「近代科学の推を集めたZATの本部にはスカイホエール、コンドル、スワロー、ウルフ777、ラビットパンダなどの飛行機や車両が、いつでも出動できる大勢で待ち構えている」(第1話ナレーション)
概要
ZATとは、Zariba of All Terrestrial(地球全領土における防護柵)の略称。
ニューヨークの国連本部内に本部を置く地球防衛組織。東京の極東支部基地の他に5ヶ所の支部が設置されている。
隊員の社会的地位は高く、一般隊員でも郷土の誇りと称えられ、新人の隊員と知己であるだけでもちょっとした自慢になるほどである。
生活面においては、元来生活基盤がない者が下宿する描写はあるが、長期間勤務していると思われる者は隊外の朝出遅れても遅刻しない範囲(戦闘部隊という特性上通勤時間制限が厳しいことも考えられる)、おそらく一等地近くの良質な物件に居住して自活しているほか、結婚を決断し実行した者もおり、給与水準も高いと思われる。隊長ともなると庭つきの広い一軒家に居住、妻帯し妻は専業主婦であるなど羽振りはちょっとしたものである(子供の会話からステータスが上級船員とほぼ同じか上回っていると思われる)。
その割に、入隊資格や基準はあいまいである。
特徴としては、非常にアットホームでゆったりとしたチームであり、他の第2期ウルトラシリーズの防衛チーム(MAT、TAC、MAC)にあった隊員同士の対立の構図もほとんどなく、隊員同士の仲も良い。まるでギャグかと言いたくなるような珍作戦が見物(しかも成功率が滅茶苦茶高い)。しかしながら、航空戦力からの脱出シーンが印象的なためか「脱出ZAT」との異名で揶揄されることも。
次代のMACと異なり宇宙人との等身大戦がなかったため、ほとんど使用されなかったが、格闘技術も訓練されており、空手ないし拳法を近接格闘技術として習得している(キノコ人間化した荒垣、北島、南原の3人が手刀と蹴りで東光太郎をダウンさせている)と思われる描写がある。
一部タロウのアシストもあったが、
と、8体もの怪獣・超獣・宇宙人を撃破しており、同じく撃破実績が多い科学特捜隊と双璧をなす昭和の防衛チーム最強との声が高い。
だが、民間人に対しては立場が弱いのか、怪獣災害被害者の抗議の電話や不眠のための怒りに晒され憔悴したり、灯台守やヒステリーを起こして錯乱した婦人につっかかられてたじたじとなったりする場面もしばしばあった。
バードン戦などに見られるように、民間人に対して命令を下す権限も持ち、多くの場合守られるが、ムルロア戦などの極限状況下では命令を無視して悪徳商法(水売り)、命令違反操業を実行する者が現れ制止できない(死なせてしまう場面もある)など、良くも悪くも民間人との距離の近さがある。
メンバー
ZATの隊長で、年齢42歳(第3話より)。基地でのデスクワークが多忙なため、現場にはあまり出られない。第1話で光太郎の勇敢さを買って、彼をZATに入隊させた。
前夜に何を食べたかで出動メンバーを決める等、ユニークさをまま見せる。
※名古屋章氏のスケジュールの都合上、第9話以降は出番がほとんどないのが悔やまれる。
名古屋氏は『帰ってきたウルトラマン』でナレーションを担当。2003年6月24日に死去。享年72歳。死去の直前には、『帰マン』のDVDのプロモーション映像のナレーション収録をしていた。
ZATの副隊長。人望厚く、忙しい朝日奈に代わり指揮を執る場合が多い。実質的に彼が隊長で朝日奈は司令官であると評しても過言でない。直接指揮下にある隊員について以外に、同僚の隊長クラスについてもよく把握している(このため、佐野隊長殉職の際には家族に殉職を伝える使者に立った)。厳格だが温厚でもあり度量も広く、負傷その他の理由で興奮状態にある隊員には放言されてもなだめに回る場面も多い(これによって上野隊員は戦死せずにすみ、北島隊員は免職ないし退職の事態を免れている)。判断力に優れ状況に応じた的確な命令を下し、転任するまで直接指揮下の隊員や、基地を完全に守りきっている。
