ペガッサ星人
ぺがっさせいじん
「地球人の貧弱な科学で、あの強大な宇宙都市を……嘘だ!!」
第6話「ダーク・ゾーン」に登場。
宇宙でも有数の技術と文明を誇る宇宙人。しかし、母星は既に荒廃しており、現在は宇宙空間に存在する人工巨大都市ペガッサシティ(公式には「宇宙空間都市ペガッサ市」)に居住し、宇宙を放浪しながら生活している。
ペガッサシティの動力系が故障し、地球と衝突の危機に陥ったため、地球に軌道変更を要求。そしていざという時のために地球を破壊するための工作員を潜ませる。
この工作員が第6話のメインとなるペガッサ星人である。彼は事故で負傷しており、「ダークゾーン」という技術で姿を隠してアンヌの部屋に潜む。そしてその状態でアンヌやダンに接触し、談笑するまでの仲になるが、彼らと交流するうちに地球の軌道変更が不可能だと知ってしまい、悩みながらも地球を爆破することを決意。アンヌにダンと共に地球を脱出するよう忠告する。
しかし、ペガッサシティは逆に地球防衛軍に破壊される事になり、ダンの提案もあって事前にウルトラ警備隊が破壊を通告し脱出と地球への移住を促したものの応答は全くなく、やむなくそのまま破壊されてしまった。
地球破壊爆弾を仕掛けた直後に駆け付けたダンからその事実を知ると復讐を誓い、ペガッサガンを用いてウルトラセブンと戦うも敗れて負傷。その後はどこかへと去っていった。地球破壊爆弾もセブンによって宇宙へ運ばれ処分されている。
ウルトラシリーズでは勧善懲悪では割り切れない敵が度々登場するが、「侵略の意図の無い宇宙人と利害が対立し、結果として地球人側が加害者となってしまう」という図式の代表例である。
放送当時に朝日ソノラマから発売されていたソノシートに収録されているドラマ「三大星人の逆襲」にてこの時のペガッサ星人が再登場。ゴドラ星人やワイアール星人と共にペガッサシティの復讐を企むが、アイスラッガーとエメリウム光線で倒された。
なお、ペガッサ星人はペガッサシティが破壊されたことで大きな人的被害を被ることとなったが、滅亡したわけではなかったらしく、以降のシリーズで生き残りと思われる個体が何体も登場している(後述)。ただし、マルチバースを取り入れたことやそれ以前からパラレルワールドとして展開していたため直接の関係者は平成ウルトラセブン版のみ。
またペガッサガンは後にウルトラ警備隊によって回収され、ワイルド星人との戦いの時にキリヤマ隊長が使用している(後のウルトラマンメビウスでのメテオールの一種であるとも言えるだろう)。
地球人を『動く岩石の上で暮らしている』と評していたが、今回地球人の前に現れたペガッサ星人は母星暮らしを経験していない、ペガッサ市で生まれた世代だからか、それともペガッサ市での生活が長すぎて惑星が軌道を変更できないものである事を忘れていたからなのだろうか。
しかし、ペガッサ星人も悪意が無かったとは言え、宇宙の星々のおおよその数を把握できる科学力を持っていながら、他の惑星が自分達と同じ科学力を持っているとは限らないという点に思い至らなかった事が悲劇を生んだ原因だと言える。
何故、彼らがペガッサ市から地球に一旦避難しなかったのかは謎のままであるが、食料や水などが自動で生産されるペガッサ市での生活を手放せなかったのか、ペガッサ星人と人間は共存できないと断じた為なのか、或いは酸素工場の破損によって全員が窒息死したのか…その真相はダーク・ゾーンの中である。
ウルトラマンオーブ
第22話「地図にないカフェ」で写真のみ登場。
ブラック指令の営むカフェ・ブラックスターの常連だったようで、メッセージボードには「地球にお立ち寄りの際にはぜひブラックスターへ★」というメッセージが残されていた。
他の宇宙人と同じく、地球を後にしたと思われる。ウルトラセブンとは別次元の世界なので、穏健派でも復讐派でもない個体だったのだろう。
ちなみに、第6話では「現代のダーク・ゾーン」という台詞が登場し、同話の「サブタイを探せ!」の答えになっているが、この台詞は次回予告で先に使われてしまっていた。
何気に擬人化計画でのアニメの伏線とも言える。
ペガッサ星人ペガ
『ウルトラマンジード』の主人公・朝倉リクの相棒である少年ペガッサ星人。
こちらは温厚な性格であり、リクの良き相棒として描かれている。容姿が幼い印象になり衣服も来ている。
詳細はリンク先を参照。
ペガッサ星人ベガ
『ウルトラマン_ニュージェネレーションクロニクル』では名前のみの登場だったが、『ウルトラマンクロニクルZERO&GEED』第2話「見切るぜ!偽物!!」第3話「制すぜ!決闘!!」で本人が登場。
詳細はリンク先を参照。
ヤング・ペガッサ
音楽バンドエイリアンファイブのベース担当。
ウルトラマンプレミアステージ2
アーマードダークネスを狙う宇宙人軍団のうちの一体。ウルトラマンとセブンの加勢により倒される。
