鬼武者
おにむしゃ
2001年1月よりカプコンより発売されているゲームタイトルシリーズ。
ジャンルは「戦国サバイバルアクションゲーム」。
鬼の一族の力を得た主人公が幻魔をズババババッサリと斬るゲーム。
同社から発売されている『バイオハザード』シリーズのゲームエンジンがベースで、固定された視点やいわゆる「ラジコン操作」など多くのシステムが共通しており、ファンの間では「戦国バイオ」とも称される。人間の腐敗した死体や幻魔に滅多刺しにされる描写など、グロテスクな表現も多め。
しかし、主人公が一般人ではなく、鬼の力を秘めた逞しい武士ということもあって、恐怖感と爽快感が両立されたサバイバルアクションといった色が強い。
和風ホラーとしての面も2作目以降薄れ始め、どちらかというとファンタジー要素と派手なアクションが特徴のゲームへと変化していった。
シリーズは1〜3に『新・鬼武者』のタイトルを加えた全4作に加え、1と2の登場人物をメインにした対戦ゲーム『鬼武者 無頼伝』、戦略シミュレーションの『鬼武者タクティクス』、ブラウザゲームの『鬼武者Soul』などの派生作品がいくつか存在する。
また、主役のモデル・声優に実在の有名俳優(金城武、松田優作、ジャン・レノ)を起用する豪華なキャスティングでも話題になった。
2023年11月にはNetflixによる初のアニメ化。⇒鬼武者(アニメ)
2026年には新作となる『鬼武者 Way of the sword』が発売予定。
鬼武者(第一作)
プロデューサー:稲船敬二
1561年、前年の「桶狭間の戦い」で今川義元を破った織田信長が美濃へ進入、稲葉山城がその脅威に晒される。
斉藤道三の娘であり、自分の従姉妹でもある雪姫を助けるため、左馬介は、くノ一・かえでと共に城へ突入する。
しかし城内には、人知を超えた力を持つ怪物達が蠢いていた。
実は信長は桶狭間で流れ矢を受けて死んでいた。だが「幻魔」と呼ばれる魔族の力で蘇り、その人外の力を借りて日本全土を恐怖で支配せんとしていたのだ。
左馬介は、かつて幻魔に滅ぼされた鬼の一族の魂から鬼の力を宿した鬼の篭手を授けられ、その力で幻魔に立ち向かう。
当初はPlayStation用ソフトとして開発されていたが、次世代機PlayStation2のローンチタイトルへと切り替えられた経緯がある。金城武演じる左馬介のわずかな微笑まで再現する美麗なオープニングムービーは、当時のゲームファンに衝撃を与え、前世代機とは一線を画するPS2の圧倒的な処理能力を世に知らしめた。
シリーズでは最もホラー描写が強く、ほぼ全編、薄暗い城の中で物語が進む。
また、左馬介役の金城の台詞が全体的に棒読みだったことで有名…かもしれない。
幻魔 鬼武者
1作目のバージョンアップ版。シリーズで唯一、Xboxで発売されている。
敵の配置変更、溜め斬り、戦術殻のレベル調整がなされた他、鬼の解放(次作以降の「鬼武者変身」の原型。鬼武者変身と異なり見た目は変わらないが無敵となる)が初登場。本作独自の要素として、鬼の解放をする為に必要な緑魂(後のシリーズに於ける紫魂)を敵と取り合う事ができる。魂の取り合いは鬼武者無頼伝や鬼武者3に引き継がれた。
新たな敵として、後の鬼武者3や新鬼武者にも登場する「闇傀儡」、バイオハザード3の追跡者ばりに左馬介に付きまといボスキャラと同等以上のHPを持つ難敵「綾女」、PS2版では開かずの門だった不明門の先にある『幽幻塔』で待ち構える裏ボス「鬼神大鎧」が追加。
鬼神大鎧は倒す事で左馬介が装備する事が出来、防具の中では最高の防御力を誇る。
その他、ムービースキップやフォーティンブラスの戦闘時ボイスの変更(CV:楠見尚己)等の細かい点も変更されている。
鬼武者(HDリマスター版)
2019年に発売された、1作目のHDリマスター版。台湾のNeoBards Entertainmentがリマスター移植を手掛けている。
PlayStation4やXboxONE、NintendoSwitchといった現世代向けおよびWindows(Steam)版が発売された。
ゲームプレイ面での大きな追加要素はないが、PSNやXbox、Steamのトロフィー(実績)機能(Switch版はゲーム内にトロフィー機能が追加)に対応している。操作方法についても現代に合わせた仕様が追加されたので「ラジコン操作」に馴染めない人も対応可能。
音声が新録されており、キャストは金城を除いてほとんどが変更された。原典では棒読みっぷりをいじられていた金城の左馬介だが、この新録版では明らかにアテレコが上達しており、寡黙ながらも強い正義感を胸に秘める若武者・左馬介の熱い演技を堪能できる。
また、いろいろあったためか劇伴も差し替えられている。但し、スタッフロールについてはキャストやスタッフもオリジナルのままで、例の人物の名前もそのまま載っている。