戦闘指揮官としても、戦闘機や戦闘車両を失う被害は度々出しているが、早いタイミングで脱出を命令するため、本人も同乗者も負傷らしい負傷もしない(戻ってきて戦うことすらある)場合が多い。ロードラ戦では無様になりながらも撤退を決断し全武装を失った挙句走って逃げる事態になったが、溶解死の危険から隊員を救っている。
複数回イメージチェンジをするなど、時々可愛らしいところも見せる。
第50話から宇宙ステーションへ転勤することになり(これは東野氏が負傷したことによる。ちなみに同時にナレーションを担当していた『ウルトラマンA』でTACの竜隊長を演じた瑳川哲朗氏も、最終回直前に急病のため、事実上降板し第51話の予告から名古屋氏が代理を務めた)、後述の二谷が副隊長を務める。
※東野氏は後に、芸名を本名の東野英心に改名。『あばれはっちゃく』シリーズや『中学生日記』に出演。2000年11月13日の夜、都内のレストランでの会食中に突然倒れ搬送され、病院に搬送された際は意識があったものの容態が悪化し、翌日に高血圧性脳出血が元で58歳の若さで亡くなった。
息子の東野克は音楽プロデューサー兼シンガソングライター。
南原忠男(演:木村豊幸)
マシン操縦と射撃の腕がピカイチな宮崎県出身の隊員。
太陽の子と自称するほどの明るい性格の持ち主。頭脳労働はあまり得意ではなく、ムルロア戦では外国語に苦戦し、マシュラ戦では団地の住人がキノコ化した原因を光太郎が一目で見抜いたのに対し、よくわかっていない様子だった。
実家の母・たかは健在であり、シェルター戦で再会を果たしたが、ZATの作戦ミスで暴れ出したシェルターのトラブルに巻き込まれてしまう。第51話で結婚する。
※木村氏は2019年4月3日に死去。享年71歳。
北島哲也(演:津村秀祐)
情報分析と武器開発担当の隊員。多くの場合、荒垣とコンビを組んでいる。科学者タイプだが勇敢でもあり、バードン戦ではウルフ777に取り残された健一を自らの焼死の危険を顧みず救い出す、パンドラ戦では重火器で防衛戦を張る、ロードラ戦では自ら志願して王水攻撃を仕掛けるなどの活躍を見せている。彼が作った武器は多くの怪獣を倒したり、タロウのピンチを救う功績を立てている。
釣りが好きで、ガンザやトンダイルの探索任務では任務を忘れるぐらい釣りに没頭していた。このほか小生の自称から、随所に文系の素養や出自の良さを窺わせる趣味の描写がある。人情家、熱血漢の面もあり、この性格が出会った人の心を動かし事件解決のために役立つ場面も多い。
真理と呼ばれる幼なじみがいた。
第1話、最終回では物語の鍵となっている。
西田次郎(演:三ツ木清隆)
ZATの隊員では若い19歳の隊員。放電作戦が得意。隊員歴では光太郎より先輩だが、年上の光太郎を東さんと呼んで慕っていた。
その後、ZATステーションNo.S1009へ異動。また、当初は第42話でも再登場する予定だった。
※三ツ木氏は『光速エスパー』、『白獅子仮面』、『暴れん坊将軍』(御庭番・倉地左源太役)、「地球戦隊ファイブマン』(星川博士役)に出演している。
ZAT隊員の紅一点。普段は情報処理担当だが、戦闘の腕も他の隊員より引けをとらない。
パイロットとしても優秀なのか、単独での出撃で墜落してはいない。
※当該項目を参照。
上野孝(演:西島明彦)
西田の後を受けて入隊した若手隊員。
