「何だって! ウルトラ怪獣が擬人化だって!? …ま、オモシロいから許す!!」
「作者さんはいったい、何歳なんですか!!?」
(2巻帯の推薦文より、博多華丸・大吉・博多大吉)
「愛すべきウルトラ怪獣たち……、こんなにカワイイとますます憎めなくなっちゃうゼーットン!」
概要
円谷プロ公認企画の「ウルトラ怪獣擬人化計画」のコミカライズ作品。
秋田書店刊行の雑誌ヤングチャンピオンの2015年No.4より連載開始。
企画・キャラクター原案はPOP、執筆は風上旬が担当。
「ウルトラ怪獣擬人化計画」のコミカライズ版としては、電撃G'sマガジンで連載中の『ウルトラ怪獣擬人化計画ギャラクシー☆デイズ』に続き2つ目となる。
『ギャラクシー☆デイズ』がどちらかといえば日常生活を扱ったほのぼのとした作風なのに対し、こちらは同じく学パロではあるものの、(著名・マイナーを問わず)原典のネタを随所に織り交ぜ、時にはバトルも描かれるなど、往年のウルトラシリーズファンにも配慮された作風になっているのが特徴。
特に本編のパロディの元ネタは多岐にわたっており、昭和シリーズはもちろん、平成シリーズ(※)や、『大怪獣ラッシュ』『ウルトラゾーン』『ウルトラ怪獣散歩』『ウルトラマンZOFFY』等の少々マニアックな外伝作品から取られたようなもの、さらには『怪奇大作戦』のようなウルトラシリーズ以外の円谷作品のものも存在しており、登場する小物の配置やアングルなど、本編を視聴していなければ絶対にわからないようなコアな小ネタもかなり多く存在する。また、後述の裏話・小ネタにもあるが、キャラ同士の掛け合いで個々の作品の作風やファンからの評価に関することが話題に上がるなど、メタ的なネタも多い。
※ ただし、登場可能なキャラクターが基本的に昭和シリーズの怪獣に限定される都合上、今のところ昭和シリーズの怪獣が登場する作品に限られる(現段階では『マックス』、『メビウス』、新世代ヒーローズのネタが確認されている)。主に、「昭和シリーズの怪獣に平成作品で登場した別個体や亜種の設定を組み込む」という形が取られることが多い。 |
ちなみに、最初からこのような作風になると決まっていたわけではなく、元はPOP氏のイラストを活かした「ほんわかした軽い感じ」の作品になる予定だったという。しかし、風上氏は「日本でも有数のファンを持つウルトラシリーズを軽く扱ったらえらいことになる」と考え、方針を転換、様々なウルトラシリーズのネタを散りばめた現在の作風を確立した。
ただ、あまりマニアックな内容に偏りすぎるとライトユーザーが入り込めなくなってしまうため、そのあたりのさじ加減には非常に苦労しているそうである。とりわけ連載第1話の執筆に関しては、物語の幕開けとも言える重要な回故に相当な難産だったようで、ネームを描く段階だけで2ヶ月も費やしたといい、担当者に「一体いくつ壁があるんですか?」と聞いたこともあったほどだという。
風上作品特有のシュールさやブラックジョークは本作でも健在だが、一方で、原作が子ども向けの作品であるウルトラシリーズだからなのか、従来の風上作品(『眠れる教室の喪女』や『こんどる♪』など)と比べるとパンチラなどのお色気シーンはかなり少なめ(まったくないわけではないが、チラ見せ程度に留めていたり、スカートが鉄壁だったり中身が影で黒く塗りつぶされていたりといった配慮がなされている)。
一方で、女性同士の淡い恋愛を思わせるような描写が比較的多く盛り込まれていることから、往年の特撮ファンだけでなく百合好きから好評を博しているそうである。
以下、現在連載中(単行本未掲載)の内容を含みます。ネタバレ注意! |
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ストーリー
学園生活編(第1話~13話)
地球侵略を企てたメフィラス星人は、初代ウルトラマンとの戦いで負けを認めた後、テレポートをして地球を去る。しかし、目が覚めると「怪獣墓場学園」という高校に流れ着いており、体も人間の少女の姿になっていた!?
校長の説明により、ここがウルトラ戦士との戦いに敗れた者たちが女子高生となって生活を送る学園であることを知ったメフィラスは、最初のうちこそ困惑するものの、様々な生徒たちとの出会いを通して、徐々に学園生活を満喫していくようになる。
しかし、地球への侵略をあきらめたわけではなく、知り合ったテンペラーと共に「ウルトラ兄弟分析部」を立ち上げ、打倒ウルトラ兄弟と地球の侵略を目指して活動を開始する。
そんなある日、テンペラーは不審な電波をとらえ、これを追跡するうちに、謎の少女:ゼットンと遭遇する…。
遠足編(14話~18話)
学園恒例の遠足の時期がやってきた。
メフィラスたちは遠足を地球侵略の下見として利用することを画策し、投票工作を決行、遠足の行先を強引に地球へと変えてしまう。
そして、地球を再び訪れたメフィラスたちは、アイドル活動をしている女性たちに虜にされている男性たちの姿を目にし、今の自分たちの容姿を侵略に利用できるのではないかと考えるようになる。
地球編1(19話~47話)
地球から一時帰還したメフィラスたちは、新たにアントラーとゴドラを仲間に加え、地球への侵略活動を開始する。
地球へ到着して早々、搭乗していたメトロンの宇宙船が大気圏突入の負荷に耐え切れずに大破し、メンバーが離れ離れになってしまうというアクシデントに見舞われるが、これを機会にメフィラスとエレキングは遊園地の観覧車を満喫し、テンペラーたちは江の島を訪れ、そこでモロボシ・ダンとそっくりな地球人の男性と出会う。
その後、秋葉原で再会を果たした一行は、地球に取り残されていたレッドキングと合流し、いよいよ地球での活動を本格化させようとするが、彼女たちの家の隣で謎の宇宙人が密かに暗躍を始めていた…。
また、怪獣墓場に取り残されたジャミラはゼットンを目撃し、彼女を尾行しているうちに校長の計画の一端を知ってしまうことになる…。
怪獣ファイト編(48話~59話)
ダークネスブラックによるアイドル作戦は、イカルス星人の策略によって乾坤一擲の大舞台にて失敗、地球人から武力を用いる侵略者ではないかと疑われ厳しく追及されることになる。同時に内部協力者であるモチロンから隠蔽に限界が来たと報告を受けたことで地球から一時撤退することになる。
が、メフィラス達が怪獣墓場に密かに帰還したとほぼ同時期に、バルタン星人一味が怪獣墓場学園を乗っ取るべく大規模な侵攻を開始した。
そこで、校長の提案で3対3の怪獣デュエルを行う事になったが…。
地球編2(60話~)
怪獣デュエルで辛くも勝利を収めたメフィラスたち。学園にもケムール人、ピグモン、ベムスター等新たな仲間が訪れ、学園生活は一層にぎやかになっていく。
その一方、ふとしたことがきっかけでメフィラスは人間と暮らしていた時の記憶の一部を取り戻し、調査を進めるうちに、ある人物の立ち上げたとある計画を知ることになる。
同じころ、ヤプール一味、テンペラー一味、ジャミラ一行がそれぞれ別々の目的を胸に地球へと旅立っていた。しかし、ほぼ同時期に地球に潜伏していたイカルスが神戸港であの恐るべき侵略兵器を復活させるべく暗躍を始め…
登場人物
登場するキャラクターは、皆、ウルトラ戦士に倒された怪獣たち本人という設定。
怪獣墓場学園の関係者
ダークネスブラック
アイドルグループ「銀河アイドルULTRA78」に名前を聞かれた際に、メフィラスが咄嗟に宣言し、結成した地球侵略用のアイドルグループ(名前はメフィラスがその場の乗りで適当につけたもので、特に深い意味合いはない)。
地球人の男を虜にするアイドル舞台(エレキング、メトロン、ジャミラ(負傷により離脱)、アントラー)と、その影で暗躍する侵略実行部隊(メフィラス、テンペラー、ゴドラ)から成る。
元ネタは、『ウルトラゼロファイト』に登場した悪役チーム:ダークネスファイブ(メフィラスとテンペラーはあちらでもメンバー入りしている)。ネームの段階ではまんま「ダークネスファイブ」という名称だったが、本編のものと紛らわしいので現在の名前に修正された。
本作の主人公。「よそう…」が口癖。初代ウルトラマンと戦ったメフィラス星人本人。
単行本のカバーに書かれたデータによると、少女になった際の身長は151cm、体重は41kgとのこと。
