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左翔太郎

ひだりしょうたろう

特撮ヒーロー番組「仮面ライダーW」の主人公の一人。
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「風都は俺の庭だ。安心して待ってな」
お前が相棒だと思ってくれてるうちは、俺は折れねぇぞ!」
「どうやら切り札は、常に俺の所に来るようだぜ…!」

演:桐山漣(幼少期:嘉数一星、老化状態:名取幸政)

概要

本作の主人公の一人。鳴海探偵事務所に所属する私立探偵。物語は基本的に彼の視点で進行していく。
相棒のフィリップと一緒に仮面ライダーWに変身する。

人物

正義感が強く心優しい性格の熱血漢。出身地である風都を愛しており、「俺の庭」と言う程街を知り尽くしているらしい。
「街を泣かせる者」である犯罪者を許さず、「街の涙を止める」ために日々奔走している(ただし彼の方針は後述の通りあくまで「罪を憎んで人を憎まず」である)。その優しさゆえ、依頼人のために自分の身を顧みない無茶をすることも多い。

古典的なハードボイルドスタイルの探偵に憧れており、本棚にはレイモンド・チャンドラー氏の「ロング・グッドバイ」をはじめとしたハードボイルド小説がズラリと並んでいる。
しかしそれらしい振る舞いはしてみるものの、行動が空回りしたり、キザな決め台詞が聞き流されることがしばしば。

その良くも悪くも決して情を捨てる気になれない、人間味溢れる姿勢に救われる者も多く、特にフィリップ達仲間には親愛の情を持って「ハーフボイルド(半熟たまご)」とからかわれている。
その人格形成には師匠である鳴海荘吉が大きな影響を与えており、彼をおやっさんと慕い、時に荘吉の言葉を引用し発言することもある。

地球の本棚」にアクセスできる相棒フィリップはもとより、思いがけぬ行動力や発想で事態を回転させる亜樹子、精神干渉型のドーパントに耐性を持つ照井などと違って特殊な技能は一切持っておらず、作中でも幾度となく「凡人」呼ばわりされている。
しかしその熱い正義感と信念故に状況を打開する鍵としての力を持ち、自他共に「切り札」と称されている(実は、彼と最も相性の良いジョーカーメモリも、その長所を最大限に活かせる特性を秘めている)。
他の主要人物と異なり精神的な成長・変化描写もほぼ存在しないが、これは探偵として培ってきた物(後述)や生来の気質、『ビギンズナイト』の出来事もあって、本編開始時点でヒーローとしてはほぼ成熟しているため。
エクストリームメモリ出現に伴う一連の出来事でフィリップとの力量差が生じた際や、精神攻撃で恐怖に苛まれた際も、(周囲の支えあってこそだが)最終的な突破方法は持ち合わせていた心持ちだけで食らいつくことであった。
フィリップが「成長するヒーロー」、照井が「変化するヒーロー」であるなら、翔太郎は「他者に影響を与える側にいる、変化しないヒーロー」と言うべきか。

本作のエピソードは翔太郎のモノローグで始まり、関わった事件が終結した際には英文タイプライターで報告書を作って事件を振り返るのが彼(および本作)の毎度のお決まりになっている。
しかしその報告書の文面は英語ではなく日本語のローマ字打ち
……彼のハードボイルド志向のひとつではあるが、これもある意味ハーフボイルド呼ばわりされる原因の一端かもしれない。
ちなみに小説「Zを継ぐ者」でのフィリップの独白(地の文)によれば、これは生前の鳴海壮吉が多言語を織り交ぜた暗号としてガイアメモリに関する情報を記録していたのを見て、その意図と方法を誤解して真似たのが始まり。
現在ではフィリップの推理と説明によってそれも理解しているが、翔太郎の私的な記録として続けているのである(『風都探偵』では「打たないと事件が片付いた気がしない」とも発言している)。なお、依頼人に提出する正式な報告書は亜樹子所長が通常のワープロで製作し提出しているとのこと。

また上述の荘吉からの薫陶の一環として、「探偵(および仮面ライダースカル)・鳴海荘吉」のトレードマークであった「帽子」というものには彼なりのこだわりを持っており、事務所の壁際のクロークには翔太郎が気に入って買った帽子がいくつもかかっている。(このうち一ヶ所が欠けた白い帽子が荘吉の形見にあたる)
お気に入りはご当地・風都の服飾ブランド「WIND SCALE」の帽子。

