」が使用。召喚されるとゆっくりと降り立った後に聖剣をブッパする。
相手の拠点も含めた自身よりも前方にいるもの全てを攻撃するというトンデモない攻撃範囲と破壊力を持ち、マテリアル本内で認められるほどの公式チートである。
ただし、その代償として召喚コストが1万と桁違いの数値になっている。(※次点の「エンペラーセイバー」が1500。)
その他の使用者
セイバーが黒化した存在。同一人物の別側面。
彼女が使用する場合、真名などに変化はないが、放つ光が黒く染まっている等の違いがある。
別名「エクスカリバー・モルガン」。
『Fate/Prototype』に登場するセイバーのサーヴァント。同じ"アーサー王"だが、こちらは男性。
真名と封印が施されているこそ同じだが、二重の封印と二重構造のギミックがあり、真の威力を発揮するには幾つかの条件をクリアしなければならない代わりに、相応の破壊力と乖離剣顔負けの恐るべき副次効果を併せ持つなどの違いがある。
一説には『アヴァロン』をも封印の一部にしているとも。
詳しくは彼の個別記事を参照。
アルトリアがベディヴィエールを介して湖に返還した聖剣を、妖精郷を通じて借りてきたという事なのか。
『Fate/Grand Order』では聖剣を使って戦う。
実はアルトリアの剣の師の一人であり、剣士としての腕前は一流。むしろ魔術より剣の方が楽だし好き。
流石に使い手に選ばれている訳では無い様で、真名開放はせずに(おそらくできない?)あくまで「丈夫で切れ味の良い剣」として振るっている。
「そもそも魔術は苦手でね。早口で詠唱すると噛むし、聖剣で殴りかかった方が何倍も早いだろう?」
良くも悪くも、流石冠位の資格を持つ魔術師マーリンといったところか。
『Fate/Grand Order』第一部第六章にて、ある理由でエクスカリバーを自らの最大の罪の証として持ち続けてきたとある騎士が所有している。
エクスカリバーを使っていることがバレないようにマーリンが偽装の魔術をかけている。
念のため補足しておくと、マーリンが自分の持っていた物を与えた訳では無く、文字通り彼が持ち続けていた物である。
エクスカリバーを自身の能力を用い、不完全ながらも模倣した複製品である『永久に遥か黄金の剣』(エクスカリバー・イマージュ)を振るう。
複製品とは言え、元が神造兵装なので魔力消費も桁違いであり、禁じ手中の禁じ手である。
正確にはエクスカリバーでは無いが、自身の握った武器にエクスカリバーの概念を付与して同様の力を引き出す『永久に遠き勝利の剣(エクスカリバー)』という同名の宝具を持つ。
武器として認識すればなんでもいいようで、作中では森に落ちていた木の枝で放っていたりもする(もっとも、模倣に過ぎない故威力は本家には及ばないようだが)。
前者はスピンオフにて、後者は自分達が出るアプリゲームの前者とのコラボイベントにおいて使っておりセイバーの力がこもったカードを使い放つ。なお、前者の技名は通常通りだが、後者の技名は「逝刃・E苦ス禍RiBaァ」とかなりぶっ飛んだ呼称となっている。
BGMとしての「約束された勝利の剣」
本剣をモチーフとするBGM。主にこの宝具が発動するシーンで用いられる。
「エミヤ」と並ぶ人気度を誇り、アレンジver.も豊富。
アレンジされる度にメインメロディの音数が増えていくのが特徴的である。
いわゆる処刑用BGMとして挙げられているが、セイバーオルタの例もあり、必ずしも勝利できるとは限らない。セイバーの専用曲ではあるものの、UBWルートでは「突き穿つ死翔の槍」と「熾天覆う七つの円環」がぶつかり合うシーンでも流れていたりする。
アレンジ一覧
約束された勝利の剣 | 原曲 |
---|---|
約束された勝利の剣 (Black Saber mix) | PS2版[Realta Nua]セイバーオルタver. |
excalibur | Fate/hollow ataraxia |
約束された勝利の剣 -Kenji Kawai ver.- | DEEN版TVアニメ |
excalibur | Fate/unlimited codes |
Excalibur (Absolute Slash Mix) | Fate/Another Score -Super Remix Tracks-収録 |
約束された勝利の剣 ZIZZ ver. | Fate/Zeroイメージサウンドアルバム |
約束された勝利の剣(2012) | Vita版[Realta Nua] |
約束された勝利の剣 (Black Saber mix 2012) | 同上セイバーオルタver. |
the sword of promised victory Fate/Zero ver. | TVアニメ版Fate/Zero |
約束された勝利の剣_UBW Extended | ufotable版TVアニメUBW |
獅子の円卓~殲滅すべき神記の剣~ | Fate/Grand Order |
Black Prominence 〜妖精騎士ガウェイン戦〜 | 同上 |
約束された勝利の剣 ~EXTELLA~ | Fate/EXTELLA |
また、謎のヒロインXXの宝具bgmとしてこの曲のアレンジ版が使われている。
なお、赤セイバーの宝具BGM「Everything Is In Your Hands」も、この「約束された勝利の剣」のアレンジ曲である(編曲されすぎててかなり分かり難いが)。
余談
北欧神話に登場する、かのミョルニルをも越える最強級の武器として、神フレイの「勝利の剣」が登場する。
Fate本編の段階では、第四次聖杯戦争の未遠川でアルトリアの『約束された勝利の剣』を食らうのはライダーのサーヴァントだった。当時の設定では、ライダーはドラゴンライダーで、マイナーな竜に乗る英雄を想定しており、もともとイスカンダルは第七のエクストラクラスであった。
実際、どれほどのエネルギーがあったのか、空想科学では検証されている模様。
『Fate/Zero』の未遠川決戦で使用されたエクスカリバーを基にすると、熱量換算では約2300億キロカロリー、TNT換算では約23万t分(230kt)に相当する破壊力があったとされている。
これほどのエネルギーになると最早、一核兵器の出力に匹敵するレベルである。
炎上汚染都市冬木のマップに残撃の跡があるが、衛宮邸から新都までが徒歩1時間(歩く速度の平均は時速4km)と考えると、あの残撃の跡は4~5㎞くらいの長さ。
関連イラスト
関連タグ
Fateシリーズ Fate/staynight Fate/hollowataraxia
Fate/Zero Fate/GrandOrder Fate/EXTELLA
宝具 セイバー(Fate/staynight) セイバーオルタ 旧セイバー サンタオルタ
全て遠き理想郷:この剣の真の鞘に当たる宝具。
勝利すべき黄金の剣:アーサー王の威厳を示すもう一つの剣。
アルクェイド・ブリュンスタッド:出自的に親戚。作られた目的も「異星からの外的に対する迎撃」である為、ある意味兄弟や姉妹とも言える。
MHF - Fateシリーズとのコラボが行われた際に、コラボ武器として実装された(カテゴリは大剣で、属性は炎と雷の複合である光)
きょじゅうざん - 元ネタや聖剣を振るう必殺技繫がりで話題に上がることも。ただし、こっちはビームは出さない(ビームはこっちの方)。
仮面ライダーガッチャード - 劇中でミナトというキャラクターが赤くリペイントされた約束された勝利の剣(恐らくバンダイから発売された「PROPLICA 1/1 約束された勝利の剣」)を使用する。