グリップビームやワープなど、原作でも披露していた能力は一通り使用できる模様。
ウルトラマンとの戦いを終えてテレポートした後、怪獣墓場学園へと飛ばされ、自身も人間の少女の姿になってしまい、そのまま1人の女子高生として学園生活を送ることに。
当初は環境の変化に戸惑っていたものの、部活動に勤しんだり、スイーツを楽しんだりと徐々に年頃の少女らしい振る舞いが多くなる。但し、一応同性であるはずのエレキングに対して愛着と独占欲を垣間見せている。
ゼットンに敗れた際には負け惜しみを言うなど負けず嫌いな面も。虫が苦手という弱点がある。
ちなみに、サトル少年とのやり取り(上の画像参照)の際に言い放った「そうだろうねぇ」という台詞が学園内で大ウケしたらしく、メフィラスが学園にやってきた時には、校長も巻き込んでちょっとしたブームになっていた。
少々ナルシストなところがあり、少女の姿になった自分の姿を鏡に映して見とれたり、自らを紳士と豪語することも(それ故、悪質宇宙人という肩書を気にしている)。争い事を嫌う一方、些細なことでキレやすいところも原作通り。
二代目に対してあまり良い印象を抱いていないらしく、話題に出すたびに「あいつのことには触れるな」「コミカル路線だから仕方ねーだろーが!」と不快感を露わにしている。
額の宇宙人姿の時の眼にあたるものはサングラスで、イカルス星人との戦闘後はほとぼりが冷めるまで人相隠しの為に使用している。
メフィラス星人のクラスメート。
ウルトラセブンに倒されたエレキング本人で、本作における実質的なメインヒロイン。
天然気味で良くも悪くもマイペースな性格。それ故にメフィラスに尻尾を巻き付けて意味もなく電流を流すか尋ねたり、ジャミラに関しては無自覚にトラウマを刺激したりするなど小悪魔な一面もある。一応、ウルトラ兄弟分析部やダークネスブラックのメンバーであり、メフィラスの侵略計画に協力してはいるものの、本人に侵略の意思はあまりなく、深く考えずに活動に参加している節がある。
一方で、誰とでも分け隔てなく接する優しさや面倒見の良さも持っており、第1話では、この世界に紛れ込んできたばかりで右も左もわからないメフィラスに甲斐甲斐しく世話を焼いていた。メフィラス以外ではレッドキングと仲が良く、特に、体を斬られて死んだこと、その際に「気持ちよかった」と感じたことから意気投合している。レッドキングが地球に取り残されてしまった際には誰よりも彼女の身を案じていた。
相手に感謝の気持ちを表す時にキスをする癖がある。
頭にあるアンテナは電話のような役割も果たしており、これで友人と通信ができる(地球にいるレッドキングとも会話ができた)ほか、決められた方向に回転させることで体の大きさをある程度調節できる。尻尾は巨大なコンセントになっているが、やろうと思えば惑星の一つや二つ焼き焦がせるらしい(byテンペラー)。
何故か、エレキングの取扱説明書(ピット星人監修)が学園の図書室の貸し出しにある。
メフィラス星人と同様、ウルトラ戦士打倒を目標としている生徒で、侵略メンバーのサブリーダー格。
メフィラスたちよりも頭一つ分背が低い。両手がハサミなので、普通の手指で出来る事が苦手。
他のPOP版作品と同様、語尾に「だわよ」と付けて喋るのが特徴。また、作者によると怒ると足を上げる癖があるとのこと。
原作同様、ビームウィップやウルトラ兄弟必殺光線を使用する。赤い球体が割れるのがトラウマなため、校長先生には最も弱い(単行本ではくす玉に対しても苦手意識を持っていることが判明している)。
第5話で初登場し、部の名称を巡ってメフィラス星人と喧嘩になるが、メフィラスの申し出により停戦、校長に活動許可を貰いに行くが、「そんな物騒な部の設立は認められない」と一蹴されたため、後日「ウルトラ兄弟分析部」と名を変えて同好会として活動をスタートさせる。
第12話では、墓地で不審な動きを見せていたゼットンと戦闘になるが、圧倒的な実力を前に敗北。その後、現場に駆け付けたメフィラスに対し、「光線技を使うな」と警告する。
ゼットンとの戦いを契機に、なんだかんだ言いつつもメフィラスとは良き相棒関係を築き上げていっており、共同で地球の侵略計画を着々と進めていくことになる。
メフィラスが最初に目にした女子生徒の1人で、初登場時はメトロンとお茶を飲んでいた。
その後、第2話から本格的に登場する。その背景や活躍から人に近い擬人化怪獣の裏主人公を担う。
回想シーンで描かれている姿は初代仕様だが、八つ裂き光輪で倒されたと語っていることや、水爆を呑みこんだまま復活したことが明らかになっていることから、元になっているのは「怪彗星ツイフォン」に登場した二代目である模様。
独特の頭部を持つメトロン星人や角を持つ少女が多いため目立たないが、メインキャラの中ではかなり長身(エレキングが抱きついた際、エレキングがレッドキングの胸に顔を埋めた状態で足は浮いている)スタイルが良い。
原作では凶暴で手の付けられない暴れん坊であったが、本作では口調こそ粗暴ではあるものも、話しやすく快活で、義理堅く仲間思いの熱血キャラになっている。良くも悪くも「考えるより先に行動する」を地で行くタイプであり、仲間が危機に陥っているのを見ると後先考えずに行動してしまう傾向にある。しかし、基本的に戦うために力を振るうことはなく、ほぼ取り押さえる程度。それでも主要人物随一のガチガチの肉体派であり、メフィラスもベムスターの騒動の際は彼女に協力を頼んでいる。
一方で、この手のキャラクターにありがちな単なる脳筋というわけではなく、エレキングに頼まれて本立てを作ってあげたりするなど、意外に器用な一面も見せている。更に風船を見ると破壊衝動に駆られつつ理性的な対応をしており、大雑把だけど面倒見の良く、素直に好意を示し礼を言えるなど、実は分別を弁えた常識人。
生前、乗り物に乗ったことがなかったことから、円盤などの乗り物には弱い(この際、呑みこんでいた水爆を吐き出しそうになったため、船内が一時騒然となった)。ただし、電車には普通に乗車している。
遠足の際に円盤に乗り遅れそうになったエレキングを投げ上げて円盤へと送り届けているが、そのせいで地球に取り残されてしまうことになる(メフィラスからは乗り物酔いするのが嫌で残ったのではないかと疑われた)。しかし、この時に大工の棟梁の夫婦と知り合ったことが後に物語で大きな役割を果たすことになる。
地球残留時、初期は湖で魚を取って野生化しつつ棟梁と出会ってからは仕事を手伝い、部屋は片付いているなど生命力と生活力は非常に高い。
地球に帰還した後、自分の誕生した経緯(後述)と怪獣としての前世を思い出し、世話になった棟梁の娘を殺害してしまったことを知って一度は絶望してしまう。しかし、同時に棟梁がつらい過去と向き合う決意を既に固めており、さらには娘ともう一度会わせてくれたことに感謝してくれたことを思い出して再び立ち直ることができた。これ以降、髪型を棟梁の娘が生前していた時と同じ二つ結びにするようになっている。
メフィラスが最初に目にした女子生徒の1人。
セブンやマックスと交戦した初代メトロン星人と同一人物のようだが、オタ芸にハマっているなど、『ウルトラマンギンガS』に登場したジェイスの特徴も部分的に取り入れられている。
一見すると可憐な美少女だが、どこか掴みどころのない性格。校内でも結構な変わり者として見られているらしく、ババルウやペガッサはメトロンと一緒にいるメフィラスを見て「あのメトロンと打ち解けるとは只者ではない」と評している。一方で、交渉術に長けており、たまに見せる態度から、天然と言うよりキャラを演じている素振りも多く、あえて情報を小出しにすることで相手を動かしたりする等、裏でいつの間にかグループのコントロールを握っている事が多いなど、何気に食えない人物。また、基本的に感情を荒げることはないが、侵略を目論んでいたイカルスに対してはかなり怖い表情で話を迫ったこともある。しかし、何かを企んでいると言うより下記の事情で誤った方向に暴走しないよう縁の下でストッパー役を引き受けていると言ったスタンスである。
第1話でレッドキングと共にお茶を飲んでいた生徒として初登場。その後、第3話で学校の自販機にメトロン茶をこっそり仕込んでいるところをメフィラス星人に見つかったことがきっかけで知り合いになる。
