「42歳の知恵を見ろってんだ」
演:名古屋章
概説
年齢42歳。ZAT極東支部の隊長。デスクワークが忙しく、あまり前線には出てこないが、隊員たちをしっかりと掌握しており、随所で頼れるところを見せる(第1話を見ると分かるが隊長がいる時は一般隊員の力の抜け具合が不在時とはまるで違う)。またユーモアのセンスにも優れる。
白鳥船長とは旧知の仲であり、東光太郎を下宿させるように頼んだ。
俗説
一部にはより上位の役職を兼任してデスクワーク(政治)を行っているため、出番が少ないという説が存在する。
ZATが民間人の生活統制まで命令できたり防衛チームとしてのメンツにとらわれず、(一見すると)馬鹿馬鹿しく見える作戦が実行できる(しかも、上層部などから非難されない)、隊員が職務中に寝てしまうなどマスコミに叩かれかねない行為もどこからも攻撃された節がない、攻撃しないほうがいい小怪獣を攻撃して巨大化させる(被害を拡大させている)、余計なことをして怪獣復活の遠因を作る、宇宙人に憑依され同僚を攻撃する、得体の知れない薬物をよく考えもせず使用して同僚を中毒死させかけるなど、他の防衛チームなら謹慎ものの失態を犯した隊員で処分を受けた者がいないこと、荒垣副隊長の退任後に二谷一美をほとんど自分の独断で後任に据えていることなどを考えると、あり得ない話ではない(政治権力を使って支援したりかばっている)と思える説である。
余談
実は全53話中12話しか登場していない。出演が少ないのは純粋にベテランである中の人の都合なのだが、それゆえに東京ど真ん中の部隊(基地の住所はなんと東京都千代田区霞ヶ関1-1-1、日本の中枢中の中枢はすぐ近所である。ジョギング中の総理大臣なんかと出くわす可能性すらある)の隊長という地位の高さを演出することに成功している。また、彼の代理である副隊長たちが揃いも揃って隊長格の存在感や能力を発揮した(もっと言うと、一般隊員でも年上の面々は副隊長、分隊長級の動きをしている)ことからも、その目利きの確かさが実証されるという格好になっている。
企画書での名前は橘勇(たちばな いさむ)。
第19話では登場していないが、バードンによる各地の被害によって、上層部との会議で厳しい叱責を受けていた。その際、バードンがタロウとゾフィーを倒した後、肉類を主体に襲撃して被害が拡大したことが発端し、隊長の辞任をほのめかす発言もしており、本編中のセリフに明らかにその発言がある。
演者の名古屋章は2003年6月24日、肺炎のため72歳で亡くなったが、惜しくも2003年は『ウルトラマンタロウ』誕生30周年の年であった。
名古屋は第51話からの次回予告のナレーションも務めている。これは『ウルトラマンA』でTACの竜隊長を演じた瑳川哲朗が、最終回直前に急病のため事実上降板したためである(最終回予告では瑳川がナレーションを務めているが、おそらく急病になる前に収録したものと思われる。次回作『ウルトラマンレオ』の開始予告ナレーションでは回復し、復帰した)。また、当初は『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』でナレーションを務めた浦野光が起用されていた。ちなみに名古屋は『帰ってきたウルトラマン』でもナレーションを務めている。