概要
型式名:TDF PO-1(2)
数々の特殊装備を内蔵する専用車両。最高時速の365km/hで走る時は自動操縦に切り替えられる。ちなみに「品川」ナンバー。
実は量産車両であり、「PO-1」(1号機)と「PO-2」(2号機)などが登場。地球防衛軍専用車として利用されるものは「MP-12」(赤色灯が付いている)という型式名が付いている。
平成ウルトラセブンシリーズでは様々な車種をベースとしたポインターが登場している。
『太陽エネルギー作戦』に登場したものは4人乗りのスポーツカータイプで型式は「PO-3」、『地球星人の大地』で使用した5人乗りの4WDタイプは「TDF-137」、『誕生30周年記念3部作』に登場したスポーツカータイプは「TDF-154」、5人乗りの4WDは「TDF-172」、『1999最終章6部作』に登場した地球防衛軍の専用車両である4人乗りの4WDタイプは「TDF-FEB45-70」あるいは「11-37」、『誕生35周年EVOLUTION5部作』に登場した赤青二色のラインで彩られた4WDタイプは「UG-AMDY」と呼ばれる。なお、初代のような特殊能力を持っているかは不明で、専ら移動手段や追跡用としての運用が多かった。
武装を持たなかった前作の『科特隊専用車』から一転して、そのSF的で武装を満載したフォルムは防衛チーム専用車両のターニングポイントとなり、本作以降は一目で防衛隊の車両だとわかるペイントや武装が成された車両が増えていく事となった。
以上のこともあってウルトラカーの代表格としても扱われ、バンダイのミニカーシリーズ『ホットウィール』のブランド「キャラウィール」から販売されたり、アシェット・コレクションズ・ジャパンからポインターのハイクオリティなダイキャストモデルを作り上げるマガジン『週間ウルトラセブン ポインターをつくる』が販売されている。
スペック(初代)
全長 | 5.3m |
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全幅 | 1.9m |
重量 | 1.8t |
最高速度 | 時速365km |
定員 | 6人 |
武装(初代)
アンテナ
車体前部に突き出ている。
防弾ガラス
窓ガラス部分に使用されている。
光波バリヤーシステム
車体の周囲に光波バリヤーを張る。
『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』によれば科特隊時代のバリヤーシステムの改良型とされている。
ウルトラミサイル
リアウインドウに2基装備された3連装ランチャー。
レーザー光線銃
バンパー付近に装備された障害物破壊用の2基のビーム砲。
ニードルレーザー砲
サイドミラーに装備されたビーム砲。
特殊ゴムタイヤ
絶対パンクしないという特性を持つ。
ジェットエンジン
高速移動用に内蔵されたエンジンで、ホバークラフト装置との連動で水上走行が可能。
このホバーシステムの改良型が『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』に登場するガンブレイバーの「ハイパーハミングバード・モード」の元になった。
通常の原動力はロータリーエンジンである。
赤外暗視装置
車体下部に装備されたライト型の装置で暗視が可能。
透視光線ライト
フロントから2基突き出たライト。脇に煙幕発生装置がある。
地中探査用レーダー
車体下部にあるレーダー。
ベース車両
車種 | 登場シリーズ |
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クライスラー・インペリアル(1957年モデル) | 『ウルトラセブン』 |
三菱・GTO | 『太陽エネルギー作戦』 |
三菱・パジェロ | 『地球星人の大地』 |
ホンダ・NSX | 『誕生30周年記念3部作』 |
いすゞ・ビークロス | 『1999最終章6部作』 |
三菱・パジェロ | 『誕生35周年EVOLUTION5部作』 |
撮影秘話
撮影車両は一台のみであった。整流板を外した状態で出演者の送迎にも利用されていたが、信号待ちの時には目立ったため非常に恥ずかしかったという。ベース車両が『セブン』撮影時の時点で中古の部類に入っていた(一説には解体屋から買い取ったとも言われている)ため、故障も多かったらしい。
また撮影中に修理などが行われて細部の形態が変化している。一例としては第39話でサイドミラーが原型の角型のものからニードルレーザーを備えた丸型のもの(マツダ・コスモスポーツのもの)に交換されている。
撮影終了後、オリジナルの車両は各地のイベント巡行後に廃車にされた説と、幼稚園に寄贈されたものの火事で焼失した説が存在する。いずれにしろ、オリジナルはすでに現存していないことは確かなようだ。
『私が愛したウルトラセブン』では右ハンドルのレプリカが製作・使用された。
『地球星人の大地』に登場したパジェロタイプのポインターは当初はポインターではなく防衛軍の一般車両として設定されていた。
『1999最終章6部作』でビークロスが使用されたのはいすゞ自動車とのタイアップによるものとされている。
熱心なファンがオリジナルと同じベース車を改造し、製作したレプリカが自動車のイベント等でたびたび登場している。円谷プロ非公認の車両であるが、森次晃嗣氏やひし美ゆり子氏といったセブンキャストにも認知されており、キャストやファンの交流の架け橋となっているらしい。