オタ芸の影響からか、地球のアイドル事情やサブカルチャーに詳しく、「アイドル活動を利用して侵略行動を行う」という作戦を立案した張本人。また、機械弄りも好きらしく、自室にからくりを仕掛けたり、地球へ行くための円盤の整備も請け負っている。しかし、本人の"こだわり"や詰めの甘さが災いして大惨事を引き起こしてしまうこともしばしば。
ちなみに、脚に着用しているのはスパッツではなく、長めのニーソックス。また、さりげなくパンチラしているシーンもある(担当者曰く「ネームではしていなかった」らしい)。
中盤になって、実は校長を含む学園の中枢と通じている人物(本人曰く、学園側と生徒側の調整役らしい)であったことが判明。なぜ怪獣が少女の姿になって学園生活を送っているかについても詳細な事情を知っており、中盤、メフィラスが記憶の一部を取り戻した際には(まだはぐらかしたり隠している部分もあるようだが)学園が進めている「ウルトラ怪獣擬人化計画」という計画の一旦を語って聞かせた。
「故郷は地球」でお馴染みの元人間の怪獣。この世界にやってきたことで人間の姿になり(というか、ジャミラはもともと人間だが)、水を浴びると死んでしまうという弱点はなくなったものの、本人は未だに水に対してトラウマを持っており、風呂にも入れない。メフィラスたちはあの手この手でジャミラをお風呂に連れて行こうとするが…。
第13話では、なぜか墓地を訪れており、ゼットンに敗れたテンペラー星人の危機をメフィラスたちに伝えた。
現在も故郷である地球には強い思い入れがある模様で、メフィラスたちの計画に加わったのも、侵略が目的ではなく、地球に戻りたいという純粋な思いからである。しかし、毎度毎度、地球に出立する直前に何かしら不幸な出来事に見舞われてそのチャンスを不意にしてしまっている。
そう言った不幸体質と、水に慣れる訓練で風邪をひいた経験から、体力作りのランニングに励むせいでハプニングに遭遇する事が多い。
さらには、ゼットンからも「その姿で(地球に)戻るのか」という、ある意味根本的なツッコミを受けてしまい、茫然としてしまう(単行本のおまけイラストでは「それでも…地球に…帰るんだっ…。」と絞り出すように宣言している)。
泣き虫で地球への執着心を除けば穏健な常識人である。
劇中では何度か地球に行く機会を得ながらもそれらを悉く不意にしてしまっていたが、中盤、ケムール人と共にようやく地球へと渡航するチャンスを掴み、途中で宇宙船が不時着する等のトラブルに見舞われながらも、宇宙飛行士として学んだことを思い出しながら、一歩ずつ着実に地球への歩みを進めていく。
余談だが、ジャミラは本来女性名である。
第12話で初登場。
初代ウルトラマンに敗れた個体と同一の存在であるが、背中に翼を持ち、これを使って空を飛ぶことができるという『きたぞ!われらのウルトラマン』に登場したゴーグアントラーの特徴も持つ。また、磁力を操るという初代の能力も健在であり、イカルス星人との二度目の対決ではこれらの能力をフル活用して事態の鎮静に多大な貢献をする事となる(早い話が、歴代のアントラー種の長所を兼ね備えており、単純なスペックだけならトップクラスに高い)。
人懐っこい性格で、自分の気に行った相手を「お・ね・え・さ・ま♡」と呼んで抱きつく癖がある。また、メフィラスからは「顔がかわいい」と言われており、アイドル部隊に配属されていることから、女性としてかなり恵まれた容姿をしているようである。
12話で初登場し、人間の少女の姿になったことに戸惑っていたところをゼットンに発見され、第13話でどこかへと連れて行かれてしまう。
その後、19話にて再登場。テンペラーからは鬱陶しがられるが、メフィラスに気に入られ、ダークネスブラックの仲間入りを果たす。なお、この時、ゼットンに連れて行かれたことを覚えていなかったため、記憶操作を施されたのではないかと疑われたが、後に単に記憶力がないだけであることが判明した。
自分と同様に(種類は違うが)ハサミを持つテンペラーに懐いており、地球来訪後は彼女と一緒にいることが多い。侵略活動が失敗し、学園に戻った後もそれは変わっておらず、新たに加入したサラマンドラやスノーゴンと共にテンペラ―に付き従っている。
元がアリジゴクの怪獣だからなのか、アリが大好物。一方でタマネギが嫌いらしい。
第19話で登場。あまり学園には通わず、カジノを兼ねた豪邸に暮らしている女子生徒。
高飛車な性格で、お嬢様口調で喋る。
生前の残忍な性格や才知に富んだ作戦、さらにその高度な変身能力をメフィラスに評価され、ダークネスブラックへの勧誘を受ける。当初は乗り気ではなかったものの、地球にモロボシ・ダンがいることを知ると、元々ダンに強い好意を抱いていたこともあって態度を豹変させ、「地球に行ったらダンに会わせること」を条件に協力することになる(メフィラス曰く、「ヤプールとはまた違ったヤバさ持ってやがる」)。
ちなみに、セブンとの戦いで背を向けて逃げ出したのも「彼に後ろから追いかけてほしかった」かららしい。
詰めの甘さは目立つが、変身能力はかなりのもの(本人曰く「命ある者ならなんでも」)で、ゼットン、テンペラー、さらにはガッツ鳥やモルフォ蝶といった生き物にも変身して見せた(最後のモルフォ蝶では、危うくガッツ鳥に食われかけた)。
メンバー内では同じくダンとセブンの話題が合うメトロン星人と仲が良い。
ちなみに、作者によると「カジノにいる」という設定は、彼女の恰好がフォーマルな衣装に見えたためらしい。
ヤプール一味
異次元人ヤプールとその配下の超獣たち。
本作のヤプールは地球の侵略には興味がなく、(表向きは)ウルトラマンエースの打倒のみを目標に行動している(そのため、メフィラスから仲間になるよう勧誘された際にも断っており、独立して計画を進めている)。
しかし、計画はまったく進展しておらず、ヤプールとその部下のやり取りや行動はもはや一種のコントの域に達してしまっている(作者曰く「密室芸」)。
メフィラスのクラスメート。原典における巨大ヤプールを思わせる姿をしている。
「信じなさい」が口癖(『A』23話でヤプールの化けた老人が歌っていたアレ)。
一応、メフィラスの友人ポジションだが、時折殺気立った雰囲気を漂わせることがあり、メフィラスからはやや苦手意識を抱かれてしまっている。
原典では悪辣な性格の持ち主として描かれていたが、今作ではギャグ漫画ということもあってか、そこまで悪党らしい描写はなく、第6話ではエレキングと共にガッツ鳥の唐揚げを作ったり(単行本のおまけイラストでは刀削麺も作っている)、不思議ゾーンの一角で歯科医を経営していたり(ただし、これに関しては慈善活動ではなく、侵略のための費用を稼ぐためのものである)と意外な一面を見せてくれる。他の怪獣とも割と友好的に接している(とっつきづらい面もあるが悪人ではないという点では『ULTRAMAN』に登場するヤプールと近い)。後に地球を訪れた際にも、街に余計な被害を出すのは止めるようエースキラーへと命じており、人間に対して必要以上に被害を齎すのは良しとしないとする方針の模様。
メフィラス星人から自身の侵略活動に協力するよう言われた際、「Aの打倒だけが目的で、他のウルトラ兄弟には興味がない」と宣言しているが、同時に「夕子が月に帰った後にヒロインになるのは自分」とも語っており、北斗星司に好意を抱いているツンデレであることが判明した。このことから、後述するゴドラ星人と同様、元から女の個体だったという見方もあるが、老人ヤプールの台詞も口にしていることから真相は不明(本編における巨大ヤプールと同様、様々な個体の意識集合体である可能性もある)。
第20話で登場。ヤプールの部下で、小間使いのような役割を果たしている。
生前の行動の名残なのか、窓ガラスをぶち破って部屋に入るという悪癖がある。そのため、歯医者の窓ガラスをラップに変えられてしまった。
なお、不思議ゾーンの空も割れているのだが、関連は不明。
細かいことはあまり気にしない大雑把な性格だが、自分がイモムシが元になって誕生したことをヤプールから告げられた際にはさすがにショックを受けていた。
第43話では、誕生日のヤプールの為に料理を試みており、一応成功した物の相当に不器用な様子を見せている。
75話で登場。新型の超獣製造機Γで製造されたヤプールの切り札的存在。
