データ
別名 | 宇宙怪獣 |
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身長 | 80m |
体重 | 6万1千t |
出身地 | 異次元 |
概要
第29話「ベムスター復活!タロウ絶体絶命!」、第30話「逆襲!怪獣軍団」に登場。
ウルトラマンエースに倒され雌伏していた異次元人ヤプール(改造巨大ヤプール)が復活後、再度の地球侵略の為に投入した怪獣の1体。
かつてウルトラマンジャックと戦い倒された宇宙大怪獣ベムスターを蘇生、改造したものである。
初代と比べて全体的に細身になり、青みがかった体色になった他、生気が感じられない赤眼(瞳は黄色)になり、ゾンビのような印象を受ける外観となっている。
能力
飛行能力と腹部の第2の口「吸引アトラクタースパウト」による吸収能力は健在。身体能力も大幅に強化されたのか、隙を突いたとはいえ「超獣(怪獣よりも強い)」よりも強いと言われるこの時期の怪獣と渡り合っていたタロウを連続攻撃に継ぐ連続攻撃で初戦は完封している。また飛行能力を応用し飛び蹴りのような攻撃に転用している。
光線も機能が拡充されており、かつて頭頂部の角から放っていた光線は両目と腹からも撃てるようになっている。両目からの光線は直線上に放つものと、マシンガンのような光弾を連射するものの2種があるが、威力も十分でこれを受けたタロウはたまらず膝を突いている。腹からの光線もエフェクトこそ違えど威力は同程度に見受けられる。
腹からのガス(「ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑」で「スモークストーム」と命名)も具体的な効果は不明ながら、やはりタロウは膝を突いており相応の威力はあるようだ。
- 新たに瞬間移動を体得。ヤプールの能力かと思われるが、神出鬼没に出現・消失しZATを翻弄。
- 宇宙空間を飛ぶ際にはウルトラマン同様に赤い球体に包まれるらしい。
- 「ウルトラマンオフィシャルデータファイル」によれば、10倍にパワーアップしたヤプールの毒針を体毛に移植され、皮膚はウルトラギロチンやウルトラスパークなどの切断技の対策をされ、吸引能力にも磨きがかかるなどウルトラマン対策はバッチリ(それだけに最期は人間に倒されるというのが皮肉)。
- 両目からの光線は宇宙空間で使用した際と、エネルギー爆弾を打ち込まれた直後は直線状のものを放っている。
- 角は改造巨大ヤプールの命令を受信するアンテナにもなっているとされる。刺突に用いて一度はウルトラマンタロウも撃退した程。
- 顔の口にダイナマイトを投入された時は飲み込まずに吐き出しており、ZATは「食物を摂取するのは腹の口だけ」と分析している。
活躍
物語冒頭、かつてのMAT宇宙ステーション同様に今度はZATステーションを呑み込み、搭乗していた隊員全員を殉職させる悲劇を起こす。
ベムスター襲来の報を受けたZATはウルトラブレスレットを解析した巨大カッターを投入。しかしヤプールによって対策されていた皮膚には通用せず、手をこまねくZATを尻目にヤプールの指示を受け撤退。
その後、東京685地区の工業地帯に出現し破壊活動を再開。現れたタロウも撃退しいずこかへと飛び去った。
3度目の出現では工業地帯を襲撃しガスタンクの捕食を行う中、民間人・海野八郎の介入で目を潰された上、ZATの新兵器・濃縮エネルギー爆弾Aを腹の口に打ち込まれ大混乱に陥ってしまう。タロウも復活すると、形勢不利と見たヤプールは援軍として改造ベロクロン二世、改造サボテンダーを新たに投入、大混戦となる。
しかし来援した2体の超獣もタロウとZATのスカイホエールにかかりきりとなり、海野の奮戦で残った片目も潰されて完全に戦意を喪失。最後はエネルギーA・B爆弾の反応爆発で倒された。
余談
- かつてウルトラマンジャックに倒されたベムスターを再生怪獣として蘇らせたものだが、なぜか肩書きは「宇宙大怪獣」から「宇宙怪獣」にランクダウンしている。
- 鳴き声は初代と異なりタッコングとバードンの流用。何気に前話に登場した再生エレキングも同じくタッコングから鳴き声が流用されている。
- 着ぐるみはアトラクション用の流用。
- デザインに対する評価は芳しくないものの、ファンも相当数存在しており。またウルトラ戦士に一定の戦果を上げている点から(ジャックは形勢不利による一時後退、タロウには勝利)その実力を評価し、初代を含めて昭和シリーズを代表する怪獣の1体に数えられている。
- 光太郎は「行くぞベムスター!」と言って変身しておきながら、改造ベムスターではなく、改造サボテンダーと戦っている。
- その一方、一般人に翻弄された挙句ZATの兵器に倒されるという最期を迎えているが『タロウ』に登場する一般人は生身の状態で平気で怪獣と渡り合うなど、他シリーズと比べてチート染みた能力を見せることが多く、なんならZATは歴代防衛チームの中でトップクラスの怪獣撃退率を誇っている(実際、このとき援軍で来た改造ベロクロンはタロウと戦うことなく、ZATのホエールの攻撃だけで撃退されている)。相手が悪かったと言わざるを得ないだろう。
- 劇中、出身の解説に学習漫画でも指摘される盛大な間違いがある(ベムスターはカニ星雲出身)。
- 身長が帰マンのベムスターの倍近い80mとされているが、ベムスターの初期設定は身長80mだったがあまりに大きすぎるということで変更されたことの名残らしい。なお、体重は初代と同じく61,000tである。
- 肩書きこそ宇宙大怪獣から宇宙怪獣にスケールダウンしている(これについては、後述する擬人化企画のドラマCD『ウルトラ怪女子』でも盛大にネタにされている)が、ヤプールの改造が加わっていることで超獣に分類されているとも言え、もはや大怪獣すらも超える実力を持つことからファンの間では「宇宙大超獣」と呼称されたりもする。
- エネルギーA・B爆弾による爆死シーンは、本編最終回のバルキー星人が最期を迎えるシーンに流用された。その関係上当該シーンには一瞬だけ改造ベムスターが映っている。
- また、ウルトラマンギンガSにて「ヤプールは『どんな技でも飛び道具として使ってしまう』ヒカルが変身したウルトラマンギンガ相手に改造ベムスターをぶつけていれば勝っていたのでは?」と考察されている(事実ギンガにはスパークランス以外でベムスターにダメージを与える方法が無い)。
- 「全怪獣怪人」や「ウルトラマンオフィシャルデータファイル」など一部の書籍や図鑑では、怪獣軍団の黒幕であるエンペラ星人もしくはテンペラー星人らが復活に関与してヤプールに貸し与えたともされている。
外部作品への出演
ロストヒーローズ
こちらでは通常体の巨大ヤプールが改造した怪獣として登場。
本作ではヒーローたちの攻撃(どう見ても打撃)すらも吸収する強敵として扱われている。
ヒーローたちとの再戦では高分子プラスター爆弾を投げつけられて怯み、改造サボテンダーや改造ベロクロン二世とともに襲撃してきたが、ヒーローたちに敗れた。
ウルトラ怪獣擬人化計画
『ウルトラ怪獣擬人化計画 ギャラクシー☆デイズ (電撃コミックスEX) 』ではゴモラと共に主役に抜擢。だが劇中「ベムスター」として登場しているのは「改造ベムスター」。