鬼武者2
プロデューサー:稲船敬二
シナリオ:杉村升、曽田博久、高久進
作曲:岩代太郎
テーマソング:「RUSSIAN ROULETTE(布袋寅泰)」
主人公は柳生新陰流の開祖・柳生十兵衛宗厳(モデル:松田優作、声:ハードボイルド工藤)。
武者修業の旅に出ていた十兵衛は、旅先で故郷・柳生の里を織田信長の軍勢が襲撃したことを知り、急いで帰郷する。里は既に壊滅し、一族は皆殺しにされていたが、不思議な祠に住む魔人・高女から、己に流れる鬼の血と幻魔と闘う宿命を伝えられ、新たに幻魔王となった幻魔王・信長を倒す旅に出る。
ホラー要素は一気に薄れ、コミカルな描写が増えた。不気味な存在であった幻魔の中にも、ギンガムファッツやゴーガンダンテスなど、魅力ある個性的な敵が多く登場する。
個性的な4人の仲間と、アイテムのやり取りをすることで絆を深め、共闘などを行うこともでき、絆の深さによって異なるサイドストーリーが展開される。
舞台も、柳生の里、金山の町・今庄、1作目の舞台となった岐阜城など複数登場し、物語のスケール感が大きくアップしている。
極めつけは、佐村河内守(もしくは新垣隆)による壮大な交響曲がテーマとなっていた前作に対して、今作のテーマソングは布袋寅泰によるキレッキレのロックナンバー。
以上のように、1作目とは多くの面がガラリと変わっている。1作目がサバイバルホラーなら、今作はさしづめ冒険絵巻とでもいうべき雰囲気である。
最終戦の魔人像への能面攻撃が絵的に微妙とか言ってはいけない。
本作では主人公・十兵衛のモデルに故・松田優作が起用されていることもあり、クリア特典の隠し衣装は『蘇る金狼』を意識したツナギとサングラス姿、ミニゲーム「黒いスーツの男」は『探偵物語』を意識した衣装になっている。ちなみに「黒いスーツの男」は、スポンジ棒を片手に幻魔や信長をぶったたきながらフィルムを探すというシビアかつシュールな内容である。
鬼武者3
プロデューサー:稲船敬二
シナリオ:杉村升
主人公は第一作に登場した左馬介(演:金城武)と、現代フランスの軍人(対外治安総局)・ジャック・ブラン(演:ジャン・レノ、日本語声:菅生隆之)のふたり。
本能寺襲撃の日、左馬介は信長との決戦の最中に突如発生した空間の歪みに吸い込まれ、現代のフランスへタイムスリップしてしまう。同時に、現代フランスで暮らしていたジャックは、都市に突然現れた幻魔たちとの交戦中に1582年の日本に飛ばされてしまう。幻魔はとうとう、タイムスリップの技術をも編み出していたのだった。左馬助は現代を捜索する中でジャックの恋人のミシェルと出会ったり、1からの宿敵ギルデンスタンと邂逅し、その目的が幻魔による未来世界の征服だと知る。一方左馬助のいた過去に飛ばされたジャックはそこで鬼の精霊と出会い鬼の篭手を授けられ新たな鬼武者となる。
プレイヤーは、彼らの相棒・阿児を通じて、それぞれの時代の主人公を交互に操作して物語を進めることになる。
バイオハザード関連作品特有のいわゆる「ラジコン操作」が今作からなくなった(正確にはより直感的操作が可能なスティック移動が追加されたのでなくなったわけではないが)。主人公二人はそれぞれ異なる形状の鬼の籠手を身に着け、左馬之介は双剣、長刀、鉞をかたどった
新たな近接武器を取得していく(一応、条件を満たせば前作の武器も使用可能に)。一方、ジャックは伸縮自在のムチの形状の武器をベースとしたラインナップで、敵を武器に絡めて投げる、拳銃で追い打ちをかけるなど多彩なアクションを持ち味としており、性能に明確な差別化が為されている。
また、現代のパリを赤具足の侍が、逆に近代兵器で武装したフランス軍人が信長全盛期の戦国の世を闊歩する、烏天狗・阿児の力でフランス人のジャックが流暢な日本語で話すようになったり、侍の左馬介が携帯電話を片手にギルデンスタンと通話するなど、やたらシュールなシーンが印象に残る。
なお、今作の金城武は棒読みでは無いが、対照的にジャン・レノ本人の台詞が棒読みになってしまっている。
新鬼武者 DAWN OF DREAMS
プロデューサー:小野義徳
シナリオ:山下宏
作曲:深澤秀行
テーマソング:浜崎あゆみ、オープニングテーマは「Startin'」、エンディングテーマは「rainy day」
仲間には2の主人公だった柳生十兵衛の孫娘・柳生十兵衛茜(声:ゆかな)が登場する。
織田信長没後、新たな幻魔王となった豊臣秀吉の治世が舞台となっている。
今まで必殺攻撃だった「一閃」が簡単に出せるようになった反面、敵が一撃で死ななくなった。
1〜3まで担当していたシナリオライターの杉村升が亡くなり、プロデューサーの稲船敬二を始めとしたスタッフの入れ替わりのため、ストーリーは前3作とは大きく異なる。
また、本作から有名俳優の起用も無くなった。
鬼武者 無頼伝
プロデューサー:稲船敬二
作曲:小林秀聡
鬼武者1・2の登場人物が一堂に会した多人数対戦ゲーム。
時系列的には2〜3の間の物語とおもわれる。かえでや夢丸(何故か成長して前田慶次になっている)との再会や十兵衛との初対面など、何かと重要なイベントが多い。
発売日 | 機種 | |
---|---|---|
1 | 2001年1月25日(木) | プレイステーション2 / PC |
幻魔 | 2002年2月22日(金) | Xbox |
2 | 2002年3月7日(木) | プレイステーション2 |
タクティクス | 2003年7月25日(金) | ゲームボーイアドバンス |
無頼伝 | 2003年11月27日(木) | プレイステーション2 |
3 | 2004年2月26日(木) | プレイステーション2/ PC |
新 | 2006年1月26日(木) | プレイステーション2 |
Soul | 2012年10月19日(金) | プレイステーション3、Windows Vista、Windows7、Mac OS、スマートフォン |
1HDリマスター | 2018年12月20日(木) | プレイステーション4、ニンテンドースイッチ、XboxOne |
同リマスター版Steam版 | 2019年1月16日(水) | Steam |
Way of the Sword | 2026年予定 | プレイステーション5、Xbox Series X/S、Steam |
Netflixにおいてアニメ化されることが決定され、令和5年(2023年)11月4日に放送が開始された。
主人公は剣豪・宮本武蔵、モデルとなるのは名優・三船敏郎、武蔵役は大塚明夫が担当し、総監督は三池崇史監督が務める。因みに武蔵演じる大塚氏は、1~3の各主人公たちの大敵でもある幻魔王・織田信長や、1のラスボスでもある先代幻魔王・フォーティンブラス、そして無頼伝の隠しキャラ時代の武蔵と、長らくシリーズに演者として携わってきた経歴を持つ。
users入り
鬼武者100users入り/鬼武者500users入り/鬼武者1000users入り/鬼武者5000users入り/鬼武者10000users入り/
戦国BASARA:同じくカプコンから発売された戦国時代が舞台のシリーズ。
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主な登場人物
あらすじ ゲーム『バイオハザード』の大ファンである大学生の西山正志は、「見覚えがあるどこかの街で謎の女性がゾンビに襲われるのを自分が助ける」夢を何度も見てはうなされていた。現実に戻れば大学で勉強しながらアルバイトを行い、家に帰って空いた時間で『バイオハザード』で遊ぶ毎日。 ある日の夕刻、自宅で目を覚ました正志は買い物に出かけるため外に出ると、目の前には普段から見馴れている景色とは全く違う別の景色が広がっていた。混乱する正志は探索するうちに今いる場所が、自分がいつも遊んでいた『バイオハザード』の舞台の1つ・ラクーンシティだということに気づく。 そんな彼の前に『クロックタワー』の世界出身の謎の少年・須田恭也が現れ、正志が今いる場所が『バイオハザード』の“全て”が本当に存在する並行世界であること、『バイオハザード』を含んだ7つのホラーゲームの並行世界が誕生し崩壊しようとしていることを告げる。 自身が『バイオハザード』の世界の崩壊を防ぐ使命を課せられた存在であること、7つの並行世界が誕生したことで自身がいた世界の因果律が崩壊し世界そのものが消滅したことも知らされた正志は、ラクーン警察署で出会ったゲームのプレイヤーキャラクターの女子大生のクレアと新米警官のレオン、オリジナルキャラクターのアンブレラ私設UBCS隊員・エディと協力し、世界が崩壊する原因を突き止めようとするが世界の崩壊は止まらない。 奔走する彼らをサポートするため時空を超えて現れた、須田と『SIREN』の世界出身の神田光平を仲間に加えた正志達の前に、邪悪な野望を抱く『バイオハザードシリーズ』の因縁の敵である“あの男”が立ちはだかる……。 はじめまして、以前別サイトで同内容の小説を挙げていた邪神と申します。同一人物です。 バイオハザードを基本とした様々なホラーゲームがクロスオーバーし、一般人の青年が並行世界を救うために『バイオハザード』の並行世界で奮闘するストーリーになります。 つたない厨二小説ですがよければごらんください。12,358文字pixiv小説作品 - 新・スパロボ風戦闘前会話
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