キングゼミラ
きんぐぜみら
第21話「東京ニュータウン沈没」に登場。
アブラゼミの怪獣で、長年武蔵野にあるマンモス団地「東京ニュータウン」の地下で幼虫時代を過ごしていたが、羽化が近づいたため地上に出ようとして度々地震を発生させていたところを、ZATの「ひっぺがし作戦」で地上に引きずり出されて来た。夜間でも200km先を見通す優れた視力を持つ(出典:『ウルトラマンオフィシャルデータファイル』より)。
成虫になってからはすさまじい鳴き声で近隣住民を悩ませ、街を去るときは体を軽くするために尿をひっかけていく。
本質は大人しく、火を吹く能力こそあれど蝉そのものの性質を持つことから、もはや「蝉のような怪獣」というより「怪獣のような蝉」と言っても過言では無い。ゲストキャラの正一少年が「蝉の寿命は一週間」と、当初は討伐しようとしていたZATのメンバーに言って聞かせ、聞き入れたZATも自然死を待つことにしたため「ネット作戦」で網をかぶせて動きを封じていたが、深夜の2時に相変わらずのうるさい鳴き声にとうとう堪忍袋の緒を切らした住民たちが網を燃やしてしまったため逃走。
その後は東京タワーに止まって電波を錯乱させてしまった。この際には何かを訴えるかのように、劇中のテレビに英文が表示されている。
どの時も攻撃を仕掛けた一般市民に放尿して復讐しているが、お前ら溶かされなかっただけありがたいと思えとしか言いようがない。
決して悪意はない怪獣だが、存在自体が人類にとっては迷惑になってしまい、警察官に発砲されたことでついに激怒、口吻から放つ火炎「ノズルファイヤー」で暴れ回った。
ウルトラマンタロウとの戦いで口吻を切断されたが、正一少年(演:石井秀人)の蝉を殺さないでくれという願いを聞き入れたタロウによって宇宙に運ばれた。それでよく即座に真空の宇宙に適応出来たなと、ツッコミたくはなるが…。
それ以来は宇宙ゼミとして今でも宇宙のどこかで夏になると鳴いているという。地球にいたときは一週間で死ぬとされていたのだが、宇宙ゼミになったことで永遠の命でも得たのだろうか?童話的な要素を多く含むタロウらしいラストであった。
とは言え、口吻をタロウに切り落とされた事で火炎攻撃による危険性が無くなったという、後年でウルトラマンコスモスがエリガルⅡを毒ガスを出さない体に変質させるのに似ているが、今回のは時代やシリーズなどがまだそこまで成熟していないのもあるだろうが、やり方が多少エグいのは否めない。
『ウルトラ怪獣大百科』によると突然変異の要因となったのは、宇宙生物と合体した為と解説されている。作中ではそのような描写はないが、そう考えると宇宙ゼミになったのも納得である。
しかしそれならそれでヤプールの超獣の誕生の仕方ともろに被る為、ある意味では天然や偶発的に超獣のようになったと言えなくもないのかもしれない。
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第176回「キングゼミラ」解説ナレーション書き起こし
(本編→https://www.youtube.com/watch?v=kseh8uje7yM)709文字pixiv小説作品