データ
作詞・作曲・編曲:やいり
唄:湯浅かえで(道理サチコ/ザンドリアス役)&清都ありさ(鳴無ミサオ/ノイズラー役)
概要
『怪獣娘〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜』の放送終了後に作られたキャラクターソングの1つ。
ザンドリアスとノイズラーは共に『ウルトラマン80』出身の怪獣で、さらに双方ともクラウドファンディングを利用して平成に入って着ぐるみが新造されたという共通点がある。
歌詞の内容は、反抗期を迎えた思春期の少女たちの悲喜こもごもを綴ったものとなっており、公式サイトで公開されている小説版のザンドリアス編を強く意識したものになっている(小説版を執筆した渡井亘氏も自身のツイッターでそのことに言及している)。
小説版を読んだ後で改めてこの曲を聴いてみるとまた違った感覚で聴くことができるかもしれない。
と、ここまで書けばごく普通のキャラクターソングなのだが……。
ミュージックビデオ
2018年6月17日に開催された『怪獣娘's FESⅡ』において、なんとこの楽曲のミュージックビデオが製作されたことが発表された。
主題歌3曲を差し置いてのまさかの抜擢で、しかもレッドキングやゴモラ等の有名どころではなく、シリーズの中でもお世辞にも知名度が高いとは言えない『ウルトラマン80』出身のノイズラーとザンドリアスが対象になったことに、ファンの間では驚きの声が広がった。
さらに、このMV、アニメのキャラソンのPVでありながら、特撮技術の粋を結集させて作られた、ガチな映像になっているのである。
まず、撮影監督に『ウルトラマンX』『ウルトラマンオーブ』でメイン監督を務めた田口清隆氏を起用。
さらに、撮影場所も特撮のロケ地として有名な栃木県の岩船山を選定。
同地ではお馴染みの大量の火薬類を持ち込んでの大規模な爆破演出ももちろん健在で、終盤以降は東映特撮の劇場版作品も顔負けのド派手な爆発が炸裂しまくる。
しかも、その爆破の前で湯浅と清都が戦隊ものよろしくポーズを撮ったり、果ては周囲で爆破が巻き起こる中を全速力で駆け抜けるという体当たりの演技まで慣行するという徹底ぶりである(さすがの2人も後者に関しては相当緊張した…もとい若干引き攣った面持ちで走っているが、そこはご愛敬だろう)。
恐らく、ここまで大量の火薬を使って撮影したアニソンのPVは今後もそうはでてこないのではないだろうか。
さらに、短時間ではあるが、ノイズラーとザンドリアス(怪獣の方)が市街地に出現して暴れまわるシーンも挿入されており、中々に見ごたえがある(こちらもド派手な爆破付き)。
その他
- ノイズラーはウルトラシリーズ本編を差し置いて、これが38年ぶりの実写作品登場となった。まさかこんな形で映像内に復活することになるとはファンも夢にも思わなかったに違いない。
- ちなみに、ノイズラーの本編への出演はこの2年後に配信される『ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀』まで待たねばならなかった。
- 湯浅は出演のみならず、映像スタッフとしても参加している(視覚効果助手として参加。ちゃんとクレジットもされている)。
- ザンドリアスのスーツアクターは、『ウルトラマンジード』客演時にもザンドリアス役を演じた安達仁美氏が引き続き担当している。
最後に…
ここまで本格的な映像なので忘れられがちだが、何度も言うようにこれは特撮ソングのPVではなく、アニメのキャラクターソングのPVである。
誰が何と言おうとアニメのキャラクターソングのPVである。
関連項目
岩田栄慶 - スーツアクターサポートとしてMV製作に参加している。