のちに宇宙人少年ニコの絶望が生み出した幻として登場。メビウスのメビュームスラッシュを受けて消滅した。
変身障害
セブン本編に登場したペガッサ星人本人が登場。怪我の治療後は陰気な50歳前後の男「江笠」として地球で密かに潜伏していた。
既に侵略の意思はなく人間に化けて地球でひっそり暮らそうとしていたが、突如本来の姿に戻れなくなる「変身障害」が発生、他の宇宙人達と共に原因解明に乗り出した。ペガッサシティ爆破の件もあってか、人類に対してかなり厳しい視線を向けていた。
ウルトラ忍法帖
朧党の忍獣「屁゜喝嵯」として登場した。原典で銃を武器としたことに由来したのか手裏剣が得意な一方で、頭部の形状が原因で変装がマンよりも下手という相違点もある。初登場話が将軍の暇潰しでウル忍と朧党が賞金を懸けて戦う話(途中で将軍が飽きて寝たため有耶無耶になったが)だったため倒されていないが、再登場の機会には恵まれていない。
後に忍者小学校4年生の子供の個体(実子かは不明)「屁゜喝嵯Jr」が朧党少年忍者隊やめひらすの息子キミヒロの子分として登場。こっちは大人の個体と比べて手裏剣が下手だが、出番は大人の方よりも多かった。
55年前の未来
地球人に破壊される運命のペガッサシティを救うべく、あろう事か事件前のセブンを未来へ連れて行ってしまう。そして爆弾で地球の軌道を変えてペガッサシティとの衝突を避ける事に成功するがその結果地球は滅茶苦茶になってしまう。そしてその後も地球防衛軍はそれでも攻めてくる侵略宇宙人との戦いに明け暮れ、そしてセブンと言う最強の味方を失ったウルトラ警備隊は疲弊した末に壊滅してしまった。長く地球にいたためか、彼は地球はこんなことになるべきでは無かったと絶望した。
- 名前の由来はペガスス座。
- 水を瓶ごと飲むことができるようだが、その様子は後ろを向いていたので不明。(恥ずかしいから見ないでくれ、と言っている)このシーンからペガッサ星人の味覚は地球人と変わらないと推察される事もあり、書籍によっては交渉が上手くいったら地球人とペガッサ星人が一緒に食事していたかも知れないと推測される事もある。
- アンヌ役のひし美ゆり子氏は一番愛着のある宇宙人としてペガッサ星人を挙げている。
- 三面鏡台の前に座るアンヌの背後に立ち、あたかも襲いかかろうとしているかのような画像が有名であるが、TBSの番宣用に撮られたスチール写真であり、本編にそのようなシーンは存在しない。
- 小説版「ウルトラマンメビウスアンデレスホリゾント」によると、ペガッサ星人が地球に持ち込んでいた地球破壊用の爆弾に備えられていた装置(岩石を音波で砂レベルで破砕するシステム)は後にウルトラ警備隊によって解析され、最強の地底戦車マグマライザーに実装される事になったと言う。つまりは、ペガッサ星人は図らずも地球防衛組織の最高技術「メテオール」を最初に地球にもたらした事になり、後のガッツ星人やゴース星人からすれば、「余計な事をしてくれた」と喚きたくなる最悪の事態だったと言えよう。
- 更に地球破壊爆弾そのものも解析され、後のウルトラシリーズに登場する惑星破壊兵器のベースになった可能性が非常に高く、ギエロン星獣やムルロア、ガウス等の犠牲者を生み出す羽目になってしまったと考えると皮肉な話である。
- 但し、前述したように「ダーク・ゾーン」劇中では地球破壊爆弾はセブンにより宇宙に運び出されて爆破されており、小説版の内容と矛盾する(ペガッサガンも星人が持ったままであったが、こちらは「後日、別の現場で偶然回収」の流れが成立しなくはない)。これに関しては、そもそもメビウスの作品世界が「これ」に先んじて「過去の作品を同一の世界/時間軸の出来事として扱う」物として成立した経緯が有る為、「ウルトラセブン」本編から分岐した平行世界の一つとして考えれば問題は無い。
- PS『スーパーヒーロー作戦』では、キングジョーによってペガッサシティの航行システムが破壊され、原作通りの結末を迎えることとなった。なお、キングジョーを製作したペダン星人は本作においてはメフィラス星人配下の宇宙脱獄囚の結成した犯罪結社「ETF」の構成員であり、この行為も「緊急避難とはいえ、罪のないペガッサ星人を殺害した既成事実を作り、その罪状を押し付けて地球を銀河連邦警察の管轄外にする」という作戦の一部であった。ペガッサ星人は全くこの事実を知らされておらず、結果的に殺され損になってしまった。
- 小説仮面ライダークウガに登場するとある掲示板には、『夜中に走って何してるんだ。ペガッサ星人か』という書き込みがある。
ペガッサさん:『ウルトラ怪獣擬人化計画』に登場するペガッサ星人の擬人化キャラ。
平賀サツキ:アニメ版『ウルトラ怪獣擬人化計画』に登場する擬人化キャラの名称。
コメント
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