エースに対する強い憎しみの感情が反映されてるが、本人もその感情をうまく制御できていないらしく、行く先々で「A」や「北斗」と書かれたものを襲撃して回る超危険人物と化している。
その他の生徒
本作のキーパーソン。恐らく、初代ウルトラマンを倒したゼットンと同一個体と思われる。
第9話でシルエットのみ登場し、校長室から出てくるところをテンペラー達に目撃される。
彼女に対して不信感を抱いたテンペラーは、彼女について独自に調査を行い、その結果、第12話で怪獣墓場へやってきたアントラーを洗脳(?)してどこかへ連れ去ろうとする現場に遭遇する。
止めようとしたテンペラーと戦闘に突入するが、ワープや光線反射能力などを駆使した圧倒的な戦闘力で撃破してしまう。続く第13話では、事態を聞いて駆け付けたメフィラスをも(半ば不意討ちめいた形で)撃破するが、メフィラスの放った「お約束を守れ」という怒りの言葉に困惑し、アントラーを連れていったんその場から退却する。
その後、31話で再登場。今度はゴモラを連れ去る現場をジャミラに目撃され、追跡される。それにより、どうやら校長の計画に協力しており、その指示で行動しているらしいことが明らかとなる。
コミカルなキャラの多い本作では珍しく、シリアスを地で行くような性格を貫いており、感情にも乏しく、戦闘の際にも何の戸惑いもなく相手に光線技を浴びせるなど冷酷な面が目立つ(※)。その一方で、メフィラスの「お約束」という言葉の真意が理解できなかったり、ジャミラに対し「(擬人化された)その姿で地球に戻るのか?」と問いかけて彼女を凍り付かせてしまったりと、少々空気の読めない一面も。
また、普段は殺気立った雰囲気を漂わせているが、メフィラスの発言に対して訝しげな表情を浮かべたり、ゴモラに質問攻めにされていた際には明らかに困惑した顔をしていたりと、意外に感情豊かである。また、意外と大雑把で力押しで事を進めることもある。
後にメトロンと同様、学園の中枢と繋がりのある存在であることが判明。彼女の主な役割は、新たに生み出された擬人化怪獣の回収および監視であるらしく、魂の融合が不十分であると判断した場合には記憶を消去した上で再びジェロニモンの研究所へと連れていき、そこで“作り直し”を行わせている模様。
校長室に出入りしているが、学園の生徒として扱われているかどうかは定かではない(遠足などのイベントにも顔を出していない)。
※ もっとも、これは校長から「邪魔をする者には制裁を加えてもよい」と命じられていたからというのもある。また、自発的な暴力自体は行っていない。例えば、自身を戸惑わせたゴモラには暴力を振るっていないし、メフィラス星人とテンペラー星人の件に関しても、(ゼットン側の事情をこの時はまだ知らなかったとはいえ)先に攻撃を仕掛けたのはあちらなので護身行為の一環とも解釈出来る。
31話で初登場。
かつてのアントラーと同様、霊園で生み出されるように出現した後、ゼットンに連れ去られてしまう。
コテコテの大阪弁をマシンガントークで喋るのが特徴。また、城が好きらしく、単行本のおまけイラストでは「日本の名城」なる本を読みながら恍惚とした表情を浮かべている。
余談だが、彼女の初登場したエピソードが雑誌に掲載されたのとちょうど同じ日に配信された『レッドマン』もゴモラ初登場回だったことから、ファンの間では「赤い通り魔に殺されたゴモラが登場したんじゃないのか」等とネタにされた。
尻尾は自切行為が可能。本人曰く「珍味」らしく、火で炙って食べるシーンもある。
ジャミラとは図書室で会って以降、馬が合うのか一緒にいる場面が増え、友人関係となる。
その後、ジャミラが怪獣デュエルで勝利した見返りに地球へ行くことができるようになった際、一緒に地球へ赴くことになるが、手違いで彼女だけが地球へと向かうことになってしまい、その後はイカルスの元で厄介になりながら生活している。
ダークネスブラックが厄介になることになった棟梁のアパートの隣の家に住み着いていた宇宙人。
失敗する時はコミカルな小物に描かれているが、その本質は本作では珍しく冷酷な侵略者で、時折猟奇的な表情を見せるなどゼットンとは違った意味でシリアスなキャラ。
元々は怪獣墓場学園の生徒だったが、怪獣と人間の魂の融合が上手くいっていなかった半溶解種であったために、自らの本能に突き動かされるままに密かに学園から脱走して地球へ潜伏(この事実は学園によって隠蔽されたが、噂話として多くの生徒に広まってしまっており、テンペラーも一応存在だけなら認知していた)。“伊刈”と名乗って生活を送りながら密かに侵略の準備を進めていた。
原典同様、四次元コントロールマシンを使って都市部で大規模な破壊活動を行ったが、基地に乗り込んできたレッドキングとメフィラスの妨害に遭い、計画は失敗。怒り狂ったイカルスは巨大化してダークネスブラックの面々を踏み潰そうとするが、メフィラスに返り討ちに遭う。
その後も棟梁の隣家に住んでおり、意外と図太い面を見せつける。そのままフェードアウトしたかに見えたが、いつの間にかダークネスブラック一行から「エレキング取扱説明書」を奪って、エレキングを操り、アイドルイベント中に暴走させる。計画自体は彼女たちの活躍により失敗し、切り札として劇中でダンが紛失したカプセル怪獣を呼び出そうとするも、ゴドラ星人により紛失して失敗し、退却する(しかし、結果としてメフィラスたちのアイドル活動=侵略作戦を破綻に追い込んでいるため、仕返しには成功している)。
ダークネスブラックが怪獣墓場学園に帰る際、メトロン星人との交渉(と言うか暗に脅迫された)した結果、宇宙船を貸す事となる。
しかし、侵略をあきらめたわけではなく、宇宙船の返却で家に転がり込んできたゴモラが大阪に行きたいと言い出した際には、行きがけの駄賃に神戸港に沈んでいるキングジョーを利用して再び侵略活動を再開することを思いつき、現地でギガバトルナイザーと酷似した装置を作り、実行に移す。しかし、これが大変な事態を引き起こしてしまい…。
62話より登場。『Q』に登場したケムール人本人で、識別番号は「1966」。
妄想癖持ちの腐女子。所謂「ネットスラング」のような言葉も多用する独特の話し方をする。
百合推しで、学園で怪獣娘たちが戯れる姿を影から眺めては暴走して「消去エネルギー源」を振り撒いて2、3人消してしまったために自宅謹慎に近い状態にある。なお、彼女が消してしまったのはメフィラス星人2代目や再生エレキング、メトロン星人のJr.だったため、メフィラス星人はややこしさを嫌って再び「消去エネルギー源」を浴びせられた。
足の速さも健在で、校内でマラソン大会が開かれた際にはぶっちぎりの速さで優勝した(というより、彼女がエントリーすることを発表しただけで、およそ9割の生徒がエントリーを取りやめたという)。
その後、ジャミラと共に地球を目指し、惑星クワトロでの事故など困難に直面しながらも懸命に地球へとたどり着くべく奮闘する。
なお、かつて誘拐の対象としていた人間の姿になったこともあってか、現在は地球やそこで暮らす人々に対してそれなりに愛着を抱いているようで、ジャミラに対して「今は地球を愛している」と述べたことも。
71話より登場。
高度ではないとは言え頭から落ちて死ぬ、殺されたトラウマからレッドキングと顔を合わせては死ぬなどもはや死ぬことが持ち芸。更に部屋に引きこもったり、かまってもらいたくてブログが曇るなど、非常に心身が脆い。
メトロンによると、元になった人間は、再生ピグモンがジェロニモンの悪事を伝えようとデパートに現れた際、危険な怪獣と勘違いしてパニックを起こした客の1人だったらしい(デパートがパニックになった際、誤って階段から落ちて死亡してしまったとのこと)。
73話より登場。
初登場時はエレキングにピグモンと共に新入生かと思われたが、実際は影が薄くて気付かれなかったとのことで元からいたらしい。
グドン犬に襲われていた所を救出されたことで、メフィラスのグループと親交を持つようになる。
95話より登場。
怪獣墓場に新しく連れてこられた擬人化怪獣だが、メフィラスやイカルスとは逆に元になった人間の特徴を色濃く残した状態で生まれたため、見知らぬ場所に突然連れてこられたことでパニックを起こし、「私をお母さんのところに帰せ!」と叫びながら学園内で暴れまわる。
