概要
最強ロボダイオージャとは、サンライズ制作のロボットアニメ。1981年1月31日から1982年1月30日まで、名古屋テレビ発テレビ朝日系列で土曜17:30~18:00に全50話が放送された。
水戸黄門をモチーフとした勧善懲悪ものであり、内容もそれに準じ各藩ならぬ各星を巡りそこを統べる領主(代官)達の悪事を暴き成敗する、といった流れが1話完結(内容によっては2話またぐことも)で行われる。
話の流れを具体的に述べると、
- 身分を隠したミト王子一行が目的地の植民星に到着、徘徊している際にこの星の民と交流し、人々が苦しんでいる事実を知る
- その元凶が領主ということを突き止め、本拠地へ乗り込む一行。そして領主達の前でミト王子が身分を明かす(その時にミト王子の背後に後光がさす演出がなされる)
- 領主達が信用しないため、ミト王子の「ならば、その目でしかと見よ!」の台詞と共に3機のコアロボを呼び、ダイオージャに合体し、その際に胸のエドン国の紋章を見た悪党たちが真実を知る。
- 領主の手下をはじめとする小悪党一同はここで観念するが、領主は自棄を起こしたり、開き直る等して抵抗し、最大戦力である巨大ロボットを持ち出し、ダイオージャに立ち向かってくる。ロボ戦の末に領主のロボを撃破、相手はそのままロボ共々藻屑と化すか、辛うじて生還してもロボを失った事で身分を剥奪される等して破滅し、この星に平和が戻る。星の民達に見送られながら次の星へと向かう
といった感じである。
モチーフこそ水戸黄門だが、世間知らずであるミト王子の成長と各星の住民たちとの交流、荒んだ政治を見たミト王子が下した結論が最終話の展開に活かされる等異なる点もあり、内容の温かさも相まって隠れた傑作と言う人も多い。
キャラクターデザインは佐々門信芳、メカニックデザインは大河原邦男。
音楽担当はアニメ・特撮サウンドでおなじみの渡辺宙明だが、意外にもサンライズ作品ではこれのみの担当であった。
児童雑誌『冒険王』でもコミカライズされていた。
あらすじ
周辺51星を平定した星間国家、エドン国の王子ミト王子は14歳にしてお供をつれ領地の星々を巡る視察の旅に出る。一見平穏に見える星々であったが、裏では民衆を苦しめる悪の領主達の横暴が横行していた。王子はダイオージャを駆使し偽政者と戦う。
登場人物
本編の主人公。エドン国トクガー16世。14歳。本来視察の旅は16歳までだが、堅苦しい生活が嫌いで旅を早めている。エースレッダーのパイロット兼ダイオージャのメインパイロット。
やせ形でアフロヘアの男で、ミト王子の従者で教育係。アオイダーのパイロット。
恰幅のいい大柄なミト王子の従者その2。剣術指南役でもある。コバルターのパイロット。
ミトの護衛役を任されたお庭番。スパロウホーク及びクロスエイダーのパイロット。
エドン国の家老。ナレーションも兼任。
関連イラスト
メカニック
この世界のロボットは侍でいう『刀』といえるものであり、単なる戦力のみならず権力の象徴としての面も兼ねている。作業ロボすら持てない一般市民にとって権力者のロボットは脅威であり、従う以外に道はなかった。ロボットを悪用する領主がいることを知ったミト王子一行はそれを成敗するために各星を巡回することになる。
エドン国の象徴とされる合体ロボ。合体後に胸に家紋が輝き、それを見た悪党がひれ伏すというパターンが毎回行われる。
- スパロウホーク
シノブが操縦する小型偵察機。
- クロスエイダー
バルジャンの知人コドク博士が開発した支援戦闘機。分離して各コアロボをパワーアップさせることも可能。
- ポウ号
ミト達が視察に使う宇宙船。正式名称は「Prince Of Univers Rocket号」で、頭文字をとって『POUR号』となっている。
民間の宇宙船を装っているため非武装。各コアロボと搭載機を格納、のちにクロスエイダーが加わり後半からコアロボはパワーアップ形態で出撃する形を取る。終盤はバルジャンの宇宙船がワイヤーで接続される形で同行する。
- バルジャン宇宙船
正式名称は「ヒンデンブルグ・ツエッペリン・エンタープライズ・デリシャス・バルーン号」。名前の通り飛行船に似た形の宇宙船である。これもコドク博士作で、20歳の時に製作されたものらしい。マジックハンドを内蔵しており、宇宙での作業や意外なところで使われるなど結構器用な使われ方をしている。
関連タグ
水戸黄門(元ネタ)
未来ロボダルタニアス:本作のスタッフが以前手掛けたロボットアニメ。主人公の立ち位置や(厳密に言うと父の)出身地の現状などが類似している。主人公の中の人も同じ。
宇宙魔神ダイケンゴー:銀河を統べる王国の王子(こちらは第二王子)が主人公、お供である美少女のヒロインが同行、主役ロボが王国に伝わる最強戦力であるなど共通点が多い。こちらの主人公は中の人がスケードと同じだったりする。
宇宙海賊ミトの大冒険:こちらはロボではなく宇宙戦艦がメインとなるのだが、モチーフベースが同じ水戸黄門である。