光太郎を兄貴分と慕っている。ムルロア戦では重傷を負ってなお闘志を失わず、決戦ではまだ未完成だった新兵器AZ-1974(まだ発射装置と起爆装置が完成してなかった)を直接ムルロアの背中に飛び乗って取り付けて爆破させ、見事ムルロアを倒すという大手柄を立てた(この時パラシュートが絡まり、あわや自分も爆死するところだった)。
劇中での理由は不明だが、第35話を最後に登場しなくなる。
二谷一美(演:三谷昇)
宇宙ステーションに赴いた荒垣の代わりに、極東支部に着任した副隊長。
眼鏡をかけており、負けず嫌いな性格。荒垣とは正反対の部下に支えられて職を全うするタイプの指揮官。スーパースワローを隊長機と称して搭乗している。
わずか3話の登場だったが、第52話ではドロボンを倒す活躍をしており、隊長と副隊長の中では唯一スカイホエール、コンドル1号、スーパースワローの3機すべて搭乗している(朝日奈と荒垣はスーパースワローのみ搭乗していない)。ちなみに隊員と隊長と副隊長の中では、唯一倒されなかった怪獣と宇宙人が1体もおらず、隊員と隊長と副隊長の中では唯一健一とさおりと対面していない。
隊長、副隊長、隊員の中で眼鏡をかけているのは彼が初である。
※二谷を演じた三谷氏は当時41歳で、歴代の防衛チームの副隊長を演じた俳優としては最年長だった。三谷氏は劇団文学座、劇団雲(解散)を経て演劇集団円の創立に参加、フリーで活動していたが、2023年1月15日に90歳で死去。これによりZATの隊長役と副隊長役を演じた俳優はすべて鬼籍に入った。
三谷氏は『帰マン』第22話でも別人としてゲスト出演しているが、このときは眼鏡をかけていなかった。
また、『ウルトラマンティガ』で監督・特技監督を担当した川崎郷太氏は、当初オビコのイメージキャストとして三谷も候補の1人として名前を挙げていたが、川崎氏は「屋台を引いて走らせるのだとしたら、三谷のような俳優では(年齢的に)大変だろう」と反対されたため、赤星昇一郎氏が演じることになった。もし仮に実現していれば、ウルトラシリーズ3度目の出演していたことになっていた。
他、女性オペレーターの隊員も準レギュラーとして複数人登場している。
装備
メンバーの共通装備である銃で、実弾を発射する際には特殊な効果音が鳴る。
カートリッジを交換することでレーザー、信号弾、煙幕などを発射できる万能銃である。威力は怪獣の牽制程度にしかならない一方で、石油まみれになった相手に銃撃し、炎上させて倒すという条件次第では怪獣を倒しうるポテンシャルを秘めた装備(?)でもある。ただし、レーザーを小サイズの怪獣に使用すれば…お察しください。
ZAT特殊ガンなる装備もある他、近接装備としてナイフも所持している。
撮影に使われたプロップはかなりの重量があり、男性でも取り回しに苦労したという。
ZATマイティ
機関銃、殺虫剤、火炎放射器、熱湯などなんでも噴射できる設置型の万能銃。
しかし、アリンドウ戦では溶かされる憂き目に遭う。
ZATブラスター
対怪獣戦で使用される大型ミサイルランチャー。
反動がまったくない点から重宝されている。
ZATバズーカ
パンドラ戦で使用されたバズーカ。
スプレー銃
特定の物質を溶解させる銃で、ムカデンダーの吐き出した糸を溶かした。
放水銃
消火用の装備だろうな……と思わせておいて、実際は王水を噴射する銃。これで溶けない銃本体も凄い……以前に環境に影響がないか心配になる装備である。
スーパーナパーム
有害物質や等身大怪獣の焼却に使われる火炎放射器。
ナパームの名称から考えて消火が大変そうであるが、どのように消火しているのかは不明。
爆弾
携帯手榴弾のZAT手榴弾や、ムルロアを撃破したAZ1974、地雷等の多種多様な爆撃兵器を所持している。
探知機
X線を放射して怪獣の内部構造を投資するZATX線レーダーなどの多数の探知機を所持している。
探知機の所持数は歴代でも、トップなのではないだろうか?