止めようとしたメフィラスを圧倒するなど大暴れしたものの、最後は駆け付けたレッドキングに優しく諭され、暴れ疲れたかのように眠りについた(直後に、ゼットンによって回収された)。
彼女の発言から察するに、元になった少女の父親は、恐らくベムスターが襲撃した宇宙ステーションの乗組員で、少女自身も恐らく地球に襲来してきたベムスターによって殺害されたものと推測される。
ババルウ星人、ペガッサ星人、ドラゴリー、ムルチ、アーストロン、アギラ、ワイアール星人
ババルウ星人とペガッサ星人は第3話に、ドラゴリーとムルチは第14話に、アーストロンとアギラとワイアール星人は第19話に登場。いずれも擬人化されていない姿で黒いシルエットのような姿で描かれているが、メトロンの発言によると、これはどうやら校則違反を犯してしまったことに対する罰らしい(この姿だと飯がまずくなるとのこと)。
アーストロンはなぜかアストロンと呼称されていた(単行本化された際には修正されている)。
ドラゴリーは、土手っ腹に、劇中でエースによって開けられてしまった大穴があいている(なお、今作でもヤプールの配下にあるかどうかは現段階では不明)。
第6話では八百屋を経営するワイアール星人が登場しているが、19話に登場した個体と同一人物かは不明。
その他の学園関係者
怪獣墓場学園の校長。巨大な火の玉のような姿で描写されている。
性別やはっきりとした姿は不明だが、巨大な火の玉のような姿を取っている劇中の描写から「モデルはあの方ではないか?」と想像するファンもいるらしい。
校則違反を犯したものには厳しい罰則を科す厳格な性格だが、一方で生徒と共にメフィラスの発言をおちょくるなどお茶目なところもある。
しかし、31話でゼットンを配下に置き、怪獣たちを集めて何かしらの計画を企てているらしいこと、そのためならば邪魔者は排除してもよいと考えていることなど、徐々にキナ臭い側面を垣間見せるようになる。
給食担当。生徒なのか職員なのかは不明だが、口調から女性である可能性が高い。
原典同様餅が大好物で、そのせいで学校の給食はいつも餅ばかりだったらしい(学校の食料庫にももち米しか置かれておらず、怪獣デュエルの際にも見物する生徒たちに弁当として餅を振舞っていた)。
ダークネスブラックの面々にも協力しており、彼女たちが地球侵略へ向かった際には学園の情報をリークするという大役を任されている。
上記の事から黒いシルエットで基本的にモブ扱いとなる怪獣の中では、セリフも出番も多い。
93話で登場。『ウルトラ怪女子』版と同様、語尾に「~うが」とつけて喋る(一人称も「うが」)。
持ち前の怪獣を蘇らせる能力を買われて、現在は怪獣墓場に自前の研究所を構え、そこで怪獣と人間の少女の魂を混ぜ合わせて擬人化怪獣を生み出している(本人は「おかあさん」みたいなものと述べている)。
バルタン星人一行
ダークネスブラックが地球に戻って来た時と同時に怪獣墓場学園に宇宙船で現れた。
40億6千万人のバルタン星人の移住のため、他の怪獣や宇宙人の追放も辞さずに学園の乗っ取りを目論んでいるため、怪獣デュエルが開かれる事となる。
ずっと失踪していたが、サラマンドラとスノーゴンを従えて学園に戻ってきた。
外見上は1人の女性の姿だが、実際には1人の個体をベースに無数の個体の人格が寄り集まった意識集合体である模様。
怪獣デュエルでは大将戦でゼットンと対決、途中で戦闘に特化した人格に交代し、ダークバルタンを彷彿とさせる滅茶苦茶な戦い方でゼットンを苦しめたが、最終的には敗北。
その後は潔く自らの敗北を受け入れると、仲間たちを学園に託すと、自らは再び故郷となる星を探すべく、宇宙へと旅立っていった。
なお、学園に残された仲間たちはその後入れられていた水槽をゴモラがぶちまけてしまったことであっけなく全滅してしまった。
バルタン星人の部下として登場。
怪獣デュエルでは先鋒でメフィラス星人と戦い、オリジナルの不死身の特性を活かして勝利する。
バルタンが旅立った後は、紆余曲折を経てテンペラーに取り入って彼女の部下となり、共に地球を目指すことになる。
バルタン星人の部下として登場。
宇宙船の運転が不慣れで不時着させてしまった。
怪獣デュエルでジャミラと対決する。冷徹な性格で、(自身の弱点をジャミラに暴露しようとしたとは言え)ガッツ鳥を惨殺、ジャミラにもトラウマを指摘した戦法で追い詰めるが、ゴモラの発破を受けたジャミラの炎を受けて逆転負けを喫してしまう。
バルタンが旅立った後は、紆余曲折を経てテンペラーに取り入って彼女の部下となり、共に地球を目指すことになる。
その他
擬人化されていないキャラクターや、その他の生物・怪獣など。
第2話で、なぜか擬人化されていない元の姿のままで空に浮かんでいた。
第3話と第5話で教室の黒板にガヴァドンAの落書きが描かれていた(単行本で、エレキングが描いたものであることが判明しており、その後実体化してしまっている)。
その後も、第21話でヤプールが「カベドンだかガヴァドンだか知らんが……」と言うシーンがある。
本作のオリジナルキャラクターで、ガッツ星に生息している、ガッツ星人によく似た鳥。
詳細はリンク先を参照。
おそらく「ウルトラQ」に登場したものと同一の存在。
怪獣ではないからなのか、怪獣墓場学園でも昆虫の姿のままだった。
エレキング曰く、「天然記念物」らしい。
学校内の片隅に残骸が置かれていた。
校内に擬人化された存在がいるかどうかは不明。
直接登場してはいないが、ヤプールが経営する歯科医唯一の客として、話題のみで存在が確認されている。
メトロンの宇宙船で怪獣墓場付近を渡航中に、ロケットを抱いて寝ている姿が見られた。
スカイドンやモルフォ蝶と並び、本作では珍しく素の姿で登場している怪獣。
ケムール人(二代目)、ザラブ星人(二代目)、バルタン星人(三代目)
丸の内を訪れたメフィラスの前に(かつてメフィラス自身が送り込んだ時とように)突如出現。
3体に囲まれたメフィラスは突然苦しみ悶え始めて気を失ってしまう…。
直後に彼女を探しに来たレッドキングが特に反応を示していなかったことから、彼女だけが目にした幻影である可能性が高いと思われるが……。
なお、メフィラスは生前の記憶を保持しているはずであるが、丸の内のビル群を目にした際、「私はこの場所を知っている」「なぜか強烈に印象に残っている」という、記憶の一部が欠落しているかのような意味深な発言をしている。
マリ
棟梁夫妻の飼っている犬。
イカルス星人の異次元空間との境界で身動きが取れなくなっているところをレッドキングに発見され、最終的に四次元空間が破壊されたことで体の自由を取り戻している。
グドン犬
怪獣墓場の自然ゾーンの山奥に住んでいる野犬。その名の通り、地底怪獣グドンと酷似した姿をしている。
性質もグドンと同様非常に狂暴で、狙った獲物には群れで襲い掛かって捕食しようとするが、メフィラスが追い立てた際にはあっさり退散していたり、ガッツ鳥にはこてんぱんにやられていたことから、人間やガッツ鳥程は強くない模様。
怪獣墓場学園から怪獣を擬人化させて蘇らせる方法を盗み出したペダン星人が、密かにその技術を用いてかつてセブンに倒されたキングジョーを復活・修復させたもの(そのため、彼女もまた何かしらの人間(若しくはヒューマノイド)の少女が素体になっていると思われるが、現時点では詳細は不明)。
しかし、制御は極めて困難であり、目覚めさせる過程で防衛機能が働いた結果、眠った状態のまま周囲にいたペダン星人を母船諸共全滅させるほどの凄まじいパワーを発揮、万が一目覚めることになれば、地球は数時間で人の住めない星になるであろうと言われている。
何とかして復活を阻止しようと作戦を練るメフィラスたちであったが、時既に遅く、キングジョーはイカルスの手によって目覚めさせられてしまい…。
地球人
日高凛子
第15話で、メフィラスの夢の中にでてきた少女。この時は、夢の内容がこの少女の視点から見たものになっていたため、母親がいたこと、チロルという小鳥を飼っていたが、ビルの崩落(?)に巻き込まれた際に離れ離れになってしまうこと以外、詳細は不明であった。
