CV:立木文彦
概要
左翔太郎とフィリップが仮面ライダーダブルへの変身に使用する次世代ガイアドライバー。所謂変身ベルトである。
このドライバー専用に開発された6本の次世代型ガイアメモリがセットになっており、これらを総称して「ダブルドライブギア」とも呼ばれる。
ガイアメモリを装填した状態で開くと「W」の文字が形成され、ガイアプロセッサと呼ばれる部分がガイアメモリに対応したカラーリングに発色するのが特徴。
フィリップが言うには、ドライバーの使用者をフィリップと一体化させて最高の頭脳と肉体を合わせ持つ究極の超人を生み出すための装置(『ビギンズナイト』より)であるとのこと。
つまりはフィリップありきで作られたアイテムである。(照井竜と適合率の高いアクセルメモリありきで作られたアクセルドライバーも同様といえる)
普段はバックルの状態で翔太郎が携帯し、装着するとフィリップにも同型のベルトが出現して変身段階に入る(帯が巻きつくと同時にマキシマムスロットが構築されるが、途中からマキシマムスロットが構築された状態で帯が巻かれるようになった)。
まず、フィリップが自分のドライバー右手側のソウルサイドに自身のソウルメモリをセット。するとメモリが翔太郎側のドライバーに転送され、翔太郎も左手側のボディサイドに自身のボディメモリをセットし、両サイドをW字型に展開することで変身が完了する。
ファングジョーカーへの変身の際は翔太郎とフィリップの順番や役割が逆になる。(メモリを挿入する位置は変わらない)
そのため、どちらかがメモリを挿せない状況にあるときは変身できない。
変身後、挿入されているメモリをそれぞれが交換することでハーフチェンジが可能。右腰にあるマキシマムスロットにメモリを装填する事でメモリのエネルギーを最大限に増幅し、必殺技(マキシマムドライブ)を発動できる。
また、ダブルドライバーを装着しているだけでも翔太郎とフィリップは一心同体となるので、ドライバーを装着していればWにならずとも脳内会話(フィリップ曰く「ガイア・リレーション」)ができる。
なお、ダブルドライバーはこの世で翔太郎が持つ一機を除いて他には無く、フィリップに現れるものはダブルドライバーそのものではなく、フィリップの使用を前提としたプログラムにより現れるショートカットか影のようなものである。ここにメモリを装填する事により、彼の意識ごと翔太郎のダブルドライバーに転送されるという仕組みである。
ただし、これが逆だと成立しない。フィリップがボディを担当するファングメモリを使用する際もいかにダブルドライバーの影を出現させても、あくまで翔太郎の方がドライバーを装着、ジョーカーメモリを装填しなければファングジョーカーには変身できない。
要はフィリップがいても相方がいなければ成立しないシステムである。逆も当然ながら同じで、そもそもフィリップと融合しなければ前提としてWは成立しない。
ダブルドライバーを使った変身には誰一人として欠けてはいけないのだ。
なお、ダブルドライバーの使用はフィリップが相方となる事が前提となっているが、ボディサイドは翔太郎でなくとも成立する。というのも、翔太郎がボディサイドを担当する事になったのはアクシデントによるものであり、最初に想定されていたのは鳴海荘吉、次いで候補に考えられていたのは照井竜であった。
ちなみに夢の世界では翔太郎がソウルサイド、鳴海亜樹子がボディサイドの担当となっていた。
玩具版
DX版
2009年9月5日に販売されたもの(以下、初回版)と、2012年4月28日発売の「SUPER BEST 変身ベルト」版、2018年12月1日発売の「変身ベルト ver.20th」版の3度にわたり発売されている。
初回版はドライバーと4本のガイアメモリ(ジョーカー、サイクロン、ヒート、ルナ)が付属しダブルの3フォームの変身遊びが可能となっている。
仕組みとしては、ガイアメモリを差すとガイアメモリ先端のスイッチが押され、待機音が鳴り、開くとガイアメモリ正面のスイッチが押され、変身音声が鳴るというもの。
マキシマムスロットはガイアメモリ先端のもうひとつのスイッチと正面のスイッチを押して音声を鳴らす。
つまりダブルドライバー自体に音声ギミックは一切入っていない(これはアクセルドライバーやロストドライバーも同様)。
収集アイテム側に完全に音声を依存するこの方式は、ベルト側の音声に縛られないため鳴らせる音声の自由度が高い、解析によるネタバレを防止できるといったメリットがあるが、廉価版である食玩版やガシャポン版のアイテムを使用すると音声がやや寂しくなってしまうというデメリットもあり、後のシリーズではゲーマドライバーにしか取り入れられていない。
初回版とSUPER BEST版以降の違いは以下の通り。
- 付属メモリの本数
メタル、トリガーのメモリが追加され計6本になり9フォームの変身遊びが可能になった。(ただし武器はなし)
また、ver.20th版はメモリの内蔵LEDの発光が強くされ、スピーカーに使われている部品が赤くなっているのとジョーカーメモリのガイアウィスパー音声が変更。
COMPLETE SELECTION MODIFICATION版
「大人のためのDXから進化した変身ベルト」その第一弾として発売。
様々な変更点が加えられており、ディティールが向上している。
- 塗装箇所の増加。墨入れやカラーリングの変更。
