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桂才賀

かつらさいが

落語家の名跡。ここではかつて笑点の解答者で古今亭朝次を名乗っていた当代(7代目)について解説する。
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経歴編集

1950年(昭和25年)7月12日生まれ。本名は谷富夫(たに・とみお)。落語協会所属。


1969年に9代目桂文治に入門しようとしたが、「3年間自衛隊にいったら入門させてやる」と言われて、その言葉通り海上自衛隊に在籍。しかし文治は本来断るつもりでこう言ったものだが、無事に入門を許された。前座名は桂文太。

1977年二つ目に昇進したが、翌1978年に師匠の文治が死去。文太は3代目古今亭志ん朝一門へ移籍し、古今亭朝次(ここんてい・ちょうじ)と名乗った。


笑点に出演編集

1980年10月5日に4代目三遊亭小圓遊が急死したことに伴い、同年11月2日より「笑点」のレギュラーメンバーとなった。若手大喜利での活躍が評価されての昇格である。

色紋付はピンクで、それまでピンクを着ていた林家九蔵(現・三遊亭好楽)は小圓遊が着ていた水色に変更された。これは、小圓遊の水色をそのまま後任が受け継ぐのは荷が重かろうというスタッフの配慮によるものとされる。ちなみに40年以上の後、紫の着物を着ていた三遊亭楽太郎(後の6代目三遊亭円楽)の後任である春風亭一之輔が濃紺、黄色の着物を着ていた初代林家木久蔵(現・林家木久扇)の後任である立川晴の輔が鳥の子色とそれぞれ同色とはいかないまでも近似色の着物を着ることになるが、これらも同様の傾向と言える。


ちなみに朝次以降に加入した回答者は全て真打昇進後であり二つ目で加入したのは朝次が今のところ最後である。ただし、2019年には春風亭昇太の弟子・春風亭昇也が6代目円楽の代理で出演したことがある。


1985年9月に真打に昇進し、7代目桂才賀を襲名し再び亭号を桂にする。同時に真打に昇進した人物の中には兄弟子の古今亭志ん輔(旧・古今亭朝太。NHK「おかあさんといっしょ」に出演していた。年齢は志ん輔が3歳年下)に4代目桂三木助(旧・10代目柳家小きん。年齢は三木助が7歳年下)らがいた。


笑点においてはいかつい顔に似合わず小圓遊の後釜らしくキザなキャラクターを演じ司会者の三波伸介からは特に気に入られていた。しかし、1982年に三波が急逝し5代目三遊亭圓楽が司会に就任して以降、いらない子扱いされるようになり、1988年3月27日を以て笑点を卒業することになった。後任は小遊三と入れ替わりに一時降板していた好楽が復帰した。


才賀「(「どんな映画にどんな食べ物が相応しいか」という問題にて)『ランボー』、さくらんぼ。」→5代目圓楽「は〜い山田くん、全部持ってらっしゃい‼︎


座布団10枚の獲得は2回あり、1回目は朝次時代の1982年10月に「光り輝く小粒の貴重品」(マッチ箱)を獲得。これは三波伸介時代最後の座布団10枚の商品だった。

2回目は卒業直前の1988年3月6日に「ゴルフ・イン・ハワイ」を獲得。その名の通り、ハワイでゴルフを楽しんだ。


人物編集

  • 5代目圓楽とは全く反りが合わずひどい時には答えが全部カットされてることもあったと述べている。
  • 現在、小遊三が得意としている犯罪者ネタも使っており三波からは「ムショ帰りの朝次」などと言われたりしていた。
  • 6代三遊亭円楽(楽太郎)と同年生まれ。ただし学年は円楽が1学年上。
  • 笑点メンバー時代の1983年から刑務所少年院への慰問活動を続けており、2008年には自身の慰問体験を綴った本を出版している。

笑点から引退・死去などの理由以外で降板した人物は長らく才賀が最後となっていたが、2021年に林家三平が23年ぶりに存命現役のまま降板している。なお翌2022年には楽太郎改め6代目円楽の病気による長期離脱に伴い東西の様々な落語家が大喜利の代演を務め、一部では才賀出演の可能性を言及する者もいたが、結局彼が出演することは無かった。


6代目古今亭志ん橋の死去に伴い、志ん朝門下では古今亭志ん輔とただ二人だけの存命者となった(志ん朝死去に伴い移籍した者を除く)。

また、師匠の死去で移籍はしたものの、才賀(と弟子の3代目やまと)は東京桂文治の系統を直系で残す最後の生き残りと言える(東京文治系統としては、他に一時期8代目文治門下にいた8代目桂文楽の系統があげられるが、実際には8代目文治がまだ翁家さん馬を名乗っていた頃に門下になったのみで、文楽はその後更に転じた5代目柳亭左楽門下で文楽の名を継いだに過ぎない。なおこの系統の大半は柳家などの別の亭号を継ぎ、桂を名乗るのは9代目文楽(小益)と弟子で才賀の志ん朝門下時代の弟弟子でもあるひな太郎のみ)。

他の桂を名乗る一門は江戸(歌丸米助宮治など)・上方共に大阪の初代文枝から枝分かれしており、その内上方の5代目文枝・5代目文吾の各一門を除き全て7代目文治(2代目文團治)の系統である。


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