しかし、65話で遊園地の怪獣迷路で雷に打たれた衝撃で朧気ながらこの時のことを思い出し(この際、彼女の容姿も初めてはっきりと映った)、その後、80話で精神世界で彼女と対面した際、かつてメフィラスが地球を侵略した際、配下のバルタン星人の破壊活動(※)に巻き込まれて死亡したこと、死亡した後メフィラスの魂と融合させられ、今に至っていることをメフィラスに話す(その一方で、こうしてほしいと願ったことは他でもない彼女自身の意思であり、毎日を楽しく過ごせているので後悔はないことも述べている)。
※ 本編では、実際にはこの時バルタン自体は破壊活動を行っていないが、その直前に巨大フジ隊員がビルを破壊していたため、巨大フジ隊員の攻撃で半壊していたビルの瓦礫の犠牲になったと思われる。
銀河アイドルULTRA78
作中では「君にあうために」という曲を披露しているが、ファンが色々なウルトラ怪獣の名前をひたすら連呼するところしか描かれていないため、どのような歌詞なのかは謎。ちなみに、曲名はメトロン星人ジェイスが登場した『ウルトラマンギンガS』第12話(アイドル回)のタイトル、ひいては「ウルトラマンギンガの歌」の一節が元ネタになっている。
また、ファンは一様に「ゼットンは倒した」と書かれたTシャツを着ている。
これ以降も度々名前のみではあるがちょくちょく登場している。
名前の由来はAKB48と、ウルトラ戦士の故郷であるM78星雲。
かつて特撮番組『ウルトラセブン』で主人公のモロボシ・ダン=ウルトラセブン役を演じた俳優。現在は俳優業の傍ら、神奈川県の藤沢市でカフェレストラン:ジョリー・シャポーを経営している。
店を訪れた怪獣少女たちのあまりの態度の悪さに耐え兼ね、彼女たちに黙って食べるよう一喝するが、彼女たちが店を出る際には、声を荒げてしまったことを詫びた上で、「旅先で礼を欠くようなことをしてはいけない」「黙って食べてくれるなら歓迎するからまたいらっしゃい」と労いの言葉をかけた。単行本のおまけイラストでは、再び彼女たちが来店した時のことを考えてか、新たにゴドラ星人のフィギュア(店を訪れたゴドラが置かれていないことを嘆いていた)を置いている。
なお、今回登場したのはあくまで「俳優:森次晃嗣」であるが、出演したエピソードのサブタイトル(「この星で暮らしこの星を守る」)およびラストシーンの1コマにおけるある発言に於いて、実は本物のモロボシ・ダン=ウルトラセブンだったかもしれないことがさりげなく示唆されている(作者曰く、「こうあってほしいという願いを込めた」とのこと)。
棟梁
地球でレッドキングを引き取って面倒を見ていた大工の棟梁。
本名は不明。レッドキングからは「おやじさん」と呼ばれている。趣味は釣り。
過去に北川町でメトロン星人の潜伏していたアパートの設計と建築を手掛けたこともあり、メトロン星人とも顔馴染みである(本人曰く、「あれはいい仕事だった」とのこと)。
怪獣や宇宙人に対する偏見や恐怖心はほぼ皆無で、レッドキングが異星の存在であることを知っても拒絶することなく彼女を迎え入れ、かつてと姿が大きく変わってしまったメトロンと再会した際にも特に驚くことなくその事実を受け入れている。レッドキングが宿無しになった仲間の面々を連れてきた際には、月1万円という破格の安さで居住を許可した。かつて怪獣によって一人娘の命を奪われるという悲しい過去を持っており、当初は怪獣たちを非常に恨んでいたものの、恨んだところで娘が戻ってくるわけではないと悟り、次第に気持ちを変えようと彼なりに努力を重ねていった模様。今では怪獣たちが暴れていることに関しては生態の一環と考えており、同時に「退治される事によって報復を受けている」と一定の理解の上で偏見を取り払っている。
娘の麻里子がレッドキングによって命を奪われた当時、メトロン星人の仕事を引き受けたのも娘を喪った自暴自棄であったこと、同時にその自暴自棄を自覚して前に歩もうと趣味の釣りを再開したことで、レッドキングと出会ったことが明かされた。
また、別れ際でのやり取りから、レッドキングが死んだ娘の生まれ変わりであることを見抜いていたことが示唆されている。
棟梁の妻
上記の大工の棟梁の妻で、ふくよかな容姿が特徴(若い頃はもう少しスリムだった)。
レッドキングからは「おばさん」と呼ばれている。
娘を喪っており、そのためかレッドキングを実の娘の様にとても可愛がっている。レッドキングの正体が怪獣であることは知らされていたが、かつて自分の娘の命を奪った怪獣の生まれ変わりであることには気付いていなかった模様。ただし、「もしも自分の娘が成長していればこんな子になっていたのかもしれない」とは感じていたようだ。
望月エリ
エレキングと一体化した少女。両親の仕事の都合で長いこと海外で暮らしていた(作中の回想シーンを見る限りでは、日本人の父親と外国人の母親との間に生まれたハーフであったようだ。また、父親の職業はカメラマンだった様子)。
凛子と同じ学校に在籍していたこともあった他、雪山で麻里子とも出会っていた。
その後、家族でとある湖(恐らく木曾谷のあずま湖)を訪れていた際、ピット星人が潜伏させていたエレキングが出現、発生した大波に攫われて命を落とした(pixivFANBOXの製作秘話によれば、母親は助かっているようである。父親はその場にいなかったため、生死は不明)。
その後、セブンに倒されたエレキングと魂を融合させられ、擬人化怪獣として蘇り、今に至っている。
麻里子
レッドキングと一体化した少女で、棟梁夫妻の1人娘。
かつて日本アルプス山中のとある山小屋を家族で訪れていた際、ギガスとレッドキング(2代目)の争いに巻き込まれて絶命した。
その後、ウルトラマンに倒されたレッドキングと魂を融合させられ、擬人化怪獣として蘇り、今に至っている。
用語
高度4万メートルの「ウルトラゾーン」にある空間。ウルトラ戦士に倒された怪獣や宇宙人の魂が流れ着く場所…というところまでは原典と同じだが、ここに来た怪獣や宇宙人はなぜか女子高生の姿になってしまう。なお、メフィラスやアギラ、メトロンのようにそもそも劇中で死亡した描写のないキャラクターや、不死身の存在であるヤプールまでもが普通に生活を送っていたりするなど、死亡しなくてもここに来ることが可能であることを窺わせる描写もあるが……。
怪獣墓場学園を中心に、未来ゾーン、昔ゾーン、自然ゾーン、不思議ゾーンの4つのエリアが伸びているが、その外がどうなっているかは不明(エレキングもわからないと話している)。
また、エリアの一角に霊園が存在しており、擬人化された怪獣たちはここで実体化している模様。
怪獣墓場にやってきた怪獣や宇宙人が少女の姿になるという点では、同じPOPデザインの擬人化キャラが登場するドラマCD『ウルトラ怪女子』に登場した「モンストリア」と共通するが、関連性は不明。
怪獣墓場学園
怪獣墓場のちょうど中央に位置している女子高。
ウルトラ戦士に敗れた怪獣・宇宙人などが女子高生の姿になって学生生活を送っている。なお、生徒たちは普段は人間サイズの大きさで過ごしているが、その気になれば巨大化することもできる(姿は擬人化のまま)。制服も存在しているようだが、修学旅行などの特別な行事以外では着用することはなく、皆が思い思いの格好で過ごしている(但し、服に見える部分は服ではないらしく、入浴時にも脱がないとの事。毛皮や羽毛のような物なのだろうか)。
メフィラス星人、テンペラー星人、ヤプール、イカルス星人等ごく一部を除いて、基本的に地球への侵略や暴れ回る事などに興味はなく、エレキングやレッドキングを除いて、殺された事がトラウマになるなどして現在の穏やかな生活を気に入っている怪獣(生徒)たちが殆ど。
高校と謳っているものの、授業よりも自習時間の方が多い・ガッツ鳥が生徒としての数合わせや得票扱い(分身による投票も認められる)される・点呼を取る際に本人がいなくても怪獣のフィギュアがあれば問題視されないなど、教育システムは杜撰極まりない。
一方で、生徒が生活するための立派な学生寮があるほか、ほかの惑星へ移動するための円盤をいくつも所持していたり、生徒たちの生前の様子を記録した映像を視聴できる資料室があるなど、環境面ではかなり恵まれている。また、校風こそ杜撰ではあるが、校長は基本的に侵略等の物騒な行為は固く禁止しており、部活や遠足でのイベントでも禁止を宣言して対応をしている(しかし、侵略等の直接的な印象さえ与えなければ許可されるなど割と抜け穴も多い)。
ウルトラ兄弟分析部
