演 : 菱見百合子(現:ひし美ゆり子)
概要
隊歴2年。年齢は不明で、劇中ナレーションでもはぐらかされているが、実年齢は20歳とする資料が多い(演じたひし美が当時20歳だったことに由来)。
警備隊の紅一点で、平時はメディカルセンターに勤務しているが、実戦にも参加する。なぜか知り合いがよく怪事件に巻き込まれる。
髪型は基本的にショートカットだが、満田かずほ監督の回では長髪のかつらをつけているので回によって髪の長さが違う。基地内では基本的に警備隊紋章が左胸に入った白衣姿。隊員服は出動の際だけ着る。
本作のヒロインと呼べるポジション。主人公ダンとは次第に恋仲になっていき、たびたびデートを重ねていた。最終回において、自分がウルトラセブンである事を打ち明けたダンを受け入れた。
その後…
『ウルトラマンレオ』第29話「運命の再会!ダンとアンヌ」で登場…
……と思いきや、あくまでダンの問いかけに「アンヌじゃない」とかたくなに否定するアンヌに似た女性が登場。宇宙の捨て子ウリーことウリンガを保護している。
ダンは彼女に否定されながらも終始アンヌと呼び、彼女もまた『この子をあなたのように立派に育てたい』と、アンヌ本人であることを思わせる言動も見せている。
最後はレオによってウリンガとともにどこかへ運ばれていった。果たして彼女が本当にアンヌだったのかは不明である。
ちなみにダンは再び地球防衛の任に付いた時に真っ先にアンヌに会おうとしていたが彼女の消息は不明だったと語っている。
平成以降の作品
ウルトラセブンシリーズの続編となる『平成ウルトラセブン』では、既に隊員としての活動を引退してクスハラ博士の弟と結婚しており、息子にダンと名づけていた。そのためかセブンのこともダンとは呼んでいない。
また小説作品『ウルトラセブン:Episode0』で、ダンがいなくなった後はどこか抜け殻のようになっていたと、ヴァルキューレ星人によって致命傷を負ったフルハシの口から語られた。
また、ノンマルトの女性が若き日のアンヌに擬態している。その際の彼女の記憶と人格もまたアンヌのものをコピーしており、やむをえない事情とはいえ自分の前から姿を消したダンへの愛憎と絶望を抱いているものになっている。もし前述の『レオ』に登場した女性がアンヌ本人ではなかったとすれば、小説版におけるノンマルトのようにアンヌに擬態した異星人だった可能性もある。
『ULTRASEVENX』では、最終回でダンと再会している。
大決戦!超ウルトラ8兄弟
ウルトラ戦士の存在しない世界におけるアンヌ。
横浜市在住のごく普通の女性で、ダンと結婚しており、共にハワイアンレストランを営んでいる。
終盤でウルトラセブンの世界でウルトラ警備隊の隊員として活躍していた自分の記憶が宿り、戦いへと赴く夫:ダン=セブンを見送った。
戦いを終えた後、主人公:ダイゴとその友人の家族たちと共に、M78星雲への宇宙の旅に出た。
ウルトラマンゼロとの関係
ウルトラセブン=ダンの息子ということ、ゼロの母親についてほとんど言及がなかったこともあり、一時期、「実はゼロの母親は彼女ではないか」という説が浮上したが、二人の関係は不明。
公式でもゼロの母親についてははぐらかされていてハッキリとした名言は無いのでさも公式設定かのようにゼロの母親はアンヌと言ってしまうことがないように気を付けよう。
ただし、公式で明言していないということは逆に言えば我々視聴者側に想像の余地があるということでもあるため、アンヌが母であってほしいと思っている人も少なからずいるのだろう。
何れにせよ、アンヌが母であるという設定があるかのように話している場合はともかく、アンヌが母であってほしいといった願望に対してとやかく言うのは避けた方がいいだろう。
なお、当時からの視聴者でありウルトラセブンの大ファンでもあった柳田理科雄氏は、所謂ダンアン派で、ウルトラマンゼロの存在を知った時は愕然としたらしい。
余談
名前の由来は『ウルトラマン』第32話、『セブン』第34話にも出演した女優の真理アンヌとされている。
最初期にはその真理アンヌをキャスティングする構想もあったといわれている。
当初は豊浦美子がキャスティングされていたが、東宝のクレージー映画『クレージーの怪盗ジバゴ』への出演が決まり降板となってしまった。隊員服のサイズは豊浦に合わせて作られていたため、ひし美は脇の下にある黒い蛇腹の部分を切って着用していた。
豊浦は2015年にひし美と共演したイベントで「当時は映画を優先するのが当然で降板したが、年月とともにテレビが主流となったため、『ウルトラセブン』に出演していたら自分の女優人生も変わっていたかもしれない」と語っている。
関連タグ
アルフォンヌ…アンヌを思わせるキャラクター。光の国の女性ウルトラマン。