こうした帽子へのこだわりはまだ見習いだった頃の、荘吉の「帽子は『一人前の男』の証だ、半人前にはまだ早い」「帽子の似合う男になれ」という教えから来ており、「Zを継ぐ者」事件冒頭で、翔太郎に代わって事件捜査に出向くと言い出したフィリップが帽子を被って事務所を出る際(万一用の変装目的なのだが)、重篤な風邪にも関わらずカンカンに怒って苦情をわめき散らしている。

また、探偵事務所のコーヒーメーカーは荘吉がいた時代からの「自挽きしたコーヒー豆で淹れる」ものを使い続けているが、事務所に寄り付くようになった照井が淹れるコーヒーが「荘吉の好んでいたのと同じ豆で、自分が淹れるコーヒーより美味い」ことが不服らしく、陰でこっそり美味しく淹れる練習をしているとのこと(「Zを継ぐ者」より)。

容姿

ハネ毛の茶髪でソフト帽がトレードマーク。
ソフト帽は鳴海荘吉のトレードマークでもあったため、上述の通り彼にとっては特別な意味合いを持つ。
TV版では黒のベストにスラックス姿でいることが多く、本編終了から数年後の「仮面ライダー大戦」では白スーツ姿だった(最後の方はいつもの衣装である)。

さあ!


もちろん誰の影響なのかは書く必要もあるまい。

探偵としての能力

探偵業はオーソドックスに「足で調べるタイプ」で、地道な聞き込み調査を中心に行う。
身体能力はかなり高く、職業柄荒事には事欠かない為、腕っ節も強い。

また、彼なりに長い探偵稼業を送ってきた中で、技能とはまた違う、他者の本質や心の深層の気性を察知する「人間力」のセンスには大きく長けている。
フィリップ・亜樹子・照井が察することのできなかった事件関係者および犯人の『本心』にたどり着き、事件の本当の真相を解明してみせたことも少なくない。
荘吉に叩き込まれた探偵業の心得や、彼独自の気性によるところも大きいが、動機段階の『何を考えているか』ではなく、その動機の大本である『どんな思いの元に動いているか』を考えていると呼ぶべきか。
ゆえに、動機の大本を考える推理が大外れすると混乱してしまう一幕も。

また、あからさまに『この容疑者がクロだ』と思えてしまう事が発生した状況下でも、そこまでだけで当該人物についての洞察を思考停止したりはしない。
『罪を憎んで人を憎まず』の心が育んだこの独自の推理力は、調査対象の情報を徹底的かつ冷静に収集・分析するフィリップの強みと合わせて、事務所の事件捜査の両輪となっている(事務所の仲間から言わせれば『ハーフボイルドゆえの強み』)。

またこのスキルと心得は、亜樹子の所長就任後に事務所の収入を大きく立て直した「ペット探し」でも遺憾なく発揮されており、その動物の気持ちになりきって探すという、警察官に見られて職質された事もある少々アレな方法を用いる事もある。

事務所の経営が潤っているということは、この手法でなんだかんだペットがちゃんと見つかっているというわけで、園咲家焼失後行方知れずになっていたミックを探し出してきたのも翔太郎である。
上述のようなハードボイルド趣味の(=人間相手のカッコイイ捜査がしたい)翔太郎としては不本意ながらも、『猫探しにかけては事務所の中でも一番上手い』と言われている。

さらにもう一つ意外な特技として、人物の似顔絵を描くのが非常に上手い(主に聞き込みの中での『追っている人物の人相モンタージュ』に発揮されている)。
TV番組本編では披露はされていなかったものの、漫画『風都探偵』の作中において、依頼主の小学生から事件の関係者と思われる男の人相の特徴を『口頭で』聞き取りながら探偵手帳にモンタージュを描いていた際、完成した似顔絵は非常にリアルタッチで当人によく似ていた。

来歴

知人こそ多いものの、フィリップや亜樹子、照井らの家族が劇中で重要人物として登場する中、翔太郎の家族は全く登場していない(それどころか言及がない。
そもそも、本作では翔太郎のバックボーン自体掘り下げられる機会が少ない。(一応『MOVIE大戦2010』では、刃野幹夫から「あいつが帰る場所は、この探偵事務所だけ」との発言がある)
地味に謎が多いキャラクターであるが、特筆すべきような背景がないというだけかもしれない。

小さい頃にスパイダー・ドーパントと戦う荘吉を目にし、探偵業に憧れる。
学生時代はヤンキーで、「町の自警団」を気取りよく刃野刑事とひと悶着起こしていたらしいが、彼のお人好しぶりにいい感じで毒気を抜かれていた。