第9話で結成された部活動で、メフィラス星人の「ウルトラ兄弟討伐部」とテンペラー星人の「ウルトラ兄弟必殺部」が合併されて誕生した部活動。部員はメフィラス星人、テンペラー星人、エレキング、レッドキング、そしてなぜかガッツ鳥の5人(正確には4人と1匹)。
その後メフィラスたちがダークネスブラックを結成したことを受け、その役割を譲る形で自然消滅していった。
怪獣ランド
ウルトラゾーンのどこかに存在している遊園地。遠足の行先の定番らしい。
東宝特撮の映画『怪獣総進撃』に登場した同名の場所とは別物…のはず。
ウルトラ怪獣をメインに据えた、実在したアーケードゲーム(現在は稼働を終了している)。
学園の所有する円盤の内部に設置されていた。
ゲームの内容や詳細についてはリンク先を参照。
超獣製造機β
ヤプールが歯科医業で集めた資金を元手に作り上げた新型の超獣製造機。
イモムシを原料に作り上げた超獣の素に「超獣に求める力」、「備わってほしい技」、そして「Aへの憎しみ」を心に念じて命を与え、その後製造機の中でパンやケーキのように焼き上げることで完成する。
一見すると、材料さえ揃えば気軽に超獣を作り出せる便利な機械のように思えるが、作り上げられる超獣は作り手の思いや感情に強く影響されるため、憎しみ以外の感情が強いと想定外の姿になってしまうというかなり致命的な欠点を抱えている。
なお、原料がイモムシなのは「一度上手くいったから」らしい(むろん先述のバキシムの事であろう)。「いい超獣はまずいいイモムシから」とはヤプールの弁。
風上氏によると、モデルになっているのは百葉箱で、3Dモデルを2次元化したものを元に描いているという。また、超獣作りをクッキング風にしたのは、「女の子ならではのネタを入れたい」という意図があったためらしい。
超獣製造機Γ
ヤプールがエースキラーを作り上げる際に使用した究極の超獣兵器。外見は棺桶に酷似している。
エースへの憎しみの心さえあれば自在に超獣を作ることが可能となり、イモムシは不要になった。
ウルトラ怪獣擬人化計画
学園が推し進めている、人間の少女と怪獣の魂を融合させることで生き永らえさせるという計画。
その目的は、怪獣災害の犠牲者となった人間の少女の魂を、怪獣の持つ強靭な生命力を利用して復活させることで、本来過ごせるはずであった青春時代を謳歌させてあげることである(あくまで少女の魂の救済が優先されるようで、怪獣の側が許可を出しているかどうかに関わらず実行される模様)。同時に、怪獣にとっても、狂暴性が薄れた状態で過ごすことができる上、安らかに暮らせる場所で平和に罪滅ぼしができることから、人間・怪獣の両方にとって良い供養になるというのもこの計画が推進される決め手になったようである。
なお、対象となる怪獣について、表向きは「ウルトラマンとの戦いに敗れた者」となっているが、実際にはメフィラスのように敗北していない者やケムール人やピグモンのようにウルトラマンと戦ってすらいない者も対象になっており、そのあたりのルールはかなりアバウトで、ケースバイケースのようだ。
擬人化怪獣となったものは、記憶は怪獣のものではあるが、性格は少女たちのものがベースになるため、狂暴性を失い侵略や征服より日々楽しく生きることに興味が傾倒しやすくなるが、一部の例外も存在する(下記の半溶解種参考)。
半溶解種
上記の計画によって生み出された擬人化怪獣の中で、何らかの理由で人間と怪獣の魂の融合が上手くいかず、怪獣の特性が色濃く反映された状態で生み出されてしまった者のこと。現時点ではメフィラス、イカルス、バルタンがこれに分類されるが、テンペラーやヤプールもこれに該当する可能性がある。
怪獣の持っていた狂暴性が殆ど失われていない状態にあるため、そのままでは周囲に危害を及ぼす可能性があることから、通常は存在が発覚し次第、ゼットンによって回収され、ジェロニモンの手によって再び作り直されることになっている。しかし、イカルスやバルタンのように運悪く取り逃がしてしまい、その結果行く先々で好き放題暴れている連中も存在している模様(もちろん、表沙汰になれば大問題になるため、学園はこれらの不祥事については徹底した隠蔽工作を行っている模様)。
なお、逆に人間の記憶と特性を保持した状態で生まれてきたベムスターのような例もあるが、こちらの場合も半溶解種と呼称されるのかどうかは不明。
単行本
ヤングチャンピオン・コミックスより刊行。
風上氏描き下ろしのイラストやショート漫画、さらに雑誌掲載時に同時連載されていたキャラクター解説やPOP氏へのインタビューなどもしっかり掲載されている。
第1巻にはなんとモロボシ・ダン役でお馴染みの森次晃嗣氏が表紙カバーの帯にコメントを寄せており、ヤングチャンピオンの「『ウルトラセブン』主人公モロボシ・ダン役の森次晃嗣氏激デュワッ!!」という宣伝文句が書かれていた。
なお、上記にもあるように、森次氏は後に漫画本編内にゲスト出演を果たしている。
第2巻では、その年の『ウルトラマンフェスティバル』の宣伝大使を務めていた博多華丸・大吉のメンバー:博多大吉氏が推薦文を寄せている。
第3巻では、『ウルトラマンオーブ』および『ウルトラマンゼロ THE CHRONICLE』のOPを歌唱したアニソン歌手の水木一郎氏が推薦文を寄せた。
第1巻の売り上げは非常に好調で、各書店では品切れする店舗も出た上、Amazonでも発売日から1日と経たずに在庫切れに陥り、後日再入荷された際にもその日のうちに在庫がなくなるなど、凄まじい盛況ぶりを見せた。
そのため、発売からおよそ2週間近くが経った2月上旬に急遽増刷されることが決定、さらに4か月後の6月中旬には第3刷の重版が、2巻発売の直前には第4刷の重版がそれぞれ決定した。
ちなみに、第1巻の発売日は、同じウルトラシリーズの漫画『ウルトラマン超闘士激伝新章』第1巻と同日であり、第2巻の発売日も『超闘士激伝』完全版の発売日と同じである。両方合わせて購入したというファンも多かったのではあるまいか。
巻数 | 収録話 | 発売日 | |
---|---|---|---|
1 | 第1話~16話 | 2016年1月20日 | |
2 | 第17話~33話 | 2016年8月19日 | |
3 | 第34話~49話 | 2017年4月20日 | |
4 | 第50話~65話 | 2017年12月20日 | |
5 | 第66話~80話+番外編1話 | 2018年9月1日 | |
6 | 第81話~ | 2019年6月(予定) |
裏話・小ネタ
- この漫画が掲載されているのが青年向けの雑誌だが、風上氏は「本家ウルトラシリーズと同様、子どもが読むことも念頭に置いて描いている」と語っている。それを考慮して、わざとわかりやすい展開や、読者の期待を裏切らないような展開を用意しているとのこと。
- 本編を再現した写実的なシーンが描かれることがあるが、これは「実写のファンを漫画に取り込みたい」「自分の漫画のキャラが嫌いであったとしても、ウルトラマンは好きだろうからここは見てほしい」という思いがあるから。また、本編の再現と漫画のシーンを織り交ぜることで、この作品がどういった内容なのかを示すという狙いもある。
- また、本編の再現シーンを描く際には、「造形や手作りで作ったものの感じを出したい」というこだわりから、ウルトラマンのスーツのよれや皺といった描写も細かく描き込んでいる。
- メフィラスは、当初「ワープアウトした時点で少女の姿になる」という展開が考えられていたが、円谷側にNGを出され、「目が覚めて気付いたら少女の姿になっていた」という現在の展開に変更された。
- 円谷プロがこうした要請を出したのは、あくまで原作と漫画は切り離して扱ってほしいと考えていたためらしく、当初は「登場キャラが原作に出てきた怪獣と同一個体かどうかは曖昧にしてほしい」とも要請してきたそうだが、風上氏は「原作を汚すようなことは決してしないから同一個体という設定にさせてほしい」と主張、粘り強く交渉を進めた結果、ようやく許可を貰えたそうである(登場キャラが本編と同一の存在であるという認識が既に広まってしまっており、ファンのそうした期待を今更裏切れないという思いもあった)。
