「人は、今の自分から離れることを望む。
それまでの自分とは違う姿に変わることを夢見る。
でも…私が望んだのは……」
概要
劇場版の主人公格。
ブラック指令率いる悪の組織:ブラックスターズの新メンバーで、放浪宇宙人ペガッサ星人のカイジューソウルを宿した怪獣娘。全員揃っての名乗り口上の際には「4人目の新人(ニューカマー)」という称号が与えられている。
父親は公務員で母親は元教員、テレビは基本的にニュースかドキュメントしか見せてもらえず、ネットも基本的に禁止されるという、今のご時世にしてはかなり珍しい硬い家庭で育った模様(所持している通信端末も、今時の女子にしては珍しくスマホではなく携帯電話(ガラケー)である)。
とは言え、ブラック指令が夢で受けたお告げの最初の言葉が某有名RPGのお告げのパロディだと気付くなど、ガチガチにテレビゲーム等をやれないほどではなかった模様。
また、こうした家庭環境故か、今どきの流行りや芸能界の情報等には疎く、怪獣娘についてもブラック指令から詳細を聞かされるまでは殆ど知識がなかった。
通っている学校では学級委員長を務めるなど、大人しく真面目な性格であるが、周りに流されやすく、真面目すぎるために融通がきかないところもある(演じた八木によると、そんな性格故にクラスではどこか浮いた存在だったのではなかったのかとのこと)。実際、劇中では同級生から放課後に教室の掃除を押し付けられるような形で頼まれたが断り切れずにそのまま承諾してしまっている。
また、真面目な性格故に「普通の女の子」として見られることに強いコンプレックスを抱いている。
そんな自分の欠点や自身の置かれている現状に少なからず不満を抱いていたことが、怪獣娘への覚醒に多少なりとも影響した可能性が考えられる。
その一方で、任されたことには全力で取り組む凝り性の一面もあり、正式にブラックスターズの参謀に任命された後には、最初のうちこそ困惑したものの、(悪事であるはずの)侵略活動にメンバーの中で最も積極的に取り組むようになる。
ただ、その方向性が妙な方向に向かってしまうこともあり、メンバーになって間もなくヒーローものの雑誌を買い集めて悪役の敗因の傾向を細かく研究し、ブラックスターズメンバーの実情を厳しく評価するという、どこぞの社長のような行動に走り、メンバーを困惑させている(この時、ノーバからは「真面目というよりくそ真面目だな」と評されている)。
能力
ペガッサ星人固有の能力であるダークゾーンを形成することができる。
しかし、その規模・威力は原典と比べて遥かに強化されており、凄まじい吸引力で周囲にあるものを片っ端から飲み込むブラックホールのようなものになっている(このため、名称こそ“ダークゾーン”だが、能力的にはレボリウムウェーブやゼガントビーム、ディメンジョンストームの方が近い。ペガッサ星人として見た場合は平成ウルトラセブンシリーズのEVOLUTION5部作に登場した際のペガッサ星人が復讐のための兵器として発展させたダークゾーンに近いか)。なお、飲み込まれたものは異空間の中に形を留めて存在し続けているので、再びダークゾーンを発生させて中に入り、飲み込まれたものを取り出すことは可能である。劇中ではこの能力を利用して敵から逃走したり、中に閉じ込められていたある人物を救出している。
極めて強力な能力だが、自身がネガティブな感情にならなければ発生させることができないので、とっさに使用することができないという欠点もある。
さらに、サツキはまだこの能力を完全に制御することができておらず、ネガティブな感情に陥ると自身の意思とは無関係に発生してしまう。さらに、一定以上の規模のものは、一度発生させてしまうと自力で消去することができない。そのため、発生させたダークゾーンを消去するためには、ソウルライザーを使って一旦変身を解除する必要がある。
劇中での活躍
ある日、帰宅途中に突然ペガッサ星人の力に覚醒してしまい、その際、意図せず発生させてしまったダークゾーンに吸い込まれかけていた所を、ブラック指令たちに助けられ(直後に誘拐されてアジトに連行されてしまうが)、そのまま強引にブラックスターズへ入団させられてしまう。
初めは馴染みのない「侵略」という行為に戸惑いを見せていたが、ブラック指令が受け取った暗号のようなお告げを解読したことから、ブラックスターズの「参謀長」という役割を与えられ、結果としてメンバーの中でも最も真面目に侵略活動へ取り組んでいくことになる。
その後、本屋でヒーロー系の雑誌を買い集めて悪役の敗因を分析し、二の舞を踏まないようメンバーたちに指導しようとするが、それがかえってブラック指令を刺激することになってしまい、GIRLS本部に潜入するというとんでもない作戦が始まってしまう。
案の定、作戦は(ブラック指令がドジを踏んだこともあって)開始からほどなくしてGIRLSの知るところとなり、駆け付けたメンバーたちに包囲され、ブラックスターズは絶体絶命のピンチに陥る。
自分が余計なことを言わなければこんなことにはならなかったという激しい後悔と、こんな状況下でも何もできない自分に対して無力感を感じるサツキであったが、その時、体に異変が起こり、サツキは放浪宇宙人ペガッサ星人の怪獣娘の姿へと遂に変身を果たす。
ペガッサは巨大なダークゾーンを発生させてGIRLS基地から脱出することに成功、その後、メンバーから怪獣娘として覚醒できたことを祝福され、ようやく1人の怪獣娘として認められたのであった。
そして、最終エピソードでは、ダークゾーンを発生させてしまった際にとんでもない大物を呼び寄せてしまったことが明らかとなり……。
余談
- 本名の“平賀サツキ”を音読みすると“ヘイガサツキ”となり、ペガッサをもじったものであることがわかる(平賀サツキ→ヘイガサツキ→ペガッサ)。実際の名前は2018年1月に他界したフリーアナウンサーの有賀さつきに近いが。
- 「真面目で融通が利かない」という設定は原典である『ウルトラセブン』において、地球人と友好的な関係を築きかけながらも、母星を守るためには地球を破壊するしかないという考えを最後まで捨て去ることができず、結果的に母星と異星の友人の両方を失ってしまった悲劇的な展開に由来するのではないかと言われている。
- 彼女の通っている学校の表札をよく読むと「円谷女子高校」と書かれており、実際、彼女の学校の制服のブレザーは、科学特捜隊とウルトラ警備隊の制服のデザインを組み合わせたものになっている。
- 女子校は基本的に私立学校であることが多く、仮にそうだとすれば彼女の家庭はそれなりに裕福で、結構なお嬢様である可能性もある。
- 世界観を同じくする小説版にて沢中イズミという少女が変身するペガッサ星人の怪獣娘がGIRLSの研究員として存在することから、同じの怪獣を受け継ぐ人物がいる可能性が示唆された。そもそもウルトラ怪獣の大半は個体名でなく種族名なのでいたころで不思議ではない。
関連タグ
ウルトラ怪獣擬人化計画/怪獣娘(黒)〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜
ペガッサ星人ペガ - 萌えキャラ(?)としてのペガッサ星人の先輩格
ペガくん…上記の擬人化、女体化。
ペガッサさん…同じ擬人化ペガッサ星人。