「Zを継ぐ者」によれば、壮吉に憧れてからすぐ弟子入りを志願し、粘り強い交渉の結果、高校卒業を機に念願叶って弟子入りを認められたとの事。

それからしばらく経って、後に「ビギンズナイト」と呼ばれる、組織に軟禁された“運命の子”を研究施設から奪取するという大きなヤマに同行する。
だが功名心から言い付けを破り独断専行。運よく運命の子と接触するも、喧嘩を起こして彼の確保をより困難な状態にしてしまうという失態を犯してしまう。
結果敵地に踏み込み過ぎた荘吉は凶弾に倒れ、翔太郎に帽子と運命の子を託して事切れてしまった。

そして、さらに続く猛攻撃の最中、運命の子…後のフィリップと協力し“W”に変身。
以降、愛する風都を守るため。そして“自分で勝手な決断をしたこと”という自らの“罪”を償うために、Wとして戦っていく事になる。

関連人物

探偵兼仮面ライダーWとしての分かちがたい相棒。時に喧嘩し、時に高め合う最高の凸凹コンビ。

鳴海探偵事務所の仲間たち。亜樹子以外は本編以降に加入。

風都警察署の「超常犯罪捜査課」の面々。ドーパント絡みの事件でたびたび協力している。

少年時代から憧れていた探偵の師匠。「おやっさん」と呼んで慕っていた。

探偵事務所が懇意にしている街の協力者で、有力な情報源。通称「風都イレギュラーズ」。青山晶、フランク白銀、リリィ白銀は本編以降に加入。

敵同士であるものの、同じ風都を愛した者として心を通い合わせた男。

仮面ライダーとしての直近の先輩。劇場版3作で共闘。オールライダー対大ショッカーで初邂逅し、「MOVIE大戦2010」では互いに変身解除した姿でも顔を合わせる。その後、「仮面ライダー大戦」では、風都を訪れた彼から、大戦に備えての依頼を受ける事に。

仮面ライダーとしての直近の後輩。劇場版「AtoZ/運命のガイアメモリ」「MOVIE大戦CORE」「MOVIE大戦MEGAMAX」の3作にわたって共闘しており、他シリーズのライダーの中では付き合いがそれなりに長い。「ライダーは助け合いでしょ」とは「運命のガイアメモリ」で発した映司の名言だが、再三共演した「MEGAMAX」では翔太郎がこの台詞を「借りを返す」として映司に返すシーンがある。

仮面ライダーとしての後輩。MEGAMAXで共闘。お互い根がシンプルで熱血系であることや身近の親愛なる存在のために戦う(翔太郎は「街を泣かす奴は許せない」、弦太朗は「ダチを泣かす奴は許せない」)点で意気投合し、フィリップにも「似たもの同士」と評された。

客演

本編以降の劇場作品等に翔太郎が登場する場合は当然フィリップも共に登場するが、『仮面ライダー大戦』のみフィリップは登場せず翔太郎のみが登場した(ただし直接登場しないだけで、最終決戦ではきちんとWに変身している)。

平成ジェネレーションズFOREVER』では名前のみ登場。風麺のマスターを介して常磐ソウゴダブルライドウォッチを託し、このダブルライドウォッチが物語終盤で大きな役割を果たすことになる。

余談

実は平成ライダー主人公の中では唯一年齢不詳(相棒であるフィリップは年齢が確定している)。
上述の通り高校は卒業済みであり、『風都探偵』の時系列では飲酒できることが判明している(ちなみに、演じた桐山氏は本編放送当時24歳→25歳)。

ライダーの主人公としてはありそうでなかった私立探偵。(ライダー以外でなら快傑ズバット早川健がいる)
作品自体もそうだが、『探偵物語』で松田優作が演じた工藤俊作に対するオマージュが盛り込まれたキャラクターで、やたら突っかかってくる若手刑事との掛け合いなどは工藤ちゃんそのもの。コーヒーを吹き出すシーンまで再現したことがある。Vシネマではとうとう完全に工藤ちゃんな色合いのスーツ姿を披露した。『風都探偵』連載に伴って独自にアレンジされた容姿も、髪型の工藤ちゃん色が強い。
また、事務所で彼が使っているデスクは『探偵物語』で実際に工藤の事務所に置かれていたものだという。

日本語のローマ字手記自体は実在し、石川啄木など明治文豪の一部には容易に読まれないように当時の日本では普及してなかったローマ字で日記を書いていた。しかし現代に生きる翔太郎の場合周囲にいる人間はおそらく普通に読めるので明らかにカッコつけである。

関連イラスト

ハードボイルド探偵
【イメレス】ぽっぽこ半熟



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ハーフボイルド 鳴海探偵事務所

門矢士左翔太郎&フィリップ火野映司

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