概要
いわゆるウルトラ怪獣のうち、『ウルトラマンタロウ』で初登場したもの。
傾向
登場する怪獣は前作の超獣以上の脅威となる大怪獣…ということだが、実際にこのカテゴリーに分類される怪獣はそれほど多くない。
『ウルトラマンタロウ』は「ファミリー向け」の路線を意識しており、コメディ色の強いエピソードが多く、怪獣もそれに合わせたコミカルなものが目立つ。
また親子連れの怪獣も複数のエピソードで登場しており、ヒーローであるウルトラマンタロウ以上に感情移入の対象として扱われているといえる。
一方で、市井の一般市民の暮らしが劇中で描写されることによって、それを破壊し蹂躙する巨大怪獣の災厄としての側面も強調されており、番組前半にはトラウマものの怪奇エピソードが集中、登場する怪獣もそれにふさわしい性質のものが揃っている。
第27~30話の4話は、過去のシリーズに登場した怪獣・宇宙人の別個体が登場するエピソードの特集期間となっている。
放送リストと登場する怪獣、宇宙人
※太字は平成以降の映像作品で再登場。
その他の媒体に登場する怪獣達
- ウェルズの想像したような宇宙人(『月刊マンガ少年別冊 すばらしき特撮映像の世界』に登場)
- 妖精少女セーナ/舞瞳(外伝漫画『COMIC'S★ウルトラ大全集 ウルトラマンタロウ-悲しみの妖精少女-』に登場)
サーカス団「スペースサーカス」の新人アイドルで、とある異星文明に生み出された生命体で0歳から20歳に成長してはリセットされるサイクルを繰り返す奇妙な生態を有する。しかし、この過程で大量の地球人の生体エネルギーが必要となるために、自分の意思に反し、各地で殺人事件を起こした。「幻強怪獣フォルティシア」という怪獣をオカリナで使役する。
やがては怪獣の姿と化してしまい、幼馴染の東光太郎=ウルトラマンタロウのウルトラダイナマイトで介錯された。
- 幻強怪獣フォルティシア(同上)
- 奇形獣(『週刊少年サンデー』石川賢コミカライズ版)
詳しくは該当項目にて。
- ファイアント(『小学二年生』内山まもるコミカライズ最終回『地球が沈む!タロウ最後の戦い!!』)
詳しくは該当項目にて。
- ウルトラウルフ(『小学三年生』みやぞえ郁雄コミカライズ版)
詳しくは該当項目にて。
- ゴドム星人(『小学三年生』みやぞえ郁雄コミカライズ版)
ウルトラウルフに追われて地球に来たお尋ね者宇宙人
- 超獣フュエルダボス(『小学六年生』森藤よしひろコミカライズ版に登場)
TV版のオイルドリンカーに相当。長い舌を持ち、タンカーを襲って原油を飲んでいたが、アストロモンスに食われて退場。
- 怪獣クラトー(『小学六年生』森藤よしひろコミカライズ版に登場)
TV版のミエゴンに相当。勿論、姿は大きく異なる。
- 怪獣キングトンボラー(『小学六年生』森藤よしひろコミカライズ版に登場)
TV版のキングゼミラに相当。見た目は巨大化したトンボそのもの。
最後はタロウに宇宙へ運ばれていった。
- ウルトラダークキラー(『CRぱちんこウルトラマンタロウ』『ぱちんこウルトラマンタロウ 暗黒の逆襲』に登場)
- ウルトラダークキラーブラザーズ(『ぱちんこウルトラマンタロウ 暗黒の逆襲』に登場)
ウルトラシリーズ以外での円谷特撮作品との関係
当作ではウルトラシリーズ以外の円谷特撮作品であるミラーマンに登場したゴルゴザウルスの一族と思われるゴルゴザウルス二世が登場している。
ロボット怪獣未登場
本作ではロボットなどロボット怪獣が登場しておらず(アンドロイドのロボットなら登場していたが)、ロボットが登場しなかったのは「ウルトラマン」以来で昭和ウルトラマンシリーズ2期では唯一であり、ロボットが登場しなかった『ウルトラマンネクサス』が放送されるまでは唯一だった。
これについては、同時期に製作され、ミラーマンと世界観が繋がっているジャンボーグAとの差別化の結果の可能性があり、あちらでは、ジャンキラーだのにせジャンボーグAだののロボット怪獣が結構登場している。