注意
※「現実世界における勝利フラグ」の記載はご遠慮願います。なぜ記載してはいけないのかは、コメント欄もお読みください。
フィクションにおける主な勝利フラグ
重要な戦い・大事な試合や大会の最中に、勝敗以外の部分に重点が置かれる
【例】
- 『スマイルプリキュア!』:最終回において、ラスボス・皇帝ピエーロとの戦闘描写はわずかしかなく、ほとんどがみゆき達プリキュアの「次にスマイルパクトで変身すると、キャンディと二度と会えなくなる」ことへの葛藤にストーリーが割かれていた。勝敗や世界の行く末に関する描写がほぼ放棄されているため、むしろこれで負けたら収拾が付かなくなるのも「勝利フラグ」と呼ばれる所以。
- アニメ版『ラブライブ!』2期 :μ'sが「ラブライブ!」の予選を勝ち進むごとに、優勝を目指すことよりも三年生組の卒業を惜しむ描写の方が優先されていく。こちらも最後はμ'sの優勝で終わった。
- 『よろしくメカドック』:終盤における「東日本サーキットレース」において、最終回ではレースのことより白内障に罹ったナベさんこと渡辺俊光に対する風見潤を含むレーサー達の心境が書かれていた。この場合も主人公である風見が優勝。
- 『仮面ライダーW』:第48話での実質的なラストバトルにおいて、次に変身したらフィリップが消滅してしまうという翔太郎の葛藤が描かれた末、それでも見事勝利を収めた。
相手に負けフラグが立つ
当然ではあるが、基本的に相手の敗北=自分の勝利であるため、強力な勝利フラグとなる。
相手の死亡フラグも同様。ただし、こちらの場合は「自分は負けたが相手は死亡」などの変則パターンも起こりうる。
主題歌や処刑用BGMといった定番のBGMが流れる
ただし、中盤辺りでは「途中で曲が止まって再びピンチ」という展開もしばしば見られる。
【例】
- 『バトルスピリッツブレイヴ』:物語終盤にて主人公馬神弾が切り札として使う光龍騎神サジット・アポロドラゴンの専用BGM。曲調の壮大さから処刑用BGMとして名高い。(そもそも弾がサジット・アポロドラゴンを召喚したバトルは一度も負けていないため、サジット・アポロドラゴン自体が勝利フラグとも言えるが…)
新技や新フォームを習得
いわゆるパワーアップ。それを用い、明らかになった敵の弱点を突くことで勝利することも多い(パワーアップに新アイテムを使用している場合、それらの玩具を売る為の効果的な宣伝になる為という側面もある)。
【例】
- 『帰ってきたウルトラマン』:ウルトラセブンから譲られたウルトラブレスレットにより、強敵ベムスターに勝利。(第18話)
- 『仮面ライダークウガ』:グロンギ怪人の様々な特性に対抗し、それらに応じた新フォームを開拓していく(超変身)。
成功事例の無い技や作戦をいざという時に使用
特訓で何かコツなどを掴みかけている時に、戦いの中でそれを悟り成功させるという展開。また、誰も予想だにしなかった奇抜なアイディアを敢行するケースも。
しかしながらこれは主人公サイド限定であり、悪役の場合は死亡フラグの「追い詰められて奥の手を使う」に該当してしまう場合が多い。
【例】
- 『マシンハヤブサ』:主人公・隼剣の父親を死なせた原因でもあるV3エンジンを、爆発事故の危険と隣り合わせで投入。
- 『新世紀エヴァンゲリオン』:ラミエル戦におけるヤシマ作戦、イスラフェル戦におけるユニゾン攻撃など。
- 『ガールズ&パンツァー』:序盤の聖グロリアーナ戦で失敗したものとほぼ同一の方法で、TV版最終回の黒森峰戦を勝利に導いた。
- 『メガトン級ムサシ』:一大寺大和の思いつく作戦は相手の意表を突くアグレッシブなものばかりであり、彼の奇抜な発想力と応用力が成せる技なのだろう。
- 『イナズマイレブン』:キーパー技とシュート技が活躍するエピソードでそれが顕著。例えばゴッドハンドやグランドファイアなどが該当する。
こんなこともあろうかと
ピンチに際し、味方側の有能な人物(科学者など)が新兵器や驚きのプランを提示。前述の「パワーアップ」や「危険な作戦」と重なる部分も。
【例】
最初から最強クラスの実力を持つ主人公
戦闘や試合では敵を圧倒する戦闘力を見せつけ、必ず勝利する定番のパターンを持つ。
【例】
新たに加わった味方キャラ
新たに加わった味方キャラの初戦闘は主人公に勝る戦闘力を見せつけ、必ず勝利することが多い(通称:初登場補正)。
ただし話が進むにつれ、当該人物は弱体化していくこともたびたびある。
【例】
遅れてやってきた味方キャラ
「主役は遅れてやってくる」という言葉通り、遅れてやって来た味方が戦いに加わると、勝利へ導くことがある。