- ベルトがメタリック&本革仕様に。アタッチメントパーツでサイズ変更可能。
- ガイアメモリのシールがホログラムになり、音質が上昇。
しかし、初期に発売されたCSMであるため、音声関連はブラッシュアップされていない。
更に、2019年と2020年にver.1.5として再販。
変更箇所は以下の通り。
- ベルト帯が外れてバックルのみで持てる仕様に。また、本革から他のCSM同様にナイロンに変更。
- 墨入れ箇所の一部が塗装に変更、艶消しに塗装箇所は劇中プロップ仕様に。
- ガイアメモリのシールの比率を再現。サイクロン・ルナの整形色の変更。ボタン部分の塗装。
ダブルドライバーVer.1.5風都探偵 EDITIONではアニメ風都探偵でのセリフが流れるモードの追加だけでなく、変身解除音の追加、サイクロンメモリ及びジョーカーメモリのロストドライバーへの対応、トリガーメモリのマキシマムスロットへの対応、ヒートメモリのツインマキシマムの再現、等のアップデートが行われている。
アップデートはガイアメモリのみであり、ダブルドライバー自体は先に出たVer.1.5と同仕様であるため、メモリのみの購入も用意されている。
強化フォームのアイテムである「ファングメモリ」と「エクストリームメモリ」はDX版以降の一般販売では再販されていない。ファングメモリはCSM版がプレミアムバンダイで販売された。エクストリームメモリもしばらく登場しなかったが、これはDX版は両方とも当時の金型が破棄されていたためで、2023年夏にこちらもファングメモリと同じくプレミアムバンダイで新規金型でDX版が再販されることになった。
そして、「劇場版風都探偵 スカルの肖像」の公開を控える2024年9月。15年の時を経て、CSMダブルドライバーは究極の進化を遂げた。
CSMダブルドライバーVer.2
1つ目のキーワードは……「ドライバー本体の革新」
これまで、ガイアメモリ側に全ての音声ギミックを集約していたダブル関連アイテムだが、ここに来て遂にドライバー本体にも音声収録が実現。メモリ装填時の待機音が本体側から流せるようになったことで、これまでの仕様で発生していた「両側のメモリから鳴る待機音がズレる」問題が解決された他、ベルト装着音や各フォームの特徴的な効果音、そして、2009年の特撮作品版から、すなわち桐山漣/菅田将暉両氏の台詞を収録。なお、台詞の映像からの抜き出しについては、奇跡的に諸々の問題をクリアできた今回限りの特例であり、前例ができたからと言って今後も同様の仕様での商品展開は変わらず難しいとの事。
また、本体とメモリに相互認識センサーを搭載したことで、
- ドライバー本体→左右にどのメモリが装填されているか
- メモリ(ファング含む)→自分がドライバーの左右どちらのスロットに装填されたか/反対側スロットにあるメモリはなにか/どのVer.2仕様ドライバーに装填されているか
を認識可能になり、これにより、発動するセリフやSEの変化を実現させている。これはマキシマムスロットに入れても認識が継続する様子。
2つめのキーワードは……「BGM」
ドライバー本体に音声ギミックを搭載可能になったことで、近年のCSMではもはやデフォルトと言っても過言では無い機能である、物語を彩る数々のBGMを収録。
3つめのキーワードは……「二人で一人の変身」
ドライバー本体に仕込まれた赤外線通信機能により、2台のドライバーを使うことで、劇中同様2人での変身シークエンスを完全再現可能に進化。なお、1台でフルスペックを楽しめてこそのCSMとの事で、1台のみでの擬似再現も可能とのこと。
4つめ、そして最後のキーワードは……「ファングメモリ」「エクストリームメモリ」
ファングメモリ、そして遂にエクストリームメモリもCSMとして進化。ファングメモリには変身時の顎パーツ自動展開ボタンが追加、初CSM化となるエクストリームメモリには、ゴールドエクストリームへの変身が追加。
その他
音声搭載に伴うスピーカーや電池スペース、センサーを増設する必要があるドライバー本体はもちろん完全新規造形。パーツ分けも細かくなっており、塗装面の細かさの進化、個体差の低減が実現。また、マキシマムスロットや各種メモリも新規に造形が見直されており、マキシマムスロットの小窓から覗くメモリのイニシャルの位置がこれまでの少し上に見切れてしまう仕様から、小窓中心に来るように見直された。更に、メモリは2層構造を採用、内側に劇中デザインに近い意匠を施したシルバーパーツを使うことで、映像作品中のプロップに極めて近い外観を再現。
また、これらと同時にドライバー本体とメモリ6本(既存バージョンにも対応)を収納出来る「ダブルドライバーボックス」も発売(身も蓋もないことを言うと「ビギンズナイト」でドライバーとメモリが収められていたアレ)。
と、まさに「究極のダブルドライバー」への進化が果たされた。更に、メモリの仕様(どのVer.2ドライバーに装填されているか認識できる)からして、残る2種のドライバーや武器もVer.2仕様での発売を目指していることが示唆されている。
余談
開発段階時はガイアドライバー2G(セカンドジェネレーション)とも呼ばれており、元は園咲家で使用されているガイアメモリ用の生体挿入フィルターの「ガイアドライバー」をある人物がさらに発展させて開発したものである。(ロストドライバー、アクセルドライバーなどの他の次世代型ドライバーも同じ)