概要
江戸時代前期に編まれた忍術伝書『万川集海』によると、「人の知る事なくして、巧者なる」者を意味する。
小説家で忍術研究家の奥瀬平七郎の研究から、上忍・中忍・下忍という階層が忍者社会にあるとされる。
そうした観点から、上忍について「忍者の里において最大の決定権を有するリーダーを表す言葉。忍者の中でも最も発言権が強く、江戸時代には武士(郷士)と同じ扱いを受けていた。大抵の場合、里に1人しかいないため、実働することはまずない。」といった書き方がなされる。
上忍および中忍・下忍の三階層の概念は、近年の創作にも取り入れられているが、中世の歴史資料では階層名としては言及の無い概念である(山田雄司「忍者研究の今日」)。
忍者の共同体ごとの首領の別名として「上忍」が登場するフィクション作品として白土三平『ワタリ』などがある。
『NARUTO』では里に複数存在するエリート忍者として扱われている。
NARUTOにおける上忍
「影」と呼ばれる里長を補佐するのが上忍である。上忍は中忍の中でもトップクラスに優れた者だけがなれるエリートとされる。
上忍は里の運営方針を決定する上役会議に参加する権限を有し、戦闘能力だけではなく政治的にも優れた手腕が問われる。上忍はその国の長や他の上忍などの推薦あるいは要請で選任される。ただ、七代目火影の時代では中忍の中から更に選抜試験が行われた上で選出されているようだ(最も七代目自身は中忍試験すら受け忘れていたが)。
大概の上忍はその里の制服(ベストなど)を着用しっぱなしなので、中忍や特別上忍と外見だけで見分ける方法は無い。
上忍は部隊長クラスであり、忍者学校を卒業した少年少女たちに下忍採用試験を行い、合格者を牽引する役目を持っている。ただし、日向ネジのように上忍であっても師のもとで活動する者もおり、上忍同士でも師弟関係は維持される模様。
上忍の中でも実力差は大きいようで、カカシやガイ、アスマら木の葉トップクラスの上忍は、並みの上忍を瞬殺する程の実力を誇っている。
そのためモブの上忍は雑魚キャラのように扱われることもあるが、それでも下忍時代のナルトやシカマルからすれば、対峙したら死を覚悟するほどの恐ろしい相手であった。