【例】
- 『聖闘士星矢』:「来てくれたんだね、兄さん」
- 『マジンガーZ対暗黒大将軍』:戦闘獣軍団の猛攻を受け、ボロボロになったマジンガーZをグレートマジンガーが救援。協力して敵を全滅させた。
- 『ウルトラマンメビウス』:最終回のエンペラ星人戦でゾフィーがM87光線にてメビウス達に加勢、星人撃破につながった。劇場版でもタロウとゾフィーが遅れてやってきた事がUキラーザウルス撃破に繋がっている。
また、その味方が作中最強クラスの人物である場合、更に主人公側の最終的勝利が確定する。
【例】
この他にもニチアサの劇場用作品では新番組のヒーローが時間稼ぎやサポートを請け負ってくれる事があり、(番宣という都合上)必然的に勝利フラグが立ってしまう。
【例】
終盤、それまで敵対していた者を仲間に加える
ラスボス戦などでこれを行うと、大抵は勝利が決まる。
また敵対していた者はラスボスの弱点を教えることがある
【例】
- 『スーパー戦隊シリーズ』:『電撃戦隊チェンジマン』『激走戦隊カーレンジャー』等で見られた、敵首領に対する幹部陣の離反。
- 『Let's 天才テレビくん』
大切な人やゲストキャラクターが殺されたり、怪我を負わされる。
義憤はヒーローや物語を動かす原動力であり、大切な人を殺されたケースであれば、その悲しみを乗り越えて主人公の成長展開に繋げる事も出来る。
敵は怒りでパワーアップしたヒーローの猛攻に押されて敗れる(あるいは撤退に追い込まれる)という展開が王道であるが、裏を返せば感情を乱されて無謀にも敵に戦いを挑んで破れる、冷静な判断ができなくなるなど敗北フラグになりうる展開でもある。
【例】
- 『ドラゴンボール』:悟空が苦楽を共にした戦友クリリンをフリーザに殺された上に侮辱までされて激昂、超サイヤ人に覚醒して仇討ちをするというお手本のような展開を見せた。
- 『デジモンアドベンチャー』:ようやく巡り合った運命のパートナーが命の危険に遭っただけでなく、友の命まで奪われた事がきっかけでテイルモンがエンジェウーモンに超進化し、ヴァンデモンに引導を渡した。
- 『仮面ライダージオウ』:最終話で戦友であった明光院ゲイツが殺された怒りで常磐ソウゴがオーマジオウに覚醒し、歴代のラスボス軍団をワンパンしていった。
- 『機動戦士ガンダムSEEDシリーズ』:この作品の場合主人公が負けてしまう事例が二度も発生してしまっている。もう一人の主人公ポジションであるアスラン・ザラが主人公であり幼馴染のキラ・ヤマトに戦友のニコル・アマルフィを殺害(実際はほぼ誤殺)された怒りからSEEDが覚醒。それまで無敗神話を誇っていたキラに初の黒星を付けてしまった。同様の理由でシン・アスカも格下のインパルスガンダムでキラのフリーダムガンダム討伐に成功してしまっており、続編では「フリーダムキラー」の異名さえ付いている。
死んだ仲間や恩師の遺産
亡き人の想いを受け継ぎ、パワーに変える。
【例】
- 『マジンガーZ』:殉職したもりもり博士が最後に開発した武器・アイアンカッターの初使用による勝利。
- 『ジョジョの奇妙な冒険 戦闘潮流』:ジョセフ・ジョースターが、シーザー・アントニオ・ツェペリの遺品であるバンダナを着けてワムウ戦に臨む。
- 『仮面ライダーシリーズ』:『仮面ライダードライブ』におけるゴルドドライブ戦の仮面ライダーマッハや、『仮面ライダーエグゼイド』における仮面ライダーゲンム戦の仮面ライダーエグゼイド。
大勢の声援
ピンチの時に人々の声援に応え、その期待を背負って復活したヒーローは、それらをパワーに変えて逆転するのである。
【例】
- 『キン肉マン』:友情パワーおよび火事場のクソ力。
- 『ウルトラマンティガ』:ガタノゾーアとの最終決戦におけるグリッターティガ誕生。
- 『映画プリキュア』:ミラクルライトなどを通じて集まった人々の応援が、プリキュア達に力を与える。「プリキュアに力を!」「みんな、ありがとう!!」
辞めるつもりで挑む
引退覚悟で勝負に臨んだ結果、勝利や成功を得る。
【例】
- 『頭文字D』:作中登場のライバルキャラクター中里毅を主人公としたドラマCD『頭文字D番外編 黒い稲妻・新たなる不敗伝説』にて、かつて自分を破った走り屋、島村栄吉とのリベンジマッチで「バトルを引き受ける代わりにそっち(中里)が負けたらサンニーを降りる事」を条件と突き付けられ承諾し、見事勝利した。
ゲン担ぎ・物忌み
「こいつに勝つまで○○をしない!」と誓うと、何故か結果も出る。