通信機他
通信は主にヘルメットのインカムや腕時計型の通信機で行う。
この他、植物とも会話できるトランシーバーや防犯用のベルなど、様々な道具を所持している。
本当なんでも持ってるなこの組織。
メカニック
ネーミングは基本的に宇宙に関連のある動物が由来のものが多い。
スペック(全長~乗員)はWikipediaからの引用です。ご了承ください。
※当該項目を参照。
全長:20m 全幅:23m 全高:9m 重量:22t 最高速度:マッハ8.8 乗員:2名
ZATが誇る主力高速戦闘機で、スカイホエールとともに出撃することが多い。
高性能レーダーと偵察用カメラを装備しているため、索敵力が高く偵察機としての運用も見られた。
しかし、スカイホエールやスーパースワローと違って大気圏突破および宇宙での戦闘はできない(スペースサブロケットを装備すれば宇宙でも活動できる)。
武装は機首のレーザービーム砲、ZATミサイル。また自爆機能も搭載している。捕縛装備や殺虫剤など、スカイホエール同様に作戦に合わせて装備を追加することができる。
余談だが、尾翼部分はミニコンドルと呼ばれており、分離して無人飛行ができるも劇中では披露しなかった。
アーケードゲーム「大怪獣バトルNEO」では他の機体を差し置いて参戦。火炎放射器で怪獣を焼き尽くすという、恐ろしい必殺技を持つ。
全長:19m 全幅:17m 全高:8m 最高速度:マッハ9.1 乗員:1名
ZATの主力戦闘機。小回りが利く小型戦闘機。ロケットモーターを搭載し、大気圏離脱や宇宙空間での航行、小回りを生かしたアクロバティックな飛行も可能。武器はミサイルと火炎放射器。
ドラゴン
全長:12m 乗員:2名
ZATが保有するヘリコプター。
OPにてよく出撃するシーンが見られるが、本編ではムルロアが起こした事件の捜索と、マンダリン草を探すために出撃したのみ。ミニチュアは次作『レオ』で全身真っ赤に塗り直され流用されている。
アンドロメダ
全長:167m 全幅:32m 乗員:8名
ZATが保有する、恒星間航行も可能な大型宇宙ロケット。後述のマゼランを数機搭載している。
武装はハイパーミサイル、プラズマミサイル、宇宙魚雷。
OPのみの登場で本編には登場しない。
マゼラン
全長:6.7m 乗員:2名
アンドロメダに搭載されている小型戦闘UFO。宇宙での戦闘の他に、惑星調査の着陸船にも使用可能。
本編はおろか、OPでも登場しなかったがおもちゃが発売され、雑誌に掲載されているスチル写真のみの登場となった。一応ミニチュアは製作されていたらしい。
ウルフ777(スリーセブン)
全長:6.1m 全幅:1.8m 全高:1.86m 最高時速:300km以上 乗員:5名
ZATが使用する地上攻撃車両。トヨタの車両クラウンがベースとなっている。耐熱性を誇り、バードンの火炎放射に耐えるほど強靭(ただしロードラの特殊溶解液やメモールの火炎放射には耐えられなかった)。
武器はミサイル、ビーム砲、機関砲。ラビットパンダと同様に放電機能を持っている。また高性能レーダーを搭載しているため、偵察任務にも使われる。
余談だが、ウルフ777はそのデザインゆえ種車より全長が1.4m程長くなっており、収録時の運転は何かと大変だったそうである。車両は『プロレスの星アステカイザー』という番組にも使われ、敵組織が使う車両として使われたらしい。
また、ファンからはその外見から霊柩車と呼んでいるらしい。
次作『レオ』第9話の怪獣軍団所の後ろにウルフ777が置かれている。
※当該項目を参照。
ZAT専用車
全長:3.8m 全幅:1.51m 全高:2.75m 乗員:2名
非武装の車両で、主に宇宙人の追跡任務等に使われる。
ベースは三菱のコルトギャラン(緑)とランサー(赤)。
ベルミダーⅡ世
全長:23m 全幅:5.6m 全高:8m 最高時速:90km(地上)・60km(地中) 乗員:4名
