概要
1970年代後半から1980年代にかけて活躍した俳優の一人。
下関市出身。日本人の保護司をしていた男性と韓国人女性の間に産まれ、妾腹の子という事情も有り当初は韓国籍で「金優作」という名前だった。
紆余曲折の果て高校生のとき上京、大学に入学して後劇団「新演劇人クラブ・マールイ」に入団し、舞台俳優となり、大学を中退して俳優に専念。
舞台時代に知り合い、当時女優だった松田美智子(後に作家)と最初の結婚をして1児をもうけた。
TVドラマ『太陽にほえろ!』のジーパン刑事こと柴田純役で一躍有名となり、殉職間際のシーンで松田のアドリブで生まれたセリフ「なんじゃこりゃあ!」は特に有名。さらに『探偵物語』『大都会』等、映画・ドラマ数々の作品に出演し名優の仲間入りを果たす。
映画『ア・ホーマンス』(原作狩撫麻礼)では監督も務める、
その後、ハリウッド映画『ブラック・レイン』で悪役を演じ、以後のハリウッド進出を期待された矢先、癌で死去。40歳というあまりにも早すぎる死だった。
その勇猛な人間性と卓越した演技力から、「1980年代を通じてもっとも重要な日本の映画俳優の1人」と言われている。
長身を活かしたアクションも評価が高く、アクション作品への出演も多数だが、上述の「太陽にほえろ!」や「探偵物語」のほか、「蘇る金狼」」でも「野獣死すべし」でも、人気の出た役ではたびたび腹部を一撃され死亡する結末になったため、基本は無敵ヒーローだが腹を攻撃されるとすぐ死ぬ…という点をパロディにされることも。
影響
その若さと重厚さとストイックさを併せ持ったハードボイルドなイメージは、今も尚多くの人物やキャラクター等に影響を与え続けている。
代表例
武論尊が原作、原哲夫が作画を務めた漫画『北斗の拳』の主人公。ケンシロウのパーソナリティー面は、松田がモデルだが、他にもブルース・リー、メル・ギブソン、シルベスター・スタローンなどの要素も合わせたと原はインタビューで答えている。
尾田栄一郎の漫画『ONEPIECE』の登場人物のひとり。顔立ちと一部の口調や仕草が松田から影響を受けている。
PS2のアクションゲーム『鬼武者2』の主人公。生前の松田の顔のCGイメージをモデルにしている。
また特典として、『探偵物語』の工藤俊作、『蘇える金狼』の朝倉哲也それぞれの隠し衣装が収録されている。
ネットでは
前述の『探偵物語』のOPでの松田演じる工藤俊作がコーヒーを盛大に噴き出している画像で有名(いわゆる「コーヒー吹いた」)。
外人4コマに近い用途で2ちゃんねるの4コマネタでしばしば引用されている。
故に、pixivにおいても「松田優作=盛大に噴いている」という意味合いで使われることがある。
関連タグ
小林旭 - 松田が俳優を志すきっかけとなった俳優。複雑な家庭環境だった松田は、彼が出演する映画を心の拠り所としていた。
桃井かおり - 女優で文学座時代の一期先輩。文学座の打ち上げで、桃井が失恋して泣いていた時に松田がしつこく絡んだのが初対面で、最初に松田を見た際、「怖い。いやだ、この人」「痩せた大きな栄養失調の犬みたい」と思い、第一印象は最悪だった。