ただし、何らかの誓約は引き換えに相当な犠牲を払うことも多く、死亡(相討ち)フラグとは紙一重な側面もある。力石徹(『あしたのジョー』)や茂野吾郎(『MAJOR』)といったスポーツものの登場人物に顕著であり、前者は本当に亡くなり、後者も幾度となく選手生命を絶たれかけた。
【例】
- 『ジョジョの奇妙な冒険 戦闘潮流』:ジョセフ・ジョースター。
最後まで諦めない
絶望的な状況であるにもかかわらず、最後まで諦めない事が弱点を見つけるきっかけや相手に恐怖の感情を抱かせるといった展開に繋がる事が多い。
実際に『最後まで諦めない』事をテーマにしている脚本家もいるほどである。
【例】
- 『イナズマイレブン』:キャプテンが最後まで諦めない人物である為、世宇子との戦いでは逆転勝利を収めた。
- 『特捜戦隊デカレンジャー』:特キョウが派遣されるほどの規格外の強敵であるリバーシア星人ブリッツ・ヘルズの必殺技を力業で突破して見せた。
- 『ウルトラマンダイナ』:戦闘機も撃墜、銃も弾切れという状況下でも足掻き続けた事が光の巨人への覚醒を促した。関連作でも最後まで諦めずに戦う人々の姿が描かれた。
- 『仮面ライダーウィザード』:どんな時も希望を捨てなかった為、これまでに数多の奇跡を掴み取ってきた。
神話や歴史上で勝利した側をモデルにしたキャラクターや集団
元の伝承同様に勝たせるため。
【例】
主人公が入賞圏内に近い順位で落ちた後
上位入賞者の不正が発覚し、繰り上がって逆転入賞する。
ただし実力で勝ち上がったわけでは無いため、次に勝負があった場合は苦戦してしまうことも多い……はずだが、試合に勝って勝負に負けたという負けイベントでもあり、敗北を糧に成長し、次の勝負では本当に勝利することも多い。
【例】
バラエティ番組でナレーターがこの後「とんでもないドラマが起きる!」と言う
クイズ番組によくあるフラグ。
この発言の後、言葉通りとんでもない番狂わせが起きることが多い
推理・警察ものでの、仲間や家族との何気ない会話
自宅や行きつけの店・娯楽施設など、主に日常パートでの見聞や会話からトリックのヒントを思いつく。当然ながら犯人にとっては負けフラグ。
推理ものや刑事もの以外では何気ない言動が新技開発や敵の弱点を見抜くヒントになったりする。そちらも類似例として取り上げる。
【例】
- 『特捜戦隊デカレンジャー』:江成仙一は抜群の洞察力と推理力を誇り、一見すると事件とは何の関係もないような事象から犯人の能力や動機を導き出してしまう。
- 『RIDER_TIME_SHINOBI』:神蔵蓮太郎は日常生活の中で知った「温度差発電」の原理を利用して闇忍の忍術を攻略した。
- 『ウルトラマンメビウス』:特訓の休憩中に見た火おこしの原理から新技「バーニングメビウスピンキック」を開発した。
打ち切り
アニメ版が打ち切りになる際に原作で主人公が敗北した戦いが勝利する結末に変えられて物語が終了となることもある。当然ファンにとっては素直に喜べない勝利フラグである。
【例】
弱点やトラウマの克服
キャラクターを掘り下げるイベントとして「トラウマ」(あるいは弱点)が物語を盛り上げる壁として描かれる事があり、これを克服する事でキャラクターは大きく成長し、勝利へと繋がるのである。
【例】
- 『イナズマイレブン』:壁山塀吾郎は高い所が苦手なためにイナズマ落としの発動に何度も失敗するが、野生中との戦いで下を見ないという形で克服。世界編では完全に克服した模様。
- 『ポケットモンスターアドバンスジェネレーション』:サトシのジュカインはジュプトル時代に失恋のトラウマから、技がうまく出せなくなる状態に陥るが、克服して技を繰り出せるように。
- 『ウルトラマンオーブ』:復活の聖剣
- 『鳥人戦隊ジェットマン』:イエローオウルのトラウマからトマト大王なる怪物が誕生するが、トラウマの克服によって文字通り、トラウマの化身であるトマト大王を倒す事に成功した。
奇跡が起こる
勝利フラグのわかりやすい例。
フィクションらしいご都合的な展開ではあるが、トリガーとなった出来事や起こった奇跡の内容によっては胸熱展開となり得る。
【例】
勝利フラグクラッシャー
これらの勝利フラグをぶち壊す最大の敵はなんと行ってもテコ入れや、打ち切り、話の引き伸ばしといった大人の事情であり、作品人気を大幅に落とす原因にもなりかねない。ウマ娘プリティーダービーのように史実をなぞる作風でも勝利フラグは結構壊れる。
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