概要
種別 | 月光怪獣 |
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身長 | 53m |
体重 | 1万5千t |
出身地 | 木曽山中 |
能力 | 火炎放射 |
第28話「怪獣エレキング満月に吼える!」に登場。
設定上はかつてウルトラセブンに倒されたエレキングが復活した怪獣ゾンビらしいが、この作品での別名は「月光怪獣」である。
※普通のエレキングは「宇宙怪獣」。ウルトラマンマックスでは別個体が「放電竜」と銘打たれている
特徴
大まかな体型こそ変わっていないが、ボディが黄色くなり、尻尾も短くなっている(そのせいか体重が1万トンも減った)。
また「生前」はいつも回転していた角が回転していない。
※そもそもエレキングの角はピット星人からの指令電波を受けるアンテナでもあり、今回は操られていないからその必要もないらしい。
ちなみに月光をエネルギーにしているため、満月の晩にしか出現できない。
戦闘能力
電気エネルギーで火力がアップし、口と尻尾の先から10万度の火炎放射で敵を攻撃する(『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』および『ウルトラ怪獣列伝』での説明によると電気エネルギーで火力を上げているらしい。また前者では゛月光火砲”と命名)。
活躍
タロウを火炎放射で苦しめるものの、ウルトラチェーンで角をまとめて引っこ抜かれ倒された。クリームの如く吹き出る泡と合わせ、どことなく栓抜きを思わせる。
結局のところ、角が弱点である事に変わりはなかった。
ちなみにこのチェーンは元々悪ガキ三人組がコイツの角に巻き付けていたロープ。そして角はタロウによって月へと運ばれていった(復活しないようにするため)。
性格?
再生エレキングは結構コミカルな面を見せており、月を背景に踊ったり、子供の挑発に乗って側転しようとして失敗したり、その後見事側転を成功させて得意気になったりとかなりお茶目。
そもそもエレキングはピット星人のコントロール下にあった時でも、釣り人に釣られそうになるなど間抜けな面があったので、コントロールさえされなければ案外ひょうきん者なのかもしれない(現にウルトラマンデッカーに出て来たペットのエレキングは主人の真似事をしたりするなど愛嬌のある仕草を見せていた)
特にウルトラファイトでのエレキングは、喧嘩しか能がない他の怪獣達(ウルトラセブン含む)とは違い、昼寝が大好きなのんき者でコミカルな役回りも多く、再生エレキングの外見はオリジナルよりもファイトの方に近いので、性格も似たような感じになったのであろう。
余談
鳴き声はタッコングの流用。この鳴き声は『80』に回想として登場した初代エレキングにも採用されていた。
この第28話は、巨大牙怪獣ゴキバという別怪獣が登場する脚本を流用した(怪獣をエレキングに置き換えた)といわれている。そのことが、上記のような初代とは異質な特徴につながったようだ。
本編での「怪獣の角で入れ歯を作る」という展開はこの初期案の名残である。
映画『ウルトラマン物語』ではメフィラス星人により蘇生後、改造されて地球に送り込まれたという設定の別個体が登場し、上記の『タロウ』本編と同じ方法で斃されている(映像の使い回しとか突っ込んではいけない)。
なお、鳴き声は原作と異なり初代エレキングの流用である。何故原作でそれをやらなかったのだろう。
本作独自の設定になるが、タロウが初めて戦った怪獣と言うことになる。
ちなみにウルトラマンメビウスが地球にやって来たころ、防衛チームは何故か別個体と解釈していた。
『ウルトラマン超闘士鎧伝』ではダークベンゼン配下のエレキングIIとして登場。三日月状の刺股が武器。
放送当時の児童誌(『小学三年生』1973年12月号)の裏設定によると、エレキングの復活の背後にはエンペラ星人配下のテンペラー星人を黒幕とする怪獣軍団(児童誌上の設定で存在した、それまでのウルトラシリーズに登場した侵略宇宙人や怪獣達による軍団)の関与があったとか。再生エレキングは軍団の一体だったらしいジェロニモンの力により復活した模様。そして、「俺はメフィラス星人二代目と違ってつまらない計画は立てない。実力で勝負すればタロウなんてへっちゃら」と豪語。言葉通り正面から戦ったが敗北した。
これを見た怪獣軍団は、「エレキングは弱すぎる。キングジョー(建造に3年かかるため不採用)を選べばよかった」などと酷評。同じ特集記事内の解説では、「せいのうはよくなったが、ほんとうはだめになった」なる意味不明の誹謗まで受けている(恐らくフィジカル的な性能がいくらよくても脳味噌までゾンビになっていては使いこなしようがない、という「再生怪人は弱いの法則」的な評価であろう)。
ウルトラ怪獣モンスターファームでは普通のエレキングがこの個体の技である高熱火炎を出せてしまうようになった。