かつて科学特捜隊が使用していたベルシダーの後継機。ドリルの硬さはダイヤモンドの1万倍で、逆回転も可能。だが、ドリルユニットがジェットモグラそのものだったので視聴者から突っ込まれたりもした(ベルミダーII世の本体に、イマイ製のジェットモグラプラモをそのまんま二台貼り付けている)。
武装は6連装式地底ミサイルと大型ドリルミサイル。
なお本来なら「ベルシダーⅡ世」だが、スタッフの誤植によってベルミダーという名前になったとか。
バギー
ZATが保有するバギーカー。
あくまでも移動用で戦闘に使われたシーンはなし。
アイアンフィッシュ
全長:46m 全幅:17m 全高:31m 最高速度:40ノット(水上)・35ノット(水中) 乗員:10名
ZATが誇る潜航艇で、水深2万mまでの潜航が可能。ZAT唯一の水中戦力であるが、OPにしか登場しないというマックシャークに並ぶ不遇の水中マシン(パチンコ版では演出で登場した)。
武装はスーパープラズマミサイルと超高圧放電機構。
基地
日本にあるZATの基地。円盤状の基地本体と地下にあるZATメカの格納庫をつなぐ、タワーで構成されている(わかりやすく言えばキノコのような形)。
基地本体には司令室をはじめ、制御ルーム、兵器開発ルーム、情報室、応接室や隊員たちの居住区もある。
タワーは戦闘機などの輸送エレベーターを兼ねており、基地がアストロモンスやデッパラスに襲われた時は、基地本体を分離させタワーを格納し、基地本体は浮遊円盤として危機を回避している。
一般市民による見学も可能だが、その分セキュリティも厳重で歴代ウルトラシリーズでは数少ない、敵の侵入を許さなかった基地でもある。
浮遊円盤として分離可能なことを考えると侵入した宇宙人をそのまま閉じこめ隊員は脱出、宇宙人ごと爆破し葬ってしまうという戦法も可能と思われる。
ZATステーションNo.S1009
第13話に登場した基地。
異動した西田隊員はそこへ着任し、九州宮崎県で演習を行うZATをサポートする。
しかし、その演習中にとんでもない惨事が起きてしまった……。
ZAT第1ステーション
月軌道上に回るZATの宇宙ステーション。ZAT隊員達と親交のあった佐野隊長が勤務している。
しかし、第29話にて改造ベムスターによって当直の隊員ごと喰われ、佐野隊長以下全員が殉職した。
テーマ曲
他の防衛チーム同様出撃・戦闘シーンの際の専用BGMが用意されており、2種類のパターンが存在する。
C-5T3
通称「ダーダバ」。本作の世界観をそのまま象徴したような牧歌的な曲調が特徴。
C-1
通称「ダバダバ」。やや緊迫した戦闘のシーンで使用された。
余談
ZATホワイト企業説
ここ近年になって、ZATはトップクラスのホワイト組織と良い評価を受けている。
理由としては上記の朝日奈隊長と荒垣副隊長の有能ぶりの他、事態解決のためならば、部下の意見であっても積極的に受け入れ、それを採用する懐の深さが挙げられる。
また、仕事に勤しむあまり余裕を失っている隊員に気づいて、上司判断で休暇を与えるのはもちろん、隊員の家族の上京に対しても同じく休暇を与えるなど、オンオフ問わず部下の配慮が整っているのを挙げる方がいる。
謎の名前
昔のネット検索などなく、専門的な英和辞書の情報が容易に得られなかった頃は、ZATのZにあたる "zariba" がマイナーすぎる英単語だったことから一般的な辞書には載っておらず、そのためZATは意味の分からない組織名として特撮ファンの間で語り草になったり、宝島社の「怪獣VOW」でネタにされるなどした時期があった。
zaribaという語の実在や意味を検索すればすぐ分かるようになった現代でも、防衛隊のような公的な大組織が名前に使用する語とは現実目線では考えにくいのだが、後年の円谷プロの満田かずほ氏インタビュー(記事下部)によれば、zaribaの採用については番組企画の事情や苦労による結果だった模様。