怪獣娘(黒)〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜
かいじゅうがーるずぶらっくうるとらかいじゅうぎじんかけいかく
2018年3月24日に開催された「AnimeJapan(アニメジャパン) 2018」のポニーキャニオンブースにおけるイベントおよび、同日に公式HPにて突如発表された『ウルトラ怪獣擬人化計画』の新作アニメーション作品。
この時は「新作アニメーション制作決定! 新たなる侵略が始まる…!」というキャッチコピーと、メインビジュアルに擬人化されたブラック指令およびペガッサ星人・シルバーブルーメ・ノーバの原型シルエットが映し出されていること以外は(展開時期も含めて)一切の詳細が明かされず、ファンの間では大きな話題を呼んだ。
その後、2018年6月17日開催の『怪獣娘’s FES Ⅱ』に併せて2つ目のキービジュアルと共に詳細が発表され、本作がテレビアニメではなく劇場版アニメ(厳密にはOVAの期間限定上映)であること、2018年11月23日から上映されることが発表された。
『怪獣娘と絵柄が大きく変わっており、キャラクターがデフォルメされていない等身で描かれている点が大きな特徴であり、後述のように制作体制が一新されたこともあり、これまでとは全く異なった雰囲気の作品になっている。
ただし、設定・世界観はこれまでのアニメ版に準拠したものになっている。
実際、『怪獣娘〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜』第2期の最終回において、ブラック指令が登場し、怪しげな笑みを浮かべているシーンが挿入されて「to be continued…」というテロップが表示されていた。また、登場キャラと担当声優も(新キャラを除けば)概ねアニメ版から続投している。
また、タイトルに「黒」という言葉が用いられていること、キャッチコピーに「侵略」というフレーズが使われていること、『怪獣娘』2期最終話における演出などからもわかるように、正義のヒロインチームの活躍を描いたアニメ版とは対照的に、今作は悪役チームの動向をメインとした作品になっている。
製作スタッフ
通常のアニメ版とはスタッフが一新されており、監督に『戦場のヴァルキュリア』や『侵略!?イカ娘』等を手がけた山本靖貴氏、脚本に『銀魂』『新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION』(特撮では『手裏剣戦隊ニンニンジャー』『仮面ライダージオウ』等)でお馴染みの下山健人氏が参加している。
下山健人氏はウルトラシリーズ関連作品の脚本を手掛けるのは本作が初となる。また、同作の放映とほぼ同時期に『仮面ライダージオウ』のメインライターも務めたことから、(スピンオフを含むものの)2018年の時点で戦隊・ライダー・ウルトラの3シリーズすべての作品の脚本を手掛けるという快挙を達成することとなった。
なお、楽曲担当の片山修志氏は、アニメ版で楽曲製作を手掛けた高梨康治氏と同じくTeam-MAXの所属である(高梨氏は、同時期にテレビ放送されていた『ウルトラマンR/B』の方で楽曲製作を手がけており、そちらとの兼ね合いもあったのではないかと思われる)。
上映開始1週間前には、放送中のアニメ『SSSS.GRIDMAN』とのコラボ特番がニコニコ生放送で配信された。
新たな侵略が始まる――!!
「GIRLS」と「BLACK STARS」決して交わることのない光と闇! 2つの勢力が激突!!
(……したり、しなかったり?)
都会というほど騒がしくもなく、郊外というほど長閑でもない街、祖師ヶ谷大蔵。怪獣娘たちの組織「GIRLS」に憧れながらも、ごく平凡な毎日を過ごしていた女子高生・平賀サツキ。
ある日、不思議なチカラに目覚め戸惑うサツキを助けてくれたのは、憧れの「GIRLS」…ではなくブラック指令と名乗る怪獣娘が率いる悪の軍団「BLACK STARS」だった!?
(公式サイトより)
現時点でキービジュアルに描かれている者およびPVに登場した者のみ。太字は新キャラクター。
BLACK STARS
GIRLS
最初のキービジュアルに描かれているキャラクターは、全員爆天童氏がリデザインを手がけたという共通点がある。
また、ブラック指令・ノーバ・シルバーブルーメの3名は漫画『ギャラクシー☆デイズ』の番外編にて、いつの日か漫画若しくはアニメ出演のオファーが来ることを願いながら様々な販促活動を行っていたのだが、今回アニメへの出演が決定したことで遂にその大願を成就したことになる。
物語の舞台の1つである世田谷区の祖師ヶ谷大蔵は、かつて円谷プロダクションの本社が置かれており(ちなみに、近隣にはあの怪獣映画の撮影にも使われた東宝スタジオもある)、現在も「ウルトラマン商店街」をはじめとするウルトラマンを活かした街づくりが盛んに行われている地域として有名である。
ウルトラシリーズのアニメ映画が制作されるのはかなり久々のことであり、(短編作品の『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』を除けば)1999年公開の『ウルトラマン M78劇場 Love & Peace』以来、およそ19年ぶりとなる。さらに、(期間限定上映ではあるものの)他の作品との併映ではなく、単独で上映されるのもウルトラシリーズのアニメ作品としては史上初のことである。
また、本作は21世紀最初のウルトラシリーズのアニメ映画であると同時に、平成最後のウルトラシリーズのアニメ映画ということにもなる。
映画本編では、実写版のグリッドマンや仮面ライダーによく似た容姿をしたヒーロー、戦隊ものを思わせる5人組のヒーロー、ゴジラなど、特撮作品のヒーローポジションのキャラクターが多数カメオ出演している。グリッドマンに関しては、アニメ版の制作決定が後押しになったのかもしれない。
この作品のメインキャラになった5人には「一時期のウルトラシリーズの非子供向け路線の被害者」とも呼べる繋がりがある(大体この作品の所為だが)。
ウルトラシリーズ ウルトラ怪獣 ウルトラ怪獣擬人化計画 アニトラマン 劇場版ウルトラマン
アスキー・メディアワークス 電撃G'sマガジン ポニーキャニオン
ウルトラマンR/B,SSSS.GRIDMAN - ほぼ同時期に展開されていた円谷プロ作品。2018年9月26日に3作の合同イベントである「円谷プロダクション 秋の新作アニメフェスティバル」が開催されている。なお、『SSSS.GRIDMAN』は同じくポニーキャニオンおよびゆめ太カンパニーが制作に関わっている。
手品先輩:ポンコツでポジティブなリーダーとそれに振り回される新人や変わったメンバー、コメディ豊富な作風がどこか似ている作品。
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