- 作中では、これ以外にも原作との繋がりが曖昧にされている部分がある。その代表例が地球の描写。ウルトラシリーズのグッズが発売されていたり、シリーズファンゆかりの地が登場するといった描写はあるものの、ウルトラ戦士がかつて地球に来ていたことを匂わせる描写は一切ない。一応、ウルトラ戦士は存在しないが、ウルトラシリーズをテレビで放映していた世界と強引に解釈することもできなくはないが…。
- なお、擬人化計画そのものへのツッコミとしてしばしば取り上げられる「なぜ擬人化した怪獣が女性になるのか? 男性ではダメなのか?」という根本的な問いに対しても作者なりの回答が用意されていることが示唆されている。
- 結末のシナリオは或る程度固まっているようで、そこから逆算してストーリーを書いているとのこと。
- 円谷プロがこうした要請を出したのは、あくまで原作と漫画は切り離して扱ってほしいと考えていたためらしく、当初は「登場キャラが原作に出てきた怪獣と同一個体かどうかは曖昧にしてほしい」とも要請してきたそうだが、風上氏は「原作を汚すようなことは決してしないから同一個体という設定にさせてほしい」と主張、粘り強く交渉を進めた結果、ようやく許可を貰えたそうである(登場キャラが本編と同一の存在であるという認識が既に広まってしまっており、ファンのそうした期待を今更裏切れないという思いもあった)。
- POP氏が擬人化していないキャラを出すことはできないため、そういったキャラクターはシルエットで描写している(ちなみに、作中ではそうしたメタ的な事情とは別に、ちゃんと理由づけがなされている。風上氏曰く、「無茶な企画に設定で辻褄をあわせること 趣味なんです」とのこと。」)。とはいえ、少ないキャラクターでストーリーをやりくりしなければならないので大変らしく、もっとキャラクターが欲しいと感じているようだ。
- モルフォ蝶を登場させたのは、巨人のインパクトが強かったから。
- 「ウルトラ兄弟討伐部」の名前が「ウルトラ兄弟分析部」へ変わったのは、円谷プロからの要請。当初は「討伐部」でOKが出たのだが、その後円谷の上層部が「"討伐"という名前はまずいのでは」とダメ出しをしたため、時間をかけて名前を変更していくことになった。それを踏まえると、第5話はある意味作者が経験したことをそのまま漫画に描き起こしたもの…と言えなくもない。
- ジャミラが登場するたびにひどい目に遭うのは、「好きだからいじめてしまう」とのこと。
- ジャミラが人間だったころの様子を描いたシーンもあるが、これは、ファンなら誰もが一度は考えたであろう「ジャミラはどのようにして怪獣の姿になったのか?」という謎を個人的に描写したかったから。風上氏の中では既にストーリーは完成しているようだが、円谷側が難色を示している部分もあるため、最後まで描けるかどうかはわからないとのこと。
- 銀河アイドルULTRA78のライブの様子は、実際にアキバ系アイドル:桜川ひめこのライブを間近で見た時の様子を参考に描写された(風上氏は桜川女史のCDジャケットのデザインを担当するなど、以前から交流がある)。桜川女史はそれが縁で後述する発売記念イベントにも招待されることになった。
- 本編では、これ以外にもアイドル活動の舞台裏を仔細に描写したエピソードがいくつか存在しており、(漫画向けに多少脚色はされているものの)「アイドルはどういった活動を行っているのか」ということを知ることのできる作品という側面も持っている。
- ライブでファンが着用していた「ゼットンは倒した」Tシャツは、風上氏も気に入っているとのこと。
- 25話ラストの、エレキングが遊園地で横たわっているシーンで、後方の観覧車に書かれている「Grunpa」という名称は、ウルトラマンショーをよく開いている「Grinpa」という静岡県に実在する遊園地の名前をもじったもの。
- 26話でメトロンの円盤の非常用持ち出し袋の中から、トイレのスッポンが出てくるシーンは、『ウルトラマンマックス』24話で、メトロンがトイレ用のスッポンをお土産に持ち帰った演出を意識したもの。
- ダンの元を訪れたメトロンとゴドラがナース服を着ていたのは、アンヌ隊員をイメージしてのもの。
- いわゆる「実相寺アングル」が忠実に再現されているシーンが多い。
- 円谷側に原稿を見せた際、NGが出るかと思ったが、特にお咎めなしだったシーン・描写が幾つかある。
- メフィラスとテンペラーが「二代目はコミカル路線だったから仕方がない」「それを言うなら私だってそのコミカル路線の被害者」と口論するシーン。最近では公式側も『ウルトラマン列伝』の1コーナー「スパークドールズ劇場」で『タロウ』のコミカルな描写や無茶苦茶な展開をネタにしているような節があるため、特に問題視されなかったのかもしれない。
- ヤプールがエース(=北斗星司)に好意を抱いているツンデレであるという設定。原作では互いに不倶戴天の敵という位置づけであったため、没にされる可能性が高いと考えていた。
- 単行本で、ゼットンがうつぶせに倒れたテンペラーを足蹴にして仰向けにするシーン。これは「さらばウルトラマン」で、ゼットンがウルトラマンのカラータイマーを踏みつぶして倒すという没シーン(一応、撮影はされたが、監督が「怪獣がヒーローを虐殺するのはいかがなものか」と難色を示したため没になったという経緯がある)へのオマージュ。勝手に没シーンを描いていいのか気がかりだったそうだが、すんなり通ったとのこと。
- 森次氏の登場するエピソードは、実際にウルトラ戦士に変身した俳優本人を漫画内に登場させるという前代未聞の企画だったため、森次氏の立ち位置をどういったものにするかで円谷プロ側や担当者ともかなりの意見の衝突があったらしく、相当な難産だったらしい。
- 円谷側からは「(森次氏は)あくまで本物のダンとは切り離して扱ってほしい」と注文を付けられたとのこと。
- 結果、「オチで森次氏であるともダンであるとも両方解釈できる台詞を言わせる」という現在の形に落ち着いたが、これも表現などを巡ってかなりつっ込んだやり取りがあったらしい。
- 46話にて、イカルス星人が不発でダンが紛失したカプセル怪獣と言う、コアなファンでも失念している様な「最後のカプセル怪獣」も(本作でも使用されなかったが)原作から拾っている。
- 読者から「レッドマンを出してほしい」という要望をもらったことがあったという。しかし作者自身の作ったコラ画像でもわかる通り絵力が強すぎてレッドマンが何もかも食ってしまい、一度出すと世界観を取り戻せないレベルの爪痕を残す可能性がある、として二次創作で楽しむことを推奨している。
関連イベント
単行本発売の2日後の2016年1月22日、阿佐ヶ谷LoftAにて発売記念イベントが行われた。
作者の風上旬氏のほか、ゲストとしてアイドルの桜川ひめこと桃知みなみ氏、ぱすてるデザイン代表取締役社長の福永収氏、グリフォンエンタープライズの鈴木崇文氏、『リング☆ドリーム』の原作者であるでいしろう氏が招かれた。また、特別ゲストとしてメフィラス星人も登場した。
また、第2巻の発売に先駆け、2016年7月24日のワンダーホビーフェスティバルの会場でイベントが行われ、同年9月には1巻と同じく阿佐ヶ谷LoftAにて単行本第2巻の発売記念イベントが開催されている。
余談
pixiv上では、漫画だけでなく、POPデザインの擬人化怪獣のイラスト全般を指すタグとしても機能している(厳密には『ウルトラ怪獣擬人化計画 feat. POP』が正しい呼称なのだが、この漫画版で知名度が大きく向上した結果、そうなってしまったと考えられる)。
ちなみに風上氏はPixiv上でも宣伝として本作のイラストや漫画を描いているが……
コラネタまで拾えるのかよ!?
2018年、風上氏によるSSSS.GRIDMANの新条アカネを主人公としたスピンオフが製作されると発表されたが、製作側との見解の不一致により頓挫している。
関連項目
ウルトラシリーズ ウルトラ怪獣 秋田書店 ウルトラ怪獣擬人化計画 怪獣墓場
禁じられた言葉 - メフィラス星人が初登場したエピソード。本作はこの話の後日談。
ウルトラ怪獣擬人化計画ギャラクシー☆デイズ:同じく、擬人化計画のコミカライズ。こちらはより日常ギャグ色が強く、初心者向けの内容になっている。
学パロ 高校 女子高生/JK アイドル メタフィクション どうしてこうなった