概要
「女忍者」とする認識で一般的に定着している単語。
ビジュアル的には男性も着ている様な、忍装束をそのまま着ているものが一般的で無難。
pixivをはじめとして美少女ものがポピュラーな場所では、メイン画像のような太もも全開なミニスカ着物、ぴたぴたの網タイツ、ふんどし等のセクシーな衣装が定番となっている。
由来や解釈の変化
「女」という漢字がくノ一と三文字に分解できることから、このように表現されるようになったとされる。
ひらがな・カタカナ・漢字を全て組み込んだ唯一の単語とも言われる。
一般的には、戦後に山田風太郎が歴史小説の中で「くノ一=女忍者」とする表現を用いた事が発端となり、それが他の創作物にも波及した事で広く定着したとされる表現であるが、歴史的には、伊賀の三大上忍藤林長門守の子孫にあたる藤林左武次保武が延宝四年(1676年)に著した『万川集海』の巻四において、「たぢから(男性忍者)は入れ難く思う時」、つまり男が潜入しづらい場合に「三字を一字としたる者を忍びに入れる」とする「久の一の術」の記述があり、上記の山田風太郎作品における使用例も、この『万川集海』の記述をストレートに解釈したものと思われる。
学術面においては、『万川集海』などに記述されている「くノ一」という単語自体が、元来は男性忍者が用いた女性そのものを指す隠語であり、本来は女性忍者を指す言葉ではなかったという学説が存在している他、実際の語源は陰陽道における房術を指す「九一ノ道」であるとする学説なども存在する。
創作において
創作物においては、男性の忍者と同じく、忍装束を着て飛び回るキャラクターとして描かれることが多い。
ミニスカ着物に網タイツというくノ一は、実写作品において1960年代の東映映画『真田風雲禄』やTBSドラマの『風』などで既に登場しており、むしろ二次元作品よりも実写作品の方がこのイメージの先駆者であったと言えるだろう。
実写作品においては、1970年代の特撮時代劇快傑ライオン丸の沙織や、1980年代から時代劇水戸黄門に出演していたかげろうお銀が有名。
いずれもパンチラアクションや、敵に捕まった時の緊縛・磔シーンといったヒロピンが見せ場としてあり、男性視聴者の股間を熱くさせるセックスシンボルとしての役割も担った(かげろうお銀に至っては、定番となった入浴シーンが「その時間帯に視聴率が急上昇する」という伝説を生み出したりもしている)。
最近では『対魔忍アサギ』の影響を受けてか、ボディスーツや競泳水着に全身タイツのようなぴっちりスーツをまとった者も少なからず存在する。
また忍者という動き回る存在には邪魔なはずの巨乳で描かることがほとんどである。
全然忍んでないじゃないかなどというのは絶対に禁句だ(忍者自体スパイと同義なので、色仕掛けの意味では正解かもしれないが…)。
但し、時代劇における一般女性の服(和服)は大変動きづらいものでもある為、潜入・戦闘の為の忍装束が動きやすさを追求した布地の少ない露出の多い物になっていることは、ある意味、理に適っていると言えるのかも知れない(それでも忍装束が派手な色合いだったり、不自然なまでに露出過剰であることまではフォローできないわけだが…)。
史実
実在したくノ一
忍者は「忍ぶ者」という字のごとく歴史の表舞台に名を残すことはまずないが、記録上実在したくノ一では武田信玄に仕えていた望月千代女や歩き巫女などが存在する。
また、徳川家康によって石田三成の元に送り込まれたとされる初芽局も有名なくノ一であるが、一般的には架空の人物であるとされている。
実際の活動内容
実際のところ、創作物に出てくるような忍装束を着て潜入し、アクティブに活動するくノ一は史実の上ではほとんど存在していなかったとされる(というより、忍装束を着て活動する忍者というイメージ自体、後世の創作物によって成立してきた部分が大きい)。
諜報工作のために巫女や芸人に扮することはあり、命令を受けて女性にしか入れない場所に潜入し、いわゆるハニートラップのために要人に接近などといった活動が多かったとされる。
「くノ一=なんかエロイ」という現代のイメージはここから来ているものと考えられる。
史実のくノ一に関しては男性忍者以上に史料が少ない為、その活動内容を学術的に解明する事は非常に困難であるが、『万川集海』の巻十三「陽中陰術四箇条」には、「敵用心厳しくして入り難き」場合に、人が色と欲に溺れ易い事を利用して久の一の術を用いるとする記述があり、くノ一が陽忍として色仕掛けで情報を得ていた事をこの記述が示していると主張する学者もいる。
敵を色仕掛けで籠絡させるはずが逆に本気で惚れて寝返る恐れもあったため、くノ一には監視役がいるのが常であったようで、『万川集海』には、「凡そくの一は、一つは其の心姦拙にして智も口も浅き者」である為、「能々相図約束を云いきかせ、其の後、宜しき方便を以て」くノ一を敵方に潜入させた上で、「其の従者の従者(くノ一の監視役)」にも働いてもらわないと潜入任務は成功しないと記述されている。
くのいちが主題の作品
- Kunoichi(緋花を参照)
- 超昂閃忍ハルカ※全てR18
- 対魔忍アサギシリーズ※一部を除きR18
- RELEASE THE SPYCE
- くノ一ツバキの胸の内
- 閃乱カグラ
関連キャラクター
並びは作品名順。
一つの作品に複数いる場合はさらにキャラクター名順。
先ほどの一覧に掲載済みの作品は重複するので除外。
なお作品名は原則的に初出作品のタイトルか、それが含まれるシリーズの名前を上げている。
ちなみに、ひらがな表記の「くのいち」の記事は、それを固有名として使っている『戦国無双』の単独記事になっている。
サブカル普及以前
- 綱手(児雷也豪傑譚)※NARUTOの同名キャラのモチーフ元。
- 朧、お幻、陽炎、お胡夷、朱絹、蛍火(甲賀忍法帖)※リンク先はリメイク作品の同名キャラ。
- クララお品、ベアトリスお銭、フランチェスカお蝶(魔界転生)
マンガ・アニメ
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ゲーム
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篝@カオスコード | ||
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注:ラッキー・ザ・キャットは猫ですがれっきとしたくノ一です。
イラスト未確認
スターフ@ビビッドアーミー
アダルトゲーム
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特撮
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小説・ライトノベル等
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バーチャルYouTuber
R18イラストのみ確認
その他
上のカテゴリのどれとも言えないもの(どれにも該当しないもの、あるいはメディアミックス作品でどれかだけには搾りにくいものなど)をまとめる。
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イラスト未確認
関連タグ
沼倉愛美:くノ一キャラの声を担当することが多く、一部ファンからは